1.22 CACHEMGR

適用対象

すべてのデータベースのExtract。

説明

CACHEMGRパラメータを使用して、コミットされていないトランザクション・データの保持に必要な一時ファイルのために、デフォルト以外のファイル・システムの場所を指定します。CACHEMGRパラメータでは、コミットされていないトランザクション・データのキャッシュに使用可能な仮想メモリーおよび一時ディスク領域の量を制御することもできます。後者2つの使用方法はお薦めしません。

注意:

このパラメータを変更する場合は必ずOracleサポートに連絡してください。CACHEMGRの構成と調整は内部で自動的に行われます。このパラメータを変更する必要はほとんどありません。不必要に行うとパフォーマンスが低下する可能性があります。Oracleサービス・リクエストをオープンしてOracleサポートに問い合せる前に、経験的データを収集しておくことをお薦めします。

ただし、一時ファイルのディレクトリはOracleサポートの支援なしでも指定できます

Oracle GoldenGateではコミットされたトランザクションのみがレプリケートされます。COMMITが受信されるまで、すべてのトランザクション・データはキャッシュと呼ばれる仮想メモリーの領域に格納されます。このキャッシュはCACHEMGRによって管理されます。トランザクション・データの容量が仮想メモリーよりも大きくなると、キャッシュされたデータの一部がCACHEMGRによってディスク上の一時ファイルに書き込まれます。

システムにオペレーティング・システムのスワップ・ファイルとページ・ファイルの領域が十分あることが必要です。512GB以上をお薦めします。

ページング・ディレクトリの特定

デフォルトでは、Oracle GoldenGateによってOracle GoldenGateインストール・ディレクトリのサブディレクトリにディスクにスワップされるトランザクション・データが保持されます。CACHEMGRは、ファイル・システムのすべての空き容量を使用可能とみなします。このディレクトリは、トランザクションのサイズの増加に伴ってトランザクションの量が増加すると、すぐに一杯になります。I/Oの競合とディスクに関連する失敗が起こらないようにするには、ディスクをこのディレクトリ専用にします。ディレクトリの場所を割り当てるには、CACHEMGRパラメータのCACHEDIRECTORYオプションを使用します。サイズも割り当てることができます。ただし、これはお薦めしません。Oracleサポートに連絡した場合のみ行ってください。

CACHEMGR使用のガイドライン

  • このパラメータは、Oracle GoldenGateでサポートされているすべてのデータベースに有効です。

  • 少なくとも1つの引数を指定する必要があります。CACHEMGR単独では無効です。

  • パラメータ・オプションは、任意の順番で指定できます。

  • 1つのパラメータ・ファイルでは、1つのCACHEMGRパラメータのみの使用が許可されています。

デフォルト

なし

構文

CACHEMGR {
[CACHEDIRECTORY path [size] [, CACHEDIRECTORY path [size] [, ...],]
CACHESIZE size
}
CACHEDIRECTORY path [size]

Oracle GoldenGateが必要なときに一時的にトランザクション・データをディスクに書き込むディレクトリの名前を指定します。このパラメータを指定しない場合のデフォルトは、Oracle GoldenGateインストール・ディレクトリのdirtmpサブディレクトリです。一時ファイル用のディレクトリは、Oracleデータベース・ファイル・システムには配置できますが、AIXなどのmmap()またはMapViewOfFile()システム・コールをサポートしていないダイレクトI/OまたはコンカレントI/Oがマウントされたファイル・システムには配置できません。

Microservices Architecture (MA)では、一時ファイルの場所は$OGG_HOME/var/tempです。

Classic Architectureでは、一時ファイルの場所は$OGG_HOME/dirtmpです。

  • pathは、完全修飾ディレクトリ名です。

  • sizeには、指定したディレクトリに割当て可能な最大ディスク領域量を指定します。上限は、最大ファイル・サイズやファイル数など、ファイル・システムによって決められている値です。最小サイズは、強制的に2GBになります。デフォルト値はありません。sizeオプションの使用はお薦めしません。使用する場合は必ずOracleサポートに問い合せてください。

ディレクトリごとにCACHEDIRECTORY句を使用すると、複数のディレクトリを指定できます。ディレクトリの最大数は100です。

この値は、バイト、または次のいずれかの形式のGB、MBまたはKBで指定できます。

GB | MB | KB | G | M | K | gb | mb | kb | g | m | k

CACHESIZE size

トランザクション・データのキャッシングに使用できる仮想メモリー量(CACHESIZE)の弱い制限を指定します。必要に応じてCACHESIZECACHEMGRを使用して内部的に調整できます。

デフォルトのCACHEMGR構成と内部での自動調整がシステム・パフォーマンスに悪い影響を与えていると感じる場合は、Oracleサポートのサービス・リクエストをオープンしてください。新しいデフォルト値の構成に役立つように、該当する問題の症状がわかる経験的なデータを収集しておくことをお薦めします。

CACHEMGR CACHEDIRECTORY /net/d4atd/ggs/temp