6 Oracle Management Agentのインストール

Oracle Management Agent (管理エージェント)は、Enterprise Manager Cloud Controlのコア・コンポーネントの1つで、Enterprise Managerシステムで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換できます。管理エージェントはプラグインと連携することにより、管理対象ホスト上で実行されているターゲットをモニターします。

この章では、管理対象外のホストに管理エージェントをインストールして、管理対象外のホストを管理対象ホストに変換する方法について説明します。この章の具体的な内容は次のとおりです。

ノート:

OMSホスト上で、OMSがデプロイされているプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアがデフォルトで使用可能になります。たとえば、OMSがデプロイされているプラットフォームがLinux x86-64の場合、OMSホストでLinux x86-64プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアがデフォルトで使用可能になります。そのプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを手動でダウンロードする必要はありません。OMSがデプロイされているプラットフォームとは異なるプラットフォームに管理エージェントをインストールする場合は、自己更新を使用して目的のプラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアを手動でダウンロードする必要があります。手順については、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストールの概要

ホスト上で実行されているターゲットをモニターする場合は、任意の時点で、管理エージェントをインストールすることによりその管理対象外ホストを管理対象ホストに変換してから、その管理対象ホストで実行されているターゲットを、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールに追加されるように検出して昇格する必要があります。

管理エージェントはエージェント・ゴールド・イメージを使用してインストールすることをお薦めします。この項では、エージェント・ゴールド・イメージの概要を示し、管理エージェントのインストールを開始する前に理解しておく必要のある重要な概念について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

エージェント・ゴールド・イメージの概要

Oracle Management Agentは、エージェント・ゴールド・イメージを使用してインストールできます。エージェント・ゴールド・イメージは、Enterprise Managerで管理されているデータ・センター内の管理エージェントの理想的な状態を表したもので、必要なバージョンの管理エージェント・ソフトウェア、必要なバージョンのモニタリング・プラグイン、および必要なパッチがカスタマイズ構成されています。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、Enterprise Managerユーザーによって、徹底的にテストおよび調整されたライブ・リファレンス管理エージェントを使用して作成されます。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用し、多数のホスト上で新しい管理エージェントのプロビジョニングまたは既存の管理エージェントの更新を行うことができます。

ノート:

エージェント・ゴールド・イメージを使用して、共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』共有エージェントのインストールの概要に関する項を参照してください。

また、セキュアでない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成のソースには、必ずセキュアな管理エージェントを使用してください。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンのコンポーネント

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、Oracle Software Library (ソフトウェア・ライブラリ)に格納されている次のソフトウェア・コンポーネントで構成されます。

  • 管理エージェント・ソフトウェア

  • Oracleホームのモニタリング・プラグイン

  • 検出プラグイン

  • モニタリング・プラグイン

  • 管理エージェントおよびプラグインのパッチ

  • 構成情報

  • インストールまたは更新を実行するためのデプロイ・スクリプト

ゴールド・イメージ・バージョンを使用して管理エージェントをプロビジョニング、アップグレードおよび更新するメリット

ゴールド・イメージ・バージョンを使用して管理エージェントをプロビジョニング、アップグレードおよび更新するメリットは、次のとおりです。

  • エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは必要な管理エージェント・ソフトウェア、プラグインおよびパッチで構成されるため、ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントのプロビジョニングおよび更新は、データ・センターの管理エージェント・ライフサイクルを管理するためのシングル・ポイント・ソリューションです。つまり、ユーザーがエージェント・アップグレード・コンソールを使用して管理エージェントをアップグレードしたり、パッチ・プランを使用してパッチを適用したり、プラグイン・ライフサイクル・アプリケーションを使用してプラグインを管理したりする必要はありません。

  • エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用すると、多数の管理エージェントをプロビジョニングして、それらすべてに同じバージョンの管理エージェント・ソフトウェア、プラグインおよびパッチを適用し、さらに同じ構成プロパティ・セットを割り当てることができます。

  • エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントのプロビジョニング、アップグレードおよび更新は、拡張性の高いアプローチです。

  • ゴールド・イメージ・バージョンを使用してプロビジョニングまたは更新された管理エージェントは、安定性が高く、十分にテストされ、標準化された構成を持ちます。

  • ゴールド・イメージ・バージョンを使用してプロビジョニングまたは更新された管理エージェントは、推奨構成に基づいて簡単に追跡できます。

エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストール

ホスト上で実行されているターゲットをモニターする場合は、任意の時点で、管理エージェントをインストールすることによりその管理対象外ホストを管理対象ホストに変換する必要があります。この項では、エージェント・ゴールド・イメージを使用して管理エージェントをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを使用した管理エージェントのインストールの開始

エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストールを開始するには、次のステップを実行します。

  1. スタンドアロンOracle Management Agent 13cリリース5が環境にインストールされていることを確認します。

    スタンドアロンOracle Management Agent 13cリリース5がインストールされていない場合は、ここでインストールしてください。ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロンOracle Management Agentのインストールを参照してください。旧リリースの管理エージェントが存在する場合は、それを13cリリース3にアップグレードします。『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアップグレード・ガイド』Oracle Management Agentのアップグレードに関する項を参照してください。

    ノート:

    エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用できるのは、13cリリースのスタンドアロン管理エージェントのみで、13cリリースのセントラル・エージェントやその他のリリースのスタンドアロン管理エージェントは使用できません。セントラル・エージェントは、デフォルトで最初のOMSとともにOMSホストにデプロイされる管理エージェントであり、このセントラル・エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージを作成することはできません。

  2. エージェント・ゴールド・イメージを作成します。エージェント・ゴールド・イメージの作成を参照してください。

  3. エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成します。エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成を参照してください。

  4. 特定の管理エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを、デプロイメントに使用できる現行バージョンとして設定します。特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定を参照してください。

  5. エージェント・ゴールド・イメージを使用して接続先ホストにスタンドアロン管理エージェントをインストールします。エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストールを参照してください。

ノート:

エージェント・ゴールド・イメージを使用して、共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』共有エージェントのインストールの概要に関する項を参照してください。

また、セキュアでない管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成することはできません。したがって、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成のソースには、必ずセキュアな管理エージェントを使用してください。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロンOracle Management Agentのインストール

エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用できるのは、13cリリースのスタンドアロン管理エージェントのみで、13cリリースのセントラル・エージェントやその他のリリースのスタンドアロン管理エージェントは使用できません。この項では、このような13cリリースのスタンドアロン管理エージェントをインストールする方法について説明します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールの概要

スタンドアロン管理エージェントをインストールするには、Enterprise Manager Cloud Controlコンソールからアクセスできるホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用するか、EM CLIを使用します。ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、GUIを多用した対話形式の画面を提供するアプリケーションです。管理エージェントを大量にデプロイするには、このウィザードまたはEM CLIの使用をお薦めします。ホスト・ターゲットの追加ウィザードの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』ホスト・ターゲットの追加ウィザードに関する項を参照してください。

ノート:

この項では、ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して新しい管理エージェントをデプロイする方法についてのみ説明します。既存のインスタンスのクローニング、および共有インスタンスを使用した管理エージェントのデプロイの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Oracle Management Agentのインストールに関する項を参照してください。

ホストへスタンドアロンの管理エージェントをインストールするときには、エージェント・ベース・ディレクトリに次のデフォルトの内容が表示されます。

<agent_base_directory>
    |_____agent_13.5.0.0.0
          |_____sbin
          |_____OPatch
          |_____agent.rsp
          |_____bin
          |_____cfgtoollogs
          |_____config
          |_____install
          |_____instalclient
          |_____.
          |_____.
    |_____agent_inst
          |_____.
    |_____agentInstall.rsp
    |_____agentimage.properties

ノート:

既存の管理エージェントを新しいOracle Management Service (OMS)に再指定できます。この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Oracle Management Agentの別のOracle Management Serviceへのリダイレクトに関する項を参照してください。

既存の管理エージェントを新しいOMSに対して再指定する場合、管理エージェントのモニター対象ターゲット、ターゲットの履歴および管理エージェントの履歴は移行できません。モニター対象ターゲットおよび履歴データは失われます。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前に

「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して、管理エージェントのインストールを開始する前に、次の点を考慮します。

  • 「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードおよびEM CLIでは、の管理エージェントをインストールすることにより、Enterprise Managerシステムで管理対象外ホストを管理対象ホストに変換します。

  • 使用する環境で管理エージェントを大量にデプロイするには、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLI使用することをお薦めします。

  • 管理エージェントをホストへインストールするには、自己更新を使用して、使用するホスト・プラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアに必要なバージョンをダウンロードして適用されている必要があります。OMSホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアのみが、デフォルトでダウンロードおよび適用されます。

    自己更新にアクセスするには、「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」を選択します。

    プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

  • Oracle Management Agent 13cは、Oracle Management Service 13cとのみ通信し、以前のリリースのEnterprise Managerとは通信しません。

    ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用すると、ダウンロードして適用した管理エージェント・ソフトウェアに対応する最新バージョンの管理エージェントのみをプラットフォームにインストールできます。たとえば、ある特定のプラットフォーム用の13c管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用した場合、そのプラットフォームには13c管理エージェントのみをインストールでき、12c管理エージェントはインストールできません。

    管理エージェントとOMSの互換性の詳細は、表5-2を参照してください。

  • 共通のマウント済ドライブを複数のホストが共有している場合、管理エージェントのインストールは2つの異なるフェーズに分けられます。

    1. ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「フレッシュ・エージェント・インストール」を選択し、ドライブが共有されているホストに管理エージェントをインストールします。または、デプロイメント・タイプ「既存のエージェントのクローニング」を選択し、ドライブが共有されているホストに管理エージェントをクローニングできます。

      管理エージェントのクローニングの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Oracle Management Agentのクローニングに関する項を参照してください。

    2. ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「共有エージェントへのホストの追加」を選択し、共有されているマウント済ドライブにアクセスできる他のすべてのホストに管理エージェントをインストールします。(ここでは、前のステップでマスター・エージェントまたは共有エージェントとしてインストールした管理エージェントを選択します)。

      共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』共有エージェントのインストールに関する項を参照してください。

  • 複数のノードを持つOracle RAC Clusterがある場合、各ノードに個別に管理エージェントをインストールする必要があります。つまり、ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、各ノードを接続先ホストとして明示的に追加する必要があります。

  • Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、特定バージョンの管理エージェント・ソフトウェアに適用する管理エージェント個別パッチを保存できるため、同じバージョンの新しい管理エージェントをデプロイするたびに、または古い管理エージェントをそのバージョンにアップグレードするたびに、これらのパッチが自動的にそのソフトウェアに適用されます。

    この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Oracle Management Agentのデプロイまたはアップグレード時のパッチ適用に関する項を参照してください。

    また、個別パッチをプラグインに適用して、カスタムのパッチが適用されたプラグインを作成でき、このカスタムのパッチが適用されたプラグインは、デプロイするすべての新しい管理エージェント、およびアップグレードするすべての古い管理エージェントにデプロイされます。

    この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』プラグインの管理に関する項を参照してください。

  • ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、セキュリティ強化されたLinux (SELinux)に対するpermissiveおよびenforcingオプションをサポートします。

  • ホスト・ターゲットの追加ウィザードでは、Oracle Management Service(OMS)と管理エージェントをインストールするリモート・ホスト間でSSH接続を使用して接続を確立します。

  • OpenSSHで提供されるSSH1(SSHバージョン1)とSSH2(SSHバージョン2)のプロトコルのみが、管理エージェントのデプロイでサポートされています。

  • ホスト・ターゲットの追加ウィザードは名前付き資格証明をサポートしており、これを使用すればこの操作のための管理者によって特定の名前に登録された資格情報のセットを使用できます。オペレータは、管理者によって保存および格納される名前付き資格証明のみ選択でき、関連付けられている実際のユーザー名およびパスワードを確認しないため、パスワードのセキュリティの追加レイヤーを確保できます。

    選択した名前付き資格証明がインストールを実行する権限を持たない場合は、別のユーザー(ロック済ユーザー・アカウント)として実行する名前付き資格証明を設定できます。この場合、ウィザードは選択された名前付き資格証明を使用してホストにログインしますが、設定されたロック済ユーザー・アカウントを使用してインストールを実行します。

    たとえば、User_A (リモート・ログイン・アクセスのできるユーザー・アカウント)という名前付き資格証明を作成し、必要な権限を持つUser_X (no direct loginが設定される管理エージェント・インストール・ユーザー・アカウント)として実行するように設定できます。この場合、ウィザードはUser_Aとしてホストにログインしますが、名前付き資格証明で指定されている権限委任設定(sudoまたはPowerBroker)を使用し、User_Xとしてインストールします。

    sudo、pbrun、sesuおよびsu権限委任ツールをCloud Controlはサポートしています。

  • 名前付き資格証明は、SSH公開キー認証およびパスワード認証をサポートします。そのため、パスワードを公開することなく、既存のSSH公開キー認証を使用できます。

    ノート:

    ターゲット・ホストがMicrosoft Windows上で実行されている場合、SSH資格証明はサポートされていません。パスワード認証を使用して、ホスト優先資格証明を使用する必要があります。優先資格証明としてSSH資格証明を設定するには、『Oracle® Enterprise Manager Cloud Controlセキュリティ・ガイド』SSHキー資格証明を使用したホスト資格証明の設定に関する項 を参照してください。

    名前付き資格証明にSSH公開キー認証を設定するステップは次のとおりです。

    ノート:

    • すでに名前付き資格証明にSSH公開キー認証を設定しており、SSHキーがすでに作成されている場合には、次の手順のステップ(4)で説明するようにSSHキーをEnterprise Managerにアップロードします。

    • Enterprise Manager Cloud Controlは、Tectia SSHクライアントを使用して作成されるSSHキーの書式をサポートしていません。SSHキーをTectia SSHクライアントを使用して生成している場合、前提条件として、キーの書式をOpenSSH書式に変換する必要があります。これを行うには、次のコマンドを実行します。

      ssh-keygen --import-private-key <input_private_key_filename> <output_filename> --key-format openssh2

      書式の変換後、output_filenameのコンテンツを使用して、秘密キーとしてアップロードし、「名前付き資格証明」としてEnterprise Managerに登録します。

    1. Oracleホーム内の次の場所に移動します。

      $<ORACLE_HOME>/oui/prov/resources/scripts

      たとえば、

      /u01/software/em13c/oraclehome/oui/prov/resources/scripts

    2. OMSホストがOracle Solarisで稼働する場合は、sshUserSetup.shスクリプトを編集し、次のように変更します。

      "SunOS") SSH="/usr/local/bin/ssh" SSH_KEYGEN="/usr/local/bin/ssh-keygen"

      変更後

      "SunOS") SSH="/usr/bin/ssh" SSH_KEYGEN="/usr/bin/ssh-keygen"

    3. OMSホストがUNIXベースのオペレーティング・システムで稼働している場合、sshUserSetup.shスクリプトをOMSホストでOMSインストール・ユーザーとして実行し、管理エージェントのインストール・ユーザー名とターゲット・ホストの完全修飾名を渡します。

      sshUserSetup.sh -setup -user <agent_install_user_name> -hosts "<target_hosts>"

      たとえば、sshUserSetup.sh -setup -user oracle -hosts "abc1.example.com abc2.example.com abc3.example.com"。ターゲット・ホスト名を区切るにはスペースを使用してください。

      次のSSHキーが作成されます。

      $HOME/.ssh/id_rsa
      $HOME/.ssh/id_rsa_pub
      

      ここで、$HOMEはOMSインストール・ユーザーのホーム・ディレクトリです。

      OMSホストがMicrosoft Windows上で実行している場合、(CygwinのインストールおよびSSHデーモンの起動で説明するとおり) CygwinをOMSホストにインストールし、OMSホストでOMSユーザーとしてsshUserSetupNT.shスクリプトを実行し、管理エージェントのインストール・ユーザー名とターゲット・ホストの完全修飾名を渡します。

      sshUserSetupNT.sh -setup -user <agent_install_user_name> -hosts <target_hosts>

    4. SSHキーをEnterprise Managerにアップロードします。

      「設定」メニューから、「セキュリティ」「名前付き資格証明」の順に選択します。「作成」をクリックします。「資格証明名」には資格証明の名前を指定し、「資格証明のタイプ」には「SSHキー資格証明」を選択し、「有効範囲」には「グローバル」を選択します。「グローバル」オプションを選択しないと、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードを使用して管理エージェントをインストールするためにSSH名前付き資格証明を使用できません。

      ステップ3で作成された秘密SSHキーのうち1つをアップロードするには、「資格証明プロパティ」セクションで「秘密キーのアップロード」フィールドの値として秘密SSHキーの場所を指定します。「保存」をクリックします。

      ステップ3で作成された公開SSHキーのうち1つをアップロードするには、「資格証明プロパティ」セクションで「公開キーのアップロード」フィールドの値として公開SSHキーの場所を指定します。「保存」をクリックします。

      図 6-1はSSHキーをEnterprise Managerにアップロードする方法を示しています。

      図 6-1 SSHキーのEnterprise Managerへのアップロード


      SSHキーをEnterprise Managerにアップロードするための「資格証明の作成」画面

    SSH公開キー認証を名前付き資格証明にすでに設定している場合、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードを使用して管理エージェントをインストールするときに、名前付き資格証明を使用できます。

  • 「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して、それぞれのホストへローリング方式で、管理エージェントを大量にデプロイできます。この方法では、各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視した後、1つのデプロイメント・フェーズから次へと連続的に、デプロイメントを進めます。ホストでデプロイメント・フェーズが失敗しても、デプロイメント・プロセスは停止しません。

    管理エージェントをローリング方式でデプロイする場合は、$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルにあるoracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHostプロパティをtrueに設定し、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用して管理エージェントをデプロイします。

  • デフォルトでは、ホスト・ターゲットの追加ウィザードは、次のタイプのプラグインのみを構成します。

    • 管理エージェント・ソフトウェアがデプロイされているOMSで構成されたすべての検出プラグイン。

    • Oracleホームの検出プラグイン

    • Oracleホームのモニタリング・プラグイン

  • サポート・ワークベンチ(インシデント)のメトリックが正しく機能するには、Oracle WebLogic Serverのアラート・ログ・ディレクトリに対して読取り権限を持っている必要があります。また、このOracle WebLogic ServerターゲットをモニタリングしているManagement Agentが、Oracle WebLogic Serverと同じホスト上で実行されていることを確認してください。

  • 組織に共通のマウント・ポイントがある場合、それが汎用であることを確認し、この汎用マウント・ポイントに管理エージェントをインストールします。このガイドラインは、管理エージェントの今後のリリースを同じマウント・ポイント内でアップグレードし、アップグレードのたびに新たにマウント・ポイントを取得しない場合に役立ちます。

    たとえば、/oracle/product/agentのようなマウント・ポイントを設定して管理エージェントをそのポイントにインストールすると、/oracle/product/agent/agent13cのように表示されます。管理エージェントをマウント・ポイントに直接インストールすると、アップグレード・パスが壊れ、クリーンアップ操作で問題が発生するため、直接インストールしないでください。

ノート:

「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードまたはEM CLIを使用して管理エージェントをインストールせずに、サイレント・モードで手動により管理エージェントをインストールできます。サイレント・モードでの管理エージェントのインストールの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』サイレント・モードでのOracle Management Agentのインストールに関する項を参照してください。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たす

表6-1に、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールする前に満たす必要がある汎用前提条件を一覧表示します。

表6-1 スタンドアロンOracle Management Agentをインストールするための汎用前提条件

要件 説明

ハードウェア要件

Enterprise Manager Cloud Controlのハードウェア要件に示されているハード・ディスク領域、スワップ領域、一時ディレクトリ領域、ステージ・ディレクトリ領域および物理メモリーの要件を満たしていることを確認します。

Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の要件

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEMCLIを使用してOracle Cloud Infrastructureにスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たすの説明に従ってエージェントをOCIにデプロイする場合は、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の要件を満たしていることを確認します。

ソフトウェア要件

(Microsoft Windowsの場合)CygwinのインストールおよびSSHデーモンの起動の説明に従って、接続先ホストにCygwin 1.7をインストールしたことを確認します。

ノート: cygwin.batの実行中は、必ず管理者モードで起動してください。これを行うには、cygwin.batファイルを右クリックし、「管理者として実行」を選択します。

Cygwinをインストールしてホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してMicrosoft Windowsホストに管理エージェントをデプロイしない場合、PsExecプロセス・ユーティリティを使用してこれらのホストに管理エージェントをデプロイすることを選択できます。PsExecを使用してMicrosoft Windowsホストに管理エージェントをデプロイする方法の詳細は、Cygwinを使用しないMicrosoft Windowsターゲット・ホストへの管理エージェントのインストールを参照してください。

オペレーティング・システム要件

管理エージェントは、「My Oracle Support」のEnterprise Managerの動作保証マトリックスに記載された動作保証済のオペレーティング・システムにのみインストールしてください。Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、Enterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスで概説するステップに従います。

将来サポートされるプラットフォームについては、My Oracle SupportのNote 793512.1を参照してください。

ファイル・システムの要件

宛先ホストにマウントされたファイル・システムでバッファに入れられた書込みが許可されないことを確認します。

ファイル記述子の要件

  • ユーザー・プロセスの上限が13312以上に設定されていることを確認します。

    現在の設定値を確認するには、次のコマンドを実行します。

    ulimit -u

    現在の値が13312以上でない場合は、13312以上に設定するようにシステム管理者に連絡してください。

  • ファイル記述子のソフト・リミットを最小の4096に、ハード・リミットを16384以下に設定していることを確認します。

    現在の設定値を確認するには、次のコマンドを実行します。

    ソフト・リミットの場合:

    /bin/sh -c "ulimit -n"

    ハード・リミットの場合:

    /bin/sh -c "ulimit -Hn"

    現在の値が4096未満の場合、rootユーザーとして、次のエントリで/etc/security/limits.confファイルを更新してください。

    <UID> soft nofile 4096

    <UID> hard nofile 16384

パッケージ要件

Enterprise Manager Cloud Controlのパッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリ要件で説明するように、必ずすべてのオペレーティング・システム固有のパッケージ、カーネル・パラメータおよびライブラリをインストールしてください。

ユーザーおよびオペレーティング・システム・グループの要件

Enterprise Manager Cloud Control用のオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成の説明に従って、必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーを作成します。

権限の要件

Enterprise ManagerユーザーにCREATE_TARGET権限があることを確認します。Enterprise Managerユーザーがこの権限を持っていないときは、ユーザーにその権限が与えられていることを確認します。

sysmanユーザーのようなスーパー管理者は、デフォルトでCREATE_TARGET権限を持っています。

etc/hostsファイルの要件

(Microsoft Windowsのみ) etc/hostsファイルでのローカル・ホストのエントリが、常に127.0.0.1と他の任意のアドレスに対して設定されていることを確認します。

接続先ホストの要件

宛先ホストにOMSを実行しているホストからアクセスできることを確認します。

宛先ホストとOMSが実行されているホストが別のネットワーク・ドメインに属している場合、宛先ホストの/etc/hostsファイルを更新して、そのホストのIPアドレス、完全修飾名および短縮名を含む1行を追加していることを確認します。

たとえば、完全修飾ホスト名がexample.comで、短縮名がmypcの場合は、/etc/hostsファイル内に次の行を追加します。

172.16.0.0 example.com mypc

宛先ホストの資格証明の要件

同じプラットフォーム上で実行中のすべての接続先ホストが、同じ資格証明のセットを持っていることを確認します。たとえば、Linuxオペレーティング・システムを実行しているすべての宛先ホストに同じ資格証明セットを使用する必要があります。

ウィザードは、同じユーザー・アカウントを使用して、管理エージェントをインストールします。同じオペレーティング・システムを実行しているホストで異なる資格証明を使用している場合、2つの異なるデプロイメント・セッションを使用します。

権限の要件

  • エージェント・ベース・ディレクトリが空で、書込み権限がインストール・ユーザーにあることを確認します。

  • インスタンス・ディレクトリが空で、書込み権限がインストール・ユーザーにあることを確認します。

接続先ホストのタイムゾーン要件

接続先ホストのタイムゾーンが正しく設定されていることを確認します。接続先ホストのタイムゾーンを確認するには、OMSホストにサイン・インし、次のコマンドを実行します。

ssh -l <install_user> <destination_host_name> /bin/sh -c 'echo $TZ'

ノート: 管理エージェントのインストール中に間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、管理エージェントのインストール後、接続先ホストで正しいタイムゾーンを設定する必要があります。インストール後タイムゾーンの設定に関する詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後にを参照してください。

タイムゾーン要件

タイムゾーンが正しく表示されない場合、接続先ホストにサイン・インし、次のステップを実行します。

  1. 次のコマンドを実行して、接続先ホストにタイムゾーンを設定します。

    • Kornシェルの場合:

      TZ=<value>

      export TZ

    • BourneシェルまたはBashシェルの場合:

      export TZ=<value>

    • Cシェルの場合:

      setenv TZ <value>

    たとえば、Bashシェルで、タイムゾーンをAmerica/New_Yorkに設定するには、次のコマンドを実行します。

    export TZ='America/New_York'

    Microsoft Windowsで稼働する宛先ホストにタイムゾーンを設定するには、「スタート」メニューから、「コントロール パネル」を選択します。「日付と時刻」をクリックし、「タイムゾーン」タブを選択します。表示されたドロップダウン・リストからタイムゾーンを選択します。

    使用できるタイムゾーンの一覧を確認するには、中央エージェント(OMSホストにインストールされた管理エージェント)の<AGENT_HOME>/sysman/adminディレクトリにあるsupportedtzs.lstファイルにアクセスします。

  2. SSHデーモンを再起動します。

    接続先ホストがUNIXベースのオペレーティング・システムで実行されている場合、次のコマンドを実行します。

    sudo /etc/init.d/sshd restart

    接続先ホストがMicrosoft Windowsのオペレーティング・システムで実行されている場合、次のコマンドを実行します。

    cygrunsrv -E sshd

    cygrunsrv -S sshd

  3. OMSホストにログインして次のコマンドを実行し、SSHサーバーがTZ環境変数にアクセスできるかどうかを確認します。

    ssh -l <install_user> <destination_host_name> /bin/sh -c 'echo $TZ'

sudo/pbrun/sesu/su SSH要件

(UNIXの場合のみ)

