4 Oracle Site Guardの構成

Oracle Site Guardを構成し、独自の構成スクリプト、補助ホストおよびデータベース・ラグ・チェックを作成します。

概要

障害時リカバリ操作計画を作成する前に、Oracle Site Guardを構成します。

障害時リカバリの操作計画を作成する前に、Oracle Site Guardを構成する必要があります。作成するすべての操作計画で、この構成が使用されます。

図4-1は、Oracle Site Guardを構成するためのロードマップを示します。オプションとマークされているステップは、サイト・トポロジと操作計画で特定のタイプの構成が必要な場合に必要となります。ただし、ほとんどのエンタープライズ・デプロイメントは大規模で複雑なため、通常、図に示されているすべての構成ステップが必要になります。

図4-1 Oracle Site Guard構成のワークフロー

構成のワークフロー

注意:

  • Oracle Site Guardを構成する前に、「操作のためのOracle Site Guardの準備」で説明されているタスクが完了していることを確認します。

  • 構成タスクを実行するには、EM_SG_ADMINISTRATORロール権限を使用してログインする必要があります。「資格証明の作成」で説明されている、必要なユーザー資格証明が作成済であることを確認します。

サイトの構成

サイトを構成し、サイトをプライマリ・サイトまたはセカンダリ・サイトとして指定します。

障害時リカバリ操作を設定するための最初のステップとして、サイトを構成し、それらのサイトにロールを割り当てる必要があります。次に、構成済サイトをプライマリ(本番)サイトまたはスタンバイ・サイトとして指定します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したサイトの構成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してサイトを構成する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、Oracle Site Guard構成を作成し、スタンバイ・システムをプライマリ・システムに関連付けるには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。
  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」を選択します。

    「システム」ページが表示されます。

  3. 「プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトの作成」の説明に従って作成したプライマリ・サイトに対応するシステムの名前(「汎用システム」)をクリックします。

    プライマリ・サイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. システムのホームページで、「汎用システム」メニューから「サイト・ガード」「構成」の順に選択します。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「一般」タブの「スタンバイ・システム」セクションで、「追加」をクリックします。

    「検索と選択: スタンバイ・システム」ページが表示されます。

  6. スタンバイ・システムを選択し、「選択」をクリックします。
  7. 「作成」をクリックします。また、Oracle Site Guard構成がすでに存在する場合は、「保存」をクリックします。
  8. 「OK」をクリックして、処理を確定します。

    サイト・ガードにより、スタンバイ・システム構成が保存されます。

EMCLIコマンドを使用したサイトの構成

EMCLIコマンドを使用してプライマリ・サイトおよびセカンダリ・サイトを構成する方法について説明します。

プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトを構成するには、次のようにします。

注意:

emcliへのログインの詳細は、EM CLIの概要と概念に関する項を参照してください。

emcli create_siteguard_configuration 
      -primary_system_name="system_name1"
      -standby_system_name="system_name2"
パラメータ 説明

-primary_system_name

プライマリ・サイトに関連付けられるシステムの名前を入力します。

-standby_system_name

スタンバイ・サイトに関連付けられるシステムの名前を入力します。

構成されたプライマリ・サイトとスタンバイ・サイトの間のアソシエーションに関する情報を表示するには、次のようにします。

emcli get_siteguard_configuration
         [-primary_system_name="name_of_the_primary_system"]
         [-standby_system_name="name_of_the_standby_system"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

EMCLIコマンドを使用したサイト・プロパティの構成

サイト・プロパティにより、ユーザーはユーザー定義のプロパティをサイトに関連付けることができます。サイト・プロパティを使用すると、共通の属性を共有するサイトをグループ化して検索できます。各プロパティは、サイトに関連付けられている名前と値で構成されます。サイト・プロパティはEMCLIのみの機能です。

サイト・プロパティを構成するには、次のようにします。

注意:

emcliへのログインの詳細は、EM CLIの概要と概念に関する項を参照してください。

emcli add_site_properties 
      -system_name="Name of the system (site)"
      -properties="property name=value pairs separated by ;"
パラメータ 説明

-system_name

汎用システム(サイト)の名前。

-properties

サイトに追加されるproperty name=valueのペアのセミコロン(;)で区切られたリスト。

サイト・プロパティをリストするには、または指定したプロパティ名と値に一致するサイトをリストするには、次のようにします。

emcli get_site_properties
         -system_name="Name of the system (site)"
		    -properties="property names list or name=value pairs separated by ;"
パラメータ 説明

-system_name

汎用システム(サイト)の名前。

-properties

検索するプロパティ名またはname=valueペアのセミコロン(;)で区切られたリスト。

サイト・プロパティを更新または削除する方法の詳細は、Oracle Site Guardコマンドライン・インタフェースを参照してください。

サイト構成の更新

EMCLIコマンドまたはEnterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して、サイトのロールをプライマリ、スタンバイまたはスタンバイの検証サイトとして指定します。

サイトが作成された後でサイトのロールを更新し、プライマリ・サイトまたはスタンバイ・サイトとして設定できます。この方法では、サイトのロールをプライマリスタンバイまたはスタンバイの検証として指定します。これは、サイト・ガード構成のサイトのロールを変更またはリバースするOracle Site Guard外のアクションを実行しており、サイトの新しいロールを正しく反映するようにOracle Site Guard構成を更新する場合に役立ちます。

Enterprise Manager Cloud ControlコンソールまたはEMCLIコマンドを使用して、サイト構成を更新できます。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したサイト構成の更新

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してサイトのロールを更新する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してサイトのロールを更新するには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。
  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」.を選択します

    「システム」ページが表示されます。

  3. 「プライマリ・サイトおよびスタンバイ・サイトの作成」の説明に従って作成したスタンバイ・サイトに対応するシステムの名前(「汎用システム」)をクリックします。

    スタンバイ・サイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. システムのホームページで、「汎用システム」メニューから「サイト・ガード」「構成」の順に選択します。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「一般」タブで、右上にある「プライマリとして設定」ボタンをクリックします。
  6. 「はい」をクリックして確認ダイアログを承認します。

    これにより、スタンバイ・サイトが新しいプライマリ・サイトとして指定され、対になったプライマリ・サイトが新しいスタンバイ・サイトとして自動的に指定されます。実質的に、サイト・ロールはリバースされています。

注意:

サイト・ロールのリバースによって、ロール・リバーサルに関連するサイトの構成済ヘルス・チェックはすべて取り消されます。

EMCLIコマンドを使用したサイト構成の更新

EMCLIコマンドを使用してサイトのロールを更新する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

サイトのロールを更新するには、update_siteguard_configuration EMCLIコマンドを使用します。

  1. emcliにログインします。
  2. update_siteguard_configurationコマンドを実行します。
    emcli update_siteguard_configuration 
          -primary_system_name="system_name1"
          -standby_system_name="system_name2"
          -reverse_role="flag specifying whether system roles should be reversed"
          -role="new role of the standby system"
パラメータ 説明

-primary_system_name

プライマリ・サイトに関連付けられるシステムの名前。

-standby_system_name

スタンバイ・サイトに関連付けられるシステムの名前。

-reverse_role

プライマリ・システムとスタンバイ・システムの間でロールをリバースします。オプション。

このオプションを指定した場合、1つのスタンバイ・システムのみを-standby_system_nameパラメータで指定できます。

-role

サイトの新しいロール。オプション。次のいずれかを指定します。

  • Primary - プライマリとスタンバイのロールがスワップされます。

  • Standby - スタンバイ・サイトのロールがValidateStandbyからStandbyに変更されます。

  • ValidateStandby - スタンバイ・サイトのロールがStandbyからValidateStandbyに変更されます。

資格証明アソシエーションの作成

資格証明はターゲットに関連付けられ、Oracle Site Guard操作計画の実行時に使用されます。

関連付ける資格証明は、「資格証明の作成」で作成した資格証明です。

注意:

次のターゲットに対して、名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションを設定する必要があります。

  • Oracle Fusion MiddlewareおよびOracle Databaseがインストールされ、構成されている各ホスト(通常ユーザーおよびroot権限を持つユーザーの場合)

