Oracle Management Serviceとリポジトリへのパッチ適用

OMSPatcherでは、特定の環境に基づいてカスタムのパッチ適用手順を生成して、そのパッチを自動的に適用することによって、パッチ適用プロセスを自動化します。パッチ適用の柔軟性を高め、停止時間を最小限に抑えるため、OMSPatcherでは、標準のパッチ適用に加えて、停止時間がほとんどない(高速プラットフォーム更新)パッチ適用オプションが用意されています。

この章の構成は、次のとおりです。

標準パッチ適用(標準停止時間のパッチ適用)

高速プラットフォーム更新によるパッチ適用(オンライン・パッチ適用)

OMSPatcherの自動化

OMSPatcherを使用すると、一般的なOMS構成(コア、プラグイン・ホーム)に最小限の操作で自動的にパッチを適用できます。

OMSPatcherは次のような多くのパッチ適用前チェックを実行します。

  • 構成ベースの前提条件チェック

  • パッチベースのバイナリ前提条件チェック

OMSPatcherはエンドツーエンドの構成パッチ適用を実行します。構成パッチ適用は、構成に基づいてターゲットにパッチを適用するプロセスです。構成情報をパッチ適用プロセスに組み込むことにより、OMSPatcherはステップのほとんどを自動化し、パッチ適用タスクの単純化を可能にしています。

サポートされるOMS構成およびOMSPatcherパッチ適用機能

  • 単一OMS – システムの単一OMSインスタンスから実行されるOMSアプリケーション。OMSPatcherはパッチ適用およびデプロイメント操作を実行します

  • 複数OMS – 複数のホストで実行されるOMSアプリケーション。OMSはOracle WebLogicドメインおよび個別の管理対象サーバーによって接続されます。管理対象サーバーと単一マシンにある個別のOMSビットの間には、1対1のマッピングがあります。複数のOMS設定でパッチを適用するには、2つの方法があります。
    • 自動: 各OMSにパッチ(Linuxシステム)をデプロイするジョブが自動的に発行されます。
    • 手動: OMSPatcherは、UNIXベースのシステム用に、自動生成されたbashスクリプト(OMSインスタンスごとに1つ)を提供します。-skipautopatch_addomsパラメータが渡された場合(プライマリOMSを除くOMSインスタンスごとに1つ)、Linux上のOMSPatcherはadd OMSでの自動パッチ適用をスキップします。

      OMSPatcherでは、Windows上のadd OMSの自動パッチ適用はサポートされていません。Windowsの場合、OMSPatcherでは、自動生成されたバッチ・スクリプトが、プライマリOMSを除くOMSインスタンスごとに1つ提供されます(テキストおよびHTML)。

      どちらのシステムの場合でも、管理者はOMSPatcherにより提供されるステップに従う必要があります。
  • 単一インスタンス・データベースまたはReal Application Cluster - 共有またはReal Application Cluster (RAC)

例: 複数OMSシステム

次の図は複数OMSデプロイメントを示しています。次の用語が使用されています。

  • 管理者: パッチをOMSのコアおよびプラグイン・ホームにインストールしている個人。

  • ローカルOMS: 管理者がOMSPatcherを実行するOMSインスタンス。

  • 追加OMS: 管理者がパッチ適用操作を開始していない、(ローカルOMSと同じOMSドメイン内の)他のマシン上のOMSインスタンス。

図5-1 単純な複数OMSシステム


OMSアーキテクチャ

単一OMSシステム(プライマリ)の場合、OMSPatcherがパッチ適用ステップを実行します。複数OMSのUNIXシステムの場合、パッチをデプロイするためのジョブが自動的に発行されます。パッチを手動でデプロイする必要がある場合、OMSPatcherは、すべてのOMS (プライマリOMSを除く)に対して、OMSインスタンスごとに1つ、実行用のbashスクリプトを生成します。これらのスクリプトを見つけるには、OMSPatcherで示される手順に従ってください。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、プライマリOMSを除くすべてのOMSに対してbashスクリプトを生成します。

Oracle Universal Installerインベントリ構成(OUI)

ターゲットまたはインスタンスベースの構成とは別に、OMSPatcherは、OUIインベントリで確立されたインストール構成の関係をコアおよびプラグインの機能セットとして利用します。OMS 13cホームは一般的に次のように編成されています。

<Middleware Home>
	├── <CORE_BITS>
	...
	├── OMSPatcher
	│   ├── jlib
	│   ├── oms
	│   ├── omspatcher
	│   ├── omspatcher.bat
	│   ├── restoring_env.txt
	│   ├── scripts
	│   ├── version.txt
	│   └── wlskeys
	├── OPatch
	│   ├── auto
	│   ├── bin
	│   ├── docs
	│   ├── emdpatch.pl
	│   ├── jlib
	│   ├── ...
	...
	├── plugins
	│   ├── backup
	│   ├── oracle.em.savf.oms.plugin_13.5.1.0.0
	│   ├── oracle.em.smis.oms.plugin_13.1.1.0.0
	│   └── tmp
	...

サポートされるパッチの形式

Enterprise Managerのパッチは、パッチ自動化をサポートするためにシステム・パッチ形式に変換されました。

システム・パッチとは

システム・パッチには複数のサブパッチが含まれ、それらの場所はパッチの最上位レベル・ディレクトリ内のbundle.xmlというファイルによって決定されます。サブパッチは、OMSのコアおよびプラグイン・ホーム編成に対応するシステムの別のサブシステム用です。

標準的なシステム・パッチの形式は次のように編成されています。

<System patch location - directory>
|_____ Readme.txt (or) Readme.html
       bundle.xml
       automation
	      |_____ apply_automation.xml
         |_____rollback_automation.xml
       Sub-patch1
                |_____ etc
                       |_____config  
                                |_____ inventory.xml
                                |_____ actions.xml
                                |_____ artifact_apply.xml
                                |_____ artifact_rollback.xml
                |_____ files/Subpatch1 'payload'
       Sub-patch2
                |_____ etc
                       |_____config  
                                |_____ inventory.xml
                                |_____ actions.xml
                                |_____ artifact_apply.xml
                                |_____ artifact_rollback.xml
                |_____ files/Subpatch1 'payload'

サポートされるパッチ適用手法

OMSPatcherは、自動化のないシステム・パッチについてのみローリング・モードをサポートします(OMSPatcherによるバイナリ専用パッチ適用)。OMSPatcherでは、メタデータ登録サービス(MRS)やSQLなどのその他すべてのアーティファクトについては、完全システム停止時間があるパッチ適用操作のみがサポートされています。

高速プラットフォーム更新

OMSPatcherでは、{Varref: nzdt}高速プラットフォーム更新もサポートされています。この機能では、OMSの実行中にパッチ適用プロセスの大部分が実行され、システム停止時間が大幅に短縮されます。高速プラットフォーム更新の詳細は、高速プラットフォーム更新を参照してください。

サポートされるパッチ適用手法の明示的な情報は、パッチのREADMEを参照してください。

必須OMSPatcherパラメータ

Enterprise Manager OMSのOMSPatcherは、パッチ適用操作の実行時に次の入力パラメータを要求します。これらのパラメータは、Enterprise Managerのインストール時に決定されています。

  • Oracle WebLogic管理サーバーのURLとポート番号

  • Oracle WebLogic管理サーバーのユーザー名

  • Oracle WebLogic管理サーバーのパスワード

  • SYSユーザーのパスワード

  • SYSMANユーザーのパスワード

OMSPatcherでは各パッチ適用操作に対してこの入力が要求されるため、WebLogic暗号化APIを使用してユーザー名およびパスワードを暗号化し、OMSPatcherのapplyおよびrollback操作の実行時にプロパティ・ファイルを使用してこの情報を渡す機能がOMSPatcherで提供されています。次の項では、プロパティ・ファイルの作成方法を説明します。

プロパティ・ファイルの作成

OMSPatcherを使用して実行される自動パッチ適用機能は、パッチ適用および構成検出操作の入力として、WebLogic管理サーバーのURLおよび資格証明を必要とします。主に、WebLogic管理サーバーはOMSインスタンスがデプロイされる管理対象サーバーを管理するホストです。OMSへのパッチの適用時に要求されるたびに資格証明を設定したくない場合、プロパティ・ファイルを更新できます。OMSPatcherでは、プロパティ・ファイルのオプションを使用して入力を繰返し指定することができます。

ノート:

OMSが仮想ホスト名で構成されている場合は、createkeys.shコマンドを実行する前に、次の環境変数を設定する必要があります(ステップ1)。

export WLST_PROPERTIES="-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true"
  1. Oracleホームに移動し、次のスクリプトを実行して、WebLogicの暗号化された構成ファイルおよびキー・ファイルを作成します。

    UNIXの場合:

    $ OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh -oh <ORACLE_HOME> -location <location to put the encrypted files>

    Windowsの場合:

    $ OMSPatcher\wlskeys\createkeys.cmd -oh <ORACLE_HOME> -location <location to put the encrypted files>

    要求されたら、OMSインスタンスがデプロイされる管理対象サーバーを管理するOracle WebLogic管理サーバーの資格証明を入力します。2つのファイルはconfigおよびkeyというファイル名で生成されます。

  2. 次のエントリでプロパティ・ファイルを作成します。:
    AdminServerURL=t3s://<host address from where admin server is running>:<port of the admin server>
    AdminConfigFile=<'config' file location>
    AdminKeyFile=<'key' file location>
    Sys_pwd=<sys password> 
    Sysman_pwd=<sysman password>

    管理サーバーのホスト・アドレス値およびポート値は、Oracleホームでemctl status oms -detailsを実行して見つけることができます。

    emctl status oms -details
            Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13c Release 5
            Copyright (c) 1996, 2021 Oracle Corporation. All rights reserved.
            Enter Enterprise Manager Root (SYSMAN) Password :
            Console Server Host : host01.example.com
            HTTP Console Port : 7788
            HTTPS Console Port : 7803
            HTTP Upload Port : 4889
            HTTPS Upload Port : 4903
            EM Instance Home : /u01/oracle/EM135/gc_inst/em/EMGC_OMS1
            OMS Log Directory Location :
              /u01/oracle/EM135/gc_inst/em/EMGC_OMS1/sysman/log
            OMS is not configured with SLB or virtual hostname
            Agent Upload is locked.
            OMS Console is locked.
            Active CA ID: 1
            Console URL: https://host01.example.com:7803/em
            Upload URL: https://host01.example.com:4903/empbs/upload
            WLS Domain Information
            Domain Name : GCDomain
            Admin Server Host : host01.example.com
            Admin Server HTTPS Port: 7102
            Admin Server is RUNNING
            Oracle Management Server Information
            Managed Server Instance Name: EMGC_OMS1
            Oracle Management Server Instance Host: host01.example.com
            WebTier is Up
            Oracle Management Server is Up
            JVMD Engine is Up

    次に、(前述のガイドラインによって構築された)プロパティ・ファイルの表示例を示します。

    AdminServerURL=t3s://my_admin_server.mycompany.com:7101
    AdminConfigFile=/scratch/patch/oms_install_dir/middleware/oms/config/config
    AdminKeyFile=/scratch/patch/oms_install_dir/middleware/oms/config/key
    Sys_pwd=mysyspassword
    Sysman_pwd=mysysmanpassword

    ノート:

    WebLogic管理サーバーのURL詳細を検索するには、パッチを適用するOMSホーム上で、次のコマンドを実行します。

    UNIXの場合:

    $ORACLE_HOME/bin/emctl status oms -details

    Windowsの場合:

    %ORACLE_HOME%\bin\emctl.bat status oms -details

    コマンド出力にはWebLogic管理サーバーの詳細が表示されます。これらの出力の詳細でURLを構築する方法の例は次のとおりです。

    :

    WLS Domain Information
     
    Domain Name : GCDomain
    Admin Server Host : my_wls.mycompany.com
    Admin Server HTTPS Port: 7103

    管理者サーバーのURLを構成するには、次の構文を使用します。

    t3s://<admin server host>:<port>

    この例では、URLは次のように変換されます。

    t3s://my_wls.mycompany.com:7103

OMSPatcherの実行の前提条件

OMSPatcherパッチ適用セッションの実行前に、次の構成およびインベントリベースの前提条件を満たしていることを確認する必要があります。OMS自動化のために守る必要がある構成ベースの条件は、次のとおりです。

  • Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリを構成する必要があります。

  • 管理対象サーバーを通して(現在パッチを適用する)OMSインスタンスを制御するOracle WebLogic管理サーバーが稼働中である必要があります。

  • OMS管理リポジトリとリスナーを含むOracle Databaseが稼働していることを確認します。

  • 各ホストのOMSプラットフォーム・ホームに最新バージョンのOMSPatcherがあることを確認します。

    最新バージョンのOMSPatcherを所有していない場合は、My Oracle Supportのノート13.5: Enterprise Manager 13.5 Cloud ControlのOMSPatcherユーティリティをバージョン13.9.5.2.0にアップグレードする方法 (ドキュメントID 2809842.1)に記載されている手順に従います。

  • パッチのREADMEを確認し、パッチおよびパッチ適用手法に基づいて実行する固有の前提条件があるかどうか判断します。

OMSPatcherの使用

OMSPatcherは、パッチを適用しているOMSのプラットフォーム・ホームから実行する必要があります。任意のディレクトリからOMSPatcherコマンドを実行するには、<ORACLE_HOME_PATH>/OMSPatcherをPATH環境変数に含めます。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、OMSPatcherの-ohオプションを使用して指定する必要があります。たとえば:

omspatcher apply <patch> -oh

最低限必要なOMSPatcherバージョン: 必要なバージョンについてはパッチのREADMEを参照してください。

最新バージョンのOMSPatcherがあることの確認

OMSPatcherは、OMSパッチのパッチ適用手順を始めから終わりまで実行するパッチ適用ユーティリティです。OMSプラットフォーム・ホームのすべてのインスタンスで最新バージョンのOMSPatcherが使用可能であることを確認します。

システムに存在するOMSPatcherのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。

omspatcher version

最新のOMSPatcherバージョンを入手するには、次のURLのMy Oracle Supportノート2135028.1の手順に従います。

https://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?_afrLoop=277259559046496&id=2135028.1&_afrWindowMode=0&_adf.ctrl-state=4eefxg576_200

最新バージョンのOPatchがあることの確認

OMSPatcherは、OPatchユーティリティを使用してパッチを適用します。このため、OMSプラットフォーム・ホームのすべてのインスタンスに最新バージョンのOPatchがあることを確認する必要があります。システムに存在するOPatchのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。必ずコマンドはORACLE_HOME/OPatchをPATH環境変数に含めた後に実行します。

opatch version

最新バージョンのOPatchをダウンロードするには、次の場所のMy Oracle Supportノート2728285.1の手順に従います。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id= 2728285.1

最低限必要なOPatchバージョン: 必要なバージョンについてはパッチのREADMEを参照してください。

Quickstartのパッチ適用

OMSPatcherの使用には、一般的に次のフェーズが含まれます。

1.システムがOMSPatcherシステム要件を満たすかどうかの判断

omspatcher apply -analyzeの実行

apply -analyzeコマンドは、システム(ビットまたは構成のいずれか)を変更することなく、(可能な場合は)すべての前提条件チェックを実行することにより、OMSPatcherのセッション適用をシミュレートします。このコマンドは、パッチは適用しません。

詳細は、「OMSPatcherの実行の前提条件」を参照してください。

2.現在システムに存在するシステム・パッチの決定

omspatcher lspatchesの実行

詳細は、「lspatches」を参照してください。

3.My Oracle Support (MOS)からのパッチの取得

OMSPatcherでは、必要なプラットフォームまたはプラグインのシステム・パッチをMy Oracle Supportから取得して、OMSPatcherを実行する予定のOMSインスタンスにダウンロードすることが要求されます。

詳細は、「My Oracle Support: パッチの検索」を参照してください。

4.パッチの適用

omspatcher apply <patch>の実行

applyコマンドは、指定したシステム・パッチ内のすべてのパッチを、omspatcherコマンドが実行されるプラットフォーム・ホームに適用します。

詳細は、「omspatcher applyの実行」を参照してください。

5.システム・パッチの個別のサブパッチのアンインストール

omspatcher rollback -id <list of comma separated sub-patches of System patch>の実行

ノート:

システム・パッチのサブパッチの完全なリストは、パッチのREADMEを参照してください。

パッチの適用後にシステムが不安定な場合、パッチそのものに原因がある可能性があります。Oracleサポートに連絡してください。omspatcher rollbackコマンドを使用してパッチを削除することをお薦めします。

詳細は、「omspatcher rollbackの実行」を参照してください。

My Oracle Support: パッチの検索

パッチ適用の最初のステップは、My Oracle Support (MOS)から必要なパッチを決定することです。MOSは、パッチ適用についての情報がわかる単一ソースです。次の場所からMOSにアクセスできます。

https://support.oracle.com

ログインすると、ユーザーのOracle環境に必要なパッチの検索および取得を簡単にするインタラクティブなサポート・ツールおよび情報にアクセスできます。

My Oracle Supportには多数の機能が含まれており、これらの機能はアプリケーションの上部に表示されるタブでグループ化されています。最も興味深いのは、「パッチと更新版」タブです。このタブから、OMSパッチ領域(コア、プラグイン、または組合せ)に基づいてパッチを検索できます。

システム前提条件の確認

ノート:

OMSPatcherコマンドを実行するには、<ORACLE_HOME>/OMSPatcherがPATH環境変数に含まれている必要があります。

すべての前提条件の確認で問題がなく、OMSPatcherパッチ適用セッション中にエラーが発生しないことを確認するために、各OMSインスタンス(OMSシステム内)で次のコマンドを実行することをお薦めします。

omspatcher apply <PATCH_LOC> -analyze

システム・パッチの場所から実行する必要があります(apply操作の場合)

ノート:

apply -analyzeの実行時に、OMSシステムを停止する必要はありません。

ノート:

選択したパッチ適用手法に指定されているパッチのREADMEおよび手順を確認します。

または

omspatcher rollback -analyze -id <comma (,) separated list of sub-patches to be rolled back for System patch>  

ノート:

すべてのサブパッチをまとめてロールバックするには、すべて同じシステム・パッチからのサブパッチである必要があります。

例5-1 OMSPatcher rollback -analyzeの出力

$ OMSPatcher/omspatcher rollback -id 1111140 -analyze
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2017, Oracle Corporation. All rights reserved.

OMSPatcher version : 13.9.5.3.0
OUI version : 13.9.4.0.0
Running from : /scratch/em/oms
Log file location : /scratch/em/oms/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2022-03-22_09-54-14AM_1.log

Calling the rollback
Starting OMSRollbackSession at
OMSPatcher log file: /scratch/em/oms/cfgtoollogs/omspatcher/SystemPatch/omspatcher_2022-03-22_09-54-15AM_analyze.log

Please enter OMS weblogic admin server URL(t3s://emcore008.subnet1rg2phxsu.emdevinfraphx1.oraclevcn.com:7102):>
Please enter OMS weblogic admin server username(weblogic):>
Please enter OMS weblogic admin server password:>
Enter SYS Password :

Sub-patch(es) " 1111140 " are part of the OMS System patch.
Oracle Home: /scratch/em/oms, Sub-patch(es): [1111143, 1111140]


Do you want to rollback sub-patch(es) "1111140" only? [y|n]
y
User Responded with: Y

Configuration Validation: Success

Running rollback prerequisite checks for patch(es) "1111140" and Oracle Home "/scratch/em/oms"...
Sub-patch(es) "1111140" are successfully analyzed for Oracle Home "/scratch/em/oms"

Complete Summary
================

All log file names referenced below can be accessed from the directory "/scratch/em/oms/cfgtoollogs/omspatcher/2022-03-22_09-54-14AM_SystemPatch_1111112_1"

Prerequisites analysis summary:
-------------------------------

The following sub-patch(es) are rollbackable:

             Featureset Sub-patches Log file
             ---------- ----------- --------
  oracle.sysman.top.oms 1111140 1111140_opatch2022-03-22_09-54-24AM_1.log


Log file location: /scratch/em/oms/cfgtoollogs/omspatcher/SystemPatch/omspatcher_2022-03-22_09-54-15AM_analyze.log

OMSPatcher succeeded.
 

ノート:

分析が終了すると、OMSPatcherログを参照して、OMSPatcherによって分析以外のモードで実行されるステップを確認できます。ログ・ファイルには、詳細ステップを含むHTMLおよびテキスト出力ファイルHTMLへの参照が含まれます。

omspatcher applyの実行

パッチをダウンロードしたら、明示的なパッチ詳細およびパッチの適用手順についてパッチのREADMEを確認してください。READMEは次の場所にあります

<System patch location>/README.txt (または) README.html

READMEにあるパッチ適用操作を順に行う際に、(パッチ適用される構成がプライマリかスタンバイかに応じて) omspatcher applyを実行すると、プライマリ・サイトの複数OMSまたはスタンバイ・サイトのOMSシステム用のパッチ適用操作に対して、カスタムの環境固有バージョンのREADMEが生成されます。プライマリ・サイトの単一OMSシステムについては、omspatcher applyを実行するとパッチ適用およびデプロイメント操作が実行されます。

ローカルOMSインスタンスでは、最上位のシステム・パッチ・ディレクトリから次のコマンドを実行します。

omspatcher apply <patch>

ノート:

omspatcher analyzeとは異なり、omspatcher applyはすべてのOMSインスタンス上では実行しないでください。OMSPatcherは、すべてのパッチ適用およびデプロイメント操作を実行するか、システムの完全な構成側面を含む環境固有のステップを生成します。

複数OMSのUNIXシステムでは、プライマリOMSはomspatcher applyコマンドを使用してパッチが適用されます。プライマリOMSパッチ適用が完了すると、OMSpatcherユーティリティは、追加のOMSインスタンスにパッチを適用するジョブを送信します。ジョブ名は、プライマリOMSサーバーでOMSpatcherユーティリティが実行される端末に表示されます。複数OMSのパッチ適用ジョブのステータスは、Enterprise Managerコンソールまたはemcliコマンドを使用して確認できます。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、プライマリOMSを除くすべてのOMSで実行可能な、bashスクリプトを生成します。

複数のOMS設定でパッチを適用するには、2つの方法があります。

  • 自動: 各追加OMSにパッチ(Linuxシステム)をデプロイするジョブが自動的に発行されます。
  • 手動: OMSPatcherは、プライマリOMSを除くすべてのOMSで実行可能な、自動生成されたbashスクリプトを提供します。(UNIXおよびWindowsベース・システム)。

システム・パッチの適用

Oracleホームの13cリリース5上で使用できるシステム・パッチを適用する場合は、次のステップを実行します。

ノート:

omspatcherが$ORACLE_HOME/OMSPatcherにあるため、コマンドを実行する前に、このディレクトリがパスに含まれていることを確認してください。
  1. システム・パッチのOMSPatcherを実行します。

    たとえば、
    OMSPatcher/omspatcher apply /tmp/1111141/ 
    OMSPatcher Automation Tool
    Copyright (c) 2021, Oracle Corporation.  All rights reserved.
    
