1 Oracle Essbaseとは
Oracle Essbaseは、分析、レポートおよびコラボレーションのために、実績のある柔軟なクラス最高のアーキテクチャを使用する、ビジネス・アナリティクス・ソリューションです。Essbaseは、組織内のすべての事業部門におけるビジネス・ユーザー、アナリスト、モデラーおよび意思決定者に対して、即座に価値をもたらし生産性を向上させます。
Oracle Essbaseについて
Oracle Essbaseは、幅広い強力で包括的な機能を提供します。
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クラス最高の機能性
Oracle Essbaseには、直感的なWebインタフェースでのアクセスか、またはMicrosoft Officeを使用したアクセスができます。多次元の分析からデータに適用される複雑なプロシージャ・ビジネス・ロジックまで、すべての分析およびビジネス・モデリングのニーズを満たします。オンザフライの一時的なモデルの作成と共有、または企業全体で長く使用されているデータベースの提供を容易に行うことができます。新しい迅速な予測の機能により、共同のwhat-if分析およびモデル化が容易になります。Essbaseで提供されるキューブ・テンプレートのギャラリは、使用を開始するために役立ちます。
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実績のあるプラットフォームとテクノロジ
Oracle Essbaseは、Oracle Cloud Infrastructureまたは独立したデプロイメントで簡単にデプロイでき、あらゆる業界にわたって、単純なものから複雑なものまでビジネス・アナリティクスのユースケースを解決するために広く使用されます。ビジネス・パフォーマンス・レベルをモデル化し、様々な条件でwhat-if分析を提供するのに役立つように設計されています。
Oracle Cloud InfrastructureでMarketplace経由でOracle Essbaseを使用すると、データとビジネス・プロセスの断片化を防ぐことで、企業のクラウド戦略を効率的に構築できます。Oracle Identity Cloud Serviceを使用すると、Essbaseで企業全体のユーザー・プロファイルを利用してOracle Cloudと統合できます。
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柔軟
Oracle Essbaseは、独自のアプリケーションを最大限に活用し、新しい機能を追加して、デプロイメントの複雑さを軽減します。オンザフライの分析モデルの迅速なデプロイメントを容易に行うために特別に構築された技術を提供しています。これにより、ビジネス・ニーズが高まったときにモデルが拡張されたり、新しいモデルが選択されて破棄されるようになります。アドホック・モデルの作成および共有によって、Microsoft ExcelまたはWebインタフェースを使用して迅速に構築および共同作業を行うことができます。
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エンタープライズ最適化
Oracle Essbaseは、あらゆる規模の組織およびデプロイメントのための分析およびレポート・アプリケーションを構築、デプロイおよび管理するための一元的なアプリケーションです。データのバックアップと移行を支援して、組織全体にアプリケーション・テンプレートも配布でき、使いやすさやセルフサービス・オプションを損なうことがありません。このソフトウェアでは、フラット・ファイル、ExcelベースおよびSQLベースのインポートとエクスポートを使用できます。
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迅速なデプロイメント
最新のEssbase 21cの独立したデプロイメントのリリースでは、スタンドアロンのインストーラおよび構成ツールを使用してOracle Essbaseをデプロイできます。
Oracle Cloud InfrastructureでMarketplace経由でOracle Essbaseを使用すると、関連するOracle Cloud Infrastructureのスタック・コンポーネントを迅速にデプロイして、Essbaseの使用を開始できます。オンプレミスのハードウェアの購入、インストールまたは構成は不要です。迅速なデプロイメントにより、データベース、ストレージおよび必要なネットワーク・インフラストラクチャ・コンポーネントをデプロイできます。
また、新しいアプリケーションのワークブック・アップロードを使用すると、世界規模のOracle Hyperionパートナ・ネットワークの製品に関する深い専門知識とEssbaseのギャラリ・テンプレートを活用することで、クラウドベースの分析モデルをすばやく開発およびデプロイすることもできます。
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移植性
Essbase 21cの独立したデプロイメントのリリースを使用する場合は、Essbaseのユーザーとアプリケーションを移行して、最新のOracle Essbaseの機能を使用できます。
