Essbaseの式および式の計算の実装

Essbase式は、メンバー間の関係を計算します。これらは、Essbaseアウトラインおよび計算スクリプトで使用できます。

式を実装するために、次の操作を実行できます。

  • アウトラインのメンバーに式を適用します。計算の精度やパフォーマンスを慎重に制御する必要がない場合は、この方法を使用します。この方法では、式のサイズは64KB未満に制限されます。

    「式での関数の使用」を参照してください。

  • 計算スクリプトに式を配置します。計算を慎重に制御する必要がある場合は、この方法を使用します。

    計算スクリプトでの式」を参照してください。

次のイメージは、Sample.BasicキューブのMeasuresディメンションを示しています。Margin %、Profit %およびProfit per Ounceメンバーは、それぞれに適用された式を使用して計算されます。

図17-1 Margin %、Profit %およびProfit per Ounceの計算


勘定科目ディメンションの階層。式がMargin %、Profit %およびProfit per Ounceメンバーに適用されます。

キューブ・アウトライン内のメンバーに適用された式については、次のアクションを実行すると、Essbaseによって式が計算されます:

  • デフォルト(CALC ALL)の計算を実行します。

  • 式(メンバーを含むディメンションのCALC DIMなど)が含まれているメンバー、またはメンバー自体を計算する計算スクリプトを実行します。

計算スクリプト内の式については、式が計算スクリプトで出現した時点でEssbaseによって計算されます。

動的に計算されるメンバーと式が関連付けられている場合は、ユーザーがデータ値を要求したとき、Essbaseによって式が計算されます。計算スクリプト内では、動的に計算されるメンバーを計算することや、動的に計算されるメンバーを式計算のターゲットに指定することはできません。

キューブ・アウトラインに対する式や計算スクリプトで、動的に計算されるメンバーを使用すると、計算パフォーマンスに大きく影響する場合があります。Essbaseでは通常の計算を中断して動的計算が実行されるため、パフォーマンスが影響を受けます。

アウトラインに適用する式の中では、代替変数は使用できません。