    OMSPatcher version : <latest OMSPatcher version>
    OUI version        : 13.9.4.0.0
    Running from       : $ORACLE_HOME  
    Log file location  : $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2021-03-25_21-55-52PM_1.log
    
    OMSPatcher log file: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/1111141/omspatcher_2021-03-25_21-55-57PM_deploy.log
    
    Please enter OMS weblogic admin server URL(t3s://den01mjo.mycompany.com:7102):> 
    Please enter OMS weblogic admin server username(weblogic):> 
    Please enter OMS weblogic admin server password:> 
    
    Configuration Validation: Success
    
    Running apply prerequisite checks for sub-patch(es) "1111141" and Oracle Home "$ORACLE_HOME"...
    Sub-patch(es) "1111141" are successfully analyzed for Oracle Home "$ORACLE_HOME"
    
    To continue, OMSPatcher will do the following:
    [Patch and deploy artifacts]   : Apply sub-patch(es) [ 1111141 ]
                                     Register MRS artifact "targetPatchingImplRegistration"
    Do you want to proceed? [y|n] 
    y
    User Responded with: Y
    
    Applying sub-patch(es) "1111141"
    Please monitor log file: /u01/yourinst/ap_omshome/cfgtoollogs/opatch/opatch2021-03-25_21-55-56PM_1.log
    
    Registering service "targetPatchingImplRegistration" with register file "/u01/yourinst/ap_omshome/sysman/metadata/targetPatchingImplRegistration/RegisterWrongOHTargetForPatching.xml" for plugin id as "core"...
    Please monitor log file: /u01/yourinst/ap_omshome/cfgtoollogs/omspatcher/2021-03-25_21-55-52PM_SystemPatch_1111141_1/emctl_register_targetPatchingImplRegistration_2021-03-25_21-57-51PM.log
    
    
    Complete Summary
    ================
    
    All log file names referenced below can be accessed from the directory "/u01/yourinst/ap_omshome/cfgtoollogs/omspatcher/2021-03-25_21-55-52PM_SystemPatch_1111141_1"
    
    Patching summary:
    -----------------
    
    Binaries of the following sub-patch(es) have been applied successfully:
    
      Featureset                             Sub-patches          Log file
      ----------                             -----------          --------
      oracle.sysman.top.oms_13.5.0.0.0       1111141              1111141_opatch2021-03-25_21-55-56PM_1.log
    
    Deployment summary:
    -------------------
    
    The following artifact(s) have been successfully deployed:
    
      Artifacts                            Log file
      ---------                            --------
      MRS-targetPatchingImplRegistration   emctl_register_targetPatchingImplRegistration_2021-03-25_21-57-51PM.log
    
    
    Log file location: /u01/yourinst/ap_omshome/cfgtoollogs/omspatcher/1111141/omspatcher_2021-03-25_21-55-57PM_deploy.log
    
    OMSPatcher succeeded.
    
  2. omspatcher lspatchesコマンドを実行して、ステップ1で適用したサブバッチをすべてリストします。

    構文: omspatcher lspatches | grep "bp_id"

    たとえば、
    ************omspatcher Trace for reference
    $omspatcher lspatches | grep 30684860
    oracle.help.ohw.rcf/12.2.1.3.0                     Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt.javatools/12.2.1.3.0              Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt/12.2.1.3.0                        Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.help.ohw.share/12.2.1.3.0                   Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    oracle.jrf.adfrt.help/12.2.1.3.0                   Core
            N/A                 30684860             ADF BUNDLE PATCH
            12.2.1.3.0(ID:191219.0902.S)
    

    ノート:

    最後の列には、リリース更新/バンドル・パッチで適用されたサブパッチがすべてリストされます。

omspatcher rollbackの実行

明示的なパッチ詳細およびパッチのアンインストール手順についてパッチのREADMEを確認してください。READMEは次の場所にあります

<System patch location>/README.txt (または) README.html

READMEにあるパッチのアンインストール操作を順に行う際に、(パッチ適用される構成がプライマリかスタンバイかに応じて) omspatcher rollbackを実行すると、プライマリ・サイトの複数OMSまたはスタンバイ・サイトのOMSシステム用のパッチ適用操作に対して、カスタムの環境固有バージョンのREADMEが生成されます。プライマリ・サイトの単一OMSシステムについては、omspatcher rollbackを実行するとアンインストール操作が実行されます。

ローカルOMSインスタンスでは、最上位のシステム・パッチ・ディレクトリから次のコマンドを実行します。

omspatcher rollback -id <list of comma separated sub-patches of System patch

ノート:

  • omspatcher analyzeとは異なり、omspatcher rollbackコマンドはすべてのOMSインスタンス上では実行しないでください。OMSPatcherは、すべてのパッチ適用およびデプロイメント操作を実行するか、システムの完全な構成側面を含む環境固有のステップを生成します。

  • システム・パッチ内のサブパッチのリストは、パッチのREADMEから取得できます。

    システム・パッチのREADMEにリストされるサブパッチのリストは、実際にインストールされているパッチとは異なる場合があります。システム・パッチのインストール中に、いくつかのサブパッチはスキップされる(インストールされない)ことがあります。

複数OMSのUNIXシステムでは、OMSPatcherは実行用のbashスクリプトをOMSインスタンスごとに1つずつ生成します。これらのスクリプトを見つけるには、omspatcherにより提供される手順に従います。複数OMSのWindowsシステムの場合、OMSPatcherは、環境に合せてカスタマイズされたパッチ適用手順/コマンドをテキストおよびHTML形式で生成します。管理者はこれらの手順を実行して、様々なOMSにパッチを適用する必要があります。

複数のOMS設定でパッチを適用するには、2つの方法があります。

  • 自動: 各OMSにパッチ(Linuxシステム)をデプロイするジョブが自動的に発行されます。
  • 手動: OMSPatcherは、UNIXベースのシステム用に、自動生成されたbashスクリプト(OMSインスタンスごとに1つ)を提供します。Windowsベースのシステムの場合は、コンテキスト依存のステップ(テキストおよびHTML)のみが提供されます。どちらのシステムの場合でも、管理者はOMSPatcherにより提供されるステップに従う必要があります。

omspatcher lspatchesの実行

パッチが適用またはロールバックされた後、omspatcher lspatchesコマンドを実行して、OMSホームとインストール済パッチの包括的なコンポーネント・タイプ - パッチ・マップを生成できます。

$omspatcher lspatches 
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2017, Oracle Corporation.  All rights reserved.

OMSPatcher version : <latest_OMSPatcher_version>
OUI version        : 13.9.4.0.0
Running from       : $ORACLE_HOME 
Log file location  : $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2023-02-15_11-56-30AM_1.log

Component Name/Version                Component Type     System Patch    (Sub)-Patches       Patch Description
------------------------              -------------      -------------   --------------      ------------------

oracle.com.fasterxml.jackson.jaxrs.jacks  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
on.jaxrs.base/2.9.9.0.0 

oracle.jrf.iau/12.2.1.4.0                 Core           N/A             31666198            OPSS Bundle Patch 12.2.1.4.200724

oracle.wls.common.cam.wlst/12.2.1.4.0     Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.ohs2/12.2.1.4.0                    Core           N/A             31808404            OHS (NATIVE) BUNDLE PATCH 12.2.1.4.200826

oracle.com.fasterxml.jackson.jaxrs.jacks  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
on.jaxrs.json.provider/2.9.9.0.0

oracle.com.fasterxml.jackson.core.jackso  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
n.databind/2.9.9.0.0

oracle.wls.jrf.tenancy.common.sharedlib/  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
12.2.1.4.0

oracle.jrf.adfrt/12.2.1.4.0               Core           N/A             32458315            ADF BUNDLE PATCH 12.2.1.4.210203 

oracle.com.fasterxml.jackson.module.jack  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
son.module.jsonschema/2.9.9.0.0

oracle.jrf.toplink/12.2.1.4.0             Core           N/A             32412974            One-off

oracle.wls.jrf.tenancy.ee.only.sharedlib  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
/12.2.1.4.0

oracle.webcenter.wccore/12.2.1.4.0        Core           N/A             31818221            One-off 

oracle.log4j.log4j/2.11.1.0.0             Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.xdk.jrf.xmlparserv2/12.2.1.4.0     Core           N/A             26626168            One-off 

oracle.fmwconfig.common.wls.shared.inter  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
nal/12.2.1.4.0 

oracle.com.fasterxml.jackson.module.jack  Core           N/A             32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
son.module.jaxb.annotations/2.9.9.0.0 

oracle.sysman.vi.oms.plugin/13.5.1.0.0    Plugin         1111112         1111140             EM nZDT Patch for TargetPrivs

oracle.com.fasterxml.jackson.core.jackso  Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
n.core/2.9.9.0.0

oracle.opss.wls/12.2.1.4.0                Core          N/A              31708760            One-off

oracle.org.bouncycastle.bcprov.jdk15on/1  Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
.60.0.0.0

oracle.wls.core.app.server/12.2.1.4.0     Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.wls.security.core.sharedlib/12.2.  Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
1.4.0

oracle.wls.shared.with.cam/12.2.1.4.0     Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.org.bouncycastle.bcprov.ext.jdk15  Core          N/A              32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
on/1.60.0.0.0

oracle.coherence/12.2.1.4.0               Core          N/A              122146              Bundle patch for Oracle Coherence Version 12.2.1.4.6

oracle.xdk.jrf.jaxp/12.2.1.4.0            Core          N/A              26626168            One-off

oracle.wls.libraries/12.2.1.4.0           Core         N/A            32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.com.fasterxml.jackson.dataformat.  Core          N/A            32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
jackson.dataformat.xml/2.9.9.0.0 

oracle.opss.core/12.2.1.4.0               Core          N/A            31666198            OPSS Bundle Patch 12.2.1.4.200724
                                         N/A                 31708760              One-off

oracle.webservices.wls/12.2.1.4.0                Core          N/A            32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.wls.security.core/12.2.1.4.0              Core          N/A            32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.sysman.top.oms/13.5.0.0.0                 Core                1111112            1111143

oracle.sysman.rcu/12.2.1.4.0                     Core                N/A               30152128            One-off

oracle.org.bouncycastle.bcpkix.jdk15on/1         Core                N/A               32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
.60.0.0.0

oracle.webservices.base/12.2.1.4.0                Core                N/A                32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209

oracle.com.fasterxml.jackson.core.jackso          Core                N/A                 32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
n.annotations/2.9.9.0.0

oracle.wls.evaluation.database/12.2.1.4.          Core                N/A                32253037            WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209
0 

oracle.wls.admin.console.en/12.2.1.4.0            Core             N/A             32253037        WLS PATCH SET UPDATE 12.2.1.4.201209


NOTE: N/A indicates that the subpatch mentioned in the Subpatches column was applied as a one-off patch and not as part of any system patch.

OMSPatcher has saved inventory details for the above component at below location.
"/$ORACLE_HOME" 

For more details on installed patch(es), Please do "$ORACLE_HOME/OPatch/opatch lsinventory -details"

OMSPatcher succeeded.