使用している権限委任ツールで、SSH経由のリモート・コマンドの実行に擬似端末が必要な場合は、必ず$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルのoracle.sysman.prov.agentpush.enablePtyプロパティをtrueに設定してください。pbrun、sesu、suなどの権限委任ツールの多くは、デフォルトで、リモート・コマンドの実行に擬似端末を必要とします。

他の方法として、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードを使用する管理エージェント(ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを参照)またはEM CLI (EM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを参照)でインストールするときに、-enablePty追加パラメータを使用できます。このパラメータの詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするためにサポートされている追加パラメータを参照してください。

ノート: 権限委任ツールにsudoを使用している場合、oracle.sysman.prov.agentpush.enablePtyプロパティをtrue に設定しないときは、次のいずれかを実行します。

sudo/pbrun/sesu/su要件(rootユーザーとしてコマンドを実行するため)

(UNIXの場合のみ)

  • インストールするユーザーには、idコマンドを実行する権限がある必要があります。エージェントのデプロイメント・プロセスの一部として、エージェントがrootとしてagentdeployroot.shスクリプトを実行できる必要があります。このために、権限委任ツールの構成ファイルに権限を付与します。

    たとえば、権限委任ツールにsudoを使用している場合は、/etc/sudoersファイルに次の内容を追加して、必要な権限を付与します。

    <install_user> ALL=(root) /usr/bin/id, <agent_home>/*/agentdeployroot.sh

    たとえば、oracle ALL=(root) /usr/bin/id, /home/oracle/agentibd/*/agentdeployroot.shなどです。

    ここで、oracleはインストール・ユーザーで、/home/oracle/agentibdは管理エージェント・ホーム(つまり、エージェント・ベース・ディレクトリ)です。

  • 管理エージェントのインストールには、/etc/sudoersファイルに次のエントリは不要です。ただし、このエントリは、Enterprise Managerでプロビジョニングとパッチ適用を実行するために必要です。したがって、管理エージェントをインストールする前にこのエントリを削除する場合、管理エージェントのインストール後に、このエントリを戻してください。

    Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース5の場合:

    (root) /<AGENT_HOME>/sbin/nmosudo

sudo/pbrun/sesu/su要件(ロックされたアカウント・ユーザーとしてコマンドを実行する場合)

(UNIXの場合のみ)

インストール・ユーザーに/bin/shをロックされたアカウント・ユーザーとして実行する権限があることを確認します。権限委任ツールの構成ファイルで権限を付与します。

たとえば、権限委任ツールにsudoを使用している場合は、/etc/sudoersファイルに次の内容を追加して、必要な権限を付与します。

login_user1 ALL=(oracle) /bin/sh

ここで、login_user1はSSHログイン・ユーザー、oracleはロックされたアカウント・ユーザーおよびインストール・ユーザーです。

ロックされたアカウント・ユーザーとして/bin/shを実行する権限をインストール・ユーザーに付与する場合は、oracle.sysman.prov.agentpush.pdpShellOutEnabledプロパティをfalseに設定し、id、chmod、cp、mkdir、rm、tar、emctl、agentDeploy.sh、runInstaller およびunzipをロックされたアカウント・ユーザーとして実行する権限がインストール・ユーザーにあることを確認します。権限委任ツールの構成ファイルで権限を付与します。

たとえば、権限委任ツールにsudoを使用している場合は、/etc/sudoersファイルに次の内容を追加して、必要な権限を付与します。

login_user1 ALL=(oracle) /usr/bin/id, /bin/chmod, /bin/cp, /bin/mkdir, /bin/rm, /bin/tar, /home/oracle/agentibd/agent_inst/bin/emctl, /home/oracle/agentibd/*/agentDeploy.sh, /home/oracle/agentibd/*/prereq_stage/agent_13.4.0.0.0/oui/bin/runInstaller, /home/oracle/agentibd/*/unzip, /home/oracle/agentibd/*/unzipTmp/unzip, /home/oracle/agentibd/*/agentcore.bin

ここで、login_user1はSSHログイン・ユーザー、oracleはロックされたアカウント・ユーザーおよびインストール・ユーザー、および/home/oracle/agentibdはエージェント・ベース・ディレクトリです。

ロックされたアカウントの要件

ロックされたアカウント・ユーザー(oracle)にログイン・ユーザーのホーム・ディレクトリの読取り権限があることを確認します。

デフォルトのSSHポートの要件

SSHデーモンがすべての宛先ホストのデフォルト・ポート(22)で実行されていることを確認します。UNIXホストのSSHポートを確認するには、次のコマンドを実行します。

netstat -anp | grep -i sshd

たとえば、コマンドからの出力は次のようになります。

tcp 0 0 0.0.0.0:22 0.0.0.0:* LISTEN 3188/sshd

この出力は、SSHデーモンがポート22で実行中であることを示します。

また、UNIXホストでは、次のコマンドを実行してSSHポートを検証できます。

cat /etc/ssh/sshd_config

Microsoft Windowsでは、SSHポートの値はC:\cygwin\etc\sshd_configファイルにあります。

デフォルト以外(22以外)のSSHポートを使用している場合は、次のファイル内のSSH_PORTプロパティを更新します。

$<ORACLE_HOME>/oui/prov/resources/Paths.properties

PATH環境変数要件

宛先ホスト上で、次の内容を確認します。

  • (Microsoft Windowsの場合) PATH環境変数内で、Cygwinソフトウェアの場所が他のソフトウェアの場所よりも前に指定されていることを確認します。最初のエントリであることを確認した後、SSHデーモン(sshd)を再起動します。

    また、PATH環境変数は1024文字を超えないようにしてください。

  • (UNIXの場合) 接続先ホストで、PATH環境変数内にSCPバイナリ(/usr/bin/scpなど)が存在することを確認します。

CLASSPATH環境変数の要件

CLASSPATH環境変数の設定を解除します。インストールの完了後、常にこの変数を元の値にリセットできます。

ソフトウェア可用性の要件

インストールする管理エージェントが、自己更新を使用してダウンロードおよび適用されていることを確認します。

  • Oracle Management Agent 13cをOracle Management Service 13cを実行しているのと同じプラットフォームで実行されるホストへインストールする場合、そのリリースおよびプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアが、デフォルトでダウンロードおよび適用されます。したがって、ユーザーによる処理は不要です。

  • Oracle Management Agent 13cをOracle Management Service 13cを実行しているのと同じプラットフォームで実行されないホストへインストールする場合、対象プラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアが、自己更新を使用してダウンロードおよび適用されることを確認します。

    自己更新を使用して管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

パス検証の要件

コマンドの場所の検証の説明に従って、すべてのコマンドの場所へのパスを確認します。

エージェント・ベース・ディレクトリの要件

  • 指定するエージェント・ベース・ディレクトリが空であることを確認します。

    以前に実行したデプロイメント・セッションがなんらかの理由で失敗した場合、エージェント・ベース・ディレクトリにADATMP_<timestamp>サブディレクトリがある可能性があります。この場合、サブディレクトリを削除してデプロイメント・セッションを新たに開始するか、失敗したセッションを「ホスト・ステータスの追加」ページから再試行します。

  • ディレクトリ名に空白が含まれていないことを確認します。

  • インストール・ユーザーはエージェント・ベース・ディレクトリを所有します。エージェント・ベース・ディレクトリおよびその親ディレクトリには、インストール・ユーザーに対する読取り、書込みおよび実行権限があります。インストール・ユーザーまたはrootユーザーはエージェント・ベース・ディレクトリのすべての親ディレクトリを所有し、その親ディレクトリにはインストール・ユーザー・グループおよびその他のすべてのユーザーに対する読取りおよび実行権限があることを確認します。また、rootユーザーがルート・ディレクトリを所有することを確認します。

    たとえば、エージェント・ベース・ディレクトリが/scratch/OracleHomes/agentで、インストール・ユーザーがoracleの場合、/scratch/OracleHomes/agentディレクトリはoracleが、scratchおよびOracleHomesディレクトリはoracleまたはrootユーザーが、ルート・ディレクトリ(/)はrootユーザーが所有している必要があります。

  • (Microsoft Windowsホストの場合のみ)エージェント・ベース・ディレクトリのパスの文字数が25文字を超えないようにします。

  • エージェントのベース・ディレクトリがマウントされている場合、setuidがオンになってマウントされていることを確認します。

中央インベントリ(oraInventory)の要件

  • 中央インベントリに100MBの領域が割り当てられていることを確認します。

  • すべてのリモート・ホスト上のoraInventoryに対して読取り権限、書込み権限および実行権限があることを確認します。リモート・ホスト上のデフォルト・インベントリ(通常は/etc/oraInst.loc)に対してこれらの権限がない場合、「ホスト・ターゲットの追加」ウィザードの「追加パラメータ」フィールドのいずれかのオプションを使用して、別のインベントリの場所のパスを指定してください。ただし、これらのパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。

    INVENTORY_LOCATION=<absolute_path_to_inventory_directory>

    -invPtrLoc <absolute_path_to_oraInst.loc>

    対象ホストに中央インベントリがない場合のみ、INVENTORY_LOCATIONを使用してください。

インストール・ユーザーの要件

  • 中央インベントリ所有者と管理エージェントをインストールするユーザーが異なる場合、両者が同じグループに属していることを確認します。

  • また、インベントリ所有者と所有者が属するグループに中央インベントリに対する読取りおよび書込み権限があることも確認します。

    たとえば、インベントリ所有者がabcで、管理エージェントをインストールするユーザーがxyzの場合、abcxyzが同じグループに属し、双方がインベントリに対する読取りおよび書込みアクセスを持っていることを確認してください。

エージェント・ユーザー・アカウント権限(Microsoft Windowsの場合)

(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、エージェント・ユーザー・アカウントに次を実行する権限があることを確認します。

  • オペレーティング・システムの一部として機能。

  • プロセスのメモリ クォータの増加。

  • プロセス・レベル・トークンの置換え。

  • バッチ ジョブとしてログオン。

エージェント・ユーザーにこれらの権限があることを確認するには、次のステップを実行します。

  1. 「ローカル セキュリティ ポリシー」を起動します。

    「スタート」 メニューから「設定」をクリックし、「コントロール パネル」を選択します。「コントロール パネル」ウィンドウから「管理ツール」を選択し、「管理ツール」ウィンドウから「ローカル セキュリティ ポリシー」を選択します。

  2. 「ローカル セキュリティ ポリシー」ウィンドウで、ツリー構造から「ローカル ポリシー」を開き、「ユーザー権利の割り当て」を開きます。

cmd.exeの権限(Microsoft Windowsの場合)

(Microsoft Windowsの場合)Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、バッチ・ジョブを実行するユーザー・アカウントにcmd.exeプログラムの読取りおよび実行権限を付与していることを確認します。これはMicrosoftからの制約事項です。

この制約事項、および権限を付与する方法の詳細は、次のMicrosoft WebサイトへのURLにアクセスしてください。

http://support.microsoft.com/kb/867466/en-us

ランタイム・ライブラリ・ファイルの要件(Microsoft Windowsの場合)

(Microsoft Windowsの場合) Microsoft Windowsベースのオペレーティング・システム上に管理エージェントをインストールする場合、Msvcp71.dllおよびMsvcr71.dllのランタイム・ライブラリ・ファイルがc:\windows\system32にあることを確認します。

インストール前/インストール後スクリプトの要件

インストールとともに実行するインストール前スクリプトとインストール後スクリプトがOMSホスト、宛先ホストまたは宛先ホストにアクセスできる共有場所で使用可能であることを確認します。

ブラウザの要件

My Oracle SupportのEnterprise Manager動作保証マトリックスに示されている動作保証済ブラウザを使用していることを確認します。Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスするには、Enterprise Manager動作保証マトリックスへのアクセスのステップに従います。

IPv6ホストの要件

IPv6対応ホストのデプロイメントをサポートするには、$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesの次のプロパティをtrueに設定します。

oracle.sysman.prov.agentpush.IPv6

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEMCLIを使用してOracle Cloud Infrastructureにスタンドアロン管理エージェントをインストールするための汎用前提条件を満たす

OCIに管理エージェントをインストールする前に、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)環境が正しく設定されていることを確認する必要があります。

Oracle Cloud Infrastructureに管理エージェントをインストールするための前提条件

エージェントをOracle Cloud Infrastructure (OCI)にインストールする場合、次の前提条件を実行します。

  1. エージェント・デプロイメント用にOCIからCompute仮想マシンまたはデータベース・システムをプロビジョニングします。

    Enterprise ManagerインスタンスがOCIで実行されている場合、ターゲットの検出および監視を可能にするには、Enterprise Managerインスタンスと同じ仮想クラウド・ネットワーク(VCN)およびサブネット上にある必要があります。エージェントには、ログイン用にEnterprise Managerインスタンスと同じSSHキーが必要です。

  2. OCIへのEnterprise Managerエージェントのポート・トラフィックを許可します。

    VCNセキュリティ・リストでポート3872を開いて接続を許可します。

    エージェント・ポート

    ノート:

