シナリオ・ワークフロー
オプションの承認ワークフローを使用してシナリオをレビューできます。または、シナリオを操作しているときにシナリオのデータ値を変更し、そのデータ変更を承認プロセスなしでキューブにコミット(または拒否)できます。
シナリオ・ステータス変更およびワークフローは、指定されたシナリオの関係者および承認者の数の影響を受けます。関係者はいるが承認者がいない場合、関係者が承認のためにシナリオを送信したり、シナリオを承認または拒否することはできません。関係者も承認者もいない場合、シナリオ所有者がシナリオを変更および適用します。同様に、承認プロセスはありません。
- 関係者はいるが承認者がいないシナリオ:
- シナリオ所有者がシナリオを作成します(ステータス = 進行中)
- シナリオ所有者および関係者がSmart ViewまたはWebインタフェースで変更を行います
- シナリオ所有者が変更を基本に適用します(ステータス = 適用済)
- 承認者も関係者もいないシナリオ
- シナリオ所有者がシナリオを作成します(ステータス = 進行中)
- シナリオ所有者がSmart ViewまたはWebインタフェースで変更を行います
- シナリオ所有者が変更を基本に適用します(ステータス = 適用済)
- 関係者も承認者もいるシナリオ
- シナリオが所有者によって作成されます(ステータス = 進行中)
- シナリオ所有者、関係者および承認者がSmart ViewまたはWebインタフェースで変更を実行できます
- シナリオ所有者が承認のためにシナリオを送信します(ステータス = 送信済)
- シナリオがすべての承認者に承認されるか、1人以上の承認者に拒否されます(ステータス = 承認済またはステータス=拒否済)
すべての関係者が承認済ステータスに到達するために変更を加えることができるという点で、「拒否済」ステータスは、「進行中」ステータスと同じです。
- シナリオが承認済ステータス(すべての承認者がシナリオを承認済)に到達すると、シナリオ所有者が基本に変更を適用します(ステータス=適用済)。
シナリオ・ステータス変更に関する電子メール通知の有効化
システム管理者がEssbaseからの送信電子メールを有効にした場合は、適切なシナリオ関係者がシナリオ変更に関する電子メール通知を受信します。
SMTP電子メール通知を設定するには:
- Essbaseにシステム管理者としてログインします。
- 「コンソール」をクリックします。
- 「電子メールの構成」をクリックします。
- 「SMTP構成」タブをクリックします。
SMTPは送信電子メールを制御します
- 会社のSMTPホストとポートを入力します。
- 通知電子メールの送信者の会社の電子メール・アドレスとパスワードを入力します。
- 「保存」をクリックします。
SMTPメールが設定されると、シナリオ関係者は、シナリオのステータス、所有権、優先度または期限日が変更されたときに電子メールを受信するようになります。
ユーザーがシステムに追加されたとき、電子メールはオプション・フィールドです。このフィールドが入力されていない場合、そのユーザーはシナリオに参加していても電子メールを受信できません。
シナリオの状態 | 電子メールの宛先 | 電子メールのCC | 電子メールの件名 |
---|---|---|---|
シナリオの作成 | 関係者、承認者 | 所有者 | シナリオ<シナリオ名>への参加に招待されました |
送信 | 承認者 | 所有者、関係者 | シナリオ<シナリオ名>は承認用に送信されました |
承認 | 所有者 | 関係者、承認者 | シナリオ<シナリオ名>が承認されました |
拒否 | 所有者 | 関係者、承認者 | シナリオ<シナリオ名>は<ユーザー>によって拒否されました |
適用 | 関係者 | 所有者、承認者 | シナリオ<シナリオ名>が更新されました |
削除 | 関係者、承認者、所有者 | 削除したユーザー | シナリオ<シナリオ名>が削除されました |
更新アクション 所有権、優先度または期限日を変更できます。 |
関係者、承認者 | 所有者 | シナリオ<シナリオ名>が更新されました |
既存のシナリオを更新して、所有者、優先度または期限日を変更できます(表の更新アクションを参照)。たとえば、シナリオの期限日が変更された場合、関係者は新しい期限日を示す電子メールを受信します。シナリオのどの情報が更新されたかを明確にするために、古い期限日は取消し線付きのテキストで表示されます。
シナリオの作成
シナリオを作成するには、シナリオに関する一般情報を指定します。これには、シナリオ名の作成、期限日の選択、アプリケーションおよびキューブの選択、および計算値を使用するかどうかの選択が含まれます。次に、ユーザーを追加し、各ユーザーが関係者または承認者のいずれであるかを定義します。
- アプリケーションに対してプロビジョニングされたユーザーであるか、アプリケーションの所有者である。
- データベースの更新権限を持っている。
- シナリオが使用可能なキューブがある。「シナリオのモデリングの有効化」を参照してください。
データのモデリング
