移行される21cのアーティファクト

次の表では、グローバル、アプリケーションレベルおよびキューブレベルのEssbaseアーティファクトのうち、クラウド・サービス・インスタンス間で移行可能なものについて説明します。これらのアーティファクトは、OCI/Marketplaceまたは独立したデプロイメントの場合はEssbase 21cから、OCI/Marketplaceの場合はEssbase 19cから、説明に従って移行されます。

アーティファクト 例外/コメント
アプリケーションとキューブのメタデータ アプリケーション・メタデータには、アプリケーションのタイプと設定が含まれます。キューブ・メタデータには、キューブのプロパティと設定が含まれます。
アプリケーションレベルの構成ファイル これらのファイルが存在する場合、移行されます。
計算スクリプト アプリケーションレベルとキューブレベルの計算スクリプトが移行されます。
カタログ・サーバー アプリケーション・ディレクトリのファイルが移行されます。sharedおよびusersフォルダに格納されているファイルは移行されません。これらは、Webインタフェースから手動でダウンロードし、復元できます。
接続とデータソース 移行ユーティリティを使用すると、システムレベルとアプリケーションレベルの接続およびデータソースが移行されます。

CLIユーティリティを使用すると、アプリケーション・レベルで作成した接続およびデータソースが移行されます。

どちらのツールでも、引数-include-server-level (または省略形の-isl)をlcmexport操作に含める必要があります。

データ 移行するには、データがクラウド・インスタスのキューブ・ディレクトリ内に存在する必要があります。
ディスク・ボリューム ディスク・ボリューム定義は、Essbaseクラウド・インスタスに適用できません。
ドリル・スルー定義

ドリル・スルー定義が移行されます。

ドリル・スルー・レポート定義(.dtrファイル)の名前を変更しないでください。名前が変更されたドリル・スルー・レポート定義は編集できない可能性があり、期待どおりに機能しない可能性があります。

Excelのワークブックとファイル Excelのワークブックおよびファイルが移行されます。
フィルタ キューブレベルのフィルタとユーザー作成のフィルタが移行されます。
グローバル変数 -
レイアウト キューブレベルのレイアウトが移行されます。
リンクされたレポート・オブジェクト(Linked Reporting Object:LRO) LROは、移行されるEssbase 11g On-Premiseアプリケーションとの下位互換性のために含まれています。
ロケーション別名 場所の別名がキューブとともに移行されます。LCMではロケーション別名の資格証明移行はサポートされません。Essbase 11g On-Premiseからアプリケーションを移行した後、ロケーション別名を置き換える必要があります。Essbase 11g On-Premiseからの移行の準備のロケーション別名の項を参照してください。
ログ・ファイル ログ・ファイルは移行されません。
MDXレポート

キューブレベルの名前付き問合せが移行されます。MDXレポートによるデータの分析に関する項を参照してください。

アウトラインと式 @XREFが含まれる式は移行されません。
パーティション

レプリケート・パーティションと透過パーティションが移行されます。

ターゲット・キューブのパーティション定義のみがファイル・システムにエクスポートされます。

ライフサイクル管理(LCM)のインポートおよび移行ユーティリティのインポートは、フェデレーテッド・パーティションの移行をサポートしていません。フェデレーテッド・パーティションは、21cから21cへの移行後に、ターゲットに手動で再作成する必要があります。

レポート・スクリプト アプリケーションレベルおよびキューブレベルのレポート・スクリプトが移行されます。スクリプトは、移行されるEssbase 11g On-Premiseアプリケーションとの下位互換性のために含まれています。
ルール・ファイル、テキスト・ファイル、.csvファイル アプリケーションレベルおよびキューブレベルのファイルが移行されます。
シナリオ キューブがシナリオ対応であり、サンドボックス・ディメンションが含まれる場合、関連するシナリオが移行されます。
代替変数 アプリケーションレベルとキューブレベルの代替変数が移行されます。グローバル(サーバー)レベルの代替変数がある場合、これらをアプリケーションレベルの変数に変換してから移行するか、移行後にコンソールで再作成する必要があります。
ユーザーとグループ 移行ユーティリティを使用すると、ユーザーおよびグループが移行されます。CLIツールを使用すると、移行されません。
ユーザーの役割 ユーザー・ロールは、Essbaseクラウド・インスタス間でのみ移行できます。
ウォレット・ファイル ウォレット・ファイルは、指定のアプリケーションについて移行されます。