2 Oracle Application Expressのインストール要件

オンプレミス(またはローカル)インストールでOracle Application Expressをインストールする前に、構成が最小インストール要件を満たしていることを確認する必要があります。

2.1 Oracle Databaseの要件

Oracle Application Expressリリース20.2には、Oracle Databaseリリース11.2.0.4以上が必要です。Application Expressは、Enterprise Edition (EE)、Standard Edition (SE)およびExpress Edition (XE)を含むすべてのデータベース・エディションで動作します。Oracle Application Expressは、単一インスタンス・データベースおよびOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)データベースにインストールできます。

Oracle Databaseバージョン12.1 CDBをアップグレードする場合、My Oracle Supportから、バグ20618595の個別パッチをダウンロードする必要があります。「パッチ」タブで20618595を検索します。

2.2 ターゲット・データベースのMEMORY_TARGETの確認

Oracle Application Expressは、システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)に少なくとも300MBあることを必要とします。

データベースは通常は自動メモリー管理を使用し、そこではメモリーをサーバー・パラメータMEMORY_TARGETで制御できます。データベースが自動メモリー管理を使用していない場合、そのかわりに手動のメモリー・パラメータ(たとえば、SGA_TARGETPGA_AGGREGATE_TARGETSHARED_POOL_SIZE)を構成する方法を『Oracle Database管理者ガイド』で参照すると、類似した結果を得られます。

ターゲット・データベースのMEMORY_TARGETを確認するには:

  1. データベースを起動します。
    SQL> STARTUP
    
  2. 必要に応じて次のコマンドを実行し、システムで初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)が使用されているか、サーバー・パラメータ・ファイル(spfiledbname.ora)が使用されているかを確認します。
    SQL> SHOW PARAMETER PFILE;
    

    このコマンドを実行すると、サーバー・パラメータ・ファイルまたは初期化パラメータ・ファイルの名前および場所が表示されます。

  3. MEMORY_TARGETパラメータの現在の値を表示します。
    SQL> SHOW PARAMETER MEMORY_TARGET
    
  4. 値が0の場合、データベースは手動メモリー管理を使用しています。手動メモリー管理を使用して同等のメモリー・サイズを構成する方法を学習するには、次のステップでなく『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。

    システムでサーバー・パラメータ・ファイルが使用されている場合は、MEMORY_TARGET初期化パラメータを300MB以上に設定します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET MEMORY_TARGET='300M' SCOPE=spfile;
    
  5. システムで初期化パラメータ・ファイルが使用されている場合は、初期化パラメータ・ファイル(initsid.ora)のMEMORY_TARGETパラメータの値を300MB以上に変更します。
  6. データベースを停止します。
    SQL> SHUTDOWN
    
  7. データベースを再起動します。
    SQL> STARTUP
    

2.3 ブラウザの要件

Oracle Application Expressでは、JavaScript対応のブラウザが必要であり、Google Chrome、Mozilla Firefox、Apple SafariおよびMicrosoft Edgeの現在のリリースおよび以前のメジャー・リリースがサポートされています。

2.4 Webリスナーの要件

Oracle Application Expressは、Webリスナー(Oracle REST Data Services (ORDS) 19.x以降)へのアクセスを必要とします。

Oracle REST Data Services (ORDS)は、JavaベースのWebサーバーです。ORDSはRESTful Webサービスの発行機能と優れたファイル・アップロード機能を備えており、Oracle WebLogic ServerおよびApache Tomcatでの動作が保証されています。

2.5 ディスク領域の要件

Oracle Application Expressのディスク領域の要件はこのセクションに記載されています。

Oracle Application Expressのディスク領域の要件は、次のとおりです。

  • ファイル・システム上のOracle Application Expressソフトウェア・ファイルの空き領域: 310 MB (英語版のみのダウンロード(apex_20.2_en.zip)を使用する場合)および705 MB (完全ダウンロード(apex_20.2.zip)を使用する場合)。

  • Oracle Application Express表領域の空き領域: 220MB

  • SYSTEM表領域の空き領域: 100MB

  • 追加インストールした各言語(英語以外)用のOracle Application Express表領域の空き領域: 60MB

2.6 Oracle XML DBの要件

完全開発環境をインストールする場合は、使用するOracle DatabaseにOracle XML DBをインストールしておく必要があります。インストール中またはDatabase Configuration Assistant(DBCA)によって作成された事前構成済のデータベースを使用している場合、Oracle XML DBはインストールおよび構成済です。

ヒント:

インストーラは、Oracle XML DBに対して前提条件チェックを実行します。Oracle XML DBがインストールされていない場合は終了します。

ヒント:

Oracle XML DBのインストールでは、ユーザーANONYMOUSが作成されます。ANONYMOUSユーザーをデータベースから削除しなくても、Oracle Application Expressのワークスペースのプロビジョニングは適切に機能します。

ヒント:

既存のデータベースに手動でOracle XML DBを追加する方法の詳細は、Oracle XML DB開発者ガイドOracle XML DBの管理を参照してください