シナリオのユーザーとして、独自のシナリオでデータ・スライスをモデリングできます。
承認のためのシナリオの送信
承認のためにシナリオを送信すると、他のユーザーはそのシナリオへの書込みができなくなります。
- Essbase Webインタフェースで、アプリケーション所有者またはシナリオ所有者としてログインします。
- 「シナリオ」をクリックします。
- 「アクション」で、「送信」
をクリックします。
- (オプション)コメントを入力します。
- 「OK」をクリックします。
シナリオ変更の承認または拒否
シナリオの所有者が承認のためにシナリオを送信すると、承認者はシナリオ変更を承認または拒否でき、シナリオ所有者にそのアクションが通知されます。シナリオを承認または拒否するには、承認者としてログインする必要があります。
- Essbase Webインタフェースで、「シナリオ」 をクリックします
- 送信済シナリオの横にある「アクション」で、「承認」
または「拒否」
をクリックします。
- 「承認」または「拒否」ダイアログ・ボックスにコメントを入力します。
シナリオの承認後、シナリオ所有者は変更をキューブに適用できます。
データ変更の適用
データ変更は、Essbase Webインタフェースの「シナリオ」ページから、またはDATAMERGE計算コマンドを使用して適用できます。
データ変更を適用すると、シナリオ内に格納されている変更でベース・データが上書きされます。
-
Essbase Webインタフェースで、「シナリオ」をクリックします
-
承認済シナリオの横にある「アクション」で、「適用」をクリックします。
- プロンプトが表示されたら、オプションのコメントを残して選択を確認します。
- DATAMERGE計算コマンドを使用して変更を適用することもできます。
- 適用されたシナリオは、削除してそのシナリオのサンドボックスを再利用できます。
- データベース・マネージャおよびそれより上位のマネージャは、計算スクリプトを実行してDATAMERGEを実行できます。これを実行するために、シナリオ承認者として指定されている必要はありません。
- 適用されたシナリオの再適用はできますが、変更はできません。
シナリオのコピー
サービス管理者ロールが割り当てられている場合、またはシナリオ・ユーザー(関係者、承認者または所有者)の場合、シナリオをコピーできます。「シナリオの削除」までのシナリオ・ワークフローの任意の時点でシナリオをコピーできます。コピーしたシナリオの承認状態は「進行中」にリセットされます。
- Essbase Webインタフェースで、「シナリオ」をクリックします。
- コピーするシナリオの「アクション」メニューをクリックして、「コピー」をクリックします。
- シナリオ名を入力し、「承認者」、「関係者」、「コメント」および「データ」からコピーするシナリオ・コンポーネントを選択します。
- 「OK」をクリックします。
シナリオの削除
Essbase Webインタフェースでシナリオを削除できます。
キューブで使用できるサンドボックスは固定数であるため、非アクティブなシナリオからサンドボックスを解放することが必要になる場合があります。関連付けられたシナリオが削除されると、サンドボックスは空になり、使用可能なサンドボックスのプールに自動的に戻されます。
シナリオに関連付けられたサンドボックスを再利用するには、シナリオを削除する必要があります。
- Essbase Webインタフェースで、「シナリオ」をクリックします。
- 削除するシナリオの「アクション」メニューをクリックし、「削除」を選択します。
シナリオのユーザー・ロールおよびワークフローの理解
オプションの承認ワークフローを使用してシナリオをレビューできます。
シナリオのユーザー・ロール割当によってシナリオのワークフローが決定します。シナリオ・ワークフローを有効にするには、1人以上の承認者が必要です。承認者がいない状態で、関係者が承認のためにシナリオを送信したり、シナリオを承認または拒否することはできません。
1人以上の承認者がいない状態でのシナリオに対する唯一のアクションは「適用」です。承認者がいない状態でも、シナリオの所有者は、承認プロセスを経由せずに、シナリオのデータ値の変更、およびキューブへのデータ変更の適用(または拒否)を行うことができます。
関係者はwhat-if分析に参加できます。データベースの更新またはデータベース・アクセスのユーザー・ロールを持っている必要があります。関係者の追加は必須ではありません。
承認者は、プロセスのモニター、およびシナリオの承認と拒否を行います。承認者はデータベース・アクセスまたはより高いロールを持っている必要があります。シナリオは複数の承認者を含むことができ、その場合、各承認者はシナリオを承認してから送信する必要があります。
データベース・アクセス・ユーザー・ロールを持つ関係者および承認者は、フィルタを介して書込みアクセス権が付与されるまで、シナリオに書き込むことはできません。
関係者および承認者は必須ではありません。シナリオの所有者は、関係者または承認者を指定せずに、シナリオのデータ値の変更、およびキューブへのデータ変更のコミット(または拒否)を行うことができます。