既存のEssbaseユーザーは、組込みの移行機能を使用して、オンプレミス・アプリケーションまたはクラウド・アプリケーションを、Marketplace経由でのOracle Cloud InfrastructureでのOracle Essbaseに移植できます。クラウドに移行することで、組織ではITリソース、ハードウェア、人員または予算の追加を求めることなく、Oracle Essbaseの使用を企業全体で他の事業部門に拡張できます。
Oracle Essbaseの機能
Oracle Essbaseは、データ・インサイトを導き出して共有するために必要なすべてのツールと機能を提供します。
大規模な組織と小規模なチームの両方が、複数のバージョンのスプレッドシートを管理または統合することなく、データをより簡単に共有できます。また、スプレッドシートのデータのアドホック分析を迅速に実行できます。アプリケーション開発者は、アプリケーション・フローでの豊富な分析エクスペリエンスの拡張、カスタマイズおよび埋込みができるインタフェースを利用できます。
次のようなこともできます。
- キューブ・デザイナを使用して、Microsoft ExcelからEssbaseアプリケーションを作成および管理する。
- ドリルスルー、データ・ロードおよびディメンション構築用の接続とデータソースを作成する。
- コラボレーション・データを収集し、シナリオを作成し、Smart Viewを使用してwhat-if分析を実行する。
- 透過およびレプリケート・パーティションを作成する。
- バックアップ、移行、モニタリングおよびパッチ適用などのEssbaseの管理を行い、制御と管理性を提供する。
- Oracle Cloud InfrastructureでのMarketplace経由により、クラウドでEssbaseを使用すると、取込み、変換および永続性などのOracle Analyticsのデータ・フローを使用して、Essbaseアプリケーションを作成できます。オンプレミスのデータソースに接続するためのプライベートVCNも設定できます。
最新のOracle Essbaseプラットフォームの概要
Marketplace経由でのOracle Cloud Infrastructure (OCI)でのOracle Essbaseおよび独立したデプロイメントでのEssbase 21cは、リリース11gから追加された堅牢な新機能を備えた強力な分析プラットフォームとして、スタンドアロン・デプロイメントの一部として使用できます。
Essbaseは次のように実装できます。
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クラウド上。Oracle Cloud Infrastructureを使用してMarketplaceのリスト経由で行います。
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独立したデプロイメントでEssbase 21cをインストール。サポートされているプラットフォームについては、Oracleの動作保証マトリックスを参照してください。
プラットフォームの機能
アーキテクチャ: Essbase 21cの独立したデプロイメントのアーキテクチャには、WebLogicで実行される中間層プラットフォームが含まれています。このFusion Middlewareアーキテクチャは、高速なパフォーマンス、最適化されたメモリー使用量、高い同時実行性、柔軟なデプロイメント・オプションおよびフェイルオーバーを実現します。
Oracle Cloud InfrastructureアーキテクチャでのEssbaseは、OCIを利用して同じ利点を実現します。独立したアーキテクチャとクラウドベースのアーキテクチャはどちらも、Oracle Databaseやユーザーが選択したリレーショナル・データベースを利用して、Essbaseスキーマを格納します。
問合せエンジン: ブロック・ストレージ・キューブのデフォルトの問合せエンジンはハイブリッド・モードで、堅牢な依存性分析と高速な集計を実現します。ハイブリッド・モードは、リリース11gよりも制限が少なくなり、より多くの計算を処理できます。また、いくつかのチューニング・オプションで強化されています。
フェイルオーバー—Essbase 11gでは、Provider Servicesにより、OPMNを介して管理されるフェイルオーバー・リースができました。現在は、Essbase 21cの独立したデプロイメントでのみ、フェイルオーバーはWebLogicと統合され、アクティブなノードとスタンバイ状態で待機しているノードを判別する中央リクエスト・リース・システムをサポートしています。
セキュリティ: Essbase 21cの独立したデプロイメントでは、すべてのデータがTransport Layer Security (TLS) 1.2を使用してトランジット層で暗号化されます。ロード・バランサを実装できます。Oracle Cloud InfrastructureでのEssbaseのデプロイメントでは、パブリックまたはプライベートのサブネット、ポリシー、ファイアウォールおよびOracle Cloud Infrastructureで使用可能なその他のネットワーク・セキュリティ・オプションを実装できます。
ユーザー認証には、選択した外部認証プロバイダと組み合せたWebLogic組込みLDAPを選択できます。または、すでにEPM Shared Servicesセキュリティを使用している場合は、Essbase 21cの独立したデプロイメントでのみ引き続き使用できます。Marketplace経由でOracle Cloud InfrastructureでEssbaseをデプロイする場合は、Identity Cloud Service (IDCS)を使用した認証をオプションとして使用できます。
