Template Builder for Excelの使用

Excel Template Builderは、単純なマッピングの挿入の自動化、プレビュー機能の提供の他、ExcelセッションからPublisherサーバーへの直接接続の有効化を行うことで、テンプレートの設計を支援します。

次の図は、Template Builderのインストール時に表示される「Publisher」タブを示しています。

Template Builderは、接続モードまたは切断モードで使用できます。接続モードでは、ExcelからPublisherサーバーにログインします。この接続により、Publisherカタログの閲覧と、既存のレポートまたはデータ・モデルからのサンプル・データのロードができます。テンプレートが完了している場合は、それをPublisherカタログ内のレポート定義に直接アップロードできます。切断モードでは、データ・モデルからローカル・クライアントにサンプル・データファイルをダウンロードする必要があります。

この項には、Template Builder for Excelの使用に関する次のトピックが含まれています。

接続モードでの作業

接続モードでは、Publisherサーバーと直接やりとりができます。

接続モードでテンプレートを作成または編集するためのプロセス・フローは次のとおりです。

  1. Publisher Template Builder for Excelアドインがインストールされた状態でExcelを開きます。
  2. Publisherサーバーにログインします。
  3. 新規レイアウトを作成するレポートまたはデータ・モデルを選択するか、変更する既存のレイアウトを選択します。
  4. Excelのテンプレートを設計します。
  5. 「レポートの表示」コマンドまたは「プレビュー」コマンドを使用してテンプレートをプレビューします。
  6. テンプレートのアップロード・コマンドのいずれかを使用して、完成したテンプレートをPublisherカタログにアップロードします。

Template Builderを使用したログイン

Excel Template Builderでは、デスクトップのExcelセッションからPublisherに直接接続できます。

Publisherに直接ログインすることで、カタログを閲覧して、Excelテンプレートを追加するレポートを選択するか、または作成済のレポートがない場合は、データ・モデルを選択して、Excelセッションからカタログでレポートを作成できます。

ExcelからPublisherにログインするには:

  1. ExcelのPublisherタブの「オンライン」グループで、「ログオン」をクリックします。
  2. 「ログイン」ダイアログで、Publisherのユーザー名、パスワードおよびURLを入力します。Publisher URLの形式は、http://www.<host>:<port>/xmlpserverです。

Template Builderのオンライン機能

ログイン後に、「オンライン」グループ内の次のコマンドが有効化されます。

  • ログオフ - Publisherへの接続を終了します。

  • 開く - Publisherカタログとのやり取りを可能にします。

  • レポートの表示: サーバー上でデータ・モデルを実行し、テンプレート内のビューにライブ結果を戻します。データ・モデルにパラメータが含まれる場合は、値の入力が求められます。

  • テンプレートのアップロード/名前を付けてテンプレートをアップロード - テンプレートをPublisherカタログにアップロードします。

Template BuilderからのPublisherカタログへのアクセス

「開く」オンライン・コマンドにより、Publisherカタログとやり取りできるようになります。

「開く」コマンドは、「テンプレートを開く」ダイアログを起動し、Publisherカタログにアクセスできるようにします。

カタログ・フォルダを移動して、レポート、データ・モデルまたは既存のレイアウト・テンプレートを検索します。このダイアログでは、次のいずれかのアクションを開始できます。

  • 既存のExcelテンプレートを変更します。

    「レポート」リージョンでレポートを選択すると、既存のExcelテンプレートまたはExcelアナライザ・テンプレート (非推奨)が下部の「レイアウト・テンプレート」リージョンに表示されます。既存のテンプレートを変更するには、テンプレート名を選択して「レイアウト・テンプレートを開く」をクリックします。Template Builderにより、レポートのデータ・モデルからサンプル・データがロードされ、既存のテンプレートがExcelで開きます。

  • 既存のレポートの新しいテンプレートを作成します。

    「レポート」リージョンでレポート名を選択して、「レポートを開く」をクリックします。Template Builderにより、そのレポートのデータ・モデルのサンプル・データがロードされます。

  • データ・モデルを選択して新規レポートを作成します。

    カタログからデータ・モデルを選択すると、「レポートの作成」ボタンが有効化されます。「レポートの作成」をクリックすると、レポート名を入力し、カタログ内での新規レポートの保存場所を選択するように求められます。

