1 Oracle Enterprise Managerライセンスの概要

Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cは、Oracle Cloudとそこで実行されるアプリケーションのあらゆる機能を管理するための一元的な統合ソリューションです。高性能なトップダウン型のモニタリング・アプローチによる最高品質のアプリケーション向けサービスを提供するとともに、構成管理、プロビジョニングおよびシステム管理を自動化するためのコスト効果の高いソリューションを提供します。この強力な組合せにより、どのような規模のOracleデータ・センターでも、最高レベルの管理体制を実現できます。

オラクル社では、Oracle Enterprise Managerの機能を特定の用途向けに拡張するための、オプション、管理パック、管理プラグインなどの製品も多数提供しています。このマニュアルでは、Oracle Enterprise Managerの機能を特定の環境向けに拡張するために購入できる、Oracle Enterprise Managerの管理パック、管理プラグイン、およびその他の製品の個別ライセンスについて説明します。このマニュアルの内容は次のとおりです。

ライセンス付与要件

各章に記載されているオプション、管理パック、レポート、ライセンス・リポジトリ・ビューまたはコマンドライン・インタフェース(CLI)は、適切なライセンスがある場合にのみ使用できます。これらのオプション、管理パックまたは製品が、製品CDやダウンロードに含まれていたり、入手したドキュメントに記載されている場合でも、ユーザーがそれらを適切なライセンスなしで使用することを許可するものではありません。

Oracle Enterprise ManagerでのManagement Packの有効化および無効化

ほとんどのパックについては、Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cで、機能を有効化または無効化できます。

  1. Oracle Enterprise Managerにスーパー管理者としてログインします。

  2. ページ右上隅の「設定」メニューから「Management Pack」「Management Packのアクセス権」の順に選択します。

    「Management Packのアクセス権」ページで、リストされたターゲットごとに各管理パックのアクセス権を有効化または無効化できます。「ライセンス供与可能ターゲット」(デフォルト)または「すべてのターゲット」を選択し、管理パックのアクセス権を表示します。「パック・アクセス」ビューのオプションは次のとおりです。

    • ターゲット・ベース: リストされたターゲットごとに、ターゲットに関連する管理パックを有効化または無効化できます。「名前」列にリストされたターゲットで、アクセス権のある管理パックを選択し、そのパックに対応するボックスを選択します。

      新規ターゲットの場合は、「パック・アクセス同意済」列のボックスを選択し、ライセンス契約条項に同意します。「パック・アクセス同意済」オプションは、ライセンス契約条項をまだ受諾していない新規追加ターゲットでのみ選択できます。デフォルトでは、「パック・アクセス同意済」オプションは選択されていません。

      「適用」をクリックして変更内容を保存します。

    • パック・ベースのバッチの更新: ライセンス供与可能なすべてのターゲットのグループとして、または特定のターゲット・タイプに対して管理パックを有効化または無効化できます。ドロップダウン・リストからタイプを選択します。選択内容に基づいて、「使用可能なバッチ」リストが更新されます。

      有効化または無効化するパックを選択します。複数のパックは、[Ctrl]キーを押しながら選択します。「移動」をクリックしてから、「有効化」または「無効化」のアクセス・オプションをクリックします。

      「適用」をクリックして変更内容を保存します。

    • 自動ライセンス - 新しいターゲットが検出されるたびに管理パックを手動で有効化または無効化する必要がありません。「自動ライセンス」機能を使用すると、ターゲット・タイプごとに、検出された新しいターゲットでどのパックを使用できるかを定義できます。

      たとえば、データベース・ターゲットを追加した場合、新しく検出されたデータベース・ターゲットに、関連するすべてのパック(Oracle Database Lifecycle Management Pack、Database Tuning Packなど)が自動的に割り当てられます。新しいターゲットに対してこれらのパックを自動的に有効にしない場合は、関連するパックに対して「自動ライセンス」機能を無効にする必要があります。

      有効化または無効化するパックを選択します。複数のパックは、[Ctrl]キーを押しながら選択します。「移動」をクリックしてから、「有効化」または「無効化」の「自動ライセンス」オプションをクリックします。デフォルトでは、「自動ライセンス」が有効です。

      いずれかのパックを無効にした場合、「自動ライセンス無効リスト」に表示されます。管理パックの名前と、関連するタイプが表示されます。また、関連するターゲット・タイプでこれ以降に検出されるすべてのターゲットは、デフォルトでパックを取得しません。