    3872がデフォルトの管理エージェント・ポートです。別のポートを使用する場合は、1830-1849の範囲内の使用可能なポートを使用できます。

  3. エージェント・ノードでファイアウォール・ポートを開きます。
    エージェントがインストールされるノードにログインし、ファイアウォール・ポート3872を開きます。
    1. データベース・システムには、次のファイアウォール・ルールを使用します。
      sudo iptables -I INPUT -p tcp -m state --state NEW -m tcp -s 10.0.1.0/25 --dport 3872 -m comment --comment "Required foraccess to Agent Listener" -j ACCEPT
      sudo iptables -I INPUT -p tcp -m tcp --dport 3872 -j ACCEPT
      sudo service iptables save
      sudo service iptables reload
    2. Red Hat Enterprise Linux 7.7以降では、次のコマンドを使用します。
      firewall-cmd --zone=public --add-port=3872/tcp --permanent
      firewall-cmd --reload
      iptables-save | grep 3872
  4. エージェント・ユーザーの名前付き資格証明をEnterprise Managerに作成します。

    Enterprise ManagerインスタンスがOCIで実行されている場合、Enterprise Managerインスタンスのプロビジョニング中に指定されたSSHキーを使用して、Enterprise Managerインスタンスに名前付き資格証明を作成する必要があります(Compute VMまたはデータベース・システムのプロビジョニングを介して)。

    名前付き資格証明を作成するには、次を実行します。

    Enterprise Managerを開き、「設定」「セキュリティ」に移動して、「名前付き資格証明」をクリックします。
    1. 資格証明名: OCI_SSH_Key
    2. 資格証明のタイプ: SSH Key Credentials
    3. 有効範囲: Global
    4. ユーザー名: opc
    5. 実行権限: sudo
    6. 別名実行: oracle
  5. エージェント・ホストIPおよびホスト名をEnterprise Managerホスト・ファイルに追加し、Enterprise Managerの詳細をエージェント・ノードのホスト・ファイルに追加します。
    1. OMSノードのホスト・ファイルの例
      $ cat /etc/hosts
      10.0.1.3 oms1  
      10.0.1.4 oms2  
      10.0.1.6 dbhost1 #agent_node1
      10.0.1.7 dbhost2 #agent_node2
    2. エージェント・ノードのホスト・ファイルの例
      [opc@dbhostt1 ~]$ cat /etc/hosts
      10.0.1.6 dbhost1.emdb.emcc.oraclevcn.com dbhostt1
      192.168.16.18 dbhost1-priv.emdb.emcc.oraclevcn.com dbhostt1-priv
      10.0.1.8 dbhost1-vip.emdb.emcc.oraclevcn.com dbhostt1-vip
      10.0.1.7 dbhost2.emdb.emcc.oraclevcn.com  dbhostt2
      192.168.16.19 dbhost2-priv.emdb.emcc.oraclevcn.com  dbhostt2-priv
      10.0.1.9 dbhost2-vip.emdb.emcc.oraclevcn.com  dbhostt2-vip
      10.0.1.3 oms1
      10.0.1.4 oms2
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たす

スタンドアロン管理エージェントをホストにインストールするには、自己更新を使用して、ホスト・プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する必要があります。

この項では、自己更新を使用して様々なプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法を説明します。この章の内容は次のとおりです。

ノート:

OMSホスト・プラットフォームの管理エージェントをデフォルトでダウンロードして適用すれば、管理エージェントをインストールするホストがOMSホストと同じプラットフォームで実行されている場合、そのプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアのダウンロードと適用は不要です。

オンライン・モードでの管理エージェント・ソフトウェアの取得

Enterprise ManagerがMy Oracle Supportへインターネット経由でアクセスできる場合は、オンライン・モードで実行していることになります。

Enterprise Managerがオンライン・モードで実行していることを確認するには、「オフライン・パッチ」ページにアクセスします。このページにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択してから、「オフライン・パッチ」を選択します。

Enterprise Managerをオンライン・モードで実行しているときに、自己更新を使用して管理エージェント・ソフトウェアを使用してダウンロードして適用するには、次のステップに従ってください。

  1. 自己更新が設定されていることを確認します。

    自己更新を設定するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』自己更新の使用に関する項を参照してください。

  2. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  3. タイプは、「エージェント・ソフトウェア」を選択し、「アクション」メニューから「開く」を選択します。エージェント・ソフトウェア更新ページに、各種の管理エージェント・ソフトウェアが表示されます。
  4. 使用可能な更新のリストから更新を選択します。OMSホストのプラットフォームに一致するエントリ以外のすべてのエントリが、「使用可能」というステータスを表示します。
  5. 「ダウンロード」をクリックします。「スケジュール・ダウンロード」ダイアログ・ボックスが開きます。

    ノート:

    「ダウンロード」ボタンは次の場合にのみ有効です。

    • 自己更新コンソールでダウンロードして適用する権限を持つ必要があります。

    • 表の少なくとも1つの管理エージェント・ソフトウェア行を選択している必要があります。管理エージェント・ソフトウェアは、「使用可能」または「ダウンロードに失敗しました」ステータスである必要があります。

    • ソフトウェア・ライブラリを構成している必要があります。

    • 自己更新ステージング領域を構成している必要があります。

    • 自己更新のオンライン・モードを有効化して、My Oracle Support資格証明を設定する必要があります。

  6. 更新をいつダウンロードするか選択します。次のオプションを選択できます。
    • 即時

    • 後で(指定した時刻)

    • ダウンロードが完了したとき通知を送信するかどうか

  7. 「選択」をクリックします。ソフトウェア・ライブラリに、管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードするためのEnterprise Managerジョブが作成されます。

    Enterprise Managerでは、Oracle Enterprise Managerストアからのアーカイブのダウンロードが開始します。ダウンロードが終了するまで待ちます(オフライン・モードのときは、システムは指定した場所から読込みを開始します)。

    ダウンロードが完了すると、確認ページが表示されます。

  8. ダウンロードが完了したら、管理エージェントを選択し、「適用」をクリックします。このステップによって、ソフトウェア・ライブラリ内の管理エージェント・ソフトウェアをステージングして、ホスト上への管理エージェントのインストールで使用するホスト・ターゲットの追加ウィザードで使用できるようにします。
オフライン・モードでの管理エージェント・ソフトウェアの取得

Enterprise ManagerがMy Oracle Supportへインターネット経由でアクセスしていない場合は、オフライン・モードで実行していることになります。

Enterprise Managerがオフライン・モードで実行していることを確認するには、「オフライン・パッチ」ページにアクセスします。このページにアクセスするには、「設定」メニューから、「プロビジョニングとパッチ適用」を選択してから、「オフライン・パッチ」を選択します。

インターネット接続可能なコンピュータで、次のURLを使用してカタログ・ファイルをダウンロードします: https://updates.oracle.com/download/em_catalog.zip

ノート:

「オフライン・パッチ」ページに表示されているオプションを使用して、ファイルをアップロードします。

Enterprise Managerをオフライン・モードで実行しているときに、自己更新を使用して管理エージェント・ソフトウェアを使用してダウンロードして適用されるには、次のステップに従ってください。

  1. 自己更新が設定されていることを確認します。

    自己更新を設定するには、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』自己更新の使用に関する項を参照してください。

  2. 「設定」メニューで、「拡張性」「自己更新」の順に選択します。
  3. 自己更新ホームページで、「更新の確認」をクリックします。メッセージが表示され、すべての更新のカタログをダウンロードするためにアクセスされるURLが示されます。
  4. ダウンロードしたファイルを、次のいずれかの方法でコピーします。
    • 管理エージェントおよびEM CLIがインストールされている任意のホストへ

    • Oracle Management Service (OMS)ホストへ(OMSホスト・マシンには即時利用可能なEM CLIが構成されているので設定は必要ありません)

  5. <OMS_HOME>へナビゲートし、EM CLIへサイン・インして、インストール・ユーザーとしてコマンドを実行します。 たとえば:

    ./emcli login -username=sysman

  6. EM CLIを同期します。

    ./emcli sync

  7. emcli import_update_catalogコマンドを実行して、更新するOracle Management Serviceインスタンスまたは管理エージェントに、アーカイブをインポートします。たとえば:
    ./emcli import_update_catalog -omslocal  -file=zip file absolute path
    

    このコマンドを実行する前に、ソフトウェア・ライブラリがCloud Controlに設定されていることを確認します。この方法の詳細は、Oracle Enterprise Managerライフサイクル管理者ガイドOracleソフトウェア・ライブラリの設定に関する項を参照してください

    ヒント:

    複数のOMS設定の場合、オプションの詳細は、emcli help import_update_catalogを実行します。

  8. 自己更新ホームページに戻り、リフレッシュを行って、「使用可能な更新」列の新規更新数を確認します。
  9. タイプは、「エージェント・ソフトウェア」を選択し、「アクション」メニューから「開く」を選択します。エージェント・ソフトウェア更新ページに、各種の管理エージェント・ソフトウェアが表示されます。
  10. 使用可能な更新のリストから更新を選択します。OMSホストのプラットフォームに一致するエントリ以外のすべてのエントリが、「使用可能」というステータスを表示します。
  11. 「ダウンロード」をクリックします。URLおよび手順を含むメッセージが表示されます。
  12. インターネット接続可能なコンピュータで、ステップ12のURLからファイルをダウンロードします。次のいずれかを実行します。
    • 管理エージェント・ホストにファイルをコピーし、ステップ12の指示に従います。

    • Oracle Management Serviceホストにファイルをコピーし、ステップ12の指示に従います。

    この段階で、自己更新ホームページでは、更新は「ダウンロード」状態で表示されます。

  13. ダウンロードが完了したら、管理エージェントを選択し、「適用」をクリックします。このステップによって、ソフトウェア・ライブラリ内の管理エージェント・ソフトウェアをステージングして、ホスト上への管理エージェントのインストールで使用するホスト・ターゲットの追加ウィザードで使用できるようにします。
ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストール

この項では、スタンドアロン管理エージェントのインストールに必要な作業について説明します。内容は次のとおりです。

ノート:

OMSホストがMicrosoft Windowsで稼働していて、OMSソフトウェアがC:\以外のドライブにインストールされている場合は、$ORACLE_HOME\oui\prov\resources\ssPaths_msplats.properties内のSCRATCH_PATH変数を更新します。

たとえば、OMSソフトウェアがD:\にインストールされている場合は、SCRATCH_PATH変数をD:\tmpadaに更新してください。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストール

この項では、13c管理エージェントをホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用してインストールする方法を説明します。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して新規管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 管理エージェントをインストールするホストのプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがダウンロードされ、適用されたことを確認します。

    プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

  2. Cloud Controlで、次のいずれかの操作を行います。

    • 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「自動検出の結果」の順にクリックします。「サーバー、ストレージおよびネットワーク」タブにある、「自動検出の結果」ページに表示されているリストから、モニターするホストを選択し、「昇格」をクリックします。

    • 「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。「ターゲットの手動追加」ページで、「ホストにエージェントをインストール」を選択します。

  3. ホストとプラットフォーム・ページで、次を実行します。

    1. このセッションに割り当てられたデフォルトの名前のままにするか、選択した一意の名前を入力します。入力するカスタム名は直観的な名前にすることができ、必ずしもデフォルトの名前と同じフォーマットにする必要はありません。たとえば、add_host_operation_1のようになります。

      一意のデプロイメント・アクティビティ名によって、このデプロイメント・セッションで指定されたインストール詳細を保存し、新規セッションですべての詳細を入力しなおすことなく、将来再利用できます。

    2. 「追加」メニューから「手動」を選択して、管理エージェントをインストールするホストの完全修飾名を入力してプラットフォームを選択します。

      インストールするためにシステムから取得されたホスト名は、IPアドレスと短縮名を含んでいる場合があります。ただし、foo.example.comのように対象ホスト全体を表した、完全修飾されたホスト名を使用することをお薦めします。メンテナンスの簡素化および全体的なセキュリティのためにお薦めします。


      「ホスト・ターゲットの追加」画面

      ノート:

      • ホストの完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。モニタリングのため、Enterprise Manager Cloud Controlは、ここで入力した正確な名前でホストおよび管理エージェントを追加します。

      • 行当たり入力するホスト名は1つのみにする必要があります。複数のホスト名をカンマで区切って入力することはサポートされていません。

      • ホスト名にアンダースコア("_")が含まれていないことを確認する必要があります。

      • プラットフォーム名の後に「エージェント・ソフトウェア使用不可」とある場合、そのプラットフォームのソフトウェアがOMSホストでは使用できず、自己更新を使用してダウンロードおよび適用しなければならないことを示します。自己更新にアクセスするには、「設定」メニューから、「拡張性」を選択し、「自己更新」をクリックします。

        自己更新を使用して最新のソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

      または、「追加」メニューから「ファイルから」を選択してファイルに格納されたホスト名を追加するか、「検出されたホスト」を選択してEnterprise Managerで検出されたホストのリストからホスト名を追加できます。ホスト・ファイルでホスト名のエントリがどのように表示される必要があるかについては、ホスト・リスト・ファイルのフォーマットを参照してください。

      ノート:

      「追加」メニューから「検出されたホスト」を選択して検出されたホストのリストからホストを追加すると、ホストのプラットフォームが自動的に検出されて表示されます。プラットフォーム名は、自動検出から得られたヒントやOMSホストのプラットフォームなど、複数の要素の組合せを使用して検出されます。このデフォルトのプラットフォーム名は提案であり、次のステップに進む前に必ずプラットフォームの詳細を確認することをお薦めします。

      プラットフォーム名を修正していて、すべてのホストが同じプラットフォームで稼働している場合、この表の最初のホストのプラットフォームを設定し、「プラットフォーム」リストから、「すべてのホストで同一」を選択します。これにより、最初のホストに選択したプラットフォーム名が表の残りのホストにも設定されます。

      プラットフォーム名および別のプラットフォームのすべてのホストを修正するときは、「プラットフォーム」一覧から「各ホスト別」を選択します。各ホストの正しいプラットフォームを選択します。

      ノート:

    3. 「次」をクリックします。

  4. 「インストールの詳細」ページで、次のようにします。

    1. 「デプロイメント・タイプ」セクションで、新規エージェント・インストールを選択します。


      インストール・タイプ

      ノート:

      共通の済ドライブを複数のホストが共有している場合、管理エージェントのインストールは2つの異なるフェーズに分けられます。

      1. ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「フレッシュ・エージェント・インストール」を選択し、ドライブが共有されているホストに管理エージェントをインストールします。

      2. ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、デプロイメント・タイプ「共有エージェントへのホストの追加」を選択し、共有されているマウント済ドライブにアクセスできる他のすべてのホストに管理エージェントをインストールします。(ここでは、前のステップでマスター・エージェントまたは共有エージェントとしてインストールした管理エージェントを選択します)。

    2. 表から、共通のプラットフォーム名でグループ化されたホストを示す最初の行を選択します。

    3. 「インストールの詳細」セクションで、ステップ3 (b)で選択したホストに共通するインストールの詳細を指定します。「インストールのベース・ディレクトリ」に、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルをコピーするエージェント・ベース・ディレクトリへの絶対パスを入力します。

      たとえば、/u01/software/em13c/agentbasedir/

      入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルがその場所にコピーされます。

      ノート:

      インストールのベース・ディレクトリは、基本的にはエージェント・ベース・ディレクトリです。指定するディレクトリが空であることを確認します。以前に実行したデプロイメント・セッションがなんらかの理由で失敗した場合、エージェント・ベース・ディレクトリにADATMP_<timestamp>サブディレクトリがある可能性があります。この場合、サブディレクトリを削除してデプロイメント・セッションを新たに開始するか、失敗したセッションを「ホスト・ステータスの追加」ページから再試行します。

    4. 「インスタンス・ディレクトリ」で、デフォルトのインスタンス・ディレクトリの場所のままにするか、すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できるディレクトリを選択し、その絶対パスを入力します。

      たとえば、/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst

      カスタムの場所を入力する場合、そのディレクトリに書込み権限があることを確認してください。エージェント・ベース・ディレクトリ内にインスタンス・ディレクトリを保持することをお薦めします。

      入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントに関連するすべての構成ファイルがその場所にコピーされます。

    5. 「名前付き資格証明」リストから、資格証明がOMSとリモート・ホスト間のSSH接続を設定し、各リモート・ホストに管理エージェントをインストールするために使用できる適切なプロファイルを選択します。


      名前付き資格証明

      ノート:

      • 資格証明プロファイルがない場合、または資格証明プロファイルはあるが「名前付き資格証明」リストで見つからない場合、このリストに対するプラス・アイコンをクリックします。名前付き資格証明の新規作成ウィンドウに、資格証明を入力し、適切なプロファイル名で格納して、管理エージェントのインストールに選択および使用できるようにします。また、作成している名前付き資格証明から、インストールの実行権限を持つ別のユーザーに切り替えるには、実行権限を設定します。

      • このリストに対するプラス・アイコンが無効な場合、資格証明があるプロファイルを作成する権限がありません。この場合、管理者に連絡して、新規プロファイルの作成権限を付与してもらうようリクエストするか、プロファイルを作成してもらい、「名前付き資格証明」リストにプロファイルを表示するアクセス権を付与してもらうようリクエストします。

      • SSH公開キー認証をホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にの説明に従って、OMSと名前付き資格証明のリモート・ホスト間にすでに手動で設定されている場合、「名前付き資格証明」リストから、その資格証明を選択できます。

    6. 「ルート資格証明」リストから、rootユーザーの権限を取得するための適切なルート資格証明を選択します。これはオプションのフィールドです。このオプションは、お使いの資格証明にrootユーザーの権限として特定の権限が含まれていない場合にのみ使用できます。これはお使いの資格証明と一緒に使用します。

    7. 「権限委任設定」で、ルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定を検証します。デフォルトでは、Enterprise Manager Cloud Controlで構成されている権限委任設定に設定されます。

      たとえば、「権限委任設定」フィールドには、次のいずれかを指定できます。

      /usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%
      /usr/bin/sudo -u -S %RUNAS% %COMMAND% (if a pseudo terminal is required for remote command execution via SSH)
      /usr/bin/sesu - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
      /usr/bin/pbrun %PROFILE% -u %RUNAS% %COMMAND%
      /usr/bin/su - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
      

      「権限委任設定」フィールドを空白のままにすると、rootスクリプトはウィザードによって実行されません。インストール後にrootスクリプトを手動で実行する必要があります。手動での実行の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後にを参照してください。

      この設定は、選択した名前付き証明の「別名実行」属性で設定されたユーザーとしてのインストールの実行にも使用されます(この名前付き資格証明の作成時にユーザーを設定している場合)。

      ノート:

      権限委任設定での%RUNAS%は、ルート・スクリプトを実行するルート・ユーザー、および名前付き資格証明の「別名実行」属性で設定された、インストールを実行するユーザーとしての権限を持ちます。

    8. 「ポート」で、管理エージェントの通信用に割り当てられたデフォルトのポート(3872)のままにするか、選択したポートを入力します。

      入力するカスタム・ポートはビジー状態ではない必要があります。不明な場合、このフィールドを空白にしておくことができます。Enterprise Manager Cloud Controlによって、1830 - 1849の範囲から最初の使用可能な空きポートが自動的に割り当てられます。

    9. (オプション)「オプションの詳細」セクションで、実行するインストール前スクリプトおよびインストール後スクリプトが使用可能な、アクセス可能な場所への絶対パスを入力します。サポートされているのはシェル・スクリプトのみであり、インストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを1つのみ指定できることに注意してください。

      スクリプトをrootとして実行するには、「Rootとして実行」を選択します。管理エージェントをインストールするホスト上ではなく、OMSが実行されているホスト上にスクリプトがある場合、「OMSのスクリプト」を選択します。この場合、スクリプトはOMSホストから接続先ホストにコピーされてから、接続先ホストで実行されます。

    10. (オプション)「追加パラメータ」で、インストール時に渡す追加パラメータの空白区切りのリストを入力します。サポートされている追加パラメータの詳細なリストは、表6-2を参照してください。

      たとえば、インベントリ・ポインタの場所ファイルを指定する場合、-invPtrLocの後ろにファイルの場所への絶対パスを入力します。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。

    11. 表にある他のすべての行に対して、ステップ3 (b)からステップ3 (i)までを繰り返します。

    12. 「次」をクリックします。

  5. 各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、$ORACLE_HOME/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルで次のように指定します。

    oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true

    このデプロイメント方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にを参照してください。

  6. 「確認」ページでインストール用に指定した詳細を確認し、次のいずれかを実行します。

    • 詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。

    • なんらかの理由でデプロイメント・セッションを取り消す場合、「取消」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページに自動的に移動します。

    • 詳細に問題がない場合、「エージェントのデプロイ」をクリックして管理エージェントをインストールします。デプロイメント・セッションの進捗をモニターできる「ホスト・ステータスの追加」ページに自動的に移動します。

      実行中のデプロイメント・セッションを取り消す場合、「ホスト・ターゲットの追加」ページで「取消」をクリックします。セッションを取り消すと、そのセッションの追跡や再開はできないことに注意してください。 ただし、リモート・ホストで現在起動されているコマンドは、完了まで実行が続けられます。

      すべてのホストの追加の進行の詳細をホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して表示したり追跡するには、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「ターゲットの手動追加」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページで、「エージェントのインストール結果」をクリックします。

  7. 特定のインストール・フェーズが失敗したか警告が表示された場合は、「ホスト・ステータスの追加」ページのエージェント・デプロイ詳細セクションにある各フェーズに関する詳細を確認し、次のうちの1つを実行します。

    ノート:

    失敗の原因を特定するには、ログ・ファイルを確認します。ホストごとにログ・ファイルが1つ生成されるため、複数のホストに管理エージェントをインストールした場合は、すべてのログ・ファイルを確認してください。ログ・ファイルのアクセス方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』インストールおよび構成ログ・ファイルの概要に関する項を参照してください。

    • エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。

      • インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「同じインプットを使用して再試行」を選択します。

      • インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「インプットを更新して再試行」を選択します。

    • 警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。

      • チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「失敗したホストを無視して続行」を選択します。

      • 警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。

        このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「すべてのホストを続行」を選択します。

Oracle Cloud Infrastructureでのホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストール

前述のステップは、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)でホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して管理エージェントをインストールする場合にも適用されます。

「ホストにエージェントをインストール」をクリックしてエージェントのインストールの詳細を入力した後、ホスト・ターゲットの追加ウィザードの次のスクリーンショットを参照してください。

ホスト・ターゲットの追加

ホスト・リスト・ファイルのフォーマット

ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、 「ファイルからロード」をクリックして、ファイルにリストされているホストを追加します。ただし、選択するファイルが次のいずれかの形式であることを確認します。

  • ホスト名のみ。

    たとえば、

    host1.example.com

    host2.example.com

    ノート:

    ホスト・リスト・ファイルがこの形式の場合、ドロップダウン・リストから各追加されたホスト用のプラットフォームを必ず選択してください。

  • ホスト名にプラットフォーム名が続く。

    たとえば、

    host1.example.com linux_x64

    host2.example.com aix

    サポートされているプラットフォーム名は、linux_x64、linux、solaris、hpunix、hpi、linux64_zseries、aix、linux_ppc64、windows_x64、solaris_x64およびwin32です。

EM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストール

ノート:

  • EM CLIを使用して新規に管理エージェントをインストールするには、共有エージェントをインストールし、既存の管理エージェントをクローンします。

  • EM CLIを使用した新規の管理エージェントは、1つのホストの追加セッション中、1つのプラットフォームにのみインストールできます。EM CLIを使用して新規の管理エージェントを別のプラットフォームへインストールするには、各プラットフォームに対して別のホストの追加セッションを作成する必要があります。

ノート:

このセッションのEM CLIの動詞が、位置がずれていたり、読みにくいときは、<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルにあるoracle.sysman.prov.agentpush.emcliScreenWidthプロパティに適切な値を指定して、画面の幅を調節してください。

管理エージェントをEM CLIを使用して新規にインストールし、ホストの追加セッションを作成するには、次のステップに従います:

  1. Oracleホーム内に存在する/binディレクトリからEM CLIにサイン・インします。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync

  3. get_targets動詞を実行して、管理対象外のホストを一覧表示します。
    emcli get_targets -unmanaged -targets="%:host" -format=name:script
    

    管理エージェントをインストールする、管理対象外ホストをノートにとっておきます。

    get_targets動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_targets

  4. list_add_host_platforms動詞を実行し、ソフトウェア・ライブラリ内にある管理エージェント・ソフトウェアのプラットフォームを一覧表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms 
                          [-all] 
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms -all

    図6-2は、このコマンドの出力を表示します。

    図 6-2 list_add_host_platforms -allの出力


    list_add_host_platforms -allの出力

    管理エージェントをインストールするプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがないときは、自己更新を使用してダウンロードして適用してください。プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

    list_add_host_platforms動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_platforms

  5. 各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルで次のように指定します。

    oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true

    このデプロイメント方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にを参照してください。

  6. submit_add_host動詞を実行して、ホストの追加セッションを投入し、管理エージェントをインストールします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host 
            -host_names="List of host names."
            -platform="Platform id"
            -installation_base_directory="Installation base directory."
            -credential_name="Credential Name"
            [-credential_owner="Credential Owner"]
            [-instance_directory="Instance directory"]
            [-port="Agent port"]
            [-version_name="Gold Image Version Name"]
            [-image_name="Gold Image Name"]
            [-session_name="Deployment session name"]
            [-deployment_type="Type of agent deployment"]
            [-privilege_delegation_setting="Privilege delegation setting"]
            [-additional_parameters="parameter1 parameter2 ..."]
            [-source_agent="Source agent"]
            [-master_agent="Master agent"]
            [-input_file=properties_file:"Properties file"]
            [-predeploy_script="Predeploy script"]
            [-predeploy_script_on_oms]
            [-predeploy_script_run_as_root]
            [-preinstallation_script="Preinstallation script"]
            [-preinstallation_script_on_oms]
            [-preinstallation_script_run_as_root]
            [-postinstallation_script="Postinstallation script"]
            [-postinstallation_script_on_oms]
            [-postinstallation_script_run_as_root]
            [-configure_hybrid_cloud_agent]
            [-hybrid_cloud_gateway_agent="Hybrid Cloud Gateway Agent"]
            [-hybrid_cloud_gateway_proxy_port="Hybrid Cloud Gateway Proxy Port"]
            [-wait_for_completion]

