ブロックの計算順序
Essbaseは、BSOキューブの最初の疎ディメンションから開始して、少なくとも1つのデータ値を持つすべての疎メンバーの組合せに対してブロックが作成されるまで、ブロックを数値順に計算します。
データベースでデフォルトの計算(CALC ALL)を実行すると、各ブロックはブロック番号に従って順番に処理されます。高機能計算をオンにしていて、ブロックを計算する必要がない場合、Essbaseはそのブロックをスキップして、次のブロックに移動します。
Essbaseでは、アウトラインの最初の疎ディメンションから疎メンバーの組合せが定義されます。
Sample Basicデータベースでは、Productがアウトラインの最初の疎ディメンションです。
図19-7 Sample.Basicデータベースのディメンション

ノート:
Sample Basicアウトラインの属性ディメンション(上の図には示されていません)は、データベース集計に含まれていないため、ブロックの計算順序に影響しません。「Essbase属性の操作」を参照してください。
Sample BasicのProductディメンションには19個のメンバーがあります(Essbaseがデータ・ブロックを作成しない共有メンバーを除く)。Productは最初の疎ディメンションであるため、キューブの最初の19個のデータ・ブロックは、Productディメンションのメンバーの計算順序に従って番号付けされます。
図19-8 Sample BasicのProductディメンション

もう1つの疎ディメンションはMarketです。最初の19個のデータ・ブロックには、Marketディメンションで計算される最初のメンバー(New York)が含まれています。次の表は、これら19個のデータ・ブロックうち最初の5個について、各ProductメンバーとNew Yorkの疎メンバーの組合せを示しています。
図19-1 疎メンバーの組合せ: データ・ブロック0から4
ブロック番号 | Productメンバー | Marketメンバー |
---|---|---|
0 |
Cola (100-10) |
New York |
1 |
Diet Cola (100-20) |
New York |
2 |
Caffeine Free Cola (100-30) |
New York |
3 |
Colas (100) |
New York |
4 |
Old Fashioned (200-10) |
New York |
Marketディメンションの次のメンバーはMassachusettsです。Essbaseでは、各ProductメンバーとMassachusettsの疎の組合せに対して、その次の19個のデータ・ブロックが作成されます。次の表は、ブロック番号19から23について、疎メンバーの組合せを示しています。
図19-2 疎メンバーの組合せ: データ・ブロック19から23
ブロック番号 | Productメンバー | Marketメンバー |
---|---|---|
19 |
Cola (100-10) |
Massachusetts |
20 |
Diet Cola (100-20) |
Massachusetts |
21 |
Caffeine Free Cola (100-30) |
Massachusetts |
22 |
Colas (100) |
Massachusetts |
23 |
Old Fashioned (200-10) |
Massachusetts |
Essbaseでは、1つ以上の値が存在する場合にのみ、データ・ブロックが作成されます。たとえば、MassachusettsのOld Fashioned Root Beer (200-10)にデータ値がない場合、Essbaseでは、200-10 -> Massachusettsのデータ・ブロックは作成されません。ただし、将来そのメンバーの組合せに対してデータがロードされる場合に備えて、Essbaseでは200-10 -> Massachusettsの該当するブロック番号が予約されます。