@SLN

Essbaseの@SLN計算関数は、様々な期間にわたって現在の期間の資産を減価償却する場合の、定期的な金額を計算します。

使用される減価償却方法は定額法です。

cost - salvage value / life

SLN法は、資産が各期間に同じ金額で減価することを前提としています。

範囲全体で複数の資産が減価償却される場合があります。値は、エントリ期間から範囲内の最後の期間まで減価償却されます。結果の値は、減価償却される各資産のすべての期間ごとの減価償却値の合計を表します。

構文

@SLN (costMbr, salvageMbrConst, lifeMbrConst [, XrangeList])

パラメータ

costMbr

現在の期間の入力資産を表す単一メンバー仕様。

salvageMbrConst

定数数値を提供する単一メンバー仕様、変数名、または数値式。この値は、資産の耐用年数が終了した現在の期間の資産の値を表します。

lifeMbrConst

資産の耐用年数を表す単一メンバー仕様、変数名、または数式。

XrangeList

関数が入力を受け入れ、減価償却値を返す範囲を指定するオプションのパラメータ。範囲が指定されない場合、Essbaseは、時間としてタグ付けされたディメンションのレベル0メンバーを使用します。

有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。

rangeListおよびXrangeListの詳細は、範囲リスト・パラメータを参照してください。

ノート

財務関数が値を返すことはありません。むしろ、指定された範囲に基づいて内部的に一連の値を計算します。

この例では、各年の減価償却は、初期資産(Asset)、資産の残存価額(Residual)、および資産の耐用年数(Life)を考慮して計算されます。

"SLN Dep" = @SLN(Asset,Residual,Life,FY1991:FY1995);

この例では、次のレポートが作成されます:

            FY1991  FY1992  FY1993  FY1994  FY1995  FY1996
            ======  ======  ======  ======  ======  ======
Asset        9,000       0   1,000       0       0    0
Residual    750.00    0.00    0.00    0.00       0    0
Life          5.00     #MI    5.00    0.00    0.00    0
SLN Dep       1650    1650    1850    1850    1850    0

次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。多次元範囲を使用して減価償却を計算します。

FIX ("100-10", "New York")
"SLN Dep" = @SLN(Asset,Residual,Life,@XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"));
ENDFIX

前述の計算は、XrangeListで指定した次の多次元範囲で実行されます。


2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar

関連項目