ノート:

最後の列には、リリース更新/バンドル・パッチで適用されたサブパッチがすべてリストされます。

omspatcher versionの実行

システムに存在する様々なOMSPatcherユーティリティ(OPlan、OsysModel)のバージョン番号を特定するには、omspatcher versionを実行できます。

bash-3.2$ omspatcher version
OMSPatcher Version: <latest OMSPatcher version>
OPlan Version: 12.1.0.2.2
OsysModel build: Wed Mar 21 18:20:48 PDT 2018

高速プラットフォーム更新のコマンドの実行

高速プラットフォーム更新では、次の新しいコマンドが導入されています。

  • deploy: 停止時間前のMRSおよびSQL実行を行います。
  • update: 停止時間アクティビティを実行し、パッチ適用を完了してOMSを起動します。
  • rollback deploy: システムを、パッチ適用の試行が失敗する前の元の状態に戻します。
  • status: Oracleホームのパッチ適用のステータスを返します。
  • resume: 失敗した前の操作を再開します。

高速プラットフォーム更新の使用方法およびコマンドの詳細は、高速プラットフォーム更新を参照してください。

スタンバイOMSシステムへのパッチ適用

高可用性用のスタンバイOMSを構成する場合は、Oracle Enterprise Managerアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイドの「Enterprise Manager障害時リカバリ」の章と、付録の「スタンバイWebLogicドメインを使用するスタンバイOMS」を参照してください。

SYS以外のユーザー(管理ユーザー)によるパッチ適用

Enterprise Manager 13cリリース5更新15 (13.5.0.15)以降では、SYS以外の管理ユーザーを使用してOMSにパッチを適用できます。Oracleには、別のユーザーである権限の低い管理リポジトリ管理者ユーザー(SYS以外のユーザーとも呼ばれる)を使用してOMSのパッチ適用を実行するオプションが用意されています。

セキュリティの懸念が高まっているため、組織は引き続きSYSユーザーなどの権限付きの資格証明をロックし、Enterprise Manager管理者は、パッチ適用、プラグイン・デプロイメントおよびインストール・アクティビティに必要なSYSユーザー・アカウントの取得に課題を抱えています。SYS以外のユーザーによるパッチ適用は、パッチ適用およびプラグイン・デプロイメント・アクティビティに対してセキュアな準拠プロセスを備えたソリューションを提供します。

前提条件:
  • SYS以外のユーザーを使用したパッチ適用/リリース更新の適用は、Enterprise Manager 13cリリース5更新15 (13.5.0.15)以降でサポートされています。

    パッチのREADMEファイルの指示に従って、対応するOMSPatcherバージョンがMy Oracle Supportからダウンロードされていることを確認します。

  • OMSPatcher zipファイルがダウンロードされたら、OMSホームのOMSPatcherディレクトリを更新し、バージョン番号がパッチのreadmeファイルで更新されたものと同じであることを確認します。

    このステップでは、OMSホームにcreateLcmUserUtlフォルダが作成されたことを確認します。

  • OMSPatcherの使用方法: OMSPatcherの使用方法をよく理解しています。続行する前に、OMSPatcherの使用を確認してください。
SYS以外のユーザー(管理ユーザー)を使用してEnterprise Managerにパッチを適用するには、次の操作を実行します:
  1. SYS以外のユーザーを作成します。
    前提条件:
    • SYS以外のユーザー・ネーミング規則: SYS以外のユーザーを作成する場合は、選択した名前が、ユーザー名の一部としてSYSMAN_の接頭辞を持つことを確認します。

      たとえば: SYSMAN_ADMIN

    • Windows環境: My Oracle Supportからパッチ33053642をダウンロードし、Oracleホームに適用してから、SYS以外のユーザーの作成に進みます。

      パッチ33053642は、Windows用のリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)コンポーネントをインストールします。

    サイレント・モードまたは対話型モードで、新しいSYS以外のユーザー(管理ユーザー)を作成できます。
    • 対話型モード

      対話型モードでSYS以外のユーザーを作成するには、次の操作を実行します:

      1. 次を実行して、createLcmUserUtlを使用してSYS以外のユーザーを作成します:
        $ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/OMSPatcher/createLcmUserUtl/createLCMUser.pl -oh <Oracle_Home_location>
        • 対話形式で指定する値はすべて文字列である必要があります。
        • SYS以外のユーザー名の値は、接頭辞SYSMAN_で始まる必要があります。たとえば: SYSMAN_ADMIN
        • $ORACLE_HOMEは、OMSホーム・ディレクトリです。
        • Perlパス: createLcmUserUtlユーティリティを実行するには、Oracle_Home perlパスを使用する必要があります。
        • Enterprise Manager環境では、SYS以外のユーザーを1人のみを作成できます。
        • Enterprise Managerのインストール、パッチ適用またはプラグインのデプロイにSYS以外のユーザーが使用されると、SYSユーザーへの切替えは許可されません。
        たとえば:
        /u01/app/oracle/mw135/perl/bin/perl /u01/app/oracle/mw135/OMSPatcher/createLcmUserUtl/createLCMUser.pl -oh /u01/app/oracle/mw135
        Enter dbuser name : SYSMAN_ADMIN
        Enter dbuser password : Welcomepwd

        前述の例では:

        • $ORACLE_HOME値は/u01/app/oracle/mw135です
        • SYSMAN_ADMINおよびWelcomepwdは、ユーザーが対話形式で入力した値です。SYSMAN_ADMIN dbユーザーは新しいSYS以外のユーザーで、WelcomepwdはSYS以外のユーザーのパスワードです。
    • サイレント・モード
      サイレント・モードでSYS以外のユーザーを作成するには、次の操作を実行します:
      1. 次のエントリでプロパティ・ファイル(テキスト・ファイル)を作成します:
        sysPassword=<SYS_DATABASE_USER_PASSWORD>
        dbUser=<NON-SYS_USER> #This user will get created in the repository database
        dbPassword=<NON-SYS_USER_PASSWORD>
        • すべての値は文字列である必要があります。
        • SYS以外のユーザーの値は、接頭辞SYSMAN_で始まる必要があります。たとえば: SYSMAN_ADMINまたはSYSMAN_test
        • Enterprise Manager環境では、SYS以外のユーザーを1人のみを作成できます。
        • Enterprise Managerのインストール、パッチ適用またはプラグインのデプロイにSYS以外のユーザーが使用されると、SYSユーザーへの切替えは許可されません。
        たとえば:
        sysPassword=Welcomepwd
        dbUser=SYSMAN_ADMIN
        dbPassword=Welcomeadminpassword

        希望の名前を使用してファイルを保存します。たとえば: non_sys_user.properties

      2. 次を実行して、createLcmUserUtlおよびステップaのプロパティ・ファイルを使用してSYS以外のユーザーを作成します:
        $ORACLE_HOME/perl/bin/perl $ORACLE_HOME/OMSPatcher/createLcmUserUtl/createLCMUser.pl -oh <Oracle_Home_location> -silent –property_file <propertyfile_location>
        たとえば:
        /u01/app/oracle/mw135/perl/bin/perl /u01/app/oracle/mw135/OMSPatcher/createLcmUserUtl/createLCMUser.pl -oh /u01/app/oracle/mw135 -silent –property_file /u01/app/oracle/mw135/non_sys_user.properties
        • Windowsの場合は、$<ORACLE_HOME>からcreateLcmUserUtlユーティリティを実行します。
        • -silent引数を使用します。
        • $ORACLE_HOMEはOMSホーム・ディレクトリで、値は/u01/app/oracle/mw135です
        • createLcmUserUtlユーティリティを実行するには、Oracleホームのperlパスを使用する必要があります。
        • Enterprise Manager環境では、SYS以外のユーザーを1人のみを作成できます。
        • Enterprise Managerのインストール、パッチ適用またはプラグインのデプロイにSYS以外のユーザーが使用されると、SYSユーザーへの切替えは許可されません。

    ノート:

    SYS以外の管理ユーザーはいつでも作成できます。OMSの構成またはパッチ適用にSYS以外の管理ユーザーの使用を開始した後は、それらの操作を実行する管理ユーザーとしてSYSを使用するように戻すことはできません。

    SYS以外の管理ユーザーが作成されたが、なんらかの理由でそのSYS以外のユーザーを使用してパッチを適用することをやめた場合、パッチの適用時に管理ユーザーとしてSYSを入力できます。

  2. パッチ(リリース更新)を適用します

    SYS以外のユーザーが作成されたら、My Oracle Supportから入手可能なパッチの適用に進むことができます。このパッチは、Enterprise Manager 13cリリース5更新15 (13.5.0.15)以上のバージョンである必要があります。

    パッチ適用プロセス中に、リリース更新(パッチ)によって"Enter DB user"および"Enter DB password"がリクエストされたら、ステップ1のSYS以外のユーザーおよびパスワードの詳細を指定します。

    OMSPatcherの詳細は、「OMSPatcherの使用」を参照してください。applyコマンド構文の詳細は、「Apply」を参照してください。

    ノート:

    サイレント・モード - Enterprise Manager 13cリリース5更新15 (13.5.0.15)以上にパッチを適用する場合は、プロパティ・ファイルに次のエントリが必要です:
    AdminConfigFile=<String>
    AdminKeyFile=<String>
    Sysman_pwd=<SYS_PASSWORD>
    dbUser=<NON-SYS_USER>
    dbPassword=<NON-SYS_USER_PASSOWORD>
    たとえば:
    AdminConfigFile=<String>
    AdminKeyFile=<String>
    Sysman_pwd=<SYS_PASSWORD>
    dbUser=SYSMAN_ADMIN
    dbPassword=Welcomeadminpassword

    管理リポジトリ管理ユーザーとして(SYSを使用するかわりに) SYS以外のユーザーをすでに作成した環境にパッチを適用する場合は、前述のプロパティ・ファイルを使用します。

OMSPatcherコマンド構文

この項では、OMSへのパッチ適用に使用するすべてのOMSPatcherコマンドの包括的なリストおよび説明を提供します。

ノート:

OMSPatcherコマンドは、OMSミドルウェア・ホームから実行する必要があります。

OMSPatcherコマンド

OMSPatcherコマンドは、OMSミドルウェア・ホームのOMSPatcherディレクトリから実行されます。ミドルウェア・ホームは$ORACLE_HOMEとして設定する必要があります。次の一般的な例では、OMSPatcherコマンドはミドルウェア・ホームから実行されています。

omspatcher apply <PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>

ここで<PATH_TO_PATCH_DIRECTORY>は、システム・パッチの最上位ディレクトリへのフルパスです。

-helpオプションを指定することにより、任意のコマンド(version以外)のオンライン・ヘルプを表示できます。

[COMMENT: 開発者は、新しいコマンド/オプションを含む新しい-help出力を指定する必要があります]

OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2021, Oracle Corporation.  All rights reserved.