Essbaseのユーザー・ロールには、ユーザー、パワー・ユーザーおよびサービス管理者の3つがあります。個別に付与されるアプリケーション権限には、アプリケーション・マネージャ、データベース・マネージャ、データベース更新およびデータベース・アクセスがあります。EPM Shared Servicesのすべてのロールを、新しいロールと権限にマップできます。または、引き続きEPM Shared Servicesを使用することもできます(Essbase Essbase 21cの独立したデプロイメントのみ)。
Essbaseのフィルタは、キューブに微調整されたセルレベルのアクセス制御を実装するために役立ちます。関数または変数が組み込まれた動的フィルタを使用すると、フィルタを拡張可能にして、変化し続けるユーザー・ベースとリアルタイムなソース・データに適応させることができます。LoginAsを使用して、管理インタフェースでフィルタをテストできます。
管理インタフェース: Essbase Webインタフェースを使用すると、アプリケーション、ユーザー、グループおよびEssbaseアーティファクトを管理できます。これには、豊富なアウトライン・エディタ、スクリプト・エディタ、グリッド・レイアウトを保存できるデータ分析インタフェース、および組込みのデータ・プレビューを備えたロード・ルール・エディタが含まれています。一元化されたジョブ・インタフェースを使用して、リクエストの開始と、アクティブなリクエストおよび最近のリクエストのモニターができます。キューブ・デザイナおよびSmart Viewと、移行、自動化および管理用のユーティリティを、コンソールからダウンロードできます。
Essbase Administration Services Lite: Essbase Webインタフェースは最新の管理インタフェースであり、最新のプラットフォーム機能を提供しますが、会社が新しいインタフェースを採用する準備ができていない場合は、Essbase Administration Services (EAS)のLiteバージョンが、アプリケーションを継続的に管理するための限定的なサポートの選択肢になります。EASの機能はリリース11gで使用できたものに限定され、最新のプラットフォーム機能は含まれていません。
高速化された開発機能および監査機能: 計算トレースを使用すると、計算スクリプトをモニターおよびデバッグできます。問合せトレースを使用して、問合せのパフォーマンスをモニターおよびデバッグできます。監査証跡を使用すると、データに加えられた変更を追跡できます。Smart Viewで作業しているときに、解決順を調整できます。
自動化ツールおよび開発者ツール: REST APIは、ホストされたEssbaseリソースの管理と保護されたHTTPを介した操作を自動化するために役立ちます。JavaもC APIも使用でき、新しいコマンドライン・インタフェース(CLI)、MaxL管理スクリプト言語、レポート・ライターおよびESSCMDコマンド言語の下位互換性サポートも使用できます。
カタログ—カタログは、Essbaseのアプリケーションおよびユーザーに関連するファイルおよびアーティファクトを保存するための中心的な場所です。これには、ユーザー・ディレクトリ、共有ディレクトリおよび有益なサンプル・キューブのギャラリが含まれています。
ギャラリ: カタログには、Excelアプリケーション・ワークブック形式のキューブ・テンプレートのギャラリが含まれています。これらのワークブックを簡単にインポートして、様々なサンプル・キューブを構築できます。このサンプルは、Essbaseのアプリケーションと機能の様々なユースケースについて学習し、構造化ワークブックと非構造化ワークブックからキューブを構築および設計する方法を学習するためのものです。
キューブ・デザイナ: Excel用のキューブ・デザイナ拡張機能は、アプリケーション・ワークブックからEssbaseキューブを設計および構築するためのクライアント・インタフェースです。このインタフェースは、柔軟で移植可能なキューブの設計および管理システムを提供します。構造化ワークブックは、毎日のキューブの設計、最適化および移植性を簡素化します。キューブ・デザイナは、非構造化ワークブック内に見られるパターンを推測して、生データを階層的に編成されたキューブにするために役立ちます。
接続: Essbase APIは、TLS/SSLを使用して、内部のコンポーネント間と外部の他のアプリケーションとの間の両方で、安全な接続を実現します。クライアント接続を有効にするために追加のTCP/IPポートを開く必要なしに、安全なHTTPを介してEssbaseランタイム・クライアント(RTC)を使用して任意のソフトウェアから接続できます。
接続およびデータソース: Essbase管理タスクでは、多くの場合、リモート・ソース・データまたはホストへの接続が必要です。再使用可能な接続とデータソースを使用すると、接続の詳細をルール・ファイルやフィルタなどのアーティファクトにコーディングしたり、他の接続に依存するタスクを実行するたびに入力したりする必要がなくなります。
分析: Smart Viewを介して接続するかわりに、組込みの代替手段として、管理用のEssbase Webインタフェースからキューブ・データに対してアドホック・データ問合せまたはグリッド分析を実行できます。グリッド・レイアウトの保存、レポート・スクリプトの実行および名前付きMDX問合せの実行と保存ができます。
