4 検出後の構成および確認
さらに、Exadata Database Machineのすべてのコンポーネントが検出されていること、稼働していること、実行中であることも確認します。また、コンポーネントがラックのスロットに配置されていることも確認してください。
ログを確認して、検出プロセスが正常に完了していることを確認するようお薦めします。確認可能なログのリストとログの場所は、「ログの確認」を参照してください。
検出時に問題が発生した場合は、その問題についてトラブルシューティングします。トラブルシューティングに関する項の「検出のトラブルシューティング」および「EMCLI検出の問題」を参照してください。
Oracle Management AgentからExadata Storage ServerへのSNMPサブスクリプションの検証
Exadata Storage ServerのSNMP構成は、cellcliコマンドを使用して実行します。また、コンピュート・ノードからdcliを使用してバッチで実行できます。
ノート:
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検出プロセス中に、Exadata Storage ServerからSNMPトラップをサブスクライブするために必要な
root資格証明をオプションで指定できます。そのようにした場合は、この項の残りのステップをスキップして、「インフィニバンド・スイッチ・ターゲットのSNMP構成の検証」に進んでください。 -
public文字列は、次の項のSNMPの例に使用されている一方、任意の有効なSNMPコミュニティ文字列を使用するためにサポートされています。 -
SNMP V1プロトコルには制限があるため、IPv6ベースのExadata Storage Serverターゲットには、SNMP V3サブスクリプションを使用してください。
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SNMP receiveletは、すべてのモニターされたターゲットを単一アドレスおよびポート上でリスニングします。ポートは、
EMD_URLで使用されるTCPポートと同じ番号のUDPポートです。デフォルトでは、SNMP receiveletはすべてのアドレスでリスニングします。
emd.propertiesファイル内に適切なSnmpRecvletListenNICプロパティが設定されている場合、receiveletは名前またはIPアドレスとして値を解決しようとし、そのアドレスのみでリスニングします。インストールによってはエージェントが別のネットワーク上のOMSや管理対象ターゲットと通信する必要があるため、このパラメータは
AgentListenOnAllNICsおよびEMD_URLに依存しません。
ALTER CELLコマンドの使用
ALTER CELLコマンドの使用時には、既存のすべてのサブスクライバを新しく追加するサブスクライバとあわせて指定する必要があります。指定しなかった既存のサブスクライバは、構成から削除されることになります。同様に、notificationPolicy属性やnotificationMethod属性を変更することもできます。
ALTER CELLコマンドの使用時には、host=属性とcommunity=属性の値は引用符で囲みますが、type=は引用符で囲みません。
DCLIユーティリティを使用してSNMP構成を設定する場合、句読点を含むコマンドはローカル・シェルで解釈されるため、二重引用符で囲む必要があります。コマンドに次の文字が含まれる場合は、外側に引用符とエスケープ・キャラクタが必要です。
- $ (ドル記号)
- ' (引用符)
- < (より小さい)
- > (より大きい)
- ( ) (カッコ)
バックスラッシュ(\)は、リモート・シェルによる解釈なしでcellcliユーティリティに文字を渡すことのできるエスケープ文字です。
Exadata Storage Serverは、サブスクライバへのSNMP v1/v2およびv3バージョン・ベースのアラート通知をサポートしています。SNMPv3バージョンのアラートを受信するには、snmpuserを使用して、snmpsubscriberリストにモニタリング・エージェントを追加しておく必要があります。
次に、snmpuserを作成するためのcellcliコマンドを示します。
# alter cell snmpuser = ((name=XXXXXX, authprotocol=sha, authpassword=*, privprotocol=AES, privpassword=*));
前述のコマンドでは、次のとおりです。
- name: ユーザー名
- このコマンドのパスワード値には、
*のみを使用します。 - authProtocol: 認証プロトコル。サポートされるプロトコルは、SHAです。
snmpuser属性には、authProtocolを指定する必要があります。認証パスワードの入力が求められます。認証パスワードは、8から12文字の英数字にする必要があります。 - privProtocol: 暗号化プロトコル。このプロトコルのオプションは、none、AESまたはDESです。privProtocol属性が指定されていない場合、デフォルト値はnoneです。暗号化プロトコルが指定されている場合、暗号化パスワードの入力が求められます。パスワードは正確に8文字の英数字であり、大文字小文字が区別されます。
次に、SNMPv1アラート通知を受信するようにモニタリング・エージェントをサブスクライブするcellcliコマンドを示します。
