2.5 ワークスペースのプリファレンスの構成

ワークスペース・ログイン制御、アプリケーション・ビルダーとSQLワークショップへのアクセス、PL/SQL編集とRESTfulサービスのサポート、およびチーム開発へのアクセスについてワークスペース・プリファレンスを構成します。

一部のワークスペース・プリファレンスは、インスタンス全体に対しても構成できます。該当する場合、このセクションにはインスタンスレベルの設定のプリファレンスも含まれます。

ヒント:

「管理」メニューと「ワークスペース管理」ホームページの両方から多くのワークスペース管理機能(サービスの管理、ワークスペース・プリファレンスの設定など)にアクセスできます。一貫性を保つために、このセクションでは「ワークスペース管理」ホームページにユーザーをナビゲートします。

2.5.1 ワークスペースのアカウント・ログイン制御の管理

アカウント有効期限とロック、ログイン試行失敗の最大回数、エンド・ユーザー・アカウントのパスワード存続期間などのワークスペースのアカウント・ログイン制御を構成します。

2.5.1.1 ログイン制御の概要

ワークスペース管理者は、個々のワークスペースに対してログイン制御を構成できます。

管理者は、Oracle Application Expressインスタンス全体に対してもログイン制御を構成できます。たとえば、インスタンス管理者がOracle Application Express管理サービスのアカウント・ログイン制御を構成する場合、その構成はインスタンス全体にわたるすべてのワークスペースで、Application Expressのすべてのアカウントに適用されます。

インスタンス管理者がインスタンス全体でログイン制御を有効にしない場合は、各ワークスペース管理者がワークスペースごとに次の制御を構成できます。

  • エンド・ユーザーのアカウント有効期限およびロック

  • エンド・ユーザー・アカウントへのログイン試行失敗の最大回数

  • パスワード存続期間(つまりエンド・ユーザー・アカウントのパスワードを使用できる期限が切れるまでの残りの日数)

ヒント:

この機能は、Application Expressのユーザー作成および管理を使用して作成したアカウントにのみ適用されます。アプリケーション・アカウント認証には、アプリケーションの追加の認証セキュリティの機能があります。ワークスペースでのユーザーの管理を参照してください。

2.5.1.2 ワークスペース・アカウント・ログイン制御の構成

個々のワークスペースに対してログイン制御を構成します。

ワークスペースに対するログイン制御を構成するには:

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「アカウント・ログイン制御」には、次の項目があります。
    1. アカウントの有効期限およびロック: Application Expressエンド・ユーザー・アカウントを期限切れにしたりロックできるかどうかを決定するために選択します。この機能は、Application Expressユーザー管理インタフェースを使用して作成されたエンド・ユーザー・アカウントにのみ適用されます。オプションには、「有効化」または「無効化」があります。

      この機能は、追加的なアプリケーションの認証セキュリティを提供します。「有効化」を選択すると、ユーザー・アカウント・パスワードは設定した期間をすぎると期限切れになり、アカウントは設定した回数分、連続で認証に失敗するとロックされます。また、アカウント・パスワードは初回使用時以降は期限切れになるよう設定できます。

      インスタンス管理者が「環境設定」の「ユーザー・アカウントの有効期限およびロックが必要」「はい」に設定している場合、すべてのワークスペースでこの機能を有効にする必要があるため、「アカウントの有効期限およびロック」「有効化」が表示され、これをワークスペース管理者が変更することはできません。

    2. 許可されるログイン失敗の最大回数: エンド・ユーザー・アカウントがロックされるまでに許可される認証の連続失敗の最大回数を正の整数で入力します。このフィールドの値を指定しない場合は、「許可されるログイン失敗の最大回数」のインスタンス・レベルの設定が使用されます。
    3. エンドユーザー・アカウント・ライフタイム(日): エンド・ユーザー・アカウントのパスワードを使用できる期限が切れるまでの最大日数を正の整数で入力します。このフィールドの値を指定しない場合は、アカウント・パスワード・ライフタイムのインスタンス・レベルの設定が使用されます。
  5. 「変更の適用」をクリックします。

2.5.2 アプリケーション・ビルダーへのアクセスの制御

開発者がアプリケーション・ビルダーにアクセスできるかどうかを制御します。

アプリケーション・ビルダーへのアクセスを制御するには:

