1 Oracle GoldenGate Microservicesのインストール

Oracle DatabaseでのOracle GoldenGate Microservices Architecture (MA)のインストールは、次の3つのステップによるプロセスです。

  1. Oracle GoldenGate MAをインストールします。

  2. 必要な環境変数を設定します: ORACLE_HOMELD_LIBRARY_PATHTNS_ADMINJAVA_HOME

    Oracle GoldenGate 21 cリリース以降では、ORACLE_HOMELD_LIBRARY_PATHはデータベース・ディレクトリを指していません。統合ビルド機能ではOracle Database ClientソフトウェアがOracle GoldenGateに埋め込まれているため、これらの環境変数は、現在OGG_HOME (サブ)ディレクトリを指しています。

  3. Oracle GoldenGate Configuration Assistant (oggca)を使用して、Oracle GoldenGateインスタンスをデプロイします。

MAはOUIを使用してインストールします。OUIでコマンドラインのサイレント・インストールを使用することもできます。OGGCA.shユーティリティを使用するためのステップは、デプロイメントの作成方法に関する項を参照してください。

インストーラは、選択したデータベースに関連付けられる中央インベントリにOracle GoldenGateホーム・ディレクトリを登録します。OUIを使用して製品がインストールされている場合、インベントリには、ホストにインストールされるすべてのOracleソフトウェア製品の情報が格納されます。

ディスク領域はOracle GoldenGate Bounded Recovery機能にも必要です。Bounded Recoveryは一般的なExtractチェックポイント機能のコンポーネントです。この機能は長時間実行中のオープン・トランザクションを特定の間隔でディスクにキャッシュして、Extractの再起動における高速リカバリを有効にします。個々のBounded Recovery間隔(BRパラメータのBRINTERVALオプションで制御されます)で必要となるディスクは次のとおりです。キャッシュ済データを備えるトランザクションごとに必要とされるディスク領域は通常、64KBプラス、64KBに丸められたキャッシュ済データのサイズです。長時間実行中のトランザクションがすべてディスクに保管されるわけではありません。Bounded Recoveryの詳細は、『Oracle GoldenGateリファレンス』BRパラメータに関する項を参照してください。

トピック:

1.1 OUIを使用した対話型インストールの実行

グラフィカル・ユーザー・インタフェースを使用して、必要なインストール情報を求めるプロンプトに入力しながら、Oracle GoldenGateをインストールします。

次の手順は新規インストールとアップグレードに適用できます。

  1. Oracle GoldenGateをインストールする一時ステージング・ディレクトリを作成します。たとえば、mkdir /u01/stage/oggscです。
  2. インストール用のZIPファイルを一時ステージング・ディレクトリに解凍します。次に例を示します。

    unzip ./fbo_ggs_Linux_x64_services.zip -d ./temp directory

  3. ディレクトリを展開して、fbo_ggs_Linux_x64_services_shophome/Disk1/runInstallerプログラムをUNIXまたはLinuxで実行します。
    OUIインストール・ウィザードが起動されます。
  4. 「インストール・オプションの選択」ページで、目的の環境に応じたOracle Databaseのバージョンを選択し、「次へ」をクリックして続行します。
  5. 「インストール詳細の指定」ページで、次を指定します。
    1. 「ソフトウェアの場所」には、Oracle GoldenGateソフトウェアをインストールする場所を指定します。インストールの完了後、これがOracle GoldenGateホーム(OGG_HOME)になります。$OGG_HOME環境変数を設定した場合は、これを表示されるパスにする必要があります。指定したディレクトリは、Oracle中央インベントリの登録済のホームにはできません。
    2. 「次」をクリックします。
  6. 「サマリー」ページで、インストールに十分な領域があり、インストールの選択が正しいことを確認します。
    1. (オプション)「レスポンス・ファイルの保存」をクリックして、インストール情報をレスポンス・ファイルに保存します。このファイルを入力として使用して、コマンドラインからインストーラを実行し、他のシステムで成功したインストールの結果を複製します。このファイルを編集、またはテンプレートから新しいファイルを作成できます。
    2. 「インストール」をクリックしてインストールを開始するか、「戻る」をクリックして戻り、入力指定を変更します。既存のOracle GoldenGateインストールをアップグレードする際、OUIではソフトウェアの場所にファイルまたはディレクトリがあると示されます。「はい」をクリックして続行します。
    3. 中央インベントリ・ディレクトリを作成すると、INVENTORY_LOCATION/orainstRoot.shスクリプトを実行するように求められます。このスクリプトは、rootオペレーティング・システム・ユーザーとして実行されます。このスクリプトでは、インベントリ・データが確立され、インストールされるOracle製品ごと(この場合はOracle GoldenGate)にサブディレクトリが作成されます。
    インストールが終了すると、通知されます。
  7. 「閉じる」をクリックしてインストールを完了します。

1.2 OUIを使用したサイレント・インストールの実行

コマンドライン・インタフェースからのサイレント・インストールは、システムにX-Windowsやグラフィカル・インタフェースが備わっていない場合またはインストールを自動化する場合に実行できます。

サイレント・インストールでは、Oracle製品のインストール時に、組織の複数のユーザーが確実に同じインストール・プロセス・オプションを使用するようになります。

サイレント・インストールは、レスポンス・ファイルを使用して進められます。レスポンス・ファイルは、対話型のOracle Universal Installerセッションで「レスポンス・ファイルの保存」オプションを選択するか、バイナリ解凍後のレスポンス・ディレクトリにあるoggcore.rspテンプレートを編集することで保存できます。

Oracle GoldenGateレスポンス・ファイルには、Oracle GoldenGateに固有のパラメータに加えて、Oracle構成パラメータの標準のセットが含まれます。これらのパラメータは、インタラクティブ・セッションのフィールドに対応します。レスポンス・ファイルの場所は、unzipped_directory/fbo_gg_Linux_x64_services_shiphome/Disk1/responseです。

レスポンス・ファイルを使用してインストールを実行する場合は、次のコマンドを発行します。

unzipped_directory/fbo_gg_Linux_x64_services_shiphome/Disk1/runInstaller -silent -nowait -responseFile absolute_path_to_response_file