# alter cell snmpsubscriber=((host=<Agent_Host>,port=<Agent_Port>,community=****))
次に、SNMPv3アラート通知を受信するようにモニタリング・エージェントをサブスクライブするcellcliコマンドを示します。
# alter cell snmpsubscriber=((host=<Agent_Host>,port=<Agent_Port>, snmpUser=XXXXXXX, type=v3))
次に、前述のコマンドの説明を示します。
- Agent_Host: Exadata Storage Serverモニタリング・エージェントがインストールされているホスト
- Agent_Port: Exadata Storage Serverモニタリング・エージェントのポート
- snmpUserは、Exadata Storage Serverの
snmpuser属性を使用して作成したものです。
現在のSNMP構成の確認
次のcellcliコマンドを使用して、現在のSNMP構成を確認します。
SNMP構成が使用できない場合は、それを構成します。トラブルシューティングに関する項の「SNMP構成が見つからない」を参照してください。
インフィニバンド・スイッチ・ターゲットのSNMP構成の検証
インフィニバンド・スイッチのEnterprise ManagerモニタリングのためのSNMP構成は、Enterprise Managerのガイドされた検出プロセスの一部として自動的に実行されます。ただし、SNMP構成が正常に完了したかどうかは確認することをお薦めします。
ノート:
-
検出プロセス中に、オプションで必要な
root資格証明を指定して、インフィニバンド・スイッチに対してSNMPトラップを設定できます。そのようにした場合は、この項の残りのステップをスキップできます。 -
ilom-adminは、完全なモニタリングのためにインフィニバンド・スイッチ・ターゲットを検出するときに推奨されるユーザーです。完全なモニタリングには、rootユーザーも使用できます。rootユーザーまたはilom-adminユーザーを使用してスイッチが検出されると、検出時に指定したコミュニティ文字列がスイッチに追加されます(その文字列が存在していない場合)。 -
SNMP V3検出中に、検出中の(検出)ユーザーによって追加されたV3ユーザーがスイッチに追加されます(検出の実行に、rootユーザーまたは
ilom-adminユーザーが使用された場合)。
Enterprise Managerモニタリングのためのインフィニバンド・スイッチSNMP構成を検証するには:
snmpget -v 1 -c <community_string> <hostname_of_IB_switch> 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5
次に例を示します。
$ snmpget -v 1 -c public my_IB_switch.my_company.com 1.3.6.1.4.1.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5
SNMPv2-SMI::enterprises.42.2.70.101.1.1.9.1.1.5 = INTEGER: 1
ノート:
前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合、インフィニバンド・スイッチはSNMPに対応するように構成されていません。SNMPv3ユーザーとSNMPコミュニティを構成する場合は、前提条件に関する項の「IBスイッチのSNMPv3ユーザーの作成」および「インフィニバンド・スイッチ・ターゲットのSNMPコミュニティの作成」を参照してください。
ノート:
サブスクリプションを削除する場合は、「インフィニバンド・スイッチ・ターゲットのSNMPコミュニティの作成」のステップ1から5を実行します(ステップ3は不要です)。ステップ5で、エージェントのコンピュート・ノードのホスト名を0.0.0.0に、ポートを0に設定します。
Ciscoイーサネット・スイッチのSNMP構成の確認
snmpwalkコマンドライン・ユーティリティまたは同等のツールを実行して、Ciscoスイッチ構成を確認します。
次のコマンドを実行して、Ciscoスイッチからデータをフェッチして表示します。
$ snmpget –v 1 –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0 $ snmpget –v 2c –c <community_string> <hostname_of_cisco_switch> 1.3.6.1.4.1.9.2.1.56.0
ノート:
前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合、Ciscoスイッチは正しく構成されていません。
Ciscoイーサネット・スイッチのSNMP構成が見つからない場合は、トラブルシューティングに関する項の「Ciscoイーサネット・スイッチ・ターゲットのSNMPサブスクリプションの設定」を参照してください。
PDUのSNMP構成の確認
snmpwalkコマンドライン・ユーティリティまたは同等のツールを使用して、PDU構成を確認します。
次のコマンドを実行して、PDUからデータをフェッチして表示します。
snmpget –v 1 –c <community_string> <hostname_of_pdu> 1.3.6.1.4.1.2769.1.2.3.1.1.1.0
ノート:
前述のコマンドの出力としてタイムアウト・メッセージが表示された場合、PDUは正しく構成されていません。
PDUのSNMP構成が見つからない場合は、トラブルシューティングに関する項の「電力配分装置(PDU)ターゲットのSNMPの設定」を参照してください。