Essbaseアプリケーションおよびユーザーの移行の準備
ここでは、Oracle Analytics Cloud - Essbase、独立したEssbaseデプロイメント、またはMarketplaceデプロイメントを介したOCI上のEssbaseのいずれからも、アプリケーションをEssbase 21cに移行する際の考慮事項と要件について説明します。
考慮事項と要件
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ライフサイクル管理(LCM)のインポートおよび移行ユーティリティのインポートは、フェデレーテッド・パーティションの移行をサポートしていません。フェデレーテッド・パーティションは、21cから21cへの移行後に、ターゲットに手動で再作成する必要があります。
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Essbaseのコマンドライン・インタフェース(CLI)を使用すると、デプロイメント間およびリリース間でソース・アプリケーションとアーティファクトを移行できます。
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独立デプロイメントで、多数のアプリケーションがあり、LCMの使用がアプリケーションのエクスポートに適していない場合は、単一のShared Servicesインスタンスへの複数のEssbaseインスタンスの移行を参照してください。
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移行ユーティリティを使用したエクスポートとインポートでは、EssbaseがEPM Shared Servicesモードで構成されている場合、アプリケーションの移行がサポートされません。その場合は、CLIでLCMのエクスポートおよびインポートのコマンドを使用する必要があります。
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アプリケーションまたはデータベースがLCMインポートを使用して再作成された後に、以前のバックアップからアプリケーションまたはデータベースを復元することはサポートされていません。
- グローバル変数、電子メール構成設定およびファイル・スキャナ設定は、移行ツールのいずれかを使用する前にターゲット・インスタンスで設定する必要があります。
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Oracle Identity Cloud Serviceのロールは、Essbaseではサポートされていません。
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移行ユーティリティでは、すべてのEssbaseアプリケーションに加えて、ユーザーおよびグループを組込みLDAP (またはIdentity Cloud Service)からIdentity Cloud Serviceに移行できます。
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ユーザーおよびグループをLDAPソースからEssbaseインスタンスに移行する場合、Identity Cloud Serviceではネストされたグループはサポートされません。したがって、移行ユーティリティを使用する場合、他の親グループへのグループの関連付けは、LDAPソース・インスタンスからIdentity Cloud Serviceのターゲットに移行されません。
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ターゲット環境にソース環境と同じ名前で存在するユーザーまたはグループは、ターゲットで更新されません。
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CLIまたは移行ユーティリティを実行するには、Essbaseのデプロイおよび設定時に、最初のEssbaseサービス管理者になるようプロビジョニングしたOCI Identity and Access Management (IAM)またはOracle Identity Cloud Service (IDCS) ユーザーを使用します。
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SSL接続のために移行ユーティリティを実行する場合は、ホスト(
-Dhttps.proxyHost
)およびポート(-Dhttps.proxyPort
)のプロキシ設定をコマンドラインに追加します。 -
アウトラインの動的なメンバーと、ディメンションおよびメンバーの動的な計算の実行に解決順序を適用します。ディメンションとメンバーの解決順序は、それらの計算の優先度を示すように調整します。解決順序は柔軟性が高いため、2パス計算を使用するよりもお薦めです。ディメンションまたはメンバーの解決順序を設定するか、Essbaseのデフォルトの解決順序を使用できます。設定可能な最小の解決順は0で、最大は127です。解決順の値が大きいほど、メンバーが後に計算されます。たとえば、解決順が1のメンバーは、解決順が2のメンバーの前に解決されます。ハイブリッド・モードでの解決順序に関する項を参照してください。
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タイプ指定がメジャーのキューブに対するフリーフォーム・データのエクスポートおよびインポートは、21cでは動作が異なります。最新の情報は、テキストおよびデータのメジャーのロード、クリーニングおよびエクスポートに関する項を参照してください。
Oracle Analytics Cloud - EssbaseからEssbase 21cへの移行の場合
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移行ユーティリティを使用すると、Oracle Analytics Cloud - EssbaseデプロイメントおよびEssbase Marketplaceデプロイメントから複数のソース・アプリケーションと要素を移行できます。
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Essbase 21cでは、Oracle Analytics Cloud - EssbaseからWindows上のEssbase 21c独立デプロイメント、またはLinuxプラットフォーム上のEssbase 19cからWindows上のEssbase 21c独立デプロイメントへの移行パスはサポートされていません。
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Oracle Analytics Cloud - Essbaseからの移行後、Identity Cloud Serviceのプロビジョニングは引き続き受け付けられません。ただし、Essbaseのサーバーレベルまたはアプリケーションレベルのロール割当ては移行されます。
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Oracle Analytics Cloud - Essbase Webインタフェースの「セキュリティ」プロビジョニング・ページに示されるIdentity Cloud Serviceのユーザーおよびグループはすべて、Essbaseのロール(ユーザー、パワー・ユーザーおよびサービス管理者)のいずれかを使用してプロビジョニングできます。
必要なユーザー・ロール
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エクスポートの場合: 作成したアプリケーションのアプリケーション・マネージャ。さらに、LCMコマンドとCLIが使用できるロールとして、サービス管理者(すべてのアプリケーションに対応)、パワー・ユーザー(パワー・ユーザーが作成したすべてのアプリケーションに対応)。
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インポートの場合: インポート時に新しいアプリケーションを作成する場合、パワー・ユーザーまたはサービス管理者。「パワー・ユーザー」ロールを使用する場合、ターゲット・アプリケーションは移行で使用したパワー・ユーザーが所有します。