実行時の動作

次の各項では、PDFテンプレートの実行時の動作について説明します。

繰返しフィールドの配置

レイアウト上に作成するフィールドの配置、間隔および整列は、基礎となるフォーム・レイアウトから独立しています。

実行時に、Publisherでは、作成したフィールドの行の配置について実行される計算に従って、繰り返す各行のデータを次のように配置します。

1度目の表示:

繰返しフィールドの1行目は、レイアウト上に配置したそのフィールドの位置に表示されます。

2度目の表示(単一行)

2度目に出現したグループを配置するために、Publisherによって、BODY_STARTタグと1度目に表示した最初のフィールドとの間隔が計算されます。2度目に出現したグループの最初のフィールドは、1度目の表示の下に、この計算された間隔を空けて配置されます。

2度目の表示(複数行)

1度目のグループに複数の行が含まれている場合、2度目に出現したグループは、1度目の最終行の下に、計算された間隔を空けて配置されます。

グループ内の各行間は、1度目の表示で定義された間隔が保持されます。

フィールドに対する更新可能または読取り専用の設定

フィールドは、読取り専用または更新可能のいずれかにできます。

レイアウトにフィールドを定義する際は、次の図に示すように、「Read Only」に設定できます。

設計時の「Read Only」チェック・ボックスの設定に関係なく、PDF処理エンジンのデフォルトの動作では、出力PDFのすべてのフィールドは読取り専用に設定されます。この動作は、次のレポート・プロパティを使用することで変更できます。

  • all-field-readonly

  • all-fields-readonly-asis

  • remove-pdf-fields

最初の2つのオプションで、PDF出力のフィールドの状態を設定します。個別のフィールドの設定は、Adobe Acrobat Professionalを使用して出力内で変更できます。各フィールドが維持されるため、データは引き続き分離されていて抽出可能です。3番目のremove-pdf-fieldsオプションで、構造が水平化され、フィールドとデータの分離が保持されなくなります。

全フィールドを更新可能にするには:

all-field-readonlyプロパティをfalseに設定します。設計時の個別のフィールド設定に関係なく、すべてのフィールドの読取り専用状態がFalseに設定されます。

全フィールドを読取り専用にするには:

これがデフォルトの動作となります。設定は必要ありません。

各フィールドの「Read Only」チェック・ボックスの選択状態を維持するには:

出力PDFで、「Read Only」チェック・ボックスの設定をフィールドごとに維持するには、all-fields-readonly-asisプロパティをTrueに設定します。このプロパティは、all-field-readonlyの設定より優先されます。

出力PDFから全フィールドを削除するには:

remove-pdf-fieldsプロパティをtrueに設定します。

データのオーバーフロー

繰り返すデータ行の表示を確保するために複数のページが必要な場合は、定義されている繰返し領域を除き、各ページは同じように表示され、繰返しデータの続きが表示されます。

たとえば、発注品目の行がレイアウトに定義されている領域を超えて伸びている場合、後続のページには、発注書フォームからのすべてのデータと、品目行の続きが表示されます。