  • Oracle WebLogic管理サーバー

  • Oracle Database

  • Oracle WebLogicノード・マネージャ

資格証明をターゲットに関連付けるには、次のいずれかのタスクを使用します。

名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションの作成

資格証明を作成して、ターゲット(Oracle WebLogic Server、Oracle Fusion Middlewareがインストールされているホスト、Oracle Database、Oracle WebLogicノード・マネージャなど)に関連付ける必要があります。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用した名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションの作成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションを作成する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して資格証明を作成して関連付けるには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」を選択します。

  3. 「システム」ページで、資格証明アソシエーションを作成するシステムの名前をクリックします。

  4. システムのホームページで、「汎用システム」メニューから「サイト・ガード」「構成」の順に選択します。

  5. 「資格証明」タブをクリックします。

    説明に従って、異なるタイプの資格証明を関連付けます。

    通常ホスト資格証明を関連付ける

    通常ホスト資格証明を関連付けて、ターゲット・ホストの特定のコマンドまたはスクリプトを実行します。

    通常ホスト資格証明を関連付けるには、次のステップに従います。

    1. 「資格証明」タブの「通常ホスト資格証明」セクションで、「追加」をクリックします。

      通常ホスト資格証明の追加ダイアログが表示されます。

    2. 通常ホスト資格証明を関連付けるターゲットを選択します。「すべて」を選択して、リストのすべてのシステムを選択します。

      ページの「優先」オプションを選択して、デフォルトの資格証明セットを選択できます。「優先」を選択すると、「名前付き資格証明」セクションは無効になります。名前付き資格証明を選択するには、「優先」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

    特権ホスト資格証明を関連付ける

    特権ホスト資格証明を関連付けて、ターゲット・ホストのストレージをマウントまたはアンマウントします。

    特権ホスト資格証明を関連付けるには、次のステップに従います。

    1. 「資格証明」タブの「特権ホスト資格証明」セクションで、「追加」をクリックします。

      特権ホスト資格証明の追加ダイアログが表示されます。

    2. 特権ホスト資格証明を関連付けるターゲットを選択します。リスト内のすべてのターゲットを選択するには、「すべて」を選択します。

      ページの「優先」オプションを選択して、デフォルトの資格証明セットを選択できます。「優先」を選択すると、「名前付き資格証明」セクションは無効になります。名前付き資格証明を選択するには、「優先」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

    Oracle Node Manager資格証明の関連付け

    Oracle Node Manager資格証明を関連付けて、ノード・マネージャ・ターゲットを接続します。Oracle WebLogic Serverターゲットを持つサイトごとに、Oracle Node Manager資格証明を関連付ける必要があります。

    Oracle Node Manager資格証明を関連付けるには、次のステップに従います。

    1. 「資格証明」タブの「Oracle Node Manager資格証明」セクションで、「追加」をクリックします。

      Oracle Node Manager資格証明の追加ダイアログが表示されます。

    2. Oracle Node Manager資格証明を関連付けるターゲット・ホストを選択します。「すべて」を選択して、リストのすべてのターゲット・ホストを選択します。

      ページの「優先」オプションを選択して、デフォルトの資格証明セットを選択できます。「優先」を選択すると、「名前付き資格証明」セクションは無効になります。名前付き資格証明を選択するには、「優先」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

    Oracle WebLogic管理資格証明を関連付ける

    Oracle WebLogic管理資格証明を関連付けて、管理サーバーに接続するか、管理対象サーバーを起動または停止します。

    Oracle WebLogic管理資格証明を関連付けるには、次のステップに従います。

    1. 「資格証明」タブの「Oracle WebLogic管理資格証明」セクションで、「追加」をクリックします。

      Oracle WebLogic管理資格証明の追加ダイアログが表示されます。

    2. Oracle WebLogic管理資格証明を関連付けるターゲットを選択します。リスト内のすべてのターゲットを選択するには、「すべて」を選択します。

      ページの「優先」オプションを選択して、デフォルトの資格証明セットを選択できます。「優先」を選択すると、「名前付き資格証明」セクションは無効になります。名前付き資格証明を選択するには、「優先」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

    SYSDBAデータベース資格証明を関連付ける

    SYSDBAデータベース資格証明を関連付けて、Data Guard Brokerを介してスイッチオーバーまたはフェイルオーバー操作を実行します。

    データベース資格証明を関連付けるには、次のステップに従います。

    1. 「資格証明」タブの「SYSDBAのデータベース資格証明」セクションで、「追加」をクリックします。

      「データベース資格証明の追加」ダイアログが表示されます。

    2. SYSDBAデータベース資格証明を関連付けるターゲットを選択します。リスト内のすべてのターゲットを選択するには、「すべて」を選択します。

      ページの「優先」オプションを選択して、デフォルトの資格証明セットを選択できます。「優先」を選択すると、「名前付き資格証明」セクションは無効になります。名前付き資格証明を選択するには、「優先」の選択を解除します。

    3. 「保存」をクリックします。

EMCLIコマンドを使用した名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションの作成

EMCLIコマンドを使用して名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションを作成する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

ターゲットの名前付き資格証明アソシエーションまたは優先資格証明アソシエーションを作成するには、create_siteguard_credential_association EMCLIコマンドを使用します。

emcli create_siteguard_credential_association
         -system_name="name_of_the_system"
         [-target_name="name_of_the_target"]
         -credential_type="type_of_credential"
         [-credential_name="name"]
         [–use_preferred_credential="true_or_false"]
         -credential_owner="owner"

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

システムの名前。

-target_name

ターゲットの名前。このパラメータはオプションであり、資格証明を特定のターゲットのみに関連付けるために必要です。

-credential_type

資格証明のタイプ。例: HostNormalHostPrivilegedNodeManagerWLSAdminまたはDatabaseSysdba

-credential_name

資格証明の名前。

credential_nameの値が指定されていない場合、use_preferred_credentialtrueに設定する必要があります。

-credential_owner

資格証明の所有者。

–use_preferred_credential

優先資格証明を使用している場合は、trueを指定します。デフォルト値はfalseです。優先資格証明の使用を指定しない場合、名前付き資格証明を使用するにはcredential_nameパラメータを使用する必要があります。

スクリプトの構成

Oracle Site Guardには、障害時リカバリ操作を管理するためのスクリプトを構成できるようにするメカニズムが用意されています。

これらのスクリプトは、それらが提供する機能に応じて、Oracle Site Guardにバンドルされている場合や、自分で用意できる場合があります。Oracle Site Guardの構成中にこれらのスクリプトを構成する必要があります。実行する必要があるホストに自動的にステージング(デプロイ)できるように、これらのスクリプトをEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリに追加する必要があることに注意してください。ソフトウェア・ライブラリの一部でないスクリプトは、実行するために定義される各ホストで手動でステージング(デプロイ)します。

Oracle Site Guardでは、次のスクリプトを構成できます。

  • カスタム事前チェック・スクリプト

    カスタム事前チェック・スクリプトを使用して、Oracle Site Guardが用意する事前チェックおよびヘルス・チェック機能を拡張します。Oracle Site Guardの事前チェックおよびヘルス・チェック機能の詳細は、「拡張性」を参照してください。

  • 前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプト

    前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトは、操作計画を実行する場合にOracle Site Guardの機能を拡張するために使用されます。様々なスクリプトの詳細は、「拡張性」を参照してください。

  • マウントおよびアンマウント・スクリプト

    「ストレージ統合」で説明されているマウントおよびアンマウント・スクリプトは、操作中に実行されるファイル・システムのマウントおよびアンマウント操作に必要です。mount_unmount.shスクリプトを使用するか、独自のスクリプトを用意できます。

  • ストレージ・スクリプト

    「ストレージ統合」で説明されているストレージ・スクリプトは、操作中に実行する必要があるストレージ管理に必要です。Oracle Site Guardにバンドルされているスクリプトを使用するか、独自のスクリプトを用意できます。

注意:

  • ユーザー定義のスクリプトは実行可能スクリプトであり、リターン・コードが明確に定義されている必要があります。スクリプトは、成功した場合は0を戻し、失敗した場合は、ゼロ以外の値を戻す必要があります。

  • すべてのユーザー定義スクリプトを実行するために必要な権限を構成していることを確認します。

次のトピックでは、様々な種類のスクリプトを構成する方法について説明します。

カスタム事前チェック・スクリプト、前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトの構成

事前チェックおよび事後チェックをカスタマイズする方法について説明します。

前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトをカスタマイズするために、次の属性を利用できます。

パラメータ 説明

script path

スクリプトが存在する場所。スクリプトは、target hostsパラメータで指定した各ホストと同じパスの場所に存在する必要があります。

software library path (component)

ソフトウェア・ライブラリのエンティティへのパス。コンポーネントが指定されている場合、パスに含められるのはファイル名とそのパラメータのみです。このパラメータはオプションです。

target hosts

スクリプトの実行先となるホストのリスト。

run on

スクリプトが、target hostsパラメータで指定したホストのいずれかで実行するか(Any)またはすべてで実行するか(All)。target_hostsリスト内の最初の使用可能なホストが選択されます。

Anyの場合、スクリプトはtarget_hostsパラメータで指定された使用可能なホストのいずれか1つで実行されます。

Allの場合、スクリプトはtarget_hostsパラメータで指定されたすべてのホストで実行されます。

operation type

スクリプトの構成対象となる操作タイプ(スイッチオーバー、フェイルオーバー、起動または停止)。

role

スクリプト実行時のサイトのロール(プライマリまたはスタンバイ)。たとえば、primaryロール用に構成されているスクリプトは、サイトがプライマリ・ロールの場合のみ実行します。

runtime

スクリプトがランタイム・スクリプトであるかどうか。ランタイム・スクリプトは、操作実行の開始前は使用可能であると想定されません。このフラグを使用して、事前チェック・フェーズでスクリプトの存在をチェックしないようサイト・ガードに指定します。

credential type

指定したホストでスクリプトを実行するために使用する資格証明のタイプ(通常ホスト資格証明または特権ホスト資格証明)。

様々なタイプの資格証明の詳細は、「資格証明アソシエーションの作成」を参照してください。

credential parameters

スクリプトに渡す資格証明の1つ以上のセット。

このオプションは、Cloud Controlコンソールでのみ使用できます。EMCLIを使用して資格証明パラメータを構成するには、コマンドadd_siteguard_script_credential_paramsを使用します。

カスタム事前チェック・スクリプト、前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトを構成するには、次のいずれかのタスクを使用します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したカスタム事前チェック・スクリプト、前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトの構成

プライマリ・サイトに対して前処理スクリプトおよび後処理スクリプトを構成する方法について説明します。

プライマリ・サイトに対して前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトを構成するには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」をクリックします。

    「システム」ページが表示されます。

  3. スクリプトを構成する必要のあるシステムの名前(汎用システム)を選択します。

    そのサイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. 「汎用システム」「サイト・ガード」「構成」をクリックします。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「前処理/後処理スクリプト」タブをクリックします。

  6. 「追加」をクリックします。

    前処理/後処理スクリプトの追加ページが表示されます。

  7. 次の詳細を入力します。

    • ソフトウェア・ライブラリ・パス: スクリプトを含むソフトウェア・ライブラリ・エンティティへのパスを入力します。または、アイコンをクリックしてソフトウェア・ライブラリのエンティティを参照します。これは、スクリプトがEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリにすでに追加されている場合のみ適用されます。

      ソフトウェア・ライブラリのエンティティは、ロックされていないフォルダに存在する必要があります。記号フォルダがロックされていることを示します は、フォルダがロックされていることを示します。

    • スクリプト・パス: スクリプトへのパスを入力するか、または検索アイコンをクリックしてファイル・システムを参照し、スクリプトを見つけます。ログイン資格証明を指定して、リモート・ホストのファイル・システムを参照することもできます。

    • ターゲット・ホスト: 1つ以上のターゲット・ホストを選択するか、スクリプトをすべてのホストで実行する場合は「すべて」を選択します。

    • スクリプト・タイプ: 構成されているスクリプトのタイプに応じて次のオプションのいずれかを選択します。

      • カスタム事前チェック・スクリプト

      • 前処理スクリプト

      • 後処理スクリプト

      • グローバル前処理スクリプト

      • グローバル後処理スクリプト

    • 操作タイプ: このスクリプトが実行する操作を指定します。オプション「スイッチオーバー」「フェイルオーバー」「起動」「停止」、「検証用にオープン」または「スタンバイに戻す」から選択します。

    • ロール: システム・ロールに基づいて、「プライマリ」「スタンバイ」または「スタンバイ(検証用にオープン)」を選択します。スクリプトはシステムに特定のロールが割り当てられている場合のみ実行します。

      注意:

      「グローバル前処理スクリプト」および「グローバル後処理スクリプト」スクリプト・タイプの場合、サイトの「ロール」は変更できません。

      「前処理スクリプト」「後処理スクリプト」および「カスタム事前チェック・スクリプト」の場合、操作タイプが「起動」または「停止」のときは「ロール」を変更できません。

    • 追加オプションを構成するには、「拡張オプション」リージョンの横にある矢印をクリックします。次の拡張オプションを使用できます。

      • ランタイム・スクリプト: これが操作実行中にのみ使用できるランタイム・スクリプトであるかどうかを選択します。通常、ソフトウェア・ライブラリの一部であるスクリプトはランタイム・スクリプトとして指定する必要がありますが、ユーザー・スクリプトがランタイム・スクリプトとして指定される場合があります。

        事前チェック中またはヘルス・チェック中に、Oracle Site Guardはソフトウェア・ライブラリに追加されたランタイム・スクリプトの有無をチェックすることに注意してください。ただし、スクリプトがソフトウェア・ライブラリの一部でない場合、Oracle Site Guardは操作計画を実行する前に有無をチェックしません

      • 実行場所: すべての選択したホストでスクリプトを実行する場合は「すべてのホスト」を選択し、選択したターゲット・ホストのいずれか1つでスクリプトを実行する場合は「任意のホスト」を選択します。

    • 資格証明タイプ: スクリプトを実行する次の資格証明タイプのいずれかを選択します。

      • 通常ホスト資格証明

        スクリプト・ホストに構成された通常(非ルート)権限を選択します

      • 特権ホスト資格証明

        スクリプト・ホストに構成された特権(ルート)権限を選択します

      • カスタム・ホスト資格証明

        代替セットの名前付き資格証明を選択します。このオプションを選択する場合、「名前付き資格証明」ドロップダウン・メニューから名前付き資格証明を選択します。

    • 名前付き資格証明: スクリプトを実行する場合に使用する名前付き資格証明を選択します。資格証明タイプカスタム・ホスト資格証明に設定されている場合のみ、この選択を適用できます。

    • 資格証明パラメータ: 1つ以上の構成済の資格証明を選択して、このスクリプトへのパラメータとして渡します。スクリプトに渡す資格証明を選択するには、「使用可能な値」列から「選択した値」列にそれらの資格証明を移動します。選択した資格証明パラメータは、選択した順序でこのスクリプトに渡されます。この資格証明の順序は、指定された順序での資格証明のリストを予期するスクリプトにとって重要です。

  8. 「保存」をクリックします。

EMCLIコマンドを使用したカスタム事前チェック・スクリプト、前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトの構成

EMCLIコマンドを使用して前処理スクリプトおよび後処理スクリプトを構成する方法について説明します。

EMCLIコマンドを使用して前処理スクリプト、後処理スクリプト、グローバル前処理スクリプトおよびグローバル後処理スクリプトを構成するには、次のようにします。

emcli create_siteguard_script
         -system_name=name_of_the_system
         -operation=name_of_the_operation
         -script_type=type_of_the_script
         [-host_name=name_of_the_host_where_the_scripts_are_run]
         -path=path_of_the_script
         [-component="path_of_the_entity_in_software_library"] 
         [-runtime_script="flag_to_specify_if_prechecks_to_check_availability_of_this_script"]
         [-run_on=flag_specifying_the_host]
         [-all_hosts=flag_to_run_script_on_all_the_hosts_in_the_system]
         [-role=role_associated_with_the_system]
         [-credential_type=type_of_the_credential]
         [-credential_name="name_of_the_credential"] 
         [-credential_owner=credential_owner]

注意:

  • [ ]で囲まれているパラメータは、オプションであることを示します。

  • -host_nameパラメータはいくつでも指定できます。

  • パラメータ-all_hostsに値trueを指定すると、-host_nameオプションはオーバーライドされてシステム内のすべてのホストが選択されます。

パラメータ 説明

-system_name

システムの名前。

-operation

操作の名前。SwitchoverFailoverStartStopOpen for ValidationまたはRevert to Standby

-script_type

スクリプトのタイプ。Custom Precheck ScriptGlobal-Pre-ScriptGlobal-Post-ScriptPre-ScriptまたはPost-Scriptです。

-host_name

このスクリプトが実行されるホストの名前。

このパラメータはオプションで、2回以上指定できます。

-path

スクリプトへのパス。

-component

ソフトウェア・ライブラリのエンティティへのパス。コンポーネントが指定されている場合、パスに含められるのはファイル名とそのパラメータのみです。

このパラメータはオプションです。

-runtime_script

trueまたはfalseとしての値。スクリプトがランタイム・スクリプトとして指定される場合、事前チェックはスクリプトの有無を確認しません。スクリプトが動的にマウントされるか、操作計画の実行の一部として生成される場合、このパラメータが使用されます。

デフォルトでは、ソフトウェア・ライブラリからステージングされたすべてのスクリプトがランタイム・スクリプトとして指定されます。ソフトウェア・ライブラリからステージングされないスクリプトのデフォルト値は、falseです。

このパラメータはオプションです。

-run_on

使用可能なホストの1つのみでスクリプトを実行する(anyと入力)か、すべてのホストで実行する(allと入力)か。

このパラメータはオプションで、デフォルト値はallです。

-all_hosts

スクリプトを、システム内のすべてのホストで実行できるようにするためのオプション・フラグ。このパラメータは、host_nameを無視します。trueまたはfalseを入力します。

-role

システム・ロールに基づいたスクリプトを構成するためのオプション・フラグ。デフォルトでは、スクリプトは、特定のシステムのプライマリ・ロールおよびスタンバイ・ロールの両方に対して構成されます。例: PrimaryまたはStandby

–credential_type

HostNormalまたはHostPrivileged (root権限がある場合)。

-credential_name

このスクリプトを実行するために使用される資格証明の名前。

パラメータcredential_nameの値が指定されない場合、パラメータcredential_typeの値を指定する必要があります。

-credential_owner

資格証明の所有者。target_storage_credential_nameおよびsource_storage_credential_nameを指定した場合は、属性credential_ownerを指定する必要があります。資格証明の所有者がログインしているユーザーと同じである場合、この引数を指定する必要はありません。

注意:

  • []は、オプションのパラメータであることを示します。

  • オプション-host_nameはいくつでも指定できます。

  • -all_hosts=trueは、-host_nameオプションで指定されたホストをオーバーライドします。

  • -roleオプションは、前処理スクリプトまたは後処理スクリプトに対してのみ適用できます。

資格証明をスクリプトに渡すには、最初にスクリプトを構成してから、「スクリプトのパラメータとしての資格証明の構成」の説明に従って、パラメータとして渡す資格証明を構成します。

マウントおよびアンマウントのスクリプトの構成

マウント・スクリプトおよびアンマウント・スクリプトは、ファイル・システムをマウントおよびアンマウントするためにストレージ操作で使用されるスクリプトです。

これらのスクリプトは、次の2つの方法で提供されるストレージ・スクリプトです。

  • バンドル

    Oracle Site Guardには、ファイル・システムのマウントおよびアンマウントの操作を処理するためのスクリプトがバンドルされています。mount_umount.shスクリプトは、Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに含まれています。Oracle Site Guardでは、バンドルされているスクリプトが、実行するために定義されているすべてのホストに自動でデプロイされます。

  • ユーザー定義

    ファイル・システムのマウントおよびアンマウントの操作用に独自のカスタム・スクリプトを定義できます。

    独自のスクリプトをEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリに追加できます。これを実行する場合、Oracle Site Guardは実行時にスクリプトをすべての構成済ホストにデプロイします。これは、Oracle Site Guardがmount_umount.shなどのバンドルされたスクリプトを自動的にデプロイする方法と似ています。ただし、スクリプトがソフトウェア・ライブラリの一部でない場合、実行する必要があるすべてのホストにデプロイする必要があります。

ファイル・システムをマウントおよびアンマウントするには、次のバンドルされたスクリプトを使用します。

mount_umount.sh

mount_umount.shスクリプトを使用してファイル・システムおよびディレクトリをマウントまたはアンマウントする方法について説明します。

スクリプトの構文は次のとおりです。

sh mount_umount.sh [-o operation_type ][-f directories_to_mount_or_unmount]

注意:

  • マウントまたはアンマウントするディレクトリが複数ある場合は、カンマを使用してディレクトリを区切ります。ディレクトリ名の間にスペースがないことを確認します。

  • /etc/fstabファイルが、マウントまたはアンマウントするエントリで更新されていることを確認します。

  • ファイル・システムをマウントまたはアンマウントするために必要な権限を所有していることを確認します。

複数のディレクトリをマウントするには、次のようにします。

sh mount_umount.sh -o mount -f '/u02/oracle/config,/u02/oracle/product,/u02/oracle/stage'

1つのディレクトリをマウントするには、次のようにします。

sh mount_umount.sh -o mount -f /u01/app/oracle/product/test

複数のディレクトリをアンマウントするには、次のようにします。

sh mount_umount.sh -o umount -f '/u02/oracle/config,/u02/oracle/product,/u02/oracle/stage'

1つのディレクトリをアンマウントするには、次のようにします。

sh mount_umount.sh -o umount -f /u01/app/oracle/product/test

マウントまたはアンマウントのスクリプトを構成するには、次のいずれかのオプションを使用します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したマウント・スクリプトまたはアンマウント・スクリプトの構成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してマウント・スクリプトおよびアンマウント・スクリプトを構成する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してマウント・スクリプトまたはアンマウント・スクリプトを構成するには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」をクリックします。

    「システム」ページが表示されます。

  3. スクリプトを構成する必要のあるシステムの名前(汎用システム)を選択します。

    そのサイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. 「汎用システム」「サイト・ガード」「構成」をクリックします。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「ストレージ・スクリプト」タブをクリックします。

  6. 「追加」をクリックします。

    ストレージ・スクリプトの追加ページが表示されます。

  7. 次の詳細を入力します。

    • ソフトウェア・ライブラリ・パス: スクリプトを含むソフトウェア・ライブラリ・エンティティへのパスを入力します。または、検索アイコンをクリックして、ソフトウェア・ライブラリのエンティティを参照します。これは、スクリプトがEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリにすでに追加されている場合のみ適用されます。

    • スクリプト・パス: バンドルされているmount_umount.shスクリプトと該当するオプション(「mount_umount.sh」を参照)。または独自のユーザー定義スクリプトへのパスを入力します。

      ユーザー定義のスクリプトを入力するには、検索アイコンをクリックしてファイル・システムを参照します。ログイン資格証明を指定して、リモート・ホストのファイル・システムを参照することもできます。

    • ターゲット・ホスト: 1つ以上のターゲット・ホストを選択するか、スクリプトをすべてのホストで実行する場合は「すべて」を選択します。

    • スクリプト・タイプ: 次のオプションのいずれかを選択します。

      • マウント

      • アンマウント

    • 実行場所: このオプションは無効です。値は、「すべてのホスト」に設定されます。

    • 操作タイプ: このスクリプトが実行する操作を指定します。オプション「スイッチオーバー」「フェイルオーバー」「検証用にオープン」または「スタンバイに戻す」から選択します。

    • 追加オプションを構成するには、「拡張オプション」リージョンの横にある矢印をクリックします。次の拡張オプションを使用できます。

      • ランタイム・スクリプト: これが操作実行中にのみ使用できるランタイム・スクリプトであるかどうかを選択します。通常、ソフトウェア・ライブラリの一部であるスクリプトはランタイム・スクリプトとして指定する必要がありますが、ユーザー・スクリプトがランタイム・スクリプトとして指定される場合があります。

        注意:

