集約ストレージ・ランタイム統計
現在アクティブなEssbase集約ストレージ(ASO)キューブに関するランタイム統計を調べて、各ディメンションに格納されたレベルの数、およびキューブのサイズを小さくするのに役立つその他の情報を学習できます。
ディメンションごとの統計
次のMaxL文を確認します。
query database asoapp.asodb list aggregate_storage runtime_info;
次の行が含まれる出力が返されます。
parameter value
+-------------------------------------------+--------------------
Dimension [Year] has [3] levels, bits used 4
Dimension [Measures] has [1] levels, bits 4
Dimension [Product] has [3] levels, bits u 5
Dimension [Market] has [3] levels, bits us 5
Dimension [Scenario] has [1] levels, bits 2
...
ディメンションごとに、次の統計が表示されます。
-
ディメンションの名前。
-
集約ストレージの観点で、ディメンションに格納レベルがいくつあるか。すべてのレベルが集約ストレージ・キューブに格納されるのではなく、いくつかは仮想レベルです。
-
ディメンションのキーで使用されているビット数。
集約ストレージ・データベースの各セルは、キー/値ペアとして格納されます。キー長は8バイトまたは8バイトの倍数です。たとえば、8、16、24のようになります。
各キーはキューブ内の数値に対応します。ディメンション・キーの各ディメンションで使用されるビット数は、各ディメンションの値列に表示されます。
各キーで使用されるビット数は、キーの物理ストレージに必要なバイト数よりも少なくなる場合があります。この知識が役立つ可能性のある例として、キーで65ビットが使用されているケースを考えます。キー長を1ビット減らして64にできる場合、キー長を16のかわりに8バイトにすると、キューブの全体的なサイズを減らして改善を見込めます。これらの統計の別の用途として、それらを調査して特定のディメンションを削除するとどの程度のメリットがあるかを確認できます。
キューブ全体の統計
前述の例で使用したものと同じMaxL文では、その出力に次の行も返されます。
parameter value
+-----------------------------------+----------------------
...
Max. key length (bits) 20
Max. key length (bytes) 8
Number of input-level cells 0
Number of incremental data slices 0
Number of incremental input cells 0
Number of aggregate views 0
Number of aggregate cells 0
Number of incremental aggregate cells 0
Cost of querying incr. data (ratio to total cost) 0
Input-level data size (KB) 0
Aggregate data size (KB) 0
キューブ全体の統計を次の表で説明します。
表3-17 集約ストレージ・ランタイム統計MaxLの出力
列名 | 説明 |
---|---|
最大キー長(ビット) |
各ディメンションで使用されているすべてのビットの合計。たとえば、ディメンションに使用されているキーのビットが20で、最初の4ビットが年に使用されます。 |
最大キー長(バイト) |
セルごとにキーで使用されるバイト数。 |
入力レベルのセルの数 |
キューブに含まれる既存のレベル0セルの数(増分スライスを含む)。 |
増分データ・スライスの数 |
増分データ・ロードの結果のデータ・スライス数。 |
増分入力セルの数 |
増分データ・スライスに含まれるレベル0セルの数。 一意の集約ビューの数を表示するには、次のMaxL文を使用します。
|
集約ビューの数 |
キューブ内の集約ビューの数。増分スライスに自動的に構築されたものも含みます。 |
集約セルの数 |
キューブの集約ビューに格納されているセルの数。 |
増分集約セルの数 |
増分スライスの集約ビューに格納されているセルの数。 |
増分データの問合せのコスト(総コストに対する比率) |
増分データ・スライスの処理に費やされた問合せ時間の平均割合。この機能は、問合せのパフォーマンスを向上するためにスライスをいつマージするかを決める際に役立ちます。 |
入力レベル・データ・サイズ(KB) |
入力レベル・データで使用される合計ディスク領域。 |
集約データ・サイズ(KB) |
集約セルが占有する合計ディスク領域。 |
入力レベルと集約セルについて、前述の統計には次の内容が表示されます。
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セルの数
-
それらのセルによって占有されているディスク領域
Essbaseでは圧縮が使用されており、セルの数に基づいてディスク・サイズを導出できない場合もあるため、これらの統計が有用です。