1 Oracle GoldenGateのアップグレードを始める前に

アップグレード手順を実行する前に、次のタスクを実行します。

トピック:

1.1 Oracle GoldenGateディストリビューションの入手

Oracle GoldenGateを入手するには、次のステップを実行します。

  1. edelivery (edelivery.oracle.com)に移動します。
    詳細は、MOSノート1645495.1および2193391.1も参照してください。
    Oracle Technology Networkにアクセスするには、https://www.oracle.com/middleware/technologies/goldengate.htmlに移動します。
  2. Oracle GoldenGate 21cリリースを探して、使用中のシステムにZIPファイルをダウンロードします。

Oracle Fusion Middleware製品の検索やダウンロードの詳細は、Oracle Technology NetworkでOracle Fusion Middlewareのダウンロード、インストールおよび構成のREADMEファイルを参照してください。

1.2 Oracle GoldenGateのアップグレードに関する考慮事項

アップグレードを開始する前に、ExtractおよびReplicatのアップグレードに関する情報を確認してください。

ソースとターゲットの両方ではなく、どちらか1つのみをアップグレードする場合でも、アップグレードにはすべてのプロセスが関係します。どのコンポーネントをアップグレードするかに関係なく、すべてのプロセスをアップグレードの適切な順序で停止し、空になるまで証跡を処理する必要があります。

証跡ファイル・フォーマットを調整する必要がないように、ソースではなくターゲットからアップグレードを開始することをお薦めします。

インストール・バイナリおよびデプロイメント

Microservice Architectureでは、ソフトウェアがインストールされている宛先と、パラメータ・ファイル、レポート・ファイルおよび証跡ファイルを含むOracle GoldenGateインスタンスのデプロイメント・ディレクトリ構造との間に強力な分離があります。どちらの領域でも、ソフトウェア・バイナリとデプロイメントは厳密に分離されています。そのため、デプロイメントに関連する新旧のソフトウェア・インストールの間に干渉はありません。ソフトウェアのアップグレード時に、新しいソフトウェアは独立してインストールされます。古いソフトウェアを使用しているデプロイメントが停止されます。その後、デプロイメント環境は、デプロイメントが再起動される新しいソフトウェアに合わせて調整されます。

サービス・マネージャおよびその他のデプロイメントのアップグレードに関する考慮事項

Oracle GoldenGateをアップグレードする場合は、最初にサービス・マネージャを更新する必要があります。サービス・マネージャのソフトウェア・バージョンは、デプロイメントのバージョン以上である必要があります。サービス・マネージャが最も高いバージョンで実行され、デプロイメントがそれより低いバージョンで実行されていても問題はありません。

(OracleおよびPostgreSQLの場合) アップグレードが完了したら、UPGRADE HEARTBEATTABLEコマンドを実行して、表とラグのビューに追加の列を追加します。これらの追加の列は、Extractの再開位置の追跡に使用されます。詳細は、UPGRADE HEARTBEATTABLEを参照してください。

PostgreSQLの場合: 12.2.0.1から21c (21.1.0)へアップグレードするときは、GGSCIからUPGRADE HEARTBEATTABLEコマンドを実行することで、ハートビート表をアップグレードしてLOGBSN列を含める必要があります。

1.2.1 Extractのアップグレードに関する考慮事項

統合構成(1つのターゲットに対して多数のソースがある構成)で動作する複数のExtractプロセスをアップグレードする場合は、「Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGate Classic Architectureのアップグレード」 に示したステップを実行して、Extractを1つずつアップグレードします。

出力証跡ファイルはExtractの再起動時に自動的にロールオーバーされ、統合Extractバージョンはアップグレードされます。

Oracle GoldenGate 21cではTIMEZONEデータ型が異なる方法で管理されるため、Extractバージョン1によって書き込まれた古い証跡ファイルを使用した後に、ALTER REPLICAT extseqnoコマンドを実行して新しい証跡ファイルと同期する必要がある場合があります。

1.2.2 Replicatのアップグレードに関する考慮事項

すべてのReplicatインストールを同時にアップグレードする必要があります。全ターゲット・システムのすべてのReplicatグループにつながる証跡すべてを、アップグレード手順に従って、空になるまで処理することが重要です。

Oracle GoldenGateの18cリリースから21c (21.1.0)リリースにアップグレードする場合は、ReplicatでSOURCEDEFパラメータを使用しないでください。そうしないと、Replicatが異常終了します。ただし、証跡ファイル形式が12.2より前である場合は、証跡ファイル内にメタデータが存在しないため、SOURCEDEFが必要です。