1 Autonomous DatabaseでのOracle Machine Learningユーザー・インタフェースの新機能

Oracle Autonomous DatabaseでのOracle Machine Learningユーザー・インタフェースに関する最新の拡張および機能の概要を示します。

表1-1 新機能

機能 説明
Oracle Machine Learningユーザー・インタフェースでのモデル・モニタリングのサポート Oracle Machine Learningユーザー・インタフェースは、モデル・モニタリングをサポートします。これにより、モデル予測の品質を経時的にモニターできるモデル・モニターを作成し、基礎となる原因に関する洞察を提供できます。
Oracle Machine Learningユーザー・インタフェースでのデータ・モニタリングのサポート Oracle Machine Learningユーザー・インタフェースでは、データ・モニタリングのサポートを提供します。これにより、データをモニタリングし、経過に伴うデータの進化を評価できます。これは、データのトレンドおよび多変量依存関係に関するインサイトを得るのに役立ちます。また、データ・ドリフトに関する早期警告にもなります。

Autonomous Database -Serverlessでの拡張ノートブックのサポート

Oracle Machine Learningユーザー・インタフェースは、Autonomous Database - Serverlessの新しい拡張ノートブック環境であるNotebooks EA (Early Adopter)を提供します。拡張ノートブックでは、SQL、SQLスクリプト、R、Python、CondaおよびMarkdownインタープリタがサポートされています。拡張ノートブックでは、コードの記述、テキストの作成、充実したビジュアライゼーションの作成、および機械学習を含むデータ分析の実行が可能です。

ノート:

拡張ノートブックは、Oracle Machine Learning Notebook Early Adopterリリースで使用できます。Early Adopterのリリース期間中は、Zeppelinと拡張ノートブックの両方が使用可能になり、その後、すべてのノートブックが新しいノートブック環境に変換されます。Early Adopterフェーズでは、元のZeppelinと新しいEarly Adopterノートブック・インタフェースの両方を使用できます。元のインタフェースのノートブックは、Early Adopterリリースにコピーできます。

Autonomous Database - Serverlessの拡張ノートブック・インタフェースは、次の拡張機能およびユーザー・エクスペリエンスを提供します。

  • 充実かつ強化されたユーザー・エクスペリエンス: 拡張ノートブックは、現代的なルック・アンド・フィールと、多くのチャート・オプションを備えたさらに充実したビジュアライゼーションを提供します。これにより、ユーザーはデータをより高度に視覚化および理解できるようになります。また、バージョンの並列比較、パラグラフにコメントを追加するオプション、パラグラフの全画面サイズ・モード、パラグラフの依存関係を定義するオプションなど、いくつかの便利な機能が提供されます。
  • 高可用性: 拡張ノートブックであるマルチテナント・アプリケーションは、Oracle Machine Learningサーバーと同じ中間層にデプロイされるため、追加のリソースは必要ありません。したがって、常に実行されており、新しい拡張ノートブックをレンダリングする際はすぐに使用できます。
  • 高いスケーラビリティ: 拡張ノートブックにより、本番での高いスケーラビリティが保証されます。ユーザーの需要の増加に応じてスケール・アップするために、追加のノートブック・インスタンスを簡単に追加できます。システムの負荷をモニターするツールがあり、システムが一貫して過負荷になっている場合は、追加のインスタンスを簡単に追加して、スケーラビリティに関連するリスクを軽減できます。

PythonおよびRサードパーティ・ライブラリのサポート

Oracle Machine Learning Notebooksで、PythonおよびRのサードパーティ・ライブラリを使用できます。Oracle Machine Learning UIには、ノートブック・セッション内にサードパーティのPythonおよびRライブラリをインストールするためのCondaインタープリタが用意されています。Condaは、サードパーティのPythonおよびRライブラリが含まれる環境の使用を可能にするオープンソースのパッケージおよび環境管理システムです。

  • OML_SYS_ADMINロールを持つユーザーは、PythonおよびRサードパーティ・ライブラリをインストールし、永続化のためにオブジェクト・ストレージにアップロードできます。OML_SYS_ADMINロールを持つユーザーは管理者です。
  • OML_DEVELOPERロールを持つユーザーは、Condaインタープリタを使用して、管理者がプロビジョニングするConda環境を使用してサードパーティ・ライブラリをダウンロードおよびアクティブ化できます。OML_DEVELOPERロールを持つユーザーは、通常のOracle Machine Learningユーザーです。

Rのサポート

Oracle Machine Learning for ROracle Machine Learning Notebooksでサポートされています。Oracle Machine Learning for Rを使用することで、データ探索および機械学習モデリングを実行できます。OML4Rは、Autonomous Data WarehouseAutonomous Transaction Processing、Oracle Autonomous JSON Databaseサービスなど、Oracle Autonomous Database - ServerlessのOracle Machine Learning Notebooksを介して使用できます。

クロスリージョンAutonomous Data Guardのサポート

Oracle Machine Learning Notebooksは、新しくプロビジョニングおよび移行されたデータベースでクロスリージョンAutonomous Data Guardをサポートします。

ServerlessデータベースからそれぞれのOracle Autonomous Databaseインスタンスに移行されたOracle Machine Learningリポジトリ。

Oracle Machine Learning (OML)リポジトリは、ServerlessデータベースからそれぞれのOracle Autonomous Databaseインスタンスに移行されました。

Oracle Machine Learningリポジトリを移行すると、次のことが保証されます。
  • 表、ジョブ、ストアド・プロシージャ、メタデータなどのOMLオブジェクトはすべて、適切なOracle Autonomous Databaseインスタンスに移動されます。
  • リフレッシュ可能クローンがサポートされ、これにより、Oracle Machine Learningメタデータのクローニングも可能になります。

ノート:

Oracle Machine Learning (OML)リポジトリの移行は、30日間で完了する予定です。

OMLリポジトリのバージョンについては、Oracle Machine Learningユーザー・インタフェース・ページの右上隅にある<user>ドロップダウン・リストの「情報」を参照してください。バージョンが1.0.0.0.0の場合、OMLメタデータがServerlessデータベースにまだ存在することを示します。バージョンが22.xの場合、OMLリポジトリがOracle Autonomous Databaseインスタンスに移行されたことを示します。

すべてのOracle Autonomous DatabaseクローンでサポートされるOracle Machine Learning Notebook

Oracle Machine Learning Notebookは、次を含め、すべてのタイプのOracle Autonomous Database - Serverlessクローンでサポートされています。
  • フル・クローン: 新しいデータベースは、ソース・データベースおよびメタデータのデータを使用して作成されます。
  • リフレッシュ可能クローン: ソース・データベースのデータを使用して簡単にリフレッシュできる読取り専用フル・クローンが作成されます。
  • メタデータ・クローン: ソース・データベースのスキーマ・メタデータはすべて含まれますが、ソース・データベースのデータは含まれない新しいデータベースが作成されます。

    ノート:

    メタデータ・クローンの場合、サンプル・テンプレート・ノートブックはサポートされません。