10.6.8 対話グリッド・レポートへのリンクの設定

開発者は、構文をURLのRequest値およびItemNamesセクションで使用して、対話グリッド・レポートにリンクします。

対話グリッドのデータは、宣言的なフィルタで決まります。開発者は、エンド・ユーザーに対する対話グリッド・レポート設定を変更することによって、レポート・パラメータを設定できます。ただし、この設定は、エンド・ユーザーが作業中のレポートのみに影響します。保存済のレポート設定には影響しません。開発者は、この項で説明する構文を使用して、対話グリッド・レポートにリンクできます。

注意:

追加の対話グリッド・レポート・リージョンを追加する場合、古い単一の対話グリッド・レポートのリンク構文を必ず変更してください。変更しなければ、リンクでエラーが発生します。複数の対話グリッド・レポート・リージョン、RequestまたはName構文があるページへのリンクは、リージョンの静的IDで完全修飾する必要があります。アプリケーションの外部(電子メールなど)から対話グリッド・レポートへのリンクを開くには、アプリケーションの「セッション管理」、「ディープ・リンク」属性を有効にする必要がある場合があります。セッション管理を参照してください。

10.6.8.1 対話グリッドのRequest構文

特定の保存済対話グリッド・レポートにリンクするには、次のRequest構文を使用します。

IG[region static ID]_<report_name>

次の例を検討してください:

IG[EMP]_dept20

注意:

URLでのRequestの使用はオプションです。複数の保存済レポートにリンクするには、各Requestをカンマで区切ります。

10.6.8.2 対話グリッドのName構文およびValue構文

フィルタを作成するには、次のitemNames構文およびitemValues構文を使用します。

IG[region static ID]<operator>_<target column alias>

次の例を検討してください:

IG[EMP]C_ENAME:KING

注意:

ページ上の対話グリッド・レポート・リージョンが1つのみの場合、itemNameはリージョンの静的IDで完全修飾する必要はありません。演算子が定義されていない場合、等号演算子によるフィルタが追加されます。

リンク内の対話グリッド・レポートにフィルタを作成するには、前述のitemNames構文を使用して、URLのItem Namesセクションの対応する場所にフィルタ値を追加します。

対話グリッドにフィルタを含む行テキストを作成するには、Item Name構文でターゲット列の別名としてROWFILTERを使用し、URLのitemValuesにフィルタ値を追加します。リンクは、タイプがSTRINGまたはNUMBERのレポートに表示されるすべての列を検索するRow Text Containsフィルタを追加します。

次の例を検討してください:

IG[EMP]_ROWFILTER:SALES

有効な演算子は、次のとおりです。

  • C = 含む

  • EQ = 等しい(これがデフォルトです)

  • GTE = 以上

  • GT = 次より大きい

  • LT = 次より小さい

  • LTE: より小さいか、等しい

  • N = NULL

  • NC = 含まない

  • NEQ = 等しくない

  • NN = NULLではない

  • NIN = 次に含まれない(バックスラッシュ(\)を前後に使用してカンマ区切り値をエスケープしてください)

  • IN = 次に含まれる(バックスラッシュ(\)を前後に使用してカンマ区切り値をエスケープしてください)

  • ROWFILTER = 次を含む行テキスト(これは、タイプがSTRINGまたはNUMBERのレポートに表示されるすべての列を検索します)

10.6.8.3 対話グリッドのClearCache構文

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ヒント:

保存済レポートの別名を指定しないでRequestClearCacheを使用すると、プライマリ・デフォルト・レポートがクリアされます。複数の対話グリッド・レポートがあるページで、特定の対話グリッド・レポート・リージョンをクリアするには、保存済レポートの別名とともにリージョンの静的IDをRequestで指定します。

URLのClearCacheセクションで次の構文を使用して、対話グリッド・レポートのリセットまたはページ区切りのクリアを行います。

  • RR - 対話グリッド・レポートをリセットします。これは、エンド・ユーザーがターゲット・ページで対話グリッド・レポートの「アクション」メニューから「リセット」オプションを選択した場合に相当します。レポートは、開発者が指定したか、またはユーザーが保存したデフォルトのレポート設定に戻ります。

  • CR - 対話グリッド・レポートをクリアします。これにより、すべてのレポート・フィルタがクリアされます。

10.6.8.4 対話グリッド・レポートにリンクする際の制限

対話グリッド・レポートにリンクする場合は、次の制限に注意してください。

  1. Request値がURLで定義されていない場合、すべてのプライマリ・デフォルト・レポート設定が変更されます。

  2. Requestが定義されておらず、かつ、itemNamesセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列名が含まれていない場合、ターゲット・ページに複数の対話グリッド・レポートが存在すると、エラーが発生します。

  3. Request値が定義されておらず、かつ、itemNamesセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列名が含まれていない場合、ターゲット・ページ内の対話グリッド・レポート・リージョンが1つのみであれば、プライマリ・デフォルト・レポートにフィルタが作成されます。

10.6.8.5 有効な対話グリッドのリンクの例

この項では、有効なリンクの例について説明します。

有効なリンクの例1

この例には、Request値のないリンクが含まれていますが、URLのitemNamesセクションに、リージョンの静的IDで修飾されたフィルタ列が含まれています。この例では、参照されるリージョンのItem Nameのプライマリ・デフォルト・レポートにフィルタを作成しています。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.::::IG[EMP]_ENAME:KING

有効なリンクの例2

この例では、リンクにRequest値はありません。clear cacheセクションにはRRまたはCRがあり、すべての対話グリッド・レポート・リージョンのプライマリ・デフォルト・レポートをリセットまたはクリアします。

f?p=&APP_ID.:1:&SESSION.:::RR:

10.6.8.6 無効な対話グリッド・リンクの例

この項では、無効なリンクの例について説明します。

無効なリンクの例1

このリンクには、Request値がなく、かつ、URLのItem Nameセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列が含まれていません。この例では、ターゲット・ページに複数の対話グリッド・レポート・リージョンが存在すると、エラーが発生します。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.::::ENAME:KING

無効なリンクの例2

この例には、2つのRequest値がカンマで区切られたリンクがあり、かつ、URLのItem Nameセクションに、リージョンの静的IDで完全修飾されたフィルタ列が含まれていません。この例では、フィルタを作成する必要がある場所が明確でないため、エラーが発生します。

f?p=&APP_ID.:2:&SESSION.:IG[test]_employee,IG[test2]_dept10:::ENAME:KING

10.6.8.7 共有対話グリッド・レポートへのリンクの設定

URLのRequest値でIG[region static ID]_<report_alias>を使用して、保存済のプライマリ・デフォルト、代替デフォルトおよびパブリック・レポートにリンクを設定できます。

10.6.8.7.1 プライマリ・レポートへのリンクの例

次の例では、プライマリ・レポート(report_name=PRIMARY)にリンクする方法を示します。

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定しています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IG_PRIMARY

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定し、レポート設定のリセットおよびクリアを行っています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IG_PRIMARY::RR,CR:

この例では、プライマリ・レポートへのリンクを設定し、レポート設定のリセットおよびクリアを行っています。さらに、プライマリ・レポートでENAME = 'KING'フィルタを作成しています。

f?p=100:1:&APP_SESSION.:IG_PRIMARY::RR,CR:IG_ENAME:KING

10.6.8.7.2 保存済のレポートへのリンクの例

次の各例では、保存済のレポート(report_name=12345)へのリンクを設定する方法を示します。

この例では、保存済のレポートへのリンクを設定しています。

f?p=100:1:&SESSION.:IG_REPORT1

この例では、保存済レポートREPORT1にリンクし、設定をリセットおよびクリアしています。

f?p=100:1:&SESSION.:IG_REPORT1::RR,CR:

この例では、保存済レポートREPORT1にリンクし、設定をリセットおよびクリアしています。さらに、保存済レポートREPORT1ENAME = 'KING'フィルタを作成しています。

f?p=100:1:&SESSION.:IG_REPORT1::RR,CR:IG_ENAME:KING