 Usage: omspatcher [ -help ] [ -analyze ] [ command ]

            command := apply
                       rollback
                       checkApplicable
                       lspatches
                       version
                       saveConfigurationSnapshot
 
 <global_arguments> := -help       Displays the help message for the command.
                       -analyze    Print the actions, steps to be performed without any execution.

 example:
   'omspatcher -help'
   'omspatcher apply -help'
   'omspatcher rollback -help'
   'omspatcher checkApplicable -help'
   'omspatcher lspatches -help'
   'omspatcher saveConfigurationSnapshot -help'


OMSPatcher succeeded.

omspatcherは、次の主なコマンドで構成されます。

  • apply

  • rollback

  • checkapplicable

  • saveConfigurationSnapshot

  • lspatches

  • version

Apply

システム・パッチをOMSインスタンス・ホームに適用します。パッチの場所を指定する必要があり、または現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。

ノート:

OMSPatcherは、プラットフォーム・ホームから実行する必要があります。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、–ohオプションを使用して指定する必要があります。

システム・パッチの場所からApplyコマンドを直接実行する必要があります。

omspatcher applyを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMS(またはスタンバイOMS)のWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名およびパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションを使用すると、サイレント・モードでの対話がサポートされます。standbyオプションは、スタンバイOMSシステムにパッチ適用する場合に使用する必要があります。OMSPatcherは、コマンドラインからx=yプロパティを渡します。表5-2を参照してください。

構文

omspatcher apply <System patch location>
							[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
							[-jre <Path to JRE>] [-nonrolling]
							[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
							[-property_file <Path to property file>]
							[-analyze] [-silent] [-oh <Platform home path>]
							[-standby]

パラメータ

<システムのパッチの場所>

パッチの場所へのパスです。パッチの場所を指定しない場合は、現在のディレクトリがパッチの場所として使用されます。パッチはシステム・パッチになります。

applyコマンドのオプション

表5-1 apply

オプション 説明

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

property_file

OMSPatcherが使用する、ユーザー定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルのパスは絶対パスにする必要があります。

omspatcherのキーは次のとおりです。

AdminConfigFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・ユーザーの暗号化ファイル。

AdminKeyFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・パスワードの暗号化ファイル。

AdminServerURL - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバーURL。

(例: t3s://<host address>:<port number>)

キー、値のペアは'x=y'の形式であり、ここで'x'はomspatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。このオプションは、通常はサイレント操作に使用されます。

このオプションは、サイレント・モードでomspatcherを起動した場合に有用です。WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、次のようにします。

$ORACLE_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh (Windowsの場合は.cmd)を使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルで'property_file'オプションを指定してロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスではディレクトリとファイルを"\\"で区切ります。

analyze

omspatcherから、構成変更/バイナリ変更のいずれも使用しないアクションの出力のみを行います。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

oh

EMプラットフォーム・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

nonrolling

非ローリング・モードでパッチを適用し、デプロイします(提供のパッチでサポートされている場合)。

standby

このオプションは、スタンバイOMSパッチ適用操作に使用する必要があります。

applyコマンドのプロパティ

表5-2 applyのプロパティ

オプション 説明

OMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=true

WebLogic管理サーバーのホストの検証チェックを無効化するために使用します。OMS構成が仮想ホストを基にしている場合は、このプロパティをtrueに設定します。

OMSPatcher.OMS_USER=<installed OMS user>

このプロパティは、OMSPatcherがインストールされているOMSの管理者名を取得できない場合に使用します。このスイッチはWindowsにのみ適用可能です。

OMSPatcher.OMS_SCRIPTS_DIR=<existing directory>

このスイッチはUNIXシステム環境にのみ適用可能です。既存のディレクトリを指定することで、管理者が指定したディレクトリの下に新しく作成されタイムスタンプが付けられたサブディレクトリに、OMSPatcherによって生成された複数OMS用のbashスクリプトがコピーされます。これによってOMS管理者は、各OMSボックスにコピーされた手動スクリプトではなく、事前定義した共有の場所にスクリプトがあれば、そのスクリプトを実行することができます。

Rollback

システム・パッチのサブパッチをOMSインスタンス・ホームからロールバックします。管理者がシステム・パッチのサブパッチIDを指定します。omspatcher lspatchesコマンドの実行によってサブパッチIDを取得できます。「omspatcher lspatchesの実行」を参照してください。

重要: OMSPatcherは、ミドルウェア・ホームから実行する必要があります。ORACLE_HOME環境変数は、プラットフォーム・ホームとして設定するか、–ohオプションを使用して指定する必要があります。

omspatcher rollbackを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMS(またはスタンバイOMS)のWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名およびパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションを使用すると、サイレント・モードでの対話がサポートされます。standbyオプションは、スタンバイOMSシステムにパッチ適用する場合に使用する必要があります。OMSPatcherは、コマンドラインからx=yプロパティを渡します。表5-2を参照してください。

構文

omspatcher rollback -id <sub patches ID of System patch>
									[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
									[-idFile <file contains list of sub-patch IDs of System patch>]
									[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>
									[-jre <LOC>] [-silent] [-nonrolling]
									[-property_file <path to property file>]
									[-analyze] [-oh <Platform home path>]
									[-standby]

パラメータ

ロールバックするシステム・パッチのサブ・パッチID。システム・パッチ全体をロールバックする場合は、システム・パッチの全サブパッチのIDを指定する必要があります。

ロールバック・オプション

表5-3 rollback

オプション 説明

id

システム・パッチ・バンドルに関連するコア・ホームとプラグイン・ホームの両方について、すべてのパッチIDを表示するには、omspatcher lspatchesオプションを使用します。パッチidは1セッションに1バンドルからのみ可能です。リストはカンマで区切られます。

idFile

システム・パッチのサブパッチIDのリストを含むファイルです。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールでinvPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにomspatcherに指示します。

silent

このオプションは、ユーザーとの対話を出力しません。

nonrolling

非ローリング・モードでロールバックし、デプロイします(パッチでサポートされている場合)。

property_file

omspatcherが使用する、管理者定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルのパスは絶対パスにする必要があります。

omspatcherのキーは次のとおりです。

AdminConfigFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・ユーザーの暗号化ファイル。

AdminKeyFile - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバー・パスワードの暗号化ファイル。

AdminServerURL - OMSインスタンス・ドメインの管理サーバーURL。

(例: t3s://<host address>:<port number>)

キー、値のペアは'x=y'の形式であり、ここで'x'はomspatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。このオプションは、通常はサイレント操作に使用されます。

このオプションは、サイレント・モードでomspatcherを起動した場合に有用です。WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、$ORACLE_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createkeys.sh (Windowsの場合はcommand)を使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルで'property_file'オプションを指定してロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスではディレクトリとファイルを"\\"で区切ります。

analyze

'omspatcher'から、構成変更/バイナリ変更のいずれも使用しないアクションを出力します。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

oh

EMプラットフォーム・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

standby

このオプションは、スタンバイOMSパッチ適用操作に使用する必要があります。

rollbackコマンドのプロパティ

表5-4 rollbackのプロパティ

オプション 説明

OMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=true

WebLogic管理サーバーのホストの検証チェックを無効化するために使用します。OMS構成が仮想ホストを基にしている場合は、このプロパティをtrueに設定します。

OMSPatcher.OMS_USER=<installed OMS user>

このプロパティは、OMSPatcherがインストールされているOMSの管理者名を取得できない場合に使用します。このスイッチはWindowsにのみ適用可能です。

lspatches

OMSホームに適用されるパッチのリストを表示します。これにより、パッチが適用されているコンポーネント名/バージョン、コンポーネント・タイプ、システム・パッチ、サブパッチおよびパッチの説明が表示されます。OMSPatcherは、システム・パッチの適用にのみ使用されることに注意してください。ただし、OMSには、Enterprise Managerのインストール時にすでに適用されている個別パッチを含めることができます。OMSPatcherでは、パッチがシステム・パッチか個別パッチかに関する情報を提供して、システム・パッチである場合には、システム・パッチに含まれるその他のパッチもすべて表示されます。

構文

omspatcher lspatches   [ -invPtrLoc <Path to oraInst.loc> ]
                       [-jre <LOC> ]
			                       [-oh]
                       

オプション

表5-5 lspatches

オプション 説明

jre

このjreオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定のJRE (Java)の場所を使用するようにOMSPatcherに指示します。

invPtrLoc

invPtrLocオプションは、中央インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc)の検索に使用されます。このオプションで入力するのは、oraInst.locファイルへのパスです。

oh

ミドルウェア・ホームの場所。これはORACLE_HOME環境変数をオーバーライドします。

version

versionコマンドは、OPatchユーティリティ、依存OPlanバージョンおよびosysmodelバージョンの現在のバージョン番号を表示します。

重要: OMSPatcherは、ミドルウェア・ホームから実行する必要があります。

構文

omspatcher version [-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
               [-jre <LOC>]
               [-oh <ORACLE_HOME>]
               [-help] [-h]

オプション

次の表では、versionコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表5-6 versionコマンドのオプション

オプション 説明

-invPtrLoc

invPtrLocオプションは、中央インベントリ・ポインタ・ファイル(oraInst.loc)の検索に使用されます。このオプションで入力するのは、oraInst.locファイルへのパスです。

-jre

このjreオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定のJRE (Java)の場所を使用するようにOMSPatcherに指示します。

-oh

ohオプションは、処理するOracleホームを指定します。環境変数ORACLE_HOMEよりも優先されます。

checkApplicable

checkApplicableコマンドは、システム・パッチの適用可否および(または)システム・パッチのサブパッチをロールバックできるかどうかを判断するために、OMSプラットフォーム・ホームおよびプラグイン・ホームで前提条件のバイナリ・チェックを実行します。

構文

omspatcher checkApplicable
										[-id <singleton or System Patch ID to be rolled back>]
										[-custCertPath <Path to customer optional certificate>]
										[-invPtrLoc <Path to oraInst.loc>]
										[-jre <LOC>]
										[-ph <System patch that is to be installed>] [-silent]

オプション

次の表では、checkApplicableコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表5-7 checkApplicableコマンドのオプション

オプション 説明

id

このオプションは、OMSプラットフォーム・ホームまたはプラグイン・ホームからロールバックされるサブパッチIDを指定するために使用されます。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

このオプションは、Oracleホームの下のデフォルトの場所のかわりに、特定の場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

ph

このオプションは、パッチの場所のパスを指定するために使用できます。入力はシステム・パッチの場所である必要があります。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

custCertPath

このオプションは、指定の場所からの証明書を使用するようにOMSPatcherに指示します。

saveConfigurationSnapshot

saveConfigurationSnapshotコマンドは、プライマリOMS (およびOMSリポジトリ)のスナップショット構成を生成し、それをOMSPatcherで読取り可能なXMLファイルに保存します。

ファイルを指定しない場合は、次の場所のデフォルト・ファイル(configData.xml)に保存されます。

ORACLE_HOME/cfgtolllogs/omspatcher/sysconfig/configData.xml

saveConfigurationSnapshotコマンドを実行すると、次の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • プライマリOMSのWebLogic管理サーバーのURL

  • ユーザー名とパスワード

silentオプションとproperty_fileオプションによって、サイレント・モード(ユーザーとの対話処理を抑止する)でコマンドを実行することができます。

このコマンドはプライマリOMSシステムに属するOMSインスタンスから実行する必要があります。OMS構成を仮想ホストで実行する場合、コマンドラインからOMSPatcher.OMS_DISABLE_HOST_CHECK=trueオプションを設定する必要があります。

構文

omspatcher saveConfigurationSnapshot 
     [-configFile <File to save configuration snapshot> ] 
     [-oh <ORACLE_HOME> ]
     [-invPtrLoc <Path to oraInst.loc> ]
     [-jre <LOC> ]
     [-silent ]
     [-property_file <path to file> ] 
 