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    ノート:

    -deployment_typeオプションをsubmit_add_host動詞に指定して、共有エージェントのインストールと、管理エージェントのクローンを行えます。共有エージェントをインストールするには、-deployment_type=SHAREDを指定します。管理エージェントをクローニングするには、-deployment_type=CLONEを指定します。デフォルトでは、-deployment_typeオプションはFRESHに設定されるため、このオプションを指定しない場合、選択したホストに新規の管理エージェントがインストールされます。

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -privilege_delegation_setting=sudo

    この例では、/opt/agentディレクトリにあるプラットフォームIDが226example.comホストに、oracleという名前付き資格証明を使用して新規の管理エージェントをインストールします。

    -platformパラメータは、プラットフォームIDを定義します。各プラットフォームには、関連した固有のプラットフォームIDがあります。様々なプラットフォームの関連は、図6-2にあるように、list_add_host_platforms動詞の出力で表示されます。

    -credential_nameパラメータは、特定のホストに管理エージェントをインストールするために使用する名前付き資格証明を定義します。名前付き資格証明をまだ作成していないときは、create_named_credential動詞を使用して作成してください。この動詞の使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』create_named_credentialを参照してください。

    submit_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help submit_add_host

  7. get_add_host_status動詞を実行して、作成したホストの追加セッションのステータスを表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status 
                          -session_name 
                          [-details] 
                          [-show_only_failed_hosts] 
                          [-host_name] 
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_operation

    この例では、ADD_HOST_SYSMAN_operationホストの追加セッションのステータスを表示します。

    特定のホストの管理エージェントに関するデプロイメント・ステータスの詳細を表示するには、get_add_host_status動詞を-host_nameパラメータを指定して実行します。たとえば:

    /u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_operation -host_name=example.com

    このコマンドはまた、特定のホストへの管理エージェントのデプロイメントのログ・ファイルの場所を表示します。デプロイメントが失敗したときは、ログ・ファイルを確認して、失敗の原因を調べることができます。各ホストにつき、ログ・ファイルは1つ作成されます。

    図6-3は、このコマンドのサンプル出力を表示します。

    図 6-3 emcli get_add_host_statusの出力


    emcli get_add_host_statusの出力

    他の方法として、管理エージェントのログ・ファイルの場所がどこにあるかは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』インストールおよび構成ログ・ファイルの概要に関する項を参照してください。

    list_add_host_sessions動詞を実行して、すべてのホストの追加セッションの詳細と進行状況を表示します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions 
                          [-host_name]
                          [-session_name]
                          [-match_all]
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions -host_name=example.com

    この例は、example.comホストの一部分であるすべてのホストの追加セッションを表示します。

    get_add_host_status動詞や、list_add_host_sessions動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_add_host_status
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_sessions
    
  8. get_add_host_status EM CLI動詞の出力で、特定のインストール・フェーズが失敗したか警告が発生した場合は、次のいずれかを実行します。
    • エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。

      • インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host動詞を、-retry_using_same_inputsオプションと使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host 
                              -session_name 
                              -retry_using_same_inputs 
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -retry_using_same_inputs

      • インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host動詞を、-update_inputs_and_retryオプションと使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host 
                -session_name="session_name"
                -retry_using_same_inputs | -update_inputs_and_retry"
                [-host_names="Host names"]
                [-platform="Platform id"]
                [-installation_base_directory="Installation base directory"]
                [-credential_name="Credential Name"]
                [-credential_owner="Credential Owner"]
                [-instance_directory="Instance directory"]
                [-port="Agent port"]
                [-deployment_type="Type of agent deployment"]
                [-privilege_delegation_setting="Privilege delegation setting"]
                [-additional_parameters="parameter1 parameter2 ..."]
                [-source_agent="Source agent"]
                [-master_agent="Master agent"]
                [-preinstallation_script="Preinstallation script"]
                [-preinstallation_script_on_oms]
                [-preinstallation_script_run_as_root]
                [-postinstallation_script="Postinstallation script"]
                [-postinstallation_script_on_oms]
                [-postinstallation_script_run_as_root]
                [-configure_hybrid_cloud_agent]
                [-hybrid_cloud_gateway_agent="Hybrid Cloud Gateway Agent"]
                [-hybrid_cloud_gateway_proxy_port="Hybrid Cloud Gateway Proxy Port"]
                [-wait_for_completion]
        

        [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -update_inputs_and_retry -credential_name=oracle2

        この例では、ADD_HOST_SYSMAN_operation2のホストの追加セッションをoracle2名前付き資格証明を使用して、管理エージェントのデプロイメントを再試行します。

      retry_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help retry_add_host

    • 警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。

      • チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host 動詞を、-continue_ignoring_failed_hostsオプションとともに使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host 
                              -session_name
                              -continue_ignoring_failed_hosts
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -continue_ignoring_failed_hosts.

      • 警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。

        このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。

        これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host動詞を、-continue_all_hostsオプションと使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host 
                              -session_name
                              -continue_all_hosts
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、/u01/software/em13c/oraclehome/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -continue_all_hosts

      continue_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help continue_add_host

ノート:

この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』EMCLIの概要および概念に関する項を参照してください。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするためにサポートされている追加パラメータ

表 6-2は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用した管理エージェントのインストールがサポートする、追加のパラメータを一覧表示します。

このセクションで説明するすべてのパラメータは、大文字と小文字が区別されるので注意してください。

表6-2 サポートされる追加パラメータ

パラメータ 説明

INVENTORY_LOCATION

中央インベントリ(oraInventory)の絶対パスを入力します。

たとえば、INVENTORY_LOCATION=$HOME/oraInventoryなどです。

重要:

  • このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

  • 他のOracle製品がリモート・ホストにインストールされておらず、中央インベントリ・ポインタ/var/opt/oracle/oraInst.loc (SolarisおよびHP-UXプラットフォーム用)または/etc/oraInst.loc (他のUNIXプラットフォーム用)が存在しない場合のみ、このパラメータは使用できます。

  • このパラメータを使用する場合は、-invPtrLocパラメータは使用しないでください。

-invPtrLoc

中央インベントリ(oraInventory)の場所を含むインベントリ・ファイルの絶対パスを入力します。

たとえば、-invPtrLoc /tmp/oraInst.locなどです。

重要:

  • このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされません。

  • 他のOracle製品がリモート・ホストにすでにインストールされており、中央インベントリ・ポインタ/var/opt/oracle/oraInst.loc (SolarisおよびHP-UXプラットフォーム用)または/etc/oraInst.loc (他のUNIXプラットフォーム用)が存在していても、このパラメータは使用できます。

  • このパラメータを使用する場合は、INVENTORY_LOCATIONパラメータを使用していないことを確認してください。

-enablePty

使用している権限委任ツールが、SSHからのリモート・コマンドの実行に擬似ターミナルが必要な場合は、このパラメータを指定してください。pbrun、sesu、suなどの権限委任ツールの多くは、デフォルトで、リモート・コマンドの実行に擬似端末を必要とします。

$<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルでoracle.sysman.prov.agentpush.enablePtyプロパティをtrueに設定した場合は、このパラメータを指定する必要はありません。

中央インベントリがあるときは、このパラメータを渡さないようにしてください。

START_PRIORITY_LEVEL

(UNIXベースのホストのみ)

このパラメータを使用して、ホストの開始時の管理エージェント・サービスの優先度レベルを指定します。 このパラメータは0から99の間の値を受け付けます。ただし、このパラメータに対して91および99の間の値を指定することをお薦めします。

たとえば、START_PRIORITY_LEVEL=95

このパラメータを追加しないと、デフォルトで98が設定されます。

SHUT_PRIORITY_LEVEL

(UNIXベースのホストのみ)

このパラメータを使用して、ホストの停止時の管理エージェント・サービスの優先度レベルを指定します。 このパラメータは0から99の間の値を受け付けます。

たとえば、START_PRIORITY_LEVEL=95

このパラメータを追加しないと、デフォルトで19が設定されます。

s_agentSrvcName

(Microsoft Windowsのみ)管理エージェント・サービスのカスタム名を入力します。

Microsoft Windowsのサービスとして各管理エージェントが表示され、各管理エージェントにデフォルトのサービス名が使用されます。識別するためにカスタム名を割り当てる場合、このパラメータを使用します。

たとえば、s_agentSrvcName=agentsrvc1などです。

ノート: (Microsoft Windowsホストの場合)13.1.0.x管理エージェントをアップグレードし、同じホストに、別のOMSを指す他の管理エージェントをインストールする場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』サイレント・モードでのOracle Management Agentのインストールに関する項の説明に従って、管理エージェントをインストールするときに必ずs_agentSrvcNameパラメータを指定してください。

START_AGENT=false

管理エージェントをインストールして構成した後に自動的に起動しないようにするには、このパラメータを指定します。

このパラメータを指定しないと、管理エージェントはインストールして構成した後に自動的に起動します。

SCRATCHPATH

/tmp以外でソフトウェアの抽出にカスタム・パスを使用するために、/tmpに書込み権限を付与しないか、/tmpに十分な領域を持たないようにするには、このパラメータを指定します。/tmpの場所をオーバーライドするには、次のステップを実行します。
  • SCRATCHPATHロパティの$OMS_HOME/oui/prov/resources/ssPaths_<platform>.propertiesを更新します。たとえば、13.3以上のエージェントをLinux x64プラットフォームにデプロイする場合、プロパティ・ファイルssPaths_linuxx64.propertiesを値SCRATCHPATH=/u01/app/stageで更新する必要があります

  • エージェントのプッシュ・コンソールで、SCARTCHPATH=/u01/app/stageを追加のパラメータに渡します

b_secureAgent=false

インストールした後に管理エージェントを保護しない場合は、このパラメータを指定します。このパラメータを指定しないと、管理エージェントはインストールした後に自動的に保護されます。

インストール後に手動で管理エージェントを保護するには、次のコマンドを実行します。

<AGENT_BASE_DIRECTORY>/agent_inst/bin/emctl/ secure agent

このパラメータを指定する場合は、EM_UPLOAD_PORTパラメータを使用して、OMS HTTPポートも必ず指定してください。

たとえば、b_secureAgent=false EM_UPLOAD_PORT=4899などです。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後に

ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後は、次のステップを実行します。

  1. 「ホスト・ステータスの追加」ページまたはEM CLI動詞のget_add_host_statusを実行して、インストールを確認します。デプロイ操作の各段階における進行状況 — 初期化リモートの前提条件チェックおよびエージェント・デプロイを確認します。

    ホスト・ターゲットの追加ウィザードで、「エージェントのデプロイ」をクリックして、1つ以上の管理エージェントをインストールすると、ホスト・ステータスの追加ページが自動的に表示されます。

    get_add_host_statusの使用方法は、EM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを参照してください。

  2. 必要があれば、手動でインストールを検証します。
    1. 管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、管理エージェントが動作していることを確認するメッセージが表示されます。

      $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl status agent

    2. 管理エージェント・ホームに移動して次のコマンドを実行すると、EMDアップロードが正常に完了したことを確認するメッセージが表示されます。

      $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl upload agent

    3. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「エージェント」を選択します。インストールした管理エージェントが稼働していることを確認します。
  3. plug-ins listed in $<AGENT_HOME>/sysman/install/plugins.txtに一覧されたすべてのプラグインが正常にインストールされたかどうか確認します。これを行うには、次のコマンドを実行します。

    $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl listplugins agent -type all

  4. 制限的な権限委任プロバイダ(PDP)構成設定がある場合は、PDP構成ファイルにnmosudoの場所を入力します。

    Enterprise Managerでは、SUDOやPowerBrokerなど、特定のユーザーが特定のコマンドを実行することを管理者が制限できるPDPがサポートされます。

    Enterprise Manager Cloud Control 13cでは、nmosudoはエージェント・ホーム内のsbinディレクトリに配置されています。たとえば、<AGENT_HOME>/sbin/nmosudoです。

    したがって、13c管理エージェントをインストールする場合は、nmosudoの新しい場所を更新するようにPDP構成ファイルを変更する必要があります。

    たとえば、PDPとしてSUDOを使用する場合、SUDOの構成ファイルは通常/etc/sudoersです。このファイルで、次のエントリをnmosudoへの新しい場所で更新します。

    sudouser ALL : oracle /eminstall/basedir/sbin/nmosudo *

  5. (UNIXオペレーティング・システムの場合のみ)root権限やSUDO/PBRUNバイナリ、SUDO/PBRUN権限がないことに関する前提条件チェックの警告を無視した場合、インストールが行われた各ホストから、rootユーザーとして手動で次のスクリプトを実行します。SUDO/PBRUN権限を持っていない場合、権限を持つ管理者にこれらのスクリプトの実行を依頼してください。
    • これがホストにインストールした最初のOracle製品である場合、orainstRoot.shスクリプトを、管理エージェントのホームで使用可能なoraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所から実行します。

