29 データのエクスポート

キューブ間でのデータ移動やバックアップおよび移行のために、Essbaseデータベースからデータをエクスポートできます。

Essbase Webインタフェースを使用してキューブからデータをエクスポートするには、「ジョブ」に移動して「データのエクスポート」を選択します。

REST APIを使用する場合、ジョブの実行のエンドポイントで説明されているように、「データのエクスポート」ジョブ・タイプを使用してデータをエクスポートできます。

Essbase Webインタフェースからワークブック・フォーマットにキューブ全体をエクスポートするには、アプリケーション・ワークブックへのキューブのエクスポートを参照してください。

MDXによるエクスポート・データの挿入およびエクスポートも参照してください。

追加トピック:

MaxLを使用したデータのエクスポート

export data MaxL文を使用して、Essbaseデータベースからデータをエクスポートできます。データは、連続でエクスポートすることも、並列でエクスポートすることも可能です。スレッドのデータが2GBを超える場合、Essbaseによってエクスポート・データが複数のファイルに分割され、ファイル名の末尾に数値が追加されます。

エクスポート・ファイルは、ファイル・カタログのデータベース・ディレクトリ(Files > applications > Sample > Basicなど)に保管されます。

ブロック・ストレージ・データのエクスポート

BSOキューブから、計算値を含まない、すべてのデータ、レベル0データまたは入力レベル・データをエクスポートできます。

BSOデータを並列でエクスポートするには、カンマで区切られたエクスポート・ファイルのリスト(最大1024のファイル名まで)を指定します。ファイル名の数により、エクスポート・スレッドの数が決定されます。使用可能なブロック・アドレス範囲の数により、Essbaseで実際に使用されるエクスポート・スレッドの数が制限されます。Essbaseでは、実際のデータ・ブロックの数を、指定されたファイル名(エクスポート・スレッド)の数で除算します。実際のデータ・ブロックが、指定されたエクスポート・スレッドの数より少ない場合、作成されるエクスポート・スレッドの数は実際のデータ・ブロックの数に基づきます。このアプローチによって、エクスポート・スレッド間でデータ・ブロックがより均等に配分されます。

ノート:

エクスポート・ファイル数の指定では、Essbaseサーバーが実行されているコンピュータの使用可能なCPUコアの数とI/O帯域幅を考慮することが重要です。指定する数が大きすぎると、パフォーマンスが低下する可能性があります。

BSOキューブ上の並列エクスポート操作では、スレッドは動的には作成されません。かわりに、設定されている数のスレッドが、事前作成済のスレッドのプールから使用されます。スレッド・プールのサイズをカスタマイズできます。詳細は、WORKERTHREADS構成設定を参照してください。

参照: BSOのMaxL export data文。

集約ストレージ・データのエクスポート

集約ストレージ(ASO)キューブから、計算値を含まない、レベル0データのみをエクスポートできます。(レベル0データはASOの入力データと同じです。)ASOキューブから上位レベルのデータ・エクスポートまたは列エクスポートを実行することはできません。

ASOデータを並列でエクスポートするには、カンマで区切られたエクスポート・ファイルのリスト(1から8までのファイル名)を指定します。Essbaseで使用されるスレッドの数は、通常、指定するファイル名の数によって異なります。ただし、データ・ブロックの少ない非常に小規模なASOキューブでは、複数ファイルへの並列エクスポートが要求された場合でも、単一のファイルのみが作成される(実際にはシリアル・エクスポートが実行される)可能性があります。

参照: ASOのMaxL export data文。

計算スクリプトを使用したテキスト・データのエクスポート

Essbase計算スクリプトベースのデータ・エクスポートは、保管済の動的に計算されるメンバーに対してのみ使用できます。提供されるフォーマット・オプションの数は、レポート・スクリプトより少なくなります。ただし、計算スクリプトベースのデータ・エクスポートでは、小数ベースおよび精度ベースのフォーマット・オプションが提供され、レポート・スクリプトよりも速く処理できます。

DATAEXPORT計算コマンドを使用すると、中間のインポート・ステップを省いてリレーショナル・データベースに直接エクスポートすることもできます。

次の計算コマンドを使用して、テキスト・インポート・ファイルを選択およびフォーマットできます。

次の計算スクリプト例では、データベースのサブセットを含むテキスト・ファイルが生成されます。

SET DATAEXPORTOPTIONS
{   DATAEXPORTLEVEL "ALL";
DATAEXPORTCOLFORMAT ON;
DATAEXPORTCOLHEADER Scenario;
}; 
FIX ("100-10","New York","Actual","Qtr1");
   DATAEXPORT "File" "," "actual.txt" "NULL";
ENDFIX;

このコマンドでは、すべてのレベルのデータを含めるように指定し、列でデータが繰り返されることを示し、Scenarioディメンションを出力用の密ディメンションの列ヘッダーとして設定しています。FIXコマンドは、データ・スライスを定義します。データは、データベース・ディレクトリのテキスト・ファイルactual.txtにエクスポートされます。カンマがデリミタとして使用され、欠落したデータ値は連続するデリミタによって示されます。Sample Basicに対してこのスクリプトを実行すると、次のデータが生成されます:

"Actual"
"100-10","New York","Sales","Qtr1",1998
"100-10","New York","COGS","Qtr1",799
"100-10","New York","Margin","Qtr1",1199
"100-10","New York","Marketing","Qtr1",278
"100-10","New York","Payroll","Qtr1",153
"100-10","New York","Misc","Qtr1",2
"100-10","New York","Total Expenses","Qtr1",433
"100-10","New York","Profit","Qtr1",766
"100-10","New York","Opening Inventory","Qtr1",2101
"100-10","New York","Additions","Qtr1",2005
"100-10","New York","Ending Inventory","Qtr1",2108
"100-10","New York","Margin %","Qtr1",60.01001001001001
"100-10","New York","Profit %","Qtr1",38.33833833833834
"100-10","New York","Profit per Ounce","Qtr1",63.83333333333334