      「適用」をクリックして変更内容を保存します。

いずれかの管理パックを無効にすると、そのパックに含まれているリンクは無効になります。または、リンクをクリックしても、関連するパックの使用ライセンスがないことを示すメッセージが表示されます。この項の手順を実行してパックを無効にした後は、Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cにログインするどの管理者も、無効にした管理パックの機能にアクセスできなくなります。

Oracle Enterprise ManagerでのManagement Pack情報の表示

Oracle Enterprise Managerでは、管理パックの略語を表示することによってライセンスが示されます。この機能はデフォルトでは有効化されておらず、次の手順によって有効化します。

  1. Oracle Enterprise Managerのホームページに移動します。

  2. ページ右上隅の「設定」メニューから「Management Pack」「注釈の有効化」の順に選択します。

    有効化した後で、ターゲットのホームページに移動し、メニューを選択すると、管理パックを必要とするメニュー・オプションの横にその管理パックの略語が表示されます。たとえば、注釈を有効化した後、データベース・ターゲットのホームページに移動し、「パフォーマンス」メニューを選択すると、「パフォーマンス・ホーム」メニュー・オプションの横に「DD」と表示されます。「DD」は、Database Diagnostics Packの略語です。

    また、「設定」メニュー、「Management Pack」の順に選択し、次の操作を行うこともできます。

    • 「ページのパック」を選択して、「このページのManagement Pack」ダイアログ・ボックスを表示します。このダイアログ・ボックスでは、現在のページに必要なライセンス・パックに関する情報が提供されます。

    • 「ライセンス情報」を選択して、管理パックとその情報(略語、名前、簡単な説明など)のリストを表示します。

その他のデータベースおよびFusion Middlewareの情報

Oracle Database、Oracle Fusion MiddlewareまたはOracle WebLogic Serverに関連する製品のライセンスの詳細は、Oracle Help Centerで対応するライセンス情報を参照してください。

https://docs.oracle.com/en/

Oracle Enterprise Managerの使用制限付きライセンス

  • Oracle Enterprise ManagerにはOracle Database Enterprise Editionの使用制限付きライセンスが含まれています。Oracle Management Repositoryのみで使用できるものと、Oracle Enterprise Managerで使用される補足的な他のリポジトリ(Always-On Monitoringリポジトリ、AWRウェアハウス、Ops Center、Real User Experience Insight、Load Testing、Test Managerなど)で使用できるものがあります。

    Oracle Enterprise ManagerのSYSMANスキーマによるOracle Databaseオプションの使用は、使用制限付きライセンスに含まれており、別のライセンスは必要ありません。

    障害発生時のリカバリのためのその他のデータベース・オプションやサーバーには追加のライセンスが必要です。ユーザーに配布されるのは、Cloud ControlまたはRMANのリポジトリを備える1つの単一インスタンス・データベースです。Data Guardでリポジトリを保護するには、スタンバイ・サイトのためのライセンスを購入する必要があります。Oracle Real Application Clustersでリポジトリを保護するには、データベースの2番目のノードのライセンスが必要であり、両方のノードにOracle Real Application Clustersのライセンスが必要です。

  • Oracle Enterprise ManagerとOracle WebLogic Serverを組み合せた使用は、サーブレット機能に限定されます。Oracle Enterprise Managerと組み合せて使用する場合のみ、Oracle Business Intelligence Publisherサーバーのクラスタのデプロイメントをサポートするために、WebLogicクラスタリングの使用制限付きライセンスが含まれています。

  • Oracle Enterprise Managerでは、Oracle Enterprise Managerの機能およびインタフェースで使用する場合にかぎり、Oracle Business Intelligence Publisher (BI Publisher)とBusiness Intelligence Mobileを制限付きで使用できます。このBI Publisherの制限付きライセンスによって、Oracle Enterprise Managerリポジトリおよびターゲット・データベースのデータ・ディクショナリ(AWRおよびAWR Warehousingデータを含む)に対してのみレポートが許可されます。その他のデータ・ソースに対してレポートするには、BI Publisherライセンスが必要です。

    ノート:

    一部のOracle Enterprise Manager管理パックには、別のデータ・ソースを使用するBI Publisherレポートが含まれています。これらのレポートを使用するためのライセンスは、当該管理パックのライセンスの一部として提供されます。これらのレポートの詳細は、このドキュメントの関連する章を参照してください。

  • Oracle ZFS Storage Appliance Cloning (Part #7102338)の使用制限付きライセンスは、Oracle Enterprise Manager Snap Clone (Oracle Cloud Management Pack for Oracle Databaseの機能)に含まれています。