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. アプリケーション・ビルダーまでスクロール・ダウンします。
    • アプリケーション・ビルダーを有効にするには、「はい」を選択します。
    • アプリケーション・ビルダーを無効にするには、「いいえ」を選択します。
  5. 「変更の適用」をクリックします。

ヒント:

インスタンス管理者は、これらの設定をオーバーライドできます。インスタンスのコンポーネントの可用性の管理を参照してください。

2.5.3 SQLワークショップへのアクセスの制御

ワークスペース管理者はSQLワークショップへのアクセスを制御できます。SQLワークショップを使用すると、データベース・オブジェクトを表示および管理するためのツールにアクセスできます。

SQLワークショップへのアクセスを制御するには:

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「SQLワークショップ」までスクロールします。
  5. 「SQLワークショップ」、「SQLワークショップの有効化」の下で:
    • はい - SQLワークショップへのアクセスを有効にします。
    • いいえ - SQLワークショップへのアクセスを無効にします。
  6. 「変更の適用」をクリックします。

ヒント:

インスタンス管理者は、これらの設定をオーバーライドできます。インスタンスのコンポーネントの可用性の管理を参照してください。

2.5.4 ワークスペースに対するPL/SQLプログラム・ユニットの編集の無効化

ワークスペース管理者は、開発者がオブジェクト・ブラウザからPL/SQLプログラム・ユニットを編集およびコンパイルできるかどうかを制御できます。

デフォルトでは、開発者はSQLワークショップ・オブジェクト・ブラウザでデータベースのプロシージャ、パッケージおよびファンクションを参照しているときに、PL/SQLソース・コードを変更およびコンパイルできます。「ワークスペース・プリファレンスの設定」ページの「PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可しない」を選択すると、PL/SQLプログラム・ユニットの編集を無効にできます。

PL/SQLプログラム・ユニットの編集を無効にするには:

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「SQLワークショップ」までスクロールします。
  5. 「SQLワークショップ」、「PL/SQL編集」で、次のいずれかを選択します。
    • PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可

    • PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可しない

      この機能を無効にすることで、開発者はデータ・ディクショナリからPL/SQLコードを直接変更できなくなります。「PL/SQLプログラム・ユニットの編集を許可しない」を選択しても、開発者はスクリプトまたはSQLコマンド・プロセッサを使用してPL/SQLプログラム・ユニットを作成および置換できます。

  6. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

インスタンスに対するPL/SQLプログラム・ユニットの編集の無効化およびOracle Application Express SQLワークショップ・ガイドSQLコマンドの使用

2.5.5 ワークスペースのRESTfulサービスの有効化およびパス接頭辞の定義

ワークスペース管理者は、現在のワークスペースでRESTfulサービスを有効にするかどうかを制御できます。

ヒント:

RESTfulサービスを利用するには、構成内のWebリスナーがOracle REST Data Servicesリリース2.0以上を使用している必要があります。

RESTfulアクセスを構成するには:

RESTfulアクセスを構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「SQLワークショップ」までスクロールします。
  5. 「SQLワークショップ」、「RESTfulサービスを有効にする」の下で:
    • はい: 開発者はレポート・リージョンをRESTfulサービスとして公開できます。

    • いいえ: 開発者はレポート・リージョンをRESTfulサービスとして公開できません。

  6. 「SQLワークショップ」、「パス接頭辞」の下で:

    「パス接頭辞」は、「RESTfulサービスを有効にする」「はい」に設定されている場合にのみ表示されます。

    「パス接頭辞」に、現在のワークスペースでRESTfulサービスへのアクセスに使用するURIパス接頭辞を指定します。パス接頭辞のデフォルト値は、ワークスペースの名前です。

    たとえば、QA_1という名前のワークスペースのパス接頭辞はQAです。この場合、RESTfulサービスへのパスは次のとおりです。

    http://www.example.com/apex/qa/hr/employees/
  7. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

2.5.6 既存のワークスペースでのチーム開発の構成

ワークスペースに対してチーム開発を構成します。

ユーザーに「チーム開発」での問題コメントへのファイル添付を可能にするには、ワークスペースの問題ファイル・リポジトリの有効化属性を「はい」に設定する必要があります。

