事前定義済PDFフォームからのレイアウトの作成

レポート・データのレイアウトとして使用できる多数のPDFフォームがオンランで提供されています。たとえば、ある企業で、特定の行政関係の用紙を提出する必要があるとします。この場合は、ダウンロードしたPDFファイルをレポートのレイアウトとして使用し、実行時にXMLデータを入力することでレポート・フィールドに記入されます。

これらのフォームには、すでにフォーム・フィールドが定義されているものもあれば、定義されていないものもあります。PDFフォームにすでにフィールドが定義されている場合、次のいずれかの方法を使用して、フォーム・フィールド名とデータ・フィールド名を対応付けられます。

  • Adobe Acrobat Professionalを使用して、XMLデータ・ファイルの要素名と一致するように、ドキュメント内のフィールドの名前を変更します。

  • BI Publisherのデータ・モデル・エディタを使用して、PDFフォームのフィールド名と一致するようにデータ・ファイル内のXML要素名を変更します。

ダウンロードしたPDFに定義済フォーム・フィールドがない場合は、作成する必要があります。

PDFに定義済のフォーム・フィールドが存在するかどうかの確認

PDFに定義済のフォーム・フィールドが存在するかどうかを確認し、フィールド名のリストを取得するには、次のステップに従います。

  1. Adobe Acrobat Professionalでドキュメントを開きます。
  2. 「Highlight Fields」をクリックします。ドキュメント内に存在するフォーム・フィールドが強調表示されます。
  3. Form」メニューから「Add or Edit Fields」を選択します。フィールド名は、ドキュメント内だけでなく「Fields」ペインにも表示されます。

フォーム・フィールドの名前変更による事前定義済PDFフォームのレイアウトとしての使用

PDFフォームを別のフォームのテンプレートとして使用できます。

定義済PDFフォームをレイアウトとして使用するには:

  1. PDFファイルをローカル・システムにダウンロードまたはインポートします。
  2. Adobe Acrobat Professionalでファイルを開きます。
  3. Form」メニューから「Add or Edit Fields」を選択します。これにより定義済のテキスト・フィールドが強調表示されます。

    次の図に、「Add or Edit Fields」を選択し、テキスト・フィールドが強調表示されたサンプルW-2 PDFフォームを示します。

    既存のフォーム・フィールドを、受信したXMLファイルのデータにマップするには、XMLファイルの要素名と一致するようにフィールド名を変更します。

  4. フィールドをダブルクリックするか、フィールドを選択して右マウス・ボタンで「Properties」を選択し、フォーム・フィールドの「Properties」ダイアログを開きます。
  5. 「Name」フィールドに、入力XMLファイルに従って要素名を入力します。
  6. データ・ファイルによって移入するフィールドすべてに対して、この手順を繰り返します。
  7. すべてのフィールドを更新したら、「Close Form Editing」をクリックします。
  8. レイアウトを保存します。

「Comb of characters」オプションの使用

Adobe AcrobatでPDFフォーム・フィールドに対して「Comb of characters」オプションを選択すると、テキスト・フィールドの幅全体にわたって、テキストが均等に広がります。

このオプションは、次の図に示す「Routing number」フィールドのように、フォーム・フィールドで特定の位置に文字を入力する必要がある場合に使用します。

この機能を使用するには、次の手順を実行します。

  1. Adobe Acrobat Professionalで、フォーム・フィールドをテキスト・フィールドとして追加します。次の図に例を示します。

    ルーティングのフォーム・フィールドの作成

  2. 「Text Field Properties」ダイアログを開いて、「Options」タブをクリックします。すべてのチェック・ボックスをクリアして、「Comb of characters」チェック・ボックスを選択します。

    ノート:

    「Comb of characters」オプションが有効となるのは、それ以外のオプションがすべてクリアされている場合のみです。
    テキスト・フィールドに文字数を入力します。ルーティングの番号の例では、次の図に示すように、「Comb of」フィールドに値として「9」が入力されます。

    そのつど指定される文字数がデータに含まれていないことがある場合には、「Alignment」オプションを設定して、フィールド内で値が右揃え、左揃え、中央揃えのいずれになるのかを指定できます。

レポートを実行すると、ルーティング・フィールドの値で構成される文字が、次の図に示すように、テキスト・フィールド全体にわたって広がります。

ルーティング・フィールドのデータに含まれている文字が上限の9個に達しておらず、かつ「Alignment」オプションが左に設定されている場合に、フィールドにデータがどのように表示されるかを、次の図に示します。