        事前チェック中またはヘルス・チェック中に、Oracle Site Guardは、ソフトウェア・ライブラリに追加されたランタイム・スクリプトの有無をチェックします。ただし、スクリプトがソフトウェア・ライブラリの一部でない場合、Oracle Site Guardは操作計画を実行する前に有無をチェックしません。

    • 資格証明タイプ: スクリプトの実行中に次の資格証明タイプのいずれかを選択します。

      • 通常ホスト資格証明: スクリプト・ホストに構成された通常(非ルート)権限を使用するには、これらの資格証明を選択します。

      • 特権ホスト資格証明: スクリプト・ホストに構成された特権(ルート)権限を使用するには、これらの資格証明を選択します。

      • カスタム・ホスト資格証明: 代替セットの名前付き資格証明を使用するには、これらの資格証明を選択します。このオプションを選択する場合、「名前付き資格証明」ドロップダウン・メニューから名前付き資格証明を選択します。

    • 名前付き資格証明: スクリプトを実行する場合に使用する名前付き資格証明。資格証明タイプカスタム・ホスト資格証明に設定されている場合のみ、この選択を適用できます。

    • 資格証明パラメータ: このスクリプトのパラメータとして渡す1つ以上の構成済の資格証明を選択します。スクリプトに渡す資格証明を選択するには、「使用可能な値」列から「選択した値」列にそれらの資格証明を移動します。

  8. 「保存」をクリックします。

EMCLIコマンドを使用したマウント・スクリプトまたはアンマウント・スクリプトの構成

EMCLIコマンドを使用してマウント・スクリプトおよびアンマウント・スクリプトを構成する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

マウント・スクリプトまたはアンマウント・スクリプトを構成するには、create_siteguard_script EMCLIコマンドを使用します。

emcli create_siteguard_script
        -system_name="system_name"
        -operation="operation_name"
        -script_type="type_of_script"
        [-host_name="name_of_the_host"]
        -path="path_of_the_script"
        [-component="path_of_the_entity_in_software_library"]
        [-runtime_script="flag_to_specify_if_prechecks_should_check_availability_of_this_script"]
        [-run_on="flag_specifying_hosts_that_will_run_the_script"]
        [-all_hosts="flag_to_run_the_script_on_all_the_hosts_on_the_system"]
        [-role="role_associated_with_the_system"]
        [-credential_type="type_of_credential"]
        [-credential_name="name_of_the_credential"]
        [-target_storage_credential_name="target_storage_credential"]
        [-source_storage_credential_name="source_storage_credential"]
        [-credential_owner="credential_owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

スクリプトの構成対象となるシステム。

-operation

操作の機能。例: SwitchoverFailoverOpen for ValidationまたはRevert to Standby

-script_type

スクリプトのタイプ。実行する機能に応じて、次のオプションのいずれかを入力します。

  • Mount

  • UnMount

-host_name

スクリプトを実行するホストの名前。

ホストのリストを指定するには、セミコロンでホスト名を区切るか、-host_nameオプションを複数回指定します。

注意: すべてのホストはsystem_nameで指定したシステムの一部であることを確認します。

-path

スクリプトへのパスを入力します。

バンドルされているmount_umount.shスクリプトを構成する場合、mount_umount.shに記述されているパスを指定します。

次に例を示します。

sh mount_umount.sh -o mount -f /u02/oracle/config,/u02/oracle/product,/u02/oracle/stage

Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに追加したユーザー定義のスクリプトを構成する場合、スクリプトの名前およびスクリプトに必要な追加の引数のみを指定してください。

次に例を示します。

sh example_script.sh -a value1 -b value2 -c value3

すべての構成されたホストにデプロイするユーザー定義のスクリプトを構成する場合、スクリプトの場所へのフル・パスおよびスクリプトが必要とするすべての引数を入力します。

注意: スクリプトは、各ホストの同じパスの場所に存在する必要があります。

次に例を示します。

/path_to_the_script/example_script.sh -a value1 -b value2 -c value3

-component

ソフトウェア・ライブラリのエンティティへのパス。コンポーネントが指定されている場合、-pathオプションに含められるのはスクリプト名とそのパラメータのみです。

-runtime

スクリプトがランタイム・スクリプトであるかどうか。スクリプトがランタイム・スクリプトである場合、事前チェックではスクリプトの有無を確認しません。スクリプトが動的にマウントされるか、操作計画の実行の一部として生成される場合、このオプションを使用できます。デフォルトでは、ソフトウェア・ライブラリからステージングされたすべてのスクリプトがランタイム・スクリプトとして指定されます。ソフトウェア・ライブラリからステージングされていないスクリプトでは、デフォルト値はfalseです。

-run-on

使用可能なホストの1つのみでスクリプトを実行する(anyと入力)か、すべてのホストで実行する(allと入力)か。

-all_hosts

スクリプトを、システム内のすべてのホストで実行できるようにするためのオプション・フラグ。このパラメータは、-host_nameパラメータをオーバーライドします。

-role

このオプションは、タイプMountおよびUnMountのスクリプトに適用できません。

-credential_type

root権限のあるユーザーに対するHostNormal資格証明またはHostPrivileged資格証明。credential_typeの値が指定されていない場合、credential_nameの値を指定する必要があります。

-credential_name

このスクリプトを実行する場合に使用する代替の名前付き資格証明。credential_nameの値が指定されていない場合、credential_typeの値を指定する必要があります。

-credential_owner

資格証明の所有者。資格証明の所有者がログインしているユーザーと同じである場合、この引数を指定する必要はありません。

資格証明をスクリプトに渡すには、最初にスクリプトを構成してから、「スクリプトのパラメータとしての資格証明の構成」の説明に従って、パラメータとして渡す資格証明を構成します。

ストレージ・スクリプトの構成

ストレージ・スクリプトは、ストレージ・スイッチオーバーおよびストレージ・フェイルオーバーの操作で使用されます。

ストレージ・スクリプトには次の2つのタイプがあります。

  • バンドル

    Oracle Site Guardには、ファイル・システムのマウントおよびアンマウントの操作を処理するためのスクリプトがバンドルされています。スクリプトzfs_storage_role_reversal.shは、Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに含まれています。Oracle Site Guardでは、バンドルされているスクリプトが、実行するために定義されているすべてのホストに自動でデプロイされます。

  • ユーザー定義

    ファイル・システムのマウントおよびアンマウントの操作用に独自のカスタム・スクリプトを定義できます。

    独自のスクリプトをEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリに追加できます。これを実行する場合、Oracle Site Guardは実行時にスクリプトをすべての構成済ホストにデプロイします。これは、Oracle Site Guardがzfs_storage_role_reversal.shなどのバンドルされたスクリプトを自動的にデプロイする方法と似ています。ただし、スクリプトがソフトウェア・ライブラリの一部でない場合、実行する必要があるすべてのホストにデプロイする必要があります。

    サイト・ガードの障害時リカバリ構成のためにZFSストレージ・アプライアンス間のレプリケーションを構成する場合、次のガイドラインに従います。

    • サイト・ガードのZFSストレージ・ロール・リバーサル・スクリプトを構成するときに、ソースおよびターゲット・アプライアンスのパラメータとしてプライベート・インタフェース名を使用しないようにします。

    • クラスタ化されたソース・アプライアンスからターゲット・アプライアンスにレプリケートする場合、異なるレプリケーション・ターゲットを使用してソース・アプライアンス・ヘッドの各ヘッドでレプリケーションを構成します。

    • レプリケーション構成中は、両方のソース・クラスタ・ヘッドが(STRIPPEDなどではなく) CLUSTERED状態である必要があります。

    • プライベート・インタフェースをレプリケーション構成に使用しません。レプリケーション構成を設定する前に静的ルートを作成してソースおよびターゲットでそれを確認すると、プライベート・インタフェースではなくパブリック・インタフェースを使用していることが確認されます。

    • ストレージ・プールおよびIPアドレスでそれらのクラスタ・ノード割当てが維持されていることを確認します。

zfs_storage_role_reversal.sh

zfs_storage_role_reversal.shスクリプトは、ロール・リバーサル操作を実行するために使用されるスクリプトです。

このスクリプトはOracle Site Guardにバンドルされ、スイッチオーバーまたはフェイルオーバー操作計画の一部としてストレージ・ロール・リバーサル操作を実行するために使用できます。

注意:

ストレージ操作を実行するために使用されるZFS管理者アカウントには、サイト・ガードの障害時リカバリ操作の一部であるZFSプールまたはプロジェクトについて付与された次のロールが必要です。

  • rrsource— 管理者がレプリケーション・ターゲットおよびアクションを作成、編集および破棄し、レプリケーション・アクションの更新を送信および取消しできるようにするロール。

  • rrtarget— 管理者がレプリケートされたパッケージを管理できるようにするロール(パッケージ・レベルでのレプリケーションの無効化、パッケージまたはそのメンバーのクローニング、受信したデータセットのプロパティの変更、レプリケーションの切断またはリバースなど)。これらの操作の一部(プロパティの設定やの個別のシェアのクローニングなど)には、その他の認可が必要な場合があります。詳細は、プロジェクトとシェア・スコープで使用可能な認可を参照してください。

  • destroy— プロジェクトまたはプール・レベルで構成できるロール。リバースされるプールまたはプロジェクトを割り当てると、一方のレベルが機能します。このロールでは、ターゲット・アプライアンスのパッケージでconfirm reverseを試行する直前に、空のプロジェクトを削除できます。

  • rename— プロジェクトまたはプール・レベルで構成できるロール。リバースされるプールまたはプロジェクトに割り当てると、一方のレベルが機能します。このロールでは、ターゲット・アプライアンスのパッケージでconfirm reverseを試行する直前に、空ではないプロジェクトの名前を変更できます。

  • changeProtocolProps— このロールはオプションです。割り当てる場合、スコープはsasである必要があり、それ以上のフィルタはないことが必要です。

これらのロールをZFSアプライアンスBUIまたはEMCLIコマンドを使用して構成します。

バンドルされているzfs_storage_role_reversal.shスクリプトを実行します。

zfs_storage_role_reversal.sh  [options]

使用できる操作タイプは、次のとおりです。

  • switchover

  • switchover_prechecks

  • failover

  • failover_prechecks

  • create_clone

  • create_clone_prechecks

  • delete_clone

  • delete_clone_prechecks

オプション 説明 必須かどうか

--use_default_zfs_lag or -i

レプリケーション・スケジュールに基づいて最大ZFSラグが計算されます。

いいえ

--target_applianceまたは-t

ターゲットZFSアプライアンスのホスト名。

次に例を示します。

zfssite1.example.com

はい

--target_userまたは-w

スクリプトを実行するための権限を持つ、ターゲットZFSアプライアンス上のユーザー名。指定されない場合、スクリプトを実行するユーザーのユーザー名が使用されます。

例: root

いいえ

--source_applianceまたは-h

ソースZFSアプライアンスのホスト名。

次に例を示します。

zfsite2.example.com

はい

--source_userまたは-u

スクリプトを実行するための権限を持つ、ソースZFSアプライアンス上のユーザー名。指定されない場合、スクリプトを実行するユーザーのユーザー名が使用されます。

例: root

いいえ

--project_nameまたは-j

レプリケートされたZFSプロジェクトの名前。

例: ZFS-DR-Project

はい

--target_pool_nameまたは-p

ターゲットZFSアプライアンス上のストレージ・プールの名前。

例: zfssite1-pool-0

はい

--source_pool_nameまたは-q

ソースZFSアプライアンス上のストレージ・プールの名前。

例: zfssite2-pool-0

はい

--operation_typeまたは-o

このスクリプトの構成先となる操作。

例: switchoverswitchover_prechecksfailoverfailover_precheckscreate_clonecreate_clone_prechecksdelete_cloneまたはdelete_clone_prechecks

はい

--is_sync_neededまたは-c

ロール・リバーサルを開始する前にレプリケーション・パッケージを更新または同期する必要があるかどうか。適用できる値はYまたはNです。

指定されない場合、デフォルト値はスイッチオーバーにY、フェイルオーバー操作にNです。

いいえ

--continue_on_sync_failureまたは-f

更新または同期が失敗した場合にロール・リバーサルを続行するかどうか。適用できる値はYまたはNです。

このオプションは、パラメータ-is_sync_neededが有効な場合にのみ適用されます。このパラメータのデフォルト値はNです。

いいえ

--sync_timeoutまたは-e

タイムアウト値(秒単位)。この時間が経過しても更新または同期が完了しない場合は、これらの操作は失敗したと宣言されます。このオプションは、-is_sync_neededが有効な場合のみ適用されます。

例: 600 (10分)

いいえ

--keep_log_fileまたは-l

スクリプトが出力をログ・ファイルに送信するかどうか。適用できる値はYまたはNです。

指定されない場合、デフォルトはN(ログ出力はログ・ファイルに送信されません)です。

いいえ

--zfs_lag_in_secondsまたは-z

ZFSレプリケーション・ラグしきい値(秒単位)。レプリケーション・ラグがこの値を超えた場合、ストレージ・ロールをリバースしないでください。例: 300 (5分)--is_sync_neededが有効になっている場合、ZFSラグが計算されますが、強制されません。

いいえ

--is_source_reachableまたは-x

サイト・ガードがソース・アプライアンスに接続可能かどうかをチェックするかどうか。このオプションはフェイルオーバーの場合にのみ適用され、スクリプトによるソース・アプライアンスの使用可能性のチェックを防ぐために使用する必要があります。適用できる値はYまたはNです。

指定されない場合、デフォルト値はYです。

いいえ

--source_user_equivalenceまたは-m

ソース・アプライアンスへのSSH接続を確立する場合に使用するSSHユーザー名。これが指定されない場合、スクリプトは代替のユーザー名を指定せずにSSH接続を試行します。

次に例を示します。

--source_user_equivalence user1

いいえ

--target_user_equivalenceまたは-n

ターゲット・アプライアンスへのSSH接続を確立する場合に使用するSSHユーザー名。これが指定されない場合、スクリプトは代替のユーザー名を指定せずにSSH接続を試行します。

次に例を示します。

--target_user_equivalence user2

いいえ

ストレージ・スクリプトを構成するには、次のオプションのいずれかを使用します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用したストレージ・スクリプトの構成

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してストレージ・スクリプトを構成する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してストレージ・スクリプトを構成するには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」をクリックします。

    「システム」ページが表示されます。

  3. スクリプトを構成する必要のあるシステムの名前(汎用システム)を選択します。

    そのサイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. 「汎用システム」「サイト・ガード」「構成」をクリックします。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「ストレージ・スクリプト」タブをクリックします。

  6. 「追加」をクリックします。

    ストレージ・スクリプトの追加ページが表示されます。

  7. 次の詳細を入力します。

    • ソフトウェア・ライブラリ・パス: スクリプトを含むソフトウェア・ライブラリ・エンティティへのパス。または、検索アイコンをクリックして、ソフトウェア・ライブラリのエンティティを参照します。これは、スクリプトがEnterprise Managerソフトウェア・ライブラリにすでに追加されている場合のみ適用されます。

    • スクリプト・パス: バンドルされているzfs_storage_role_reversal.shスクリプトと該当するオプション(「zfs_storage_role_reversal.sh」を参照)。または独自のユーザー定義スクリプトへのパスを入力します。ユーザー定義のスクリプトを参照するには、検索アイコンをクリックしてファイル・システムを参照します。ログイン資格証明を指定して、リモート・ホストのファイル・システムを参照することもできます。

      次に例を示します。

      sh zfs_storage_role_reversal.sh -t zfssite1.mycompany.com -h zfssite2.mycompany.com -j ZFS-DR-Project -p zfssite1-pool-0 -q zfssite2-pool-0 -c N -f Y -z 300 -l Y -o switchover
      
    • ターゲット・ホスト: 1つ以上のターゲット・ホストを選択するか、スクリプトをすべてのホストで実行する場合は「すべて」を選択します。

    • スクリプト・タイプ: Oracle Site Guardが実行する必要がある機能に応じて、次のオプションのいずれかを選択します。

      • ストレージ・スイッチオーバー

      • ストレージ・フェイルオーバー

      • ストレージ・クローンの作成

      • Storage DeleteClone

    • 操作タイプ: このスクリプトが実行する操作を指定します。「スクリプト・タイプ」を選択すると、「操作タイプ」が自動的に設定されます。このフィールドは変更できません。

    • 実行場所: マウントまたはアンマウント操作の場合、このフィールドは自動的に「すべてのホスト」に設定されます。ストレージ・スクリプトの場合、このフィールドは自動的に「任意のホスト」に設定されます。このフィールドは変更できません。

  8. 必要に応じて、「拡張オプション」リージョンの横にある矢印をクリックして追加オプションを構成します。次の拡張オプションを使用できます。

    • ランタイム・スクリプト: これが操作実行中にのみ使用できるランタイム・スクリプトであることを指定する場合に選択します。通常、ソフトウェア・ライブラリの一部であるスクリプトはランタイム・スクリプトとして指定する必要がありますが、ユーザー・スクリプトがランタイム・スクリプトとして指定される場合があります。

      注意:

      事前チェック中またはヘルス・チェック中に、Oracle Site Guardは、ソフトウェア・ライブラリに追加されたランタイム・スクリプトの有無をチェックします。ただし、スクリプトがソフトウェア・ライブラリの一部でない場合、Oracle Site Guardは操作計画を実行する前に有無をチェックしません。

    • 資格証明タイプ: スクリプトの実行中に次の資格証明タイプのいずれかを選択します。

      • 通常ホスト資格証明: スクリプト・ホストに構成された通常(非ルート)権限を使用する場合に選択します。

      • 特権ホスト資格証明: スクリプト・ホストに構成された特権(ルート)権限を使用するには、これらの資格証明を選択します。

      • カスタム・ホスト資格証明: 代替セットの名前付き資格証明を使用する場合に選択します。このオプションを選択する場合、「名前付き資格証明」ドロップダウン・メニューから名前付き資格証明も選択します。

    • 名前付き資格証明: スクリプトを実行する場合に使用する名前付き資格証明。資格証明タイプカスタム・ホスト資格証明に設定されている場合のみ、この選択を適用できます。

    • 資格証明パラメータ: 「使用可能な値」列から「選択した値」列に資格証明を移動して、このスクリプトのパラメータとして渡す1つ以上の構成済資格証明を選択します。

      注意:

      ZFSストレージ・スクリプトの場合、ソースおよびターゲット・アプライアンス資格証明を資格証明パラメータとして構成済スクリプトに渡す必要があります。

      スクリプトに渡す資格証明の順序は重要です。最初にソース資格証明を渡してからターゲット資格証明を渡す必要があります。

  9. 「保存」をクリックします。

EMCLIコマンドを使用したストレージ・スクリプトの構成

EMCLIコマンドを使用してストレージ・スクリプトを作成および構成する方法について説明します。

ストレージ・スクリプトを構成するには、create_siteguard_script EMCLIコマンドを使用します。

emcli create_siteguard_script
        -system_name="name_of_the_system"
        -operation="name_of_the_operation"
        -script_type="type_of_the_script"
        -path="path_of_the_script"
        [-host_name="name_of_the_host_where_the_script_will_be_run"]
        [-component="path_of_the_entity_in_software_library"]
        [-runtime_script="flag_to_specify_if_prechecks_should_check_availability_of_this_script"]
        [-run_on="flag_specifying_which_hosts_will_run_the_script"]
        [-all_hosts="flag_to_run_the_script_on_all_the_hosts_in_the_system"]
        [-role="role_associated_with_the_system"]
        [-credential_type="type_of_the_credential"]
        [-credential_name="name_of_the_credential"]
        [-target_storage_credential_name="target_storage_credential"]
        [-source_storage_credential_name="source_storage_credential"]
        [-credential_owner="credential_owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明。

-system_name

スクリプトの構成対象となるシステム。

-operation

操作の機能。例: SwitchoverFailoverStartStopOpen for ValidationまたはRevert to Standby

-script_type

実行する操作に応じたスクリプトのタイプ。

例: Storage-SwitchoverStorage-FailoverStorage-CreateCloneまたはStorage-DeleteClone

-host_name

スクリプトを実行するホストの名前。

このオプションは、複数のホストを構成するために、必要な数だけ指定できます。

各ホストは、パラメータsystem_nameで指定したシステムの一部であることを確認します。

-path

スクリプトへのパスを入力します。

バンドルされているzfs_storage_role.shスクリプトを構成する場合、zfs_storage_role_reversal.shに記述されているパスを指定します。

次に例を示します。

sh zfs_storage_role_reversal.sh -t zfssite1.mycompany.com -h zfssite2.mycompany.com -j ZFS-DR-Project -p zfssite1-pool-0 -q zfssite2-pool-0 -c N -f Y -z 300 -o switchover

Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに追加したユーザー定義のスクリプトを構成する場合、スクリプトの名前およびスクリプトに必要な追加の引数のみを指定してください。

次に例を示します。

sh example_script.sh -a value1 -b value2 -c value3

すべての構成されたホストにデプロイするユーザー定義のスクリプトを構成する場合、スクリプトの場所へのフル・パスおよびスクリプトが必要とするすべての引数を入力します。

注意: スクリプトは、各ホストの同じパスの場所に存在する必要があります。

次に例を示します。

/path_to_the_script/example_script.sh -a value1 -b value2 -c value3

-component

ソフトウェア・ライブラリのエンティティへのパス。コンポーネントが指定されている場合、-pathオプションに含められるのはスクリプト名とそのパラメータのみです。

-runtime_script

スクリプトがランタイム・スクリプトであるかどうか。スクリプトがランタイム・スクリプトとして指定される場合、事前チェックはスクリプトの有無を確認しません。スクリプトが動的にマウントされるか、操作計画の実行の一部として生成される場合、このオプションを使用できます。デフォルトでは、ソフトウェア・ライブラリからステージングされたすべてのスクリプトがランタイム・スクリプトとして指定されます。ソフトウェア・ライブラリからステージングされないスクリプトのデフォルト値は、falseです。

-run_on

使用可能なホストの1つのみでスクリプトを実行する(anyと入力)か、すべてのホストで実行する(allと入力)か。

このパラメータはオプションで、デフォルト値はallです。

-all_hosts

スクリプトを、システム内のすべてのホストで実行できるようにするためのオプション・フラグ。このパラメータは、host_nameを無視します。

-role

このオプションは、ストレージ・スイッチオーバーおよびストレージ・フェイルオーバー・タイプのスクリプトに適用できません。

–credential_type

root権限のあるユーザーに対するHostNormal資格証明またはHostPrivileged資格証明。パラメータcredential_typeの値が指定されない場合、credential_nameの値を指定する必要があります。

-credential_name

このスクリプトを実行する場合に使用する代替の名前付き資格証明。パラメータcredential_typeの値が指定されない場合、パラメータcredential_typeの値を指定する必要があります。

-credential_owner

target_storage_credentialおよびsource_storage_credentialの名前付き資格証明の所有者。

資格証明をスクリプトに渡すには、最初にスクリプトを構成してから、「スクリプトのパラメータとしての資格証明の構成」の説明に従って、パラメータとしてスクリプトに渡す資格証明を構成します。

スクリプトのパラメータとしての資格証明の構成

資格証明をスクリプトに渡す方法について説明します

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してサイト・ガード・スクリプトを構成する場合、パラメータとしてスクリプトに渡す資格証明を構成できます。ただし、EMCLIコマンドを使用してスクリプトを構成する場合は、別のEMCLIコマンドを使用してスクリプトの資格証明パラメータを追加、削除または取得する必要があります。パラメータとして資格証明を受け取るスクリプトを構成する前に、これらの資格証明が「資格証明の作成」の説明に従って作成済であることを確認します。また、資格証明の渡し先のスクリプトが「スクリプトの構成」の説明に従って構成済であることも確認します。

資格証明をスクリプト・パラメータとして構成するには、次のいずれかのタスクを実行します。

スクリプトへの資格証明パラメータの追加

EMCLIコマンドを使用してスクリプトに資格証明を追加する方法について説明します。

資格証明パラメータを構成済のスクリプトに追加するには、EMCLI add_siteguard_secript_credential_paramsコマンドを実行します。スクリプトへのパラメータとして構成する必要がある資格証明のセットごとに1回コマンドを実行するか、すべての資格証明を1回の呼出しでカンマ区切りリストで指定できます。

emcli add_siteguard_script_credential_params
        -script_id="id_associated_with_the_script" 
        -credential_name="name_of_the_credential" 
        [-credential_owner="credential_owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-script_id