ワークスペースに対してチーム開発を構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「チーム開発」で、次を構成します。

    ヒント:

    これらの設定は、既存のワークスペースには影響を及ぼしません。

    1. チーム開発の有効化 - 現在のワークスペースでチーム開発を有効にするかどうかを指定します。「はい」または「いいえ」を選択します。
    2. 「問題ファイル・リポジトリの有効化 - 「チーム開発」中央ファイル・リポジトリでのファイル・アップロードを有効にするかどうかを指定します。
      • はい - ファイル・アップロードを有効にする場合は、「はい」を選択します。

      • いいえ - ファイル・アップロードを無効にする場合は、「いいえ」を選択します。

    3. 最大ファイル・サイズ(MB): 「チーム開発」のファイル・リポジトリにアップロードされるファイルの最大サイズを選択します。デフォルト値は15MBです。
    4. フィードバック・ファイル・リポジトリの有効化 - フィードバックに対するファイル・アップロードを有効にするかどうかを指定します。
      • はい - 「はい」を選択すると、ファイルを格納するためのローカルのAPEX$表が作成されます。

      • いいえ - フィードバックに対するファイル・アップロードを無効にする場合は、「いいえ」を選択します。

    5. フィードバック・ファイルの最大サイズ(MB) - フィードバック・ファイル・リポジトリにアップロードされるファイルの最大ファイル・サイズを選択します。デフォルト値は15MBです。
  5. 「変更の適用」をクリックします。

参照:

2.5.7 ワークスペースのセッション・タイムアウトの構成

ワークスペースのセッション・タイムアウトの属性を使用して、Webブラウザが開いたまま放置されたコンピュータの露出をアプリケーション・レベルで減らします。

ワークスペース管理者はワークスペースのセッション・タイムアウトを「ワークスペース・プリファレンスの設定」ページで構成します。

ワークスペースに対してセッション・タイムアウト属性を構成するには、次の手順を実行します。

  1. 「ワークスペース管理」ページにナビゲートします。
    1. Oracle Application Expressにサインインします。
    2. 「ワークスペース」ホームページ上部で、「管理」メニューをクリックし、「管理」をクリックします。

    「ワークスペース管理」ページが表示されます。

  2. 「サービスの管理」をクリックします。
  3. 「ワークスペース・プリファレンスの設定」をクリックします。
  4. 「セッション・タイムアウト」の下で:
    1. 最大セッションの長さ - セッションが存続し、このワークスペースでアプリケーションによって使用できる時間(秒)を定義します。この設定よりも対応するアプリケーションレベルの設定が優先されます。
      • セッションの存続期間を制御する正の整数を入力します。

      • セッションを無期限に存続させる場合は、0を入力します。

      • インスタンスレベルで定義された時間を使用する場合は、値を空のままにします。

    2. 最大セッション・アイドル時間 - セッション・アイドル時間は、最後のページ・リクエストと次のページ・リクエストの間の時間です。この設定よりも対応するアプリケーションレベルの設定が優先されます。
      • このワークスペースでアプリケーションによって使用されるセッションのデフォルトのアイドル時間を制御する正の整数を入力します。

      • インスタンスレベルで定義されたアイドル時間を使用する場合は、値を空のままにします。

    3. セッション・タイムアウト警告(秒) - セッション・タイムアウト警告時間は、セッションがタイムアウトになるまでの時間を秒数で定義(最大セッションの長さ、または最大セッション・アイドル時間)し、ユーザーに警告します。最大セッション・アイドル時間の警告では、ユーザーがセッションを延長することを選択できます。最大セッションの長さの警告では、セッションの最大時間に到達したときに、データの喪失を避けるためユーザーは作業を保存するよう警告されます。この設定よりも対応するアプリケーションレベルの設定が優先されます。オプションは次のとおりです。
      • このワークスペースでアプリケーションによって使用されるセッションのデフォルトのアイドル時間を制御する正の整数を入力します。

      • このワークスペース内のアプリケーションで使用されるセッションのセッション・タイムアウト警告をオフにするには、0を入力します。

      • インスタンスレベルで定義された警告時間を使用する場合は、値を空のままにします。

  5. 「変更の適用」をクリックします。

参照: