4.1 アクセスしやすいテーマの開発

テーマは、アプリケーション全体のレイアウトおよびスタイルを定義できるテンプレートのコレクションです。Oracle Application Expressアプリケーションは、デフォルトでユニバーサル・テーマを使用します。

重要:

アクセスしやすいアプリケーションの作成にはユニバーサル・テーマを使用することをお薦めします。

このガイドはユニバーサル・テーマでの使用について記載されています。このガイドは、カスタマイズされたテーマを直接サポートしていません。一部の説明は一般的にすべてのアプリケーションに適用されますが、多くはユニバーサル・テーマ固有のものです。

4.1.1 ユニバーサル・テーマのアクセシビリティ機能について

ユニバーサル・テーマ(テーマ42ともいう、時にUTと省略される)は、Application Expressアプリケーション向けの即時利用可能な有用性およびアクセシビリティを向上させるため、Oracle Application Express 5.0で初めて導入されました。

Oracle Application Expressで独自の完全にアクセスしやすいカスタム・テーマを作成および使用できますが、このガイドはユニバーサル・テーマを使用したアプリケーションについてのみ説明します。

古いテーマからユニバーサル・テーマへ移行することをお薦めします。詳細は、ユニバーサル・テーマ移行ガイドを参照してください。

4.1.2 アクセスしやすいテーマ・スタイルについて

テーマ・スタイルでは、完全に異なったテーマに切り替えずに、アプリケーションのルック・アンド・フィールを変更できます。

最良のアクセシビリティを得るには、デフォルトのOracle Application Expressのテーマ・スタイルVitaを使用することをお薦めします。

Oracle Application Expressでテーマ・スタイルをアクセシビリティのテスト済としてマークできます。テーマ・スタイルの基礎となるCSSはアプリケーションのアクセシビリティ全体に影響するため、テーマ・スタイルが自分または組織が従う必要のある適切なアクセシビリティ基準を満たしていることが確実である場合、テーマ・スタイルをアクセシビリティのテスト済としてマークできます。Vitaテーマ・スタイルはアクセシビリティのテスト済です。

4.1.3 テーマ・ローラーについて

テーマ・ローラーは、基礎となるCSSを知る必要なく、ユニバーサル・テーマのスタイル設定を分析および宣言的に調整するための、アプリケーション・ランタイムにある開発者ツールです。

一部の色の組合せでは、コントラスト不足のためにアクセシビリティの問題が発生します。これを防ぐために、テーマ・ローラーには、アプリケーションがWCAG 2.0のコントラスト基準に準拠していることを分析する自動カラー・コントラスト・チェックがあります。テーマ・ローラーにより、このコントラスト・チェックが成功であるか失敗であるかが通知されます。


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図theme_roller_color_contrast_check.pngの説明

設定の色の組合せの横にチェック・マークが表示され、定義したカラー・コントラストが最低限必要な比率を満たしていることを示します。チェック・マークの上にマウスを重ねると、小さいダイアログが表示され、正確なコントラスト比およびこれが実現しているWCAG 2.0の準拠レベル(AAまたはAAA)が示されます。

最低限のカラー・コントラストの詳細は、WCAG 2.0 Understanding 1.4.3 Color Contrastを参照してください。

ノート:

テーマ・ローラーは、アプリケーションのアクセシビリティを評価するための強力なツールですが、残念ながらテーマ・ローラー自体は完全にアクセスしやすいわけではありません。将来のリリースに向けて、よりアクセスしやすいバージョンのテーマ・ローラーが計画されています。