スクリプトID。

-credential_name

資格証明の名前。複数の資格証明を指定するには、二重引用符で囲んだカンマ区切りリストを使用します。

-credential_owner

資格証明の所有者の詳細。資格証明の所有者がログインしているユーザーと同じである場合、このパラメータの値を指定する必要はありません。

スクリプトの資格証明パラメータの削除

EMCLIコマンドを使用して構成済の資格証明を削除する方法について説明します。

スクリプトに対してすでに構成されている1つ以上の資格証明パラメータを削除するには、次のようにします。

emcli delete_siteguard_script_credential_params
        -script_id="Id associated with the script" 
        [-credential_name="name of the credential"] 
        [-credential_owner="credential owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-script_id

スクリプトに関連付けられたID。

-credential_name

資格証明の名前。複数の資格証明を指定するには、二重引用符で囲んだカンマ区切りリストを使用します。このパラメータはオプションです。指定しない場合、スクリプトに関連付けられているすべての資格証明が削除されます。

-credential_owner

資格証明の所有者。資格証明の所有者がログインしているユーザーと同じである場合、このパラメータを指定する必要はありません。

スクリプトの資格証明パラメータの取得

EMCLIコマンドを使用してスクリプトに対して構成された資格証明のリストを取得する方法について説明します。

スクリプトに対して構成されている1つ以上の資格証明パラメータのリストを取得するには、次のようにします。

emcli get_siteguard_script_credential_params
        -script_id="Id_associated_with_the_script" 
        [-credential_name="name_of_the_credential"] 
        [-credential_owner="credential_owner"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-script_id

スクリプトに関連付けられたID。

-credential_name

資格証明の名前。この引数が指定されない場合、スクリプトに関連付けられているすべての資格証明が削除されます。

このパラメータはオプションです。

-credential_owner

資格証明の所有者。資格証明の所有者がログインしているユーザーと同じである場合、このパラメータを指定する必要はありません。

既存のスクリプトを使用したスクリプトのクローニング

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用して任意の種類のスクリプトをクローニング(コピー)する方法について説明します。

Enterprise Manager Cloud Controlコンソールを使用してスクリプトをクローニングするには、次のようにします。

  1. Enterprise ManagerにEM_SG_ADMINISTRATORユーザーとしてログインします。

  2. 「ターゲット」メニューから、「システム」を選択します。

    「システム」ページが表示されます。

  3. スクリプトを構成する必要のあるシステムの名前(汎用システム)を選択します。そのサイトの「汎用システム」ページが表示されます。

  4. 「汎用システム」「サイト・ガード」「構成」をクリックします。

    「サイト・ガード構成」ページが表示されます。

  5. 「前処理/後処理スクリプト」タブまたは「ストレージ・スクリプト」タブをクリックします。

    「前処理/後処理スクリプト」ページまたは「ストレージ・スクリプト」ページが表示されます。

  6. 「スクリプト」表から構成されたスクリプトを選択して、「類似追加」をクリックします。

  7. 変更する事前構成済の値を変更します。

  8. 「保存」をクリックします。

補助ホストの構成

Oracle Enterprise Managerによって管理される1つ以上のホストをサイトの補助ホストとして構成できます。

サイトの補助ホストは、Oracle Enterprise Managerによって管理される必要があります。ホストは、1つ以上のサイトに対する補助ホストである場合があります。これらのホストは、サイトで前処理スクリプト、後処理スクリプトまたはストレージ・スクリプトを実行するために使用されます。

補助ホストを管理するには、次のタスクを使用します。

EMCLIコマンドを使用した補助ホストの追加

EMCLIコマンドを使用してサイトに補助ホストを追加する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

サイトに補助ホストを追加するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli add_siteguard_aux_hosts 
          -system_name="system_name" 
          -host_name="host_name" 
パラメータ 説明

-system_name

操作を実行しているシステム。

-host_name

スクリプトを実行するホストの名前。

注意: ホスト名がsystem_nameで指定したシステムの一部であることを確認します。

EMCLIコマンドを使用した補助ホストの削除

EMCLIコマンドを使用してサイトの補助ホストを削除する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

サイトの補助ホストを削除するには、delete_siteguard_aux_host EMCLIコマンドを使用します。

emcli delete_siteguard_aux_host
        -system_name="system_name"
        [-host_name="name_of_the_host"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

操作を実行しているシステム。

-host_name

削除する補助ホストの名前。指定しない場合、システムに関連付けられているすべての補助ホストが削除されます。オプション。

注意: ホスト名がsystem_nameで指定したシステムの一部であることを確認します。

EMCLIコマンドを使用した補助ターゲットのリスティング

システムの補助ホストのリストを表示する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

システムのすべての補助ターゲットのリストを表示するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli get_siteguard_aux_hosts
          -system_name="system_name"
パラメータ 説明

-system_name

補助ホストのリストが必要なシステムの名前。

EMCLIコマンドを使用したデータベース・ラグ・チェックの構成

Oracle Site Guard操作計画のデータベースに対してデータベース・ラグを構成する方法について説明します。

注意:

Enterprise Managerコマンドライン・インタフェースへのログインの詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

EMCLIコマンドを使用したデータベース・ラグ・チェックの構成

EMCLIコマンドを使用してラグを構成する方法について説明します。

データベースの適用ラグおよびトランスポート・ラグの値を構成するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli configure_siteguard_lag
        -system_name="system_name"
        -property_name="lag_type"
        -value="max_limit"
        [-target_name="database_target_name"]

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

しきい値の制限を構成するシステム。

-target_name

しきい値の制限を構成するデータベース・ターゲット名。このパラメータが指定されない場合、しきい値はシステムのすべてのデータベースに適用されます。

-property_name

プロパティ名。有効な値は、apply_lagおよびtransport_lagです。

-value

構成するしきい値(秒単位)。

EMCLIコマンドを使用したデータベース・ラグのしきい値の更新

EMCLIコマンドを使用してラグしきい値を更新する方法について説明します。

1つ以上のData Guardが有効になっているデータベースで適用ラグおよびトランスポート・ラグのしきい値を更新するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli update_siteguard_lag
        -system_name="system_name"
        [-target_name="database_target_name"]
        -property_name="lag_type"
        -value="max_limit"

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

しきい値の制限を構成するシステム。

-target_name

しきい値の制限を構成するデータベース・ターゲット名。このパラメータが指定されない場合、しきい値はシステムのすべてのデータベースに適用されます。

-property_name

プロパティ名。有効な値は、apply_lagおよびtransport_lagです。

-value

更新するしきい値(秒単位)。

EMCLIコマンドを使用したデータベース・ラグのしきい値の削除

EMCLIコマンドを使用してラグしきい値を削除する方法について説明します。

1つ以上のData Guardが有効になっているデータベースで構成済の適用ラグおよびトランスポート・ラグのしきい値を削除するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli delete_siteguard_lag
         -system_name="system_name"
         [-target_name="database_target_name"]
         -property_name="lag_type"

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

しきい値の制限を構成するシステム。

-target_name

しきい値の制限を構成するデータベース・ターゲット名。データベース名を指定しない場合、システム内のすべてのデータベースについて構成済のラグ制限が削除されます。

-property_name

プロパティ名。有効な値は、apply_lagおよびtransport_lagです。

EMCLIコマンドを使用したデータベース・ラグしきい値のリスティング

EMCLIコマンドを使用してラグしきい値をリストする方法について説明します。

システムの構成済のデータベースの適用ラグおよびトランスポート・ラグのしきい値の制限を表示するには、次のEMCLIコマンドを実行します。

emcli get_siteguard_lag
        -system_name="system name"
        [-target_name="database_target_name"]
        -property_name="lag_type"

注意:

[]は、オプションのパラメータであることを示します。

パラメータ 説明

-system_name

しきい値の制限を取得するシステム。

-target_name

しきい値の制限を取得するデータベース・ターゲット名。データベース名を指定しない場合、システム内のすべてのデータベースについてプロパティが取得されます。

-property_name

プロパティ名。有効な値は、apply_lagおよびtransport_lagです。