MAXFORMULACACHESIZE
MAXFORMULACACHESIZE構成設定では、Essbaseが式を含むメンバーの計算に使用可能にする式キャッシュの最大サイズを設定できます。この設定を使用して、単一の問合せで使用できるメモリー量を制限します。
MAXFORMULACACHESIZE構成は、ハイブリッド・モードの集約ストレージ(ASO)データベースおよびブロック・ストレージ(BSO)データベースに適用されます。
構文
MAXFORMULACACHESIZE [appname [dbname]] n
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appname - オプション。特定のアプリケーションの最大キャッシュ・サイズを設定するには、アプリケーション名を指定します。
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dbname—オプション。特定のデータベース(キューブ)の最大キャッシュ・サイズを設定するには、キューブ名を指定します。dbnameを指定した場合、appnameも指定する必要があります。
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n—式を含むメンバーの計算に使用可能にする最大キャッシュ・サイズとして設定する、キロバイト(KB)数を指定する整数。デフォルトは、集約ストレージ・キューブの場合は1024KBで、ハイブリッド・モードのブロック・ストレージ・キューブの場合は102400KBです。
説明
Essbaseがアウトライン・メンバーの計算のために確保するキャッシュの量が不十分である場合、Essbaseはその式キャッシュ・メカニズムを切り替えて、既存の一時キャッシュ値のみを割り当てます。この状態が発生し、問合せトレースが有効になっている場合、次のメッセージがquery_trace.txt
にログ記録されます:
Max formula cache size overflow. Calculation cache will use map structure for values. If query performance is insufficient try to extend MAXFORMULACACHESIZE over this limit: n
次のガイドラインがnに使用する値を決定する際に役立つ場合があります:
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動的メンバーによって表される問合せ済のディメンションを指定します。
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これらのディメンションのサイズを乗算して、メンバー数を取得します。
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メンバー数に8をかけて推奨されるn値(4 G以下)を取得します。
たとえば、デフォルトの式キャッシュ・サイズ1024を使用すると、1024/8=128となり、キャッシュ内に128のメンバーが存在できます。
ノート
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この設定は、問合せが少なくとも1つの式を含む動的メンバーを参照する場合、またはMDX問合せに計算済メンバーをWITHセクションで使用する場合にのみ関連します。
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このキャッシュは計算スレッドごとに割り当てられます。MAXFORMULACACHESIZEで指定された最大サイズをそれぞれ指定して、同時MDX要求に複数のキャッシュ・オブジェクトを割り当てることができます。
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不要の場合、指定した全体量は使用されません。
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メモリーは、問合せが完了すると解放されます。
例
MAXFORMULACACHESIZE 2048
アプリケーションおよびデータベースごとに最大式キャッシュ・サイズを2048KBに設定します。