@DECLINE
Essbaseの@DECLINE計算関数は、定率法を使用して、資産の減価償却費を計算します。定率によって資産が減価償却する要因は、factorMbrConstを使用して指定されます。たとえば、2倍定率を計算するには、factorMbrConstを2に設定します。
構文
@DECLINE (costMbr, salvageMbrConst, lifeMbrConst, factorMbrConst [, XrangeList])
パラメータ
- costMbr
-
資産の開始値を表す単一メンバー仕様。指定した範囲で複数の資産を入力および減価償却できます。この関数は、各資産を個別に計算します。
- salvageMbrConst
-
定数値を提供する単一メンバー仕様、変数名、または数値式。この値は、減価償却終了時の資産の値を表します。
- lifeMbrConst
-
定数値を提供する単一メンバー仕様、変数名、または数値式。この値は、資産が減価償却される期間の数を表します。
- factorMbrConst
-
定数値を提供する単一メンバー仕様、変数名、または数値式。この値は、資産が減価償却される要因を表します。
- XrangeList
-
関数が計算される期間を指定するオプションのパラメータ。複数の資産を減価償却できます。範囲が指定されない場合、Essbaseは、時間としてタグ付けされたディメンションのレベル0メンバーを使用します。
有効なメンバー名、メンバー名のカンマ区切りリスト、ディメンション間メンバー、またはメンバー・セット関数か範囲関数(@XRANGEを含む)からの戻り値にできます。
rangeListとXrangeListについて詳しくは、範囲リスト・パラメータを範囲と財務関数トピックで参照してください。
ノート
財務関数が値を返すことはありません。むしろ、指定された範囲に基づいて内部的に一連の値を計算します。
例
次の例では、指定した一連の会計年度の資産の減価償却を計算します。
"Decline Dep" = @DECLINE(Asset,Residual,Life,2,FY2000:FY2001,FY2002,FY2003);
この例では、次のレポートが作成されます:
FY2000 FY2001 FY2002 FY2003
====== ====== ====== ======
Asset 9,000 0 0 0
Residual 750 0 0 0
Life 5 0 0 0
Decline Dep 3,600 2,160 1,296 778
次の例では、YearディメンションがSample Basicに追加されていることを前提としています。多次元範囲を使用して減価償却を計算します。
FIX ("100-10", "New York")
"Decline Dep" = @DECLINE(Asset,Residual,Life,2,@XRANGE("2011"->"Sep", "2012"->"Mar"));
ENDFIX
前述の計算は、XrangeListで指定した次の多次元範囲で実行されます。
2011->Sep
2011->Oct
2011->Nov
2011->Dec
2012->Jan
2012->Feb
2012->Mar