7 Siebelワークフローの使用

この章では、Siebelワークフロー・ツールに関する入門情報を示し、Siebelワークフロー・ターゲットを検出および監視する方法につていも説明します。この章の内容は次のとおりです。

Siebelワークフローについて

Siebelワークフローは、組織がワークフロー・プロセスを自動的に処理できるようにする対話型ソフトウェア・ツールです。ワークフローでは、その基本モデルとして、組織がビジネス・ワークフローを決定する販売部門、マーケティング部門およびサービス部門で使用するプロセスと同じプロセスが使用されます。Siebelワークフローを使用すると、ビジネスのポリシーや手順を自動的に実施することにより、一貫性を高め、プロセス遵守を徹底することができます。

ワークフローは、次の2つの主要な要素で構成されます。

  • ワークフロー・ポリシー。アクションをトリガーします。

  • ワークフロー・プロセス。ガイド付きユーザー・インタフェース・ナビゲーションから統合ビジネス・フローまであらゆるものを定義します。

エンジンは、次の6つのサーバー・コンポーネントで構成されています。最初の3つは、ワークフロー・ポリシーを処理し、残りの3つはワークフロー・プロセスを処理します。

  • 生成トリガー(GenTrig): データベースにトリガーを生成します。これらのトリガーは、ワークフロー・ポリシーによって指定された条件が満たされるとアクションを開始します。GenTrigは、ワークフロー・ポリシーの更新後に、バッチ・ジョブとして実行されます。

  • ワークフロー監視エージェント(WorkMon): ワークフロー・ポリシーを実行します。ワークフロー監視エージェントはワークフロー・ポリシーを監視し、ポリシーの条件が満たされるとアクションを実行します。

  • ワークフロー・アクション・エージェント: ポリシー・グループのアクション・リクエスト表(S_ESCL_ACTN_REQ)に記録されたリクエストを処理し、処理中のワークフロー・ポリシーにリンクされているすべてのアクションを起動します。

  • ワークフロー・プロセス・マネージャ: ワークフロー・プロセスを実行するためのインタプリタとして動作します。

  • ワークフロー・プロセス・バッチ・マネージャ: ワークフロー・プロセスをバッチ・モードで開始するワークフロー・プロセス・マネージャのバージョン。

  • ワークフロー・リカバリ・マネージャ: ワークフロー・エンジンをポーリングして、サーバーで実行されているワークフロー・インスタンスをチェックします。ワークフロー・リカバリ・マネージャは、クラッシュしたインスタンスをリカバリし、期日を越えて待機しているインスタンスを再開します。

Cloud ControlでのSiebelワークフロー・ターゲットの検出および監視

Siebel Enterpriseが検出されて監視のためにCloud Controlに追加されると、Siebelワークフロー・ターゲットは自動的に検出されます。Siebelワークフローは、Cloud ControlでSiebel Enterpriseホームページの「一般」セクション内にリンクとして表示されます。このリンクをクリックすると、Siebelワークフロー・ターゲットの状態を監視できます。また、そのプロセスおよびコンポーネント・グループの詳細も表示されます。

注意:

Siebel構成でSiebelワークフロー・コンポーネント・グループが無効になっている場合にCloud ControlでSiebel Enterpriseを検出しようとすると、検出は正常に実行されますが、Siebel Enterpriseホームページの「一般」セクションにSiebelワークフロー・ターゲットのリンクは表示されません。

後からSiebel構成でSiebelワークフロー・コンポーネント・グループを有効にした場合、それを監視のためにCloud Controlに追加するには、Cloud ControlのSiebel Enterpriseホームページの「一般」セクションで、「エンタープライズの更新」をクリックします。ページがリフレッシュされ、Siebelワークフロー・ターゲットのリンクが表示されます。このリンクをクリックすると、Siebel Enterpriseホームページに移動し、そのプロセスおよびコンポーネント・グループを監視できます。

Siebelワークフロー・ターゲットが検出された後は、可用性ステータスの監視、ワークフロー・プロセスとポリシー・インスタンスの処理率の表示、生成されたアラートの表示、プロセスおよびコンポーネント・グループの監視を実行できます。また、このターゲットの「すべてのメトリック」ページにアクセスして、ターゲットに対して収集されたメトリックのリストを表示することもできます。

図7–1に、「Siebelワークフロー」ページを示します。

図7–1 「Siebelワークフロー」ページ


「Siebelワークフロー」ページ