Template Builderからのテンプレートのアップロード

サーバーとオンラインで接続している場合、テンプレートをアップロードするためのリンクが提供されます。

設計プロセス中に接続が維持されている場合は、次のいずれかをクリックし、完成したテンプレートをPublisherサーバーにアップロードします。

  • 「テンプレートのアップロード」では、編集したテンプレートをアップロードし、カタログ内の既存のテンプレートを置き換えます。「テンプレートのアップロード」は、「テンプレートを開く」ダイアログから「レイアウト・テンプレートを開く」ボタンを使用して既存のテンプレートを開いている場合にのみ有効になっています。

  • 「名前を付けてテンプレートをアップロード」では、テンプレートに「テンプレート名」および「ロケール」を割り当てるように求められ、そのファイルはPublisherカタログ内のレポートにアップロードされます。

切断モードでの作業

Publisherサーバーへの直接接続が可能でない場合や実用的でない場合は、Template Builderを使用して、切断モードでテンプレートの設計およびプレビューができます。

切断モードでは、「オンライン」グループのコマンドは有効化されません。切断モードで作業する場合のプロセス・フローは次のようになります。

  1. Publisherサーバーにログインし、テンプレートを設計するデータ・モデルからサンプル・データをダウンロードします。
  2. Publisher Template Builder for Excelアドインがインストールされた状態でExcelを開きます。
  3. サンプル・データをTemplate Builderにロードします。
  4. Excelのテンプレートを設計します。
  5. 「プレビュー」コマンドを使用してテンプレートをプレビューします。
  6. Publisherサーバーにログインし、レポート・エディタを使用してテンプレートをアップロードします。

サンプル・データの取得

Template Builderでデータ・フィールド・マッピングをテンプレートに挿入するにはサンプル・データが必要です。

レポート・データ・モデルにはアクセスできないが、レポートにはアクセスできる場合は、かわりに、レポート・ビューアからサンプル・データを保存できます。

レポート・ビューアからデータを保存するには:

  1. Publisherカタログで、レポートに移動します。
  2. 開く」をクリックしてレポート・ビューアでレポートを実行します。
  3. アクション」メニューをクリックし、「エクスポート」、「データ」の順に選択します。XMLファイルを保存するように求められます。
  4. ローカル・ディレクトリにファイルを保存します。

切断モードでのサンプル・データのロード

オフラインの間に、サンプル・データをローカル・ディレクトリにロードできます。

レポート・データ・モデルからローカル・ディレクトリにサンプル・データを保存したら、それをTemplate Builderにロードします。

  1. Publisher Template Builder for Excelアドインがインストールされた状態でExcelを開きます。
  2. Publisherタブの「データのロード」グループで、「サンプルXML」をクリックします。データをその保存場所から検索し、選択するように求められます。確認メッセージによってデータがロードされていることを確認します。

レポートへのテンプレートのアップロード

オフラインの間に、レポート・テンプレートをアップロードできます。

切断モードで作業する場合は、テンプレート・ファイルのアップロードによるレイアウトの追加の説明に従って、テンプレートをレポート・エディタにアップロードします。

フィールドの挿入

「挿入」グループの「フィールド」コマンドは、ロードされたサンプル・データからスプレッドシートの目的の場所にデータ要素をマップします。

フィールドを挿入するには:

  1. Excelで、データ要素をマップするセルを選択します。
  2. 「Publisher」タブの「挿入」グループで、「フィールド」をクリックします。「フィールド」ダイアログが起動し、サンプル・データからデータ要素が表示されます。
  3. 「フィールド」ダイアログで、要素を選択してセルに挿入します。データ構造で項目を選択すると、次の図に示すように、「例」リージョンにサンプル・データが表示されることに注意してください。
  4. 「挿入」をクリックして、データ要素をスプレッドシートのセルに挿入します。サンプル・データがセルに挿入されます。

フィールドを挿入すると、Template Builderにより、一意のExcel定義名がセルに割り当てられ、さらにデータ要素をその定義名にマップすることで、データとセルの間にマッピングが作成されます。次の図に示すように、そのマッピングがXDO_METADATAシートに書き込まれます。

XDO_METADATAシートは、デフォルトでは非表示であることに注意してください。

「フィールド」ダイアログのその他の機能

「フィールド」ダイアログは次の機能を提供します。

検索

大きくて複雑な構造を持つXML文書の場合は、検索機能を使用して特定のフィールドを検索します。完全なフィールド名またはフィールド名の一部を「検索」フィールドに入力し、「次を検索」をクリックします。