オプション

次の表では、versionコマンドで使用可能なオプションについて説明します。

表5-8 saveConfigurationSnapshotコマンド・オプション

オプション 説明

configFile

OPatchが指定した製品の構成をXMLファイルに記述できるようにします。XMLファイルはOracle System Model APIでのみ認識可能であり、Enterprise Manager SDKによってアクセス可能です。

oh

作業するOracleホームを指定します。指定したOracleホームが、環境変数ORACLE_HOMEよりも優先されます。

invPtrLoc

oraInst.locファイルを見つける際に使用します。インストールで-invPtrLocフラグを使用した場合に必要です。oraInst.locファイルのパスにする必要があります。

jre

Oracleホーム下のデフォルトの場所のかわりに、指定した場所のJRE (Java)を使用するようにOMSPatcherに指示します。

silent

ユーザーとの対話を出力しません。

property_file

OMSPatcherが使用する、ユーザー定義のプロパティ・ファイル。プロパティ・ファイルへのパスは絶対パスである必要があります。

OMSPatcherのキーは次のとおりです。

  • AdminConfigFile - GCドメインの管理サーバー・ユーザーのための暗号化ファイル。

  • AdminServerURL' - GCドメインの管理サーバーURL(例: t3s://<host address>:<port number>)

  • AdminKeyFile - GCドメインの管理サーバー・パスワードのための暗号化ファイル。

キー、値のペアはx=yの形式であり、ここでxはOMSPatcherが理解するキーで、各ペアはプロパティ・ファイル内で改行で区切られます。

property_fileオプションは、通常、サイレント・モード操作(ユーザーとの対話処理を抑える)でOMSPatcherを実行する場合に使用されます

WebLogic管理サーバーのユーザー名およびパスワードの暗号化ファイルを作成するには、次のスクリプトを実行します。

$MW_HOME/OMSPatcher/wlskeys/createKeys.sh

(Windows用のcreateKeys.cmdは)、property_fileオプションを使用してファイルを取得し、カスタム・ファイルを介してそれらをロードします。

ノート: Windowsの場合、プロパティ・ファイル内のパスで、ディレクトリ、ファイルを\\で区切ります。

高速プラットフォーム更新

パッチ適用は、時間がかかり、エラーが発生する可能性が高いアクティビティです。これにより、停止時間が必要になり、アプリケーション・モニタリングが中断されるため、管理コストが高くなります。高速プラットフォーム更新のパッチ適用により、パッチ適用に必要なタスクの多くが自動化され、ヒューマン・エラーのリスクが軽減されます。また、既存のOMSに対するパッチの適用中のOMS停止時間が最小限に抑えられるため、パッチ適用の時期をより柔軟にスケジュールできます。

高速プラットフォーム更新では、OMSの実行中にパッチ適用プロセス(deploy)の大部分を実行できます。それにより、システム停止時間が大幅に短縮されます。OMSが長期間停止されることがないと、計画メンテナンスの間に、ビジネスで重要なアプリケーションについてターゲット・モニタリングや重要なアラート発行を継続できるなどの利点があります。

高速プラットフォーム更新により、パッチ適用プロセスの大部分が自動化されるとともに、都合のよいメンテナンス・ウィンドウにシステムを停止してupdateを実行できるという柔軟性が提供されます。

高速プラットフォーム更新について説明する簡潔なビデオを視聴するには、Oracle Enterprise Managerの高速プラットフォーム更新による迅速でスマートなパッチ適用を参照してください。

前提条件

OMSPatcherパッチ適用セッションの実行前に、次の構成およびインベントリベースの前提条件を満たしていることを確認する必要があります。OMS自動化のために守る必要がある構成ベースの条件は、次のとおりです。

  • リポジトリDBは、RU12以上が適用された19c以上である必要があります。
  • 重要: 高速プラットフォーム更新モードでリリース更新を適用するには、既存のEnterprise Manager OMSがOracle Enterprise Manager 13cリリース5更新3 (RU3)以上である必要があります。
  • Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリを構成する必要があります。
  • 管理対象サーバーを通して(現在パッチを適用する)OMSインスタンスを制御するOracle WebLogic管理サーバーが稼働中である必要があります。
  • OMS管理リポジトリとリスナーを含むOracle Databaseが稼働していることを確認します。
  • 各ホストのOMSプラットフォーム・ホームに最新バージョンのOMSPatcherがあることを確認します。
  • 各ホストのOMSプラットフォーム・ホームに最新バージョンのOPatchがあることを確認します。
  • OMSと同じファイル・システムに、使用可能な空き領域が25GBあることを確認します。この領域は、OMSホームのクローニングに使用されます。
  • OMSベース・ディレクトリは、OMSと同じユーザーが所有する必要があります。例: /u01/app/OMSがOMS_HOMEの場合は、/u01/appをOMSと同じユーザーが所有する必要があります。
  • omspatcher update操作ではOMSの停止時間が開始されるため、この操作の間にはリポジトリDBをバックアップすることをお薦めします。リポジトリDBのバックアップにはリストア・ポイントを使用することをお薦めします。これにより、停止時間が最小限になります。
  • パッチ適用には、管理サーバーのパスワード(weblogicパスワード)およびリポジトリDBのsysパスワードが必要になります。
  • WindowsにインストールされたOMSの場合は、OMSにパッチ33053642が適用されていることを確認します。
  • 複数OMS環境へのパッチ適用の間には、次のことを確認してください。
    • パッチが共有マウント・ポイント(可能な場合はソフトウェア・ライブラリ)にステージングされている。
    • 追加OMS上のセントラル・エージェントが稼働している。
  • パッチのREADMEを確認し、パッチおよびパッチ適用手法に基づいて実行する固有の前提条件があるかどうか判断します。

制限事項

高速プラットフォーム更新の実行時は、次のような操作上の制限事項があります。

  • OMSへの2つ以上の異なるパッチの同時適用: すべてのパッチ適用アクティビティが完了するまで、OMSに他のパッチを適用しないでください。
  • デプロイまたは停止時間前アクティビティのフェーズの間は、追加OMSのデプロイメントを実行しないでください。それを行うと、システムが矛盾した状態になります。
  • プラグインのデプロイメントまたはアンデプロイメント: デプロイ・フェーズ(停止時間前)のアクティビティの完了後、更新フェーズが完了するまでは、プラグインのデプロイメントまたはアンデプロイメントを実行しないことをお薦めします。

OMSPatcherコマンドの更新

高速プラットフォーム更新の操作をサポートするために、新しいコマンド・オプションが追加されました。また、既存のコマンドが更新されました。

次の表に、高速プラットフォーム更新によるパッチ適用をサポートするための、OMSPatcherのすべての変更点を示します。

コマンド 構文 詳細情報

deploy

omspatcher deploy <patch location>

停止時間前のメタデータ登録サービス(MRS)およびSQL実行を行います。

リカバリ操作

停止時間前の操作に失敗した場合は、OMSが稼働している間に次のいずれかを実行します。

  • パッチ適用のresume操作を実行することで問題を修正します。[オンライン操作]
  • 停止時間前のomspatcher rollback deployを実行して、OMSを、パッチ適用を開始する前の元の状態にリストアします。[オンライン操作]
  • バックアップをリストアします。[オフライン操作] ノート: このオプションは、最終手段としてのみ使用してください。

deploy -analyze

omspatcher deploy -analyze <patch location>

-analyzeオプションにより、パッチを解凍した場所からそのパッチを分析します。このコマンドでは、OMSとのパッチの互換性に関する詳細が提供されます。

update omspatcher update このコマンドは、停止時間アクティビティを実行し、パッチ適用を完了してOMSを起動します。

リカバリ方法

停止時間アクティビティに失敗した場合は、次のことを実行します。

  1. 問題を修正し、resumeを実行します。
  2. 前述のステップ2 (停止時間アクティビティ)で作成したミドルウェア・ホーム・バックアップからリストアします。
rollback deploy omspatcher rollback deploy

停止時間前のフェーズの間に障害が発生した場合は、この動詞により、システムを、パッチ適用の試行が失敗する前の元の状態に戻すことができます。

デプロイの成功後にupdateを使用してパッチ適用を完了しない場合は、このコマンドを実行して前の状態に戻すことができます。

これはオンライン操作です。

status omspatcher status このコマンドは、Oracleホームのパッチ適用のステータスを返します。具体的には、次の内容が示されます。
  • 適用されたパッチに関する一般情報
  • 停止時間前のステップが完了したかどうかを示す、Oracleホームの状態
  • 停止時間が保留状態であるか、何も保留になっていないか。
  • 停止時間前が完了し停止時間が保留状態であることを示す、Enterprise Managerでの通知
resume omspatcher resume このコマンドは、失敗した前の操作を再開します。また、プラットフォームには依存していません(前のresume.shを実行するのではない)。

高速プラットフォーム更新によるパッチ適用のワークフロー

次の大まかなワークフローにより、高速プラットフォーム更新によるOMSへのパッチ適用のためのプロセスを示します。

ノート:

高速プラットフォーム更新のコマンド・オプションの更新の詳細は、OMSPatcherコマンドの更新を参照してください。

パッチのデプロイ

停止時間前アクティビティ

  1. 高速プラットフォーム更新モードでOMSPatcherを実行します。
    omspatcher deploy <p1 patch location>

    このモードでdeployコマンドを実行すると、停止時間前タスクが実行されます。

パッチの更新

停止時間アクティビティ

omspatcher update
  1. ミドルウェア・ホームをバックアップしてあることを確認します(推奨)
  2. データベースをバックアップしてあることの確認を管理者に求めます。
  3. DBバックアップを取得する手順を用意してあることを確認します。

パッチのロールバック

  1. OMSを停止します。
  2. パッチを指定してrollbackコマンドを実行します。
    omspatcher rollback -id <p1,p2,p3...>
  3. パッチをロールバックします。
  4. OMSを起動します。

パッチ適用のユースケース

次のユースケースでは、様々なパッチ適用シナリオでのOMSPatcherコマンドの使用方法を示します。

前提条件

  • 適用する必要があるパッチをダウンロードします。My Oracle Support: パッチの検索を参照してください。
  • インストールされているバージョンのOMSPatcherおよびOPatchが、適用されているパッチのReadmeで指定されたバージョンと一致していることを確認します。これはOracleホームで更新する必要があります。
ユースケース 単一OMS 複数OMS
パッチAを適用する
omspatcher deploy <patchA location>
omspatcher update

プライマリOMSで実行する

omspatcher deploy <patchA location>
omspatcher update

複数OMS環境では、プライマリOMSでパッチ適用が完了すると、追加OMSにパッチを適用するジョブが開始されます。

Enterprise Managerリリース更新なしで個別パッチのみを適用する
omspatcher deploy <one-off location>
omspatcher update

プライマリOMSで実行する

omspatcher deploy <one-off location>
omspatcher update

パッチAを適用する

パッチAをロールバックする

  1. omspatcher deploy <patchA location>
  2. omspatcher update
  3. emctl stop oms
  4. omspatcher rollback -id <subpatch id>

プライマリOMSで実行する

omspatcher deploy <patchA location>
omspatcher update

追加OMSでのpatchAジョブの実行が終了したら、次のことを実行します。

  1. プライマリOMSおよび追加OMSで次を実行します。

    emctl stop oms

  2. プライマリOMSで次を実行します。

    omspatcher rollback -id <subpatch id>

Weblogic/スタック・パッチ
  1. Opatchを最新バージョンに更新します。OPatchの詳細は、OPatchおよびパッチ適用の概要を参照してください。
  2. emctl stop oms
  3. opatch napply <patch location>
  1. opatch.omspatcherファイルおよびRUを追加OMSのジョブのswlibの場所に配置し、それを選択します。
  2. プライマリOMSおよび追加OMSで次を実行します。

    emctl stop oms

  3. プライマリOMSで次を実行します。

    opatch napply <patch location>

  4. すべての追加OMSインスタンスで次を実行します。

    opatch napply <patch location>

Weblogic/スタック・パッチとEnterprise Managerリリース更新

提案: Weblogic/スタック・パッチには停止時間が必要であるため、nZDT以外のモードでリリース更新を使用します。

  1. OpatchおよびOMSpatcherを最新バージョンに更新します。
  2. emctl stop oms
  3. opatch napply <patch location>
  4. omspatcher apply <RU location>. apply
  5. emctl start oms