計算: Essbaseにはほとんどの分析アプリケーションに適した計算関数およびコマンドの豊富なライブラリがあり、Javaを使用して構築した独自のカスタム定義関数およびマクロを追加できます。計算トレースは、計算スクリプトのパフォーマンスおよびメンバー式の処理を分析およびデバッグするために役立ちます。タプルベースの計算は、計算スコープの最適化および改善に役立ち、アクティブなSmart Viewグリッドに焦点を合わせるように制限します。ハイブリッド・モードの計算を選択でき、いくつかのチューニング・オプションで強化されています。
MDXの挿入およびエクスポート: マルチディメンション問合せ言語としてのMDXのよく知られたユーティリティに加えて、その挿入およびエクスポートのディレクティブを使用して、マルチディメンション・データのカスタム・スライスを形成、コピー、移動および更新できます。
集約ストレージ計算: MDX挿入を使用して、カスタム計算および割当てを実行できます。デフォルトの集約ビューの作成と保守を自動化できます。
データ・ロードおよびディメンション構築: 組込みのデータ・プレビューを備えたEssbase Webインタフェースのロード・ルール・エディタを使用すると、カタログまたは外部ソースからデータとディメンションをインポートできます。ルール・ファイルの列では、Sum、Min、Max、CountおよびAvgなどの関数を使用して、インポートの形成に役立てることができます。SQLベースのロードによりパフォーマンスが向上しました。バッチ・アウトライン編集は、JavaまたはREST APIからプログラムで実行できます。コマンドライン・インタフェース(CLI)は、様々なソースからのストリーミング・データ・ロードをサポートしています。バッファ、マージおよびキャッシュのチューニングのオプションなどの、集約ストレージ・データ・ロードの最適化が追加されました。
ドリルスルー: Essbaseキューブに表示されるデータよりも多くのデータが必要な場合は、ドリルスルー・レポートを使用して外部データソースにアクセスできます。Oracle Databaseへのドリルスルー接続のパフォーマンスが向上します。ドリルスルー・レポート・デザインの柔軟性が向上し、複数のセルまたはセルの範囲を様々な方法で選択できるようになります。選択は、再帰的、非再帰的、レベル0、連続または非連続にできます。
シナリオ管理—シナリオ管理は、キューブに影響を与えることなく、ユーザーがデータ内の様々な仮定をモデル化して、集計結果への影響を確認できるプライベートな作業領域(またはサンドボックス)を構築する機能を提供します。
シャドウ・アプリケーション: 限られたダウンタイムでキューブの変更と再構築を実行するために、プライマリ・アプリケーションのコピーであるシャドウ・アプリケーションを作成できます。シャドウ・アプリケーションで変更を実行している間、プライマリ・アプリケーションでは問合せなどの読取り専用操作を引き続き実行できます。シャドウ・アプリケーションは、表示するか非表示にするかを指定できます。詳細は、「REST APIでのシャドウ・アプリケーション・エンドポイントの作成」を参照してください。
構成: アプリケーションのチューニングに必要なほとんどの構成パラメータは、Essbase Webインタフェースを使用してアプリケーションごとに設定する必要があります。独立したデプロイメントでEssbase 21cをインストールする場合は、必要に応じて、essbase.cfgでシステム全体の構成のデフォルトを制御することもできます。
ロギング: ログはOracle Diagnostic Logging (ODL)形式です。ログ・ファイルは、Essbase Webインタフェースからダウンロードできます。パフォーマンス・アナライザを使用してEssbaseログを分析し、使用状況とパフォーマンスの統計を生成できます。
移行、バックアップおよびリストア—ライフサイクル管理ユーティリティ(LCM)を使用すると、Essbaseリリースとホスト・サーバー間でオンプレミス・アプリケーションを簡単に移行できます。ユーザーおよびグループの移行を支援する追加の移行ユーティリティも、コンソールからダウンロードできます。Oracle Cloud Infrastructureでのデプロイメントの場合は、インフラストラクチャを使用してEssbaseスタックをバックアップします。
ユースケースの例
ここでは、Oracle Essbaseのデプロイメントのユースケースの例をいくつか示します。
シナリオ例 | 説明 |
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ソースへのドリルスルー |
外部データソースから取得した追加の詳細データを分析できるように、ドリルスルー・レポートを定義して実行します。 |
What-if分析の実行 |
シナリオを作成、管理および分析し、シナリオ自体の軽量なライフサイクル管理も使用します。 |
予測 | トップダウンおよびボトムアップの予測と割当てを実行します。 |
Excelからのキューブの作成および管理 |
Excelベースのアプリケーション・ワークブックから、完全に機能するキューブを設計、作成および変更します。 アプリケーション・ワークブック内でキューブを設計し、ワークブックをクラウド・サービスにインポートしてキューブを作成し、データをロードして、キューブを計算します。 任意のソース・システムの表形式データからキューブを作成します。 |