ビジネス・ビューまたはXMLタグ名ビュー

接続モードで作業する場合は、データ構造の表示に、データ・モデルで定義されているビジネス・ビュー名を使用するか、またはXMLタグ名を使用するかを選択できます。ビジネス・ビュー名は、データ・モデル・エディタのデータ要素に定義されたわかりやすい名前です。このオプションは、ローカルに格納されたファイルからサンプル・データをロードしている場合や、データ・モデルにビジネス・ビュー名が含まれないときには使用できません。

繰返しグループの挿入

セル要素の繰返しグループを挿入できます。

繰返しグループを挿入するには:

  1. 繰り返す要素を含むスプレッドシート内のセルを選択します。
  2. Publisherメニューの「挿入」グループで、「繰返しグループ」をクリックします。
  3. Publisherのプロパティ・ダイアログで該当するフィールドに入力します。
  4. ダイアログ・オプションを入力したら、「OK」をクリックしてPublisherコードを挿入し、グループ化を定義します。Publisher構文のXDO_GROUP_?name?を使用してExcel定義名がセル範囲に割り当てられ、次の図に示すように、コードがXDO_METADATAシートに書き込まれます。

フィールド・ブラウザを使用したフィールドの表示、編集および削除

「フィールド・ブラウザ」では、Template Builderにより挿入されたコードと、XDO_METADATAシートに手動で挿入したコードの表示および編集ができます。

フィールド・ブラウザで1行のコードを選択すると、テンプレート内の対応するセルが強調表示されるため、編集、削除または表示しているフィールドを把握できます。

フィールド・ブラウザを使用してフィールドを編集または削除するには:

  1. 「Publisher」メニューの「ツール」グループで、「フィールド・ブラウザ」をクリックします。
  2. フィールド・ブラウザにより、テンプレートに存在するPublisherコマンドが表示されます。表示するフィールドまたはコマンドを選択します。選択したコマンドのコードが下部の「編集」リージョンに表示されます。コードに開始タグと終了タグ(繰返しグループの開始タグと終了タグなど)がある場合は、開始タグは上部のコード・ボックスに表示され、終了タグは下部のコード・ボックスに表示されることに注意してください。

    コマンドを選択すると、コードに対応するテンプレートの領域が強調表示されます。次の図では、フィールド・ブラウザで繰返しグループが選択され、対応するフィールドがテンプレート内で強調表示されています。

  3. コードを削除するには、「削除」をクリックします。コードを編集するには、「編集」に表示されるコードを更新し、「更新」をクリックします。
  4. 終了するときは、「閉じる」をクリックして、「フィールド・ブラウザ」を閉じます。

テンプレートのプレビュー

Template Builderのプレビュー機能を使用して、テンプレートをPublisherサーバーにアップロードする前にテストします。

サンプル・データがロードされたテンプレートをプレビューするには:

  • 「Publisher」タブの「プレビュー」グループで、「Excel」をクリックします。

    サンプル・データがテンプレートに適用され、新しいブックで出力ドキュメントが開きます。

接続モードで作業する場合は、「レポートの表示」を使用して、レポート・データ・モデルのライブ・データによりテンプレートをテストできます。

ライブ・データを使用してテンプレートを表示するには:

  • 「Publisher」タブの「オンライン」グループで、「レポートの表示」をクリックします。

    Template Builderにより、Publisherサーバーでデータ・モデルを実行するリクエストが送信され、テンプレートに適用するデータが戻されます。データ・モデルにパラメータが必要な場合は、値の入力が求められます。新しいExcelワークブックで出力ドキュメントが開きます。

Excel Analyzerテンプレートのインポート

PublisherのExcel Analyzer機能は非推奨になりましたが、以前のリリースのPublisherのExcel Analyzerテンプレートを使用している場合、Excel Template Builderの「インポート」コマンドを使用して、Excel Analyzerテンプレートをインポートし、Excelテンプレートに変換できます。「インポート」コマンドは、オフライン・モードを使用して作成されたExcelアナライザ・テンプレートのみをサポートします。

Excelアナライザ・テンプレートをインポートするには:
  1. Excelアナライザ・テンプレートを開きます。接続モードで作業する場合は、変換するテンプレートを含むレポートに移動します。「テンプレートを開く」ダイアログでレポートを選択すると、「レイアウト・テンプレート」リージョンにExcelアナライザ・テンプレートがexcelタイプとして表示されます。「レイアウト・テンプレートを開く」をクリックして、Excelアナライザ・テンプレートをExcelで開きます。
  2. 「インポート」をクリックします。「この機能はテンプレートを上書きします」というメッセージが表示されます。
  3. 「OK」をクリックします。

Template Builderにより、Excelアナライザ・テンプレートがExcelテンプレートに変換されます。