提案: Weblogic/スタック・パッチには停止時間が必要であるため、高速プラットフォーム更新以外のモードでリリース更新を使用します。

  1. opatch.omspatcherファイルおよびRUを追加OMSのジョブのswlibの場所に配置し、それを選択します。
  2. プライマリOMSおよび追加OMSで次を実行します。

    emctl stop oms

  3. プライマリOMSで次を実行します。

    opatch napply <patch location>

  4. すべての追加OMSで次を実行します。

    opatch napply <patch location>

  5. omspatcher apply <RU location>

    ノート:

    複数OMSの設定では、omspatcher applyを実行してもパッチは適用されません。かわりに、各OMSで実行する必要がある、必須スクリプトが生成されます。
  6. emctl start oms

MRSアーティファクトの適用

高速プラットフォーム更新では、MRSアーティファクトのほとんどが停止時間前フェーズの間に適用されます。

次のワークフローにより、パッチ適用プロセスのどこでMRSアーティファクトを適用する必要があるかを示します。前述のように、OMSの状態に対応する次の2つのパッチ適用フェーズがあります。

  • 停止時間前
  • 停止時間

次の表に、各フェーズの間に実行するタスクを示します。

停止時間前 停止時間
  1. クローンを作成する
  2. 新しいエディションを作成する
  3. PL/SQLを適用する
  4. Javaを適用する
  5. MRSを適用する
  1. すべてのOMSを停止します。
  2. ビットのみを適用します(すべてのパッチ)
  3. エディションを切り替えます。
  4. MRSアーティファクトを適用します。
  5. プライマリOMSを起動します。
  6. 追加OMSにパッチを適用するためにジョブが発行されます。

総合的なパッチ適用

総合的なパッチ適用は、Enterprise Managerインフラストラクチャのセキュリティ更新を効率的に管理するための包括的なソリューションを提供します。

総合的なパッチ適用は、Enterprise Managerの四半期ごとのクリティカル・パッチ・アップデート(CPUパッチ)の適用に使用されます。単一のパッチを使用すると、脆弱性に対処し、セキュリティ侵害のリスクを軽減しながら、停止時間を最小限に抑えることができます。

総合的なパッチ適用を使用してEnterprise Managerにパッチを適用する場合は、READMEファイルを参照してください。

総合的なパッチ適用は、スタック・パッチ・バンドルによって容易になります。

スタック・パッチ・バンドル(SPB)

  • これは、OHS、OPSS、WLS、JDKなどのEnterprise Managerの重要なコンポーネントを統合し、その結果、セキュリティ・リスクを軽減する大きいスタック・パッチ・バンドルです。
  • SPBを使用すると、CPUパッチの適用が簡略化されます。
  • SPBは、OMSPatcherユーティリティを使用してオーケストレートされます。
  • EM管理者は、Enterprise Managerの四半期ごとのCPUサイクルについて、My Oracle Supportから単一の総合的なパッチをダウンロードできます。
  • SPBにより、OMSホーム内のJDKが最新の動作保証済バージョンに準拠するように更新されることが保証されるため、システム・セキュリティが向上します。

総合的なパッチ適用を使用する場合は、次のステップに従うとCPUパッチの適用が実行しやすくなります:

  • 四半期ごとのCPUサイクルについて、My Oracle Supportから単一の総合的なパッチをダウンロードします。
  • OMSpatcherを使用してSPBを適用し、セキュリティ・リスクを軽減します。このプロセス中に、OMSホーム内のJDKは最新の動作保証済バージョンに準拠するように更新されます。

総合的なパッチ適用の利点:

  • メンテナンス・ウィンドウが短縮されます
    • 総合的なパッチおよびリリース更新を適用するための停止時間ウィンドウが1つです。
    • システムおよび環境の事前チェックが1回実行されるため、全体的な適用時間が短縮されます。

OMSPatcherを使用した総合的なパッチ適用のオーケストレーション

OMSに総合的なパッチおよびリリース更新を適用するには、OMSPatcherユーティリティを使用するだけで済みます。

omspatcher applyコマンドは、opatchを必要なバージョンにアップグレードし、OMSホーム内のJDKを更新します。

総合的なパッチ適用のデプロイに使用可能な新しいOMSPatcherコマンド

スタック・パッチ・バンドルによって容易になる総合的なパッチ適用は、OMSPatcherユーティリティによってオーケストレートされ、SPBパッチを実行するためにOMSPatcherに新しいパラメータが追加されます。

新しい-spb_patchパラメータは総合的なパッチ適用用であり、omspatcher apply操作が総合的なスタック・パッチ・バンドル専用であることを示します。

ノート:

複数OMSのパッチ適用の場合、プライマリOMSパッチ適用の最後に追加のOMSパッチ適用スクリプトが生成されます。パッチ適用プロセスを完了するには、スクリプトを追加のOMSノードにコピーし、手動でスクリプトを実行する必要があります。
  • 総合的なパッチの分析

    総合的なパッチを徹底的に分析して、潜在的な競合を特定し、デプロイ前にすべての前提条件チェックが満たされていることを確認します。パッチの競合がある場合、コマンドは競合するパッチ情報とともに返されます。総合的なパッチを適用する前に分析することをお薦めします。

    omspatcher apply <patch location> -spb_patch -analyze
  • 総合的なパッチの適用

    総合的なパッチを適用します。プロセスの一環として、OMSPatcherは最初にJDK更新を検証します。OMSPatcherは、OMSホーム内のJDK更新バージョンを、総合的なパッチに含まれるバージョンと比較します。OMSホーム内のJDK更新バージョンが古くなっている場合は、適用プロセスによってJDKが自動的に更新されます。

    パッチは、OMSホーム内のOHS、OPSS、OSS、WLS、ADR、ADFなどの様々なコンポーネントにも適用されます。適用フェーズが完了すると、プライマリOMSが起動します。

    omspatcher apply <patch location> -spb_patch
  • サイレント・モードでの総合的なパッチの適用
    omspatcher apply <patch location> -spb_patch -silent
  • 総合的なパッチおよびJDK更新の適用
    omspatcher apply <patch location> -spb_patch -jdk_update <jdk location>

    ノート:

    AIX上のOMSの場合、-jdk_updateパラメータをomspatcher applyコマンドに明示的に渡す必要があります。

    その他のUNIXプラットフォーム(LinuxX64、Solarisなど)では、JDKはapplyコマンドの一環として更新されるため、-jdk_updateパラメータを渡す必要はありません。

  • 総合的なパッチのロールバック
    omspatcher rollback -id <patch id list> -spb_patch

パッチがOMSホーム内で適用されたかどうかを確認するには、omspatcher lspatchesコマンドを使用して、パッチがインベントリに登録されているかどうかを確認します。

トラブルシューティング

この章では、パッチ適用操作または分析フェーズ中に発生する可能性がある一般的なOMSPatcherの問題について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

OMSPatcherのトラブルシューティング

OMSPatcherは、パッチ適用プロセスを十分に自動化するために、様々なツール/ユーティリティにアクセスし、それらの個別のフェーズで様々なパッチ適用タスクを実行します。OMSPatcher以外の主なツール/ユーティリティは次のとおりです。

  • emctl stop oms

  • emctl start oms

これらのツール/ユーティリティはパッチ適用プロセス中にアクセスされます。これらのユーティリティの呼出し中に失敗が発生する可能性もありますが、これらのコマンドのエラーおよび処置はこのドキュメントで説明していません。Oracleサポートで詳細を調査する必要があります。ただし、OMSPatcherはこれらのコマンド出力からエラーをトラップし、適切なログにプッシュして管理者そして最終的にはサポートに通知します。

外部ツール/ユーティリティに加えて、OMSPatcherでは次の内部ユーティリティを使用してバイナリ・パッチ適用操作を実行します。それらには、OMSPatcherによって生成された個別のログ・ファイルがあります。内部ユーティリティはパッチ・バイナリ前提条件チェックであり、パッチ・バイナリのapply、rollback操作です。

OMSPatcherのログ管理

この項では、OMSPatcherのパッチ適用操作の一部として発行されたログの情報を参照します。この知識は、管理者が正しい領域から適切なログを取得してトラブルシュートし、さらに分析するためにOracleサポートに通知するのに必要です。次の注釈付きの例は、OMSPatcherの実行時に作成される様々なログ・ファイルを表示するOMSPatcher applyの出力を示しています。

OMSPatcher applyのサンプル出力

$ORACLE_HOME/OMSPatcher/omspatcher apply -bitonly
OMSPatcher Automation Tool
Copyright (c) 2017, Oracle Corporation.  All rights reserved.

OMSPatcher version : 13.9.5.10.0
OUI version        : 13.9.4.0.0
Running from       : $ORACLE_HOME
Log file location  : $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/opatch2023-02-15_11-50-27AM_1.log

OMSPatcher log file: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/1111112/omspatcher_2023-02-15_11-50-27AM_apply.log

WARNING: OMSPatcher has been invoked with bitonly option but the System patch provided has deployment metadata.
Invocation in bitonly mode will prevent OMSPatcher from deploying artifacts.

Do you want to proceed? [y|n]
y
User Responded with: Y

Prereq "checkComponents" for patch 1111140 passed.

Prereq "checkComponents" for patch 1111143 passed.

Running apply prerequisite checks for sub-patch(es) "1111140,1111143" and Oracle Home $ORACLE_HOME"...
Sub-patch(es) "1111140,1111143" are successfully analyzed for Oracle Home "$ORACLE_HOME"

To continue, OMSPatcher will do the following:
[Patch and deploy artifacts]   : 

Do you want to proceed? [y|n]
y
User Responded with: Y

Applying sub-patch(es) "1111140,1111143"
Please monitor log file: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/opatch/opatch2023-02-15_11-50-31AM_1.log 

Complete Summary
================

All log file names referenced below can be accessed from the directory "$ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/2023-02-15_11-50-27AM_SystemPatch_1111112_1"

Patching summary:
-----------------
Binaries of the following sub-patch(es) have been applied successfully:

       Featureset   Sub-patches      Log file                        
       ----------   -----------      --------  
  oracle.sysman.top.oms_13.5.0.0.0   1111140,1111143  1111140,1111143_opatch2023-02-15_11-50-31AM_1.log


--------------------------------------------------------------------------------
The following warnings have occurred during OPatch execution:
1)  OMSPatcher has been invoked with bitonly option but the System patch provided has deployment metadata.
Invocation in bitonly mode will prevent OMSPatcher from deploying artifacts.
--------------------------------------------------------------------------------
Log file location: $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/1111112/omspatcher_2023-02-15_11-50-27AM_apply.log

OMSPatcher succeeded.

統合ディレクトリへのログ出力

前述の例に示すように、統合ログ・ディレクトリに対するすべてのログのプッシュへの参照があります。トレース例の次の行は、この統合ログ・ディレクトリを示しています。

...
All log file names referenced below can be accessed from the directory "$ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/2023-02-15_11-50-27AM_SystemPatch_1111112_1"
...

この統合ログ・ディレクトリには、次のファイルが含まれます(ここではrollbackの例を参照しています)。

$ ls -l $ORACLE_HOME/cfgtoollogs/omspatcher/2023-02-15_11-50-27AM_SystemPatch_1111112_1 

-rw-r--r-- 1 myadmin g900 39975 May 30 03:24 1111126,1111137,1111155_opatch2018-05-30_03-23-31AM_3.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900 13219 May 30 03:24 1111126,1111155,1111137_opatch2018-05-30_03-22-01AM_2.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900   120 May 30 03:22 AdminServerStatusPrerequisites_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900    66 May 30 03:22 RepositoryStatusPrerequisites_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900    71 May 30 03:22 Swlib_Prerequisite_2018-05-30_03-22-01AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900   456 May 30 03:24 emctl_register_VCPUUtilization_2018-05-30_03-24-28AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900   451 May 30 03:24 emctl_register_eventsaux_2018-05-30_03-24-20AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900   418 May 30 03:24 emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-34AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900   418 May 30 03:24 emctl_register_mpcui_2018-05-30_03-24-40AM.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900 12574 May 30 03:24 opatch2018-05-30_03-21-43AM_1.log
-rw-r--r-- 1 myadmin g900  3938 May 30 03:24 temp_apply_automation.xml
-rw-r--r-- 1 myadmin g900  3149 May 30 03:24 temp_rollback_automation.xml

あらゆる呼出しコマンドの個別のログ・ファイルはすべて、前述で強調表示されているように最後に統合場所にコピーされます。各コマンドの命名規則は自己説明的であり、自動化で実行されている実際の操作を示します。管理者が失敗を参照するために個別のファイルに簡単に接続できるように、omspatcherログ・ファイルは個別のログ・ファイルを参照します。

Oracleサポートのログ

管理者がOracleサポートに連絡する場合、次のリファレンスをサポートに提供する必要があります。

  • 管理者インタフェースのトレース。

  • 統合ログ・ディレクトリのzip

  • OPatchログ・ファイル

  • OMSPatcherログ・ファイル

  • すべてのOMSインスタンス・ホームでのomspatcher lspatchesコマンドの出力。

OMSPatcher: ケース分析、エラー・コードおよび処置/提案

一般的なOMSPatcherエラー・コードは、次の表を参照してください。

表5-9 OMSPatcherのエラー・コード

エラー・コード 説明 処置/提案

231

Oracle WebLogic管理サーバーのURLが正しくないか、または資格証明が無効(あるいはその両方)です

インタビュー入力を修正し、OMSPatcherを再実行します。

234

Oracle WebLogic管理サーバーのURLの形式が正しくありません

Oracle WebLogic管理サーバーのURLがすでにデフォルト設定されている(値を指定されている)場合、<enter>と入力します。指定されていない場合、t3s://<WebLogic Administration Server host address>:<WebLogic Administration Server port>.OMSがデプロイされている管理対象サーバーを制御するドメイン、としてOracle WebLogic管理サーバーのURLを構築します。

235

OMSリポジトリに接続できません

SYSMAN管理者に対するOMSリポジトリの接続性を確認し、OMSPatcherを再実行します。

236

OUI中央インベントリの読取り問題

OUIインベントリが他のプロセスによってロックされているか確認します。OUIインベントリが読取り可能であるか確認します。

238

パッチ・バイナリ前提条件チェックの失敗

OMSPatcher、OPatch、パッチ・バイナリ前提条件のログ・ファイルでエラーの詳細を確認します。解決できない場合、Oracleサポートに連絡してください。

240 - 251

バイナリ更新(または)デプロイメントの失敗

  • 単一OMSシステムのケースです。OMSPatcherによってパッチ適用ステップが決定されましたが、ステップの実行に失敗しました。OMSPatcherは、失敗した実行済ステップと、パッチ適用操作の完了のために実行する予定の残りのステップを出力します。管理者は、ログを準備してOracleサポートに連絡し、失敗した理由を解決し、失敗したステップおよび操作を完了するためにOMSPatcherによって参照されているステップ(OMSPatcherログ・ファイル内)を手動で実行する必要があります。

  • 複数OMS (または)スタンバイOMSのパッチ適用操作の場合、テキスト/html出力を通して実行された個別のコマンドの失敗は、詳細な診断のためにサポートに通知する必要があります。失敗の状態が解決されると、管理者は失敗したステップと、HTML (または)テキスト出力で言及されているパッチ適用操作を完了するための残りのステップを実行する必要があります。

233

ソフトウェア・ライブラリが構成されていません

OMSリポジトリの接続に成功していません。(資格証明入力中の同じものに対する成功後チェック)

Oracle WebLogic管理サーバーに到達できません(資格証明入力中の同じものに対する成功後チェック)

OMSPatcherログ・ファイルで失敗を確認します。

OMSPatcher: 外部ユーティリティ・エラー・コード

次の表に、OMSPatcherがライフ・サイクルおよびデプロイメントに使用する外部ユーティリティの終了コードをリストします。OMSPatcherによるデプロイメント(または)ライフ・サイクルが失敗した場合、管理者は個別のログ・ファイルで「エラー・メッセージ/推奨」列に示すエラー・メッセージを検索できます。

表5-10 OMSPatcher外部ユーティリティのエラー・コード

終了コード エラー・メッセージ / 推奨

34

コマンドの使用方法を表示します。

35

パスワードを読み取れません。終了しています...

36

リポジトリへの接続を取得できません。終了しています...

37

プラグインはこの管理サーバーにデプロイされていません。プラグインのメタデータを登録するには、まずそのプラグインをデプロイする必要があります。

38

入力ファイルが存在しません

39

この操作はサービスでサポートされていません。

40

メタデータ操作はスキップされます。

41

メタデータの登録中にエラーが発生しました。

42

メタデータの登録解除中にエラーが発生しました。

OMSPatcher OMS自動化の特別なエラー・ケース

この項では、OMSPatcher使用時の特別なケースの問題解決情報を提供します。この情報を使用すると、管理者がこのような問題を容易に処理できるようになり、サポート・チームの介入の必要性も少なくなります。

Windowsがパッチ適用の失敗の原因をOracle WebLogic管理サーバーによるファイルのロックと分析

Windowsオペレーティング・システムでは、Enterprise Manager関連のファイルのいくつか(パッチ適用に使用)が、Oracle WebLogic管理サーバーの実行によってロックされることが通知されています。OMSPatcherでは、構成の検出のためにOracle WebLogic管理サーバーが実行中になることが要求されるため、次のステップを実行して環境およびパッチ適用に関するこの競合が取り除かれることを確認する必要があります。

  1. ORACLE_HOMEに移動します。

  2. OMSPatcherを非分析モードで実行します。詳細な手順は、パッチのREADMEおよび管理者ガイドを参照してください。

    OMSPatcherを非分析モードで実行すると、アクティブなファイルがOracle WebLogic管理サーバーによって再びロックされているかが確認され、次に示すようなプロンプトが表示されます(サイレント・モードの場合は自動的にyesになります)。

    Running prerequisite checks to verify if any files or services are locked by admin server process...
    Please monitor OPatch log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\opatch\1111112_Jun_
    26_2014_08_16_19\ApplyPrereq2014-06-26_08-16-57AM_8.log
     
    The details are:
     
    Following files are active :
    c:\MW_130518\oms\sysman\jlib\emCoreConsole.jar
     
    Due to active files to be patched, OMSPatcher will stop all OMS processes so tha
    t lock on active files may be released...
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    OMSPatcher has stopped all OMS processes successfully.
    

    OMSプロセスの停止中に失敗があった場合、OMSPatcherはそれに応じてエラーを出力します。詳細は、OMSPatcherログ・ファイルを参照してください。

  3. OMSPatcherはスタックを停止してから、パッチ・バイナリの前提条件チェックを続行するか管理者に確認を要求します(サイレント・モードの場合は自動的にyesになります)。

    OMSPatcher has stopped all OMS processes successfully. Please make sure the above listed active files are unlocked by all windows processes.
    Do you want to proceed? [y|n] y
     
    User Responded with: Y
     

    ノート:

    管理者は、プロセス・エクスプローラのようなオープン・ソース・ユーティリティを使用し、(2)の出力に示されるファイル文字列を検索して、まだアクティブなファイルがあるかどうかをチェックする必要があります。ある場合は、OPatchが自動化要素の確認、パッチ適用およびデプロイを実行するように、これらのファイルのプロセス・ツリーをkillします。

  4. OMSPatcherはスタックの再起動を試行しません。管理者は必要に応じてスタックを再起動する必要があります。

    このケースの完全なサンプル・トレースを次に示します。

    C:\MW_130518\oms\OPatch_June26>omspatcher apply ..\patches\cmdRcu\1111112
    OMSPatcher Automation Tool
    Copyright (c) 2016, Oracle Corporation.  All rights reserved.
    
    
    OMSPatcher version : 13.8.0.0.0
    OUI version        : 13.8.0.0.0 
    Running from       : c:\MW_130518\oms
    Log file location: 
    c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\omspatcher2014-06-26_08-16-19AM_1.log
     
    omspatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112\opatch_oms_2014-06-26_08-16-23AM_deploy.log
     
    Please enter the WebLogic Admin Server URL for primary OMS:> t3s://example.o
    racle.com:7101
    Please enter the WebLogic Admin Server username for primary OMS:> weblogic
    Please enter the WebLogic Admin Server password for primary OMS:>
     
    Configuration Validation: Success
     
     
    Running prerequisite checks to verify if any files or services are locked by admin server process...
    Please monitor OPatch log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_08_16_19\ApplyPrereq2014-06-26_08-16-57AM_8.log
     
    The details are:
     
    Following files are active:
    c:\MW_130518\oms\sysman\jlib\emCoreConsole.jar
     
    Due to active files to be patched, omspatcher will stop all OMS processes so that lock on active files may be released...
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
    omspatcher has stopped all OMS processes successfully.
     
    omspatcher has stopped all OMS processes successfully. Please make sure the above listed active files are unlocked by all windows processes.
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
     
    Running apply prerequisite checks for patch(es) "1111112" and Oracle Home "c:\MW
    _130518\oms"...
    Please monitor omspatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_09_01_33\ApplyPrereq2014-06-26_09-03-41AM_10.log
    Patches "1111112" are successfully analyzed for Oracle Home "c:\MW_130518\oms"
     
    To continue, OMSPatcher will do the following:
    [Patch and deploy patch(es) binaries]   : Apply patch(es) [ 1111112 ] to Oracle
    Home "c:\MW_130518\oms";
    Apply RCU artifact with patch "c:\MW_130518\oms\.omspatcher_storage \1111112_Feb_21_2014_06_30_38\original_patch"
     
     
    Do you want to proceed? [y|n]
    y
    User Responded with: Y
     
    Applying patch "1111112" to Oracle Home "c:\MW_130518\oms"...
    Please monitor OMSPatcher log file: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112_Jun_26_2014_09_01_33\apply2014-06-26_09-04-17AM_12.log
     
    Updating repository with RCU reference file "c:\MW_130518\oms\.omspatcher_storage\1111112_Feb_21_2014_06_30_38\original_patch"
     
    Copying all logs to: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\2014-06-26_09-01-32AM_SystemPatch_1111112_1
     
    Patching summary:
    Following patch(es) are successfully applied (Oracle home:patch list):
    c:\MW_130518\oms:1111112
     
     
    Log file location: c:\MW_130518\oms\cfgtoollogs\omspatcher\1111112\omspatcher_oms_2013-06-26_09-01-36AM_deploy.log
     
    OMSPatcher succeeded.