      たとえば、oraInst.locファイルで指定されたインベントリの場所が$HOME/oraInventoryである場合、次のコマンドを実行します。

      $HOME/oraInventory/orainstRoot.sh

    • 管理エージェント・ホームからroot.shスクリプトを実行します。

      $<AGENT_HOME>/root.sh

  6. 間違ったタイムゾーンの設定に関する前提条件チェックの警告を無視した場合、次のコマンドを実行して表示されるステップに従います。

    $<AGENT_INSTANCE_HOME>/bin/emctl resetTZ agent

  7. デフォルトでは、ホストおよび管理エージェントは、モニタリングのためにEnterprise Manager Cloud Controlコンソールに自動的に追加されます。ただし、そのホストで実行中のターゲットは、自動的に検出およびモニターされません。

    その他のターゲットをモニターするには、そのターゲットを、「自動検出の結果」ページ、「ターゲットの手動追加」ページまたはモニターするターゲットに提供されている検出ウィザードを使用して、Enterprise Manager Cloud Controlに追加する必要があります。

    Enterprise Manager Cloud Controlのターゲットの検出の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』ターゲットの検出および追加の概要に関する項を参照してください。

  8. Oracle Fusionアプリケーションがデプロイされているホストに、管理エージェントをインストールするときは、ビジネス・メトリック機能が正常に機能するために、管理エージェントが構成ファイルのセットへアクセスする必要があります。管理エージェント・ユーザーが、Oracle Fusionアプリケーション・インストール・ユーザーと同じグループであるときは、次のファイルに640アクセスがあることを確認してください。
    <DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/jps-config-jse.xml
    <DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/policy-accessor-config.xml
    <DOMAIN_HOME>/config/fmwconfig/bootstrap/cwallet.sso 
  9. Oracle Cloud Infrastructure (OCI)にあるホストに管理エージェントをインストールする場合、前述のステップも適用されます。
    • エージェントがEnterprise Managerのすべてのターゲット・ページに表示されていることを確認します。

    • Enterprise Managerでエージェントに権限委任が設定されていることを確認します。Enterprise Managerを開き、「設定」→「セキュリティ」に移動して「権限委任」をクリックします。

      権限委任

    管理エージェントのインストールが完了したら、ターゲットの検出に進むことができます。Enterprise Manager Cloud Controlのターゲットの検出の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』ターゲットの検出および追加の概要に関する項 を参照してください。

ノート:

  • Microsoft Windowsホストでの管理エージェントのデプロイ場所(管理エージェントのOracleホーム)を調べるには、<INVENTORY_LOCATION>\inventory.xmlにアクセスして、HOME NAME="agent13c1"を検索します。LOCパラメータの値が管理エージェントのOracleホームです。

    たとえば、C:\Program Files\Oracle\inventory.xmlの次の行では、D:\agent13cr3\agent_13.5.0.0.0が管理エージェントのOracleホームです。

    <HOME NAME="agent13c1" LOC="D:\agent13cr2\agent_13.5.0.0.0" TYPE="O" IDX="10">

  • 既存の管理エージェントを新しいOracle Management Service (OMS)に再指定できます。この方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』Oracle Management Agentの別のOracle Management Serviceへのリダイレクトに関する項を参照してください。

    既存の管理エージェントを新しいOMSに対して再指定する場合、管理エージェントのモニター対象ターゲット、ターゲットの履歴および管理エージェントの履歴は移行できません。モニター対象ターゲットおよび履歴データは失われます。

エージェント・ゴールド・イメージの作成

エージェント・ゴールド・イメージは、データ・センター内の管理エージェントの理想的な状態を表したもので、必要なバージョンの管理エージェント・ソフトウェア、必要なバージョンのモニタリング・プラグイン、および必要なパッチがカスタマイズ構成されています。

エージェント・ゴールド・イメージは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。

「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージの作成

エージェント・ゴールド・イメージを作成するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 「すべてのイメージの管理」をクリックします。
  3. 「作成」をクリックします。
  4. エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成に使用するゴールド・イメージ名、説明(オプション)およびソース管理エージェントのプラットフォームを指定します。ソースとしてスタンドアロンの管理エージェントのみを使用し、セントラル・エージェントは使用しないでください。
  5. 「送信」をクリックします。
EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージの作成

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成すると、エージェント・ゴールド・イメージは自動的に作成されます。

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成してエージェント・ゴールド・イメージを作成するには、EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成を参照してください。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージは、管理エージェントのアップグレード、管理エージェント上にデプロイされているプラグインのアップグレード、管理エージェントへの新規プラグインのデプロイ、または管理エージェントやプラグインへの新規パッチのデプロイを計画するたびに、リビジョンを行う必要があります。エージェント・ゴールド・イメージのこのような順次リビジョンはそれぞれ、管理エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンと呼ばれます。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンは、次のいずれかの方法を使用して作成できます。

「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次のステップを実行します。

ノート:

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。これを行うには、次のコマンドを実行します。

emctl reload agent

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. 「バージョンとドラフト」タブを選択し、「アクション」メニューから「作成」を選択します。
  5. 必要に応じて、イメージ・バージョン名およびイメージ・バージョンの説明を入力します。

    イメージ・バージョンを作成して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlにより、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリにサブディレクトリが作成されます。

    たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirで、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.5.0.0.0の場合、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1と指定すると、そのイメージ・バージョンで管理エージェントを更新する際に、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.5.0.0.0が作成されます。イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

  6. ソース管理エージェントを使用してゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合、「イメージの作成」では、「ソース・エージェントの選択」を選択してから、使用するソース管理エージェントを指定します。この場合、次の情報も指定できます。
    • 作業ディレクトリ: エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用する必要がある作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。この場所に最低750MBのスペースがあることを確認します。

    • 構成プロパティ: エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、";"で区切られた管理エージェント構成プロパティ。これらのプロパティの名前は、$AGENT_INSTANCE_HOME/sysman/config/emd.propertiesファイルで確認できます。

    • 除外ファイル: エージェント・ゴールド・イメージの作成中にソース・エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリから除外するファイルのリスト。必ず完全なファイル・パスを入力してください。2つ以上のファイルがある場合は、それらをセミコロン(;)で区切ります。

    ただし、既存のゴールド・イメージ・バージョンをインポートしてゴールド・イメージ・バージョンを作成する場合、「イメージの作成」では、「イメージのインポート」を選択してから、インポートするゴールド・イメージ・バージョンの場所を指定します。イメージのインポートを可能にするために、イメージをステージングしておく必要があります。そのためにイメージをまだステージングしていない場合は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』エージェント・ゴールド・イメージのライフサイクルの管理に関する項 を参照してください。

  7. 「OK」をクリックします。

    エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するジョブが、Enterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。

EM CLIを使用したエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンの作成

EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するには、次のステップを実行します。

ノート:

なんらかの理由でemd.propertiesファイルのソース管理エージェントの構成プロパティを変更した場合は、そのソース管理エージェントを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成する前に、その管理エージェントの構成プロパティをリロードします。これを行うには、次のコマンドを実行します。

emctl reload agent

  1. Oracleホーム内に存在する/binディレクトリからEM CLIにサイン・インします。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync

  3. create_gold_agent_image動詞を実行し、指定のソース管理エージェントを使用するか、別のエンタープライズ管理システムからすでに作成済のイメージをインポートして、エージェント・ゴールド・イメージを作成します。
    <ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image
            -image_name="gold_image_name"
            -version_name="gold_image_version_name"
            -source_agent|-import_location="source_agent|import_location"
            [-gold_image_description="gold_image_description"]
            [-working_directory="working_directory_location"]
            [-config_properties= "agent_configuration_properties"]
            [-exclude_files= "list_of_files_directories_to_exclude"]

    [ ]内のパラメータはオプションであることに注意してください。

    表6-3は、EM CLIを使用してエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するためにサポートされているパラメータのリストとその説明を示しています。

    表6-3 エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを作成するためにサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -image_name

    作成されたエージェント・ゴールド・イメージの追加先とする必要があるエージェント・ゴールド・イメージ名。

    -version_name

    エージェント・ゴールド・イメージのバージョン名。

    イメージ・バージョンを作成して管理エージェントを更新すると、Enterprise Manager Cloud Controlにより、ここで指定したイメージ・バージョン名を使用して、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリにサブディレクトリが作成されます。

    たとえば、更新対象の管理エージェントのエージェント・ベース・ディレクトリが/u01/software/em13c/agentbasedirで、エージェント・ホームが/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_13.5.0.0.0の場合、イメージ・バージョン名としてOPB_BP1と指定すると、そのイメージ・バージョンで管理エージェントを更新する際に、新しいサブディレクトリ/u01/software/em13c/agentbasedir/GoldImage_OPB_BP1/agent_13.5.0.0.0が作成されます。イメージ・バージョン名の文字数制限は20文字です。

    -source_agent

    エージェント・ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用する管理エージェント。

    ゴールド・イメージを作成するためにソースとして使用できる管理エージェントのリストを表示するには、emcli get_targets -target="oracle_emd"を実行します。

    -import_location

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンを作成するためにエージェント・ゴールド・イメージがステージングされる場所。この場所は、すべてのOMSインスタンスからアクセスできます。

    -gold_image_description

    エージェント・ゴールド・イメージの説明。

    -working_directory

    エージェント・ゴールド・イメージの作成に使用される作業ディレクトリ。デフォルトの作業ディレクトリは、$AGENT_INSTANCE_HOME/installです。必要な最小空き領域は、1GBです。

    -config_properties

    エージェント・ゴールド・イメージの作成中に取得する必要がある、セミコロン(;)で区切られた管理エージェントの構成プロパティ。たとえば、MaxThread;GracefulShutdownです。

    -exclude_files

    ゴールド・エージェント・イメージ・バージョンから除外する必要があるファイルまたはディレクトリのセミコロン(;)区切りのリスト。たとえば、agent_13.5.0.0.0/cfgtoollogs/agentDeploy;agent_13.5.0.0.0/ouiです。必ずファイルおよびディレクトリへの相対パスのみを指定し、絶対パスを指定しないでください。

    例:

    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING

    • 次の例では、ソース管理エージェントとしてexample.com:3872を、作業ディレクトリとして/tmpを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成し、ゴールド・イメージ・バージョンをゴールド・イメージOPC_DB_MONITORINGに追加します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -source_agent=example.com:3872 -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING -working_directory=/tmp

    • 次の例では、インポート場所 /abc/stageにステージングされているゴールド・イメージ・ソフトウェアを使用してエージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を作成します。

      <ORACLE_HOME>/bin/emcli create_gold_agent_image -import_location=/abc/stage -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -image_name=OPC_DB_MONITORING

特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定

企業内の管理エージェントの標準化に使用するエージェント・ゴールド・イメージの最新バージョンをエージェント・ゴールド・イメージの現行バージョンと呼びます。

エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンが作成されると、ドラフト・バージョンとしてマークされます。エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定することは、ゴールド・イメージ・バージョンが管理エージェントの一括デプロイまたは一括更新に使用する準備ができていることを意味します。イメージが「アクティブ(現在)」に設定されると、ドラフト・バージョンまたは制限されたバージョンに戻せません。

特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次のいずれかの方法を使用します。

「ゴールド・エージェント・イメージ」ホームページを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定

エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次のステップを実行します。

  1. 「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。
  2. 目的のエージェント・ゴールド・イメージの名前をクリックします。
  3. イメージ・バージョンおよびサブスクリプションの管理をクリックします。
  4. バージョンとドラフト・タブを選択します。現在のバージョンとして設定するゴールド・イメージ・バージョンを選択して、「現行バージョンの設定」をクリックします。

    エージェント・ゴールド・イメージのドラフト・バージョンを現行バージョンに昇格させるジョブがEnterprise Managerジョブ・システムに発行されます。ゴールド・エージェント・イメージ・アクティビティ・ページのイメージ・アクティビティ・タブでこのジョブのステータスを表示できます。

EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定

EM CLIを使用して特定のエージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを現行バージョンとして設定するには、次のステップを実行します。

  1. Oracleホーム内に存在する/binディレクトリからEM CLIにサイン・インします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>
    

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync
    
  3. promote_gold_agent_image動詞を実行して、エージェント・ゴールド・イメージ・バージョンを「現行」成熟度レベルに昇格させます。

    <ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image -version_name="gold_image_version_name" -maturity="Current/Restricted/Draft"

    -version_name パラメータは、昇格するエージェント・ゴールド・イメージ・バージョン名を定義します。

    -maturityパラメータはゴールド・イメージの成熟度レベルを定義します。

    たとえば、エージェント・ゴールド・イメージOPC_AGI_DB_JUL_13を成熟度レベルCurrentに昇格する場合は、次のコマンドを実行します。

    <ORACLE_HOME>/bin/emcli promote_gold_agent_image -version_name=OPC_AGI_DB_JUL_13 -maturity=Current

エージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストール

エージェント・ゴールド・イメージを使用して新しい管理エージェントをインストールするには、次のいずれかの方法を使用します。

ノート:

エージェント・ゴールド・イメージを使用して、共有エージェント(NFSエージェント)をインストール、更新またはアップグレードすることはできません。共有エージェントの詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』共有エージェントのインストールの概要に関する項を参照してください。

ホスト・ターゲットの追加ウィザードによるエージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストール

ノート:

エージェント・ゴールド・イメージを使用してOracle Management Agentsをデプロイする方法に関するデモを表示するには、次のURLにアクセスし、ビデオの開始をクリックします。

https://apexapps.oracle.com/pls/apex/f?p=44785:24:0:::24:P24_CONTENT_ID,P24_PREV_PAGE:12754,1

エージェント・ゴールド・イメージを使用して新しい管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. 次のいずれかの方法でホスト・ターゲットの追加ウィザードにアクセスします。

    • オプション1: ターゲットの手動追加ページから

      「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    • オプション2: 「ゴールド・エージェント・イメージ」コンソールから

      「設定」メニューから、「Cloud Controlの管理」を選択し、「ゴールド・エージェント・イメージ」を選択します。

      「ゴールド・エージェント・イメージ」ページで、すべてのエージェント・ゴールド・イメージがリストされた表から、新しい管理エージェントのデプロイで使用するゴールド・イメージをクリックします。

      ゴールド・イメージ・ページで、「イメージ・バージョンとサブスクリプションの管理」をクリックします。次に、イメージの管理: <gold image>ページで、「サブスクリプション」タブをクリックします。最後に、「サブスクリプション」タブで「ホストの追加」をクリックします。

  2. ホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページで、次を実行します。

    1. このセッションに割り当てられたデフォルトの名前のままにするか、選択した一意の名前を入力します。入力するカスタム名は直観的な名前にすることができ、必ずしもデフォルトの名前と同じフォーマットにする必要はありません。たとえば、add_host_operation_1のようになります。

      一意のデプロイメント・アクティビティ名によって、このデプロイメント・セッションで指定されたインストール詳細を保存し、新規セッションですべての詳細を入力しなおすことなく、将来再利用できます。

    2. ステップ(1)のオプション1に従ってホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページを開いた場合は、「オプション」ドロップダウン・リストで「ゴールド・イメージ付き」を選択します。次に、「イメージ名」ドロップダウン・リストで、使用するゴールド・イメージを選択し、「イメージ・バージョン」ドロップダウン・リストで、使用するゴールド・イメージのバージョンを選択します。

      ステップ(2)のオプション2に従ってホスト・ターゲットの追加: ホストとプラットフォーム・ページを開いた場合、「オプション」、「イメージ名」および「イメージ・バージョン」ドロップダウン・リストから選択する必要はありません。

    3. 「追加」メニューから「手動」を選択して、管理エージェントをインストールするホストの完全修飾名を入力してプラットフォームを選択します。

      インストールするためにシステムから取得されたホスト名は、IPアドレスと短縮名を含んでいる場合があります。ただし、foo.example.comのように対象ホスト全体を表した、完全修飾されたホスト名を使用することをお薦めします。メンテナンスの簡素化および全体的なセキュリティのためにお薦めします。


      「ホスト・ターゲットの追加」画面

      ノート:

      • ホストの完全修飾ドメイン名を入力することをお薦めします。モニタリングのため、Enterprise Manager Cloud Controlは、ここで入力した正確な名前でホストおよび管理エージェントを追加します。

      • 行当たり入力するホスト名は1つのみにする必要があります。複数のホスト名をカンマで区切って入力することはサポートされていません。

      • ホスト名にアンダースコア("_")が含まれていないことを確認する必要があります。

      • 自動検出の結果ページからこのページ(ホストとプラットフォーム・ページ)にアクセスする場合、そのページで選択したホストが表に自動的に表示されます。その場合、ホスト名およびそのプラットフォームの検証のみ行う必要があります。

      または、「追加」メニューから「ファイルから」を選択してファイルに格納されたホスト名を追加するか、「検出されたホスト」を選択してEnterprise Managerで検出されたホストのリストからホスト名を追加できます。ホスト・ファイルでホスト名のエントリがどのように表示される必要があるかについては、ホスト・リスト・ファイルのフォーマットを参照してください。


      「ターゲットの追加」画面

      ノート:

      「追加」メニューから「検出されたホスト」を選択して検出されたホストのリストからホストを追加すると、ホストのプラットフォームが自動的に検出されて表示されます。プラットフォーム名は、自動検出から得られたヒントやOMSホストのプラットフォームなど、複数の要素の組合せを使用して検出されます。このデフォルトのプラットフォーム名は提案であり、次のステップに進む前に必ずプラットフォームの詳細を確認することをお薦めします。

      プラットフォーム名を修正していて、すべてのホストが同じプラットフォームで稼働している場合、この表の最初のホストのプラットフォームを設定し、「プラットフォーム」リストから、「すべてのホストで同一」を選択します。これにより、最初のホストに選択したプラットフォーム名が表の残りのホストにも設定されます。

      プラットフォーム名および別のプラットフォームのすべてのホストを修正するときは、「プラットフォーム」一覧から「各ホスト別」を選択します。各ホストの正しいプラットフォームを選択します。

    4. 「次」をクリックします。

  3. 「インストールの詳細」ページで、次のようにします。

    1. 「デプロイメント・タイプ」セクションで、新規エージェント・インストールを選択します。


      インストール・タイプ
    2. 表から、共通のプラットフォーム名でグループ化されたホストを示す最初の行を選択します。

    3. 「インストールの詳細」セクションで、ステップ3 (b)で選択したホストに共通するインストールの詳細を指定します。「インストールのベース・ディレクトリ」に、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルをコピーするエージェント・ベース・ディレクトリへの絶対パスを入力します。

      たとえば、/u01/software/em13c/agentbasedir/

      入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントのソフトウェア・バイナリ、セキュリティ・ファイルおよびインベントリ・ファイルがその場所にコピーされます。

      ノート:

      インストールのベース・ディレクトリは、基本的にはエージェント・ベース・ディレクトリです。指定するディレクトリが空であることを確認します。

      ここで入力するディレクトリ名には、デプロイメントで選択したエージェント・ゴールド・イメージの名前が追加されます。たとえば、ディレクトリ名としてabdを入力し、GI_V2という名前のゴールド・イメージを使用した場合、インストール・ベース・ディレクトリの名前はGI_V2_abdとなります。

      以前に実行したデプロイメント・セッションがなんらかの理由で失敗した場合、エージェント・ベース・ディレクトリにADATMP_<timestamp>サブディレクトリがある可能性があります。この場合、サブディレクトリを削除してデプロイメント・セッションを新たに開始するか、失敗したセッションを「ホスト・ステータスの追加」ページから再試行します。

    4. 「インスタンス・ディレクトリ」で、デフォルトのインスタンス・ディレクトリの場所のままにするか、すべての管理エージェント関連の構成ファイルを格納できるディレクトリを選択し、その絶対パスを入力します。

      たとえば、/u01/software/em13c/agentbasedir/agent_inst

      カスタムの場所を入力する場合、そのディレクトリに書込み権限があることを確認してください。エージェント・ベース・ディレクトリ内にインスタンス・ディレクトリを保持することをお薦めします。

      入力したパスが存在しない場合は、指定されたパスにディレクトリが作成され、管理エージェントに関連するすべての構成ファイルがその場所にコピーされます。

    5. 「名前付き資格証明」リストから、資格証明がOMSとリモート・ホスト間のSSH接続を設定し、各リモート・ホストに管理エージェントをインストールするために使用できる適切なプロファイルを選択します。

      名前付き資格証明

      ノート:

      • 資格証明プロファイルがない場合、または資格証明プロファイルはあるが「名前付き資格証明」リストで見つからない場合、このリストに対するプラス・アイコンをクリックします。名前付き資格証明の新規作成ウィンドウに、資格証明を入力し、適切なプロファイル名で格納して、管理エージェントのインストールに選択および使用できるようにします。また、作成している名前付き資格証明から、インストールの実行権限を持つ別のユーザーに切り替えるには、実行権限を設定します。

      • このリストに対するプラス・アイコンが無効な場合、資格証明があるプロファイルを作成する権限がありません。この場合、管理者に連絡して、新規プロファイルの作成権限を付与してもらうようリクエストするか、プロファイルを作成してもらい、「名前付き資格証明」リストにプロファイルを表示するアクセス権を付与してもらうようリクエストします。

      • SSH公開キー認証をホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にの説明に従って、OMSと名前付き資格証明のリモート・ホスト間にすでに手動で設定されている場合、「名前付き資格証明」リストから、その資格証明を選択できます。

    6. 「権限委任設定」で、ルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定を検証します。デフォルトでは、Enterprise Manager Cloud Controlで構成されている権限委任設定に設定されます。

      たとえば、「権限委任設定」フィールドには、次のいずれかを指定できます。

      /usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%
      /usr/bin/sudo -u -S %RUNAS% %COMMAND% (if a pseudo terminal is required for remote command execution via SSH)
      /usr/bin/sesu - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
      /usr/bin/pbrun %PROFILE% -u %RUNAS% %COMMAND%
      /usr/bin/su - %RUNAS% -c "%COMMAND%"
      

      「権限委任設定」フィールドを空白のままにすると、rootスクリプトはウィザードによって実行されません。インストール後にrootスクリプトを手動で実行する必要があります。手動での実行の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールした後にを参照してください。

      この設定は、選択した名前付き証明の「別名実行」属性で設定されたユーザーとしてのインストールの実行にも使用されます(この名前付き資格証明の作成時にユーザーを設定している場合)。

      ノート:

      権限委任設定での%RUNAS%は、ルート・スクリプトを実行するルート・ユーザー、および名前付き資格証明の「別名実行」属性で設定された、インストールを実行するユーザーとしての権限を持ちます。

    7. 「ポート」で、管理エージェントの通信用に割り当てられたデフォルトのポート(3872)のままにするか、選択したポートを入力します。

      入力するカスタム・ポートはビジー状態ではない必要があります。不明な場合、このフィールドを空白にしておくことができます。Enterprise Manager Cloud Controlによって、1830 - 1849の範囲から最初の使用可能な空きポートが自動的に割り当てられます。

    8. (オプション)「オプションの詳細」セクションで、実行するインストール前スクリプトおよびインストール後スクリプトが使用可能な、アクセス可能な場所への絶対パスを入力します。サポートされているのはシェル・スクリプトのみであり、インストール前スクリプトまたはインストール後スクリプトを1つのみ指定できることに注意してください。

      スクリプトをrootとして実行するには、「Rootとして実行」を選択します。管理エージェントをインストールするホスト上ではなく、OMSが実行されているホスト上にスクリプトがある場合、「OMSのスクリプト」を選択します。この場合、スクリプトはOMSホストから接続先ホストにコピーされてから、接続先ホストで実行されます。

      ノート:

      パッチおよび安定した管理エージェントの構成をすでに持つゴールド・イメージを使用しているため、デプロイ中の管理エージェントを再適用または再構成するインストール後スクリプトを追加しないようにしてください。

    9. (オプション)「追加パラメータ」で、インストール時に渡す追加パラメータの空白区切りのリストを入力します。サポートされている追加パラメータの詳細なリストは、表6-2を参照してください。

      たとえば、インベントリ・ポインタの場所ファイルを指定する場合、-invPtrLocの後ろにファイルの場所への絶対パスを入力します。ただし、このパラメータはUNIXプラットフォームでのみサポートされ、Microsoft Windowsプラットフォームではサポートされないことに注意してください。

    10. 表にある他のすべての行に対して、ステップ3 (b)からステップ3 (i)までを繰り返します。

    11. 「次」をクリックします。

  4. 各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、<ORACL_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルで次のように指定します。

    oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true

    このデプロイメント方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にを参照してください。

  5. 「確認」ページでインストール用に指定した詳細を確認し、次のいずれかを実行します。

    • 詳細を変更する場合、変更を加えるページに到達するまで、「戻る」をクリックします。

    • なんらかの理由でデプロイメント・セッションを取り消す場合、「取消」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページに自動的に移動します。

    • 詳細に問題がない場合、「エージェントのデプロイ」をクリックして管理エージェントをインストールします。デプロイメント・セッションの進捗をモニターできる「ホスト・ステータスの追加」ページに自動的に移動します。

      実行中のデプロイメント・セッションを取り消す場合、「ホスト・ターゲットの追加」ページで「取消」をクリックします。セッションを取り消すと、そのセッションの追跡や再開はできないことに注意してください。 ただし、リモート・ホストで現在起動されているコマンドは、完了まで実行が続けられます。

      すべてのホストの追加の進行の詳細をホスト・ターゲットの追加ウィザードを使用して表示したり追跡するには、「設定」メニューから「ターゲットの追加」を選択し、「ターゲットの手動追加」をクリックします。「ターゲットの手動追加」ページで、「エージェントのインストール結果」をクリックします。

  6. 特定のインストール・フェーズが失敗したか警告が表示された場合は、「ホスト・ステータスの追加」ページのエージェント・デプロイ詳細セクションにある各フェーズに関する詳細を確認し、次のうちの1つを実行します。

    ノート:

    失敗の原因を特定するには、ログ・ファイルを確認します。ホストごとにログ・ファイルが1つ生成されるため、複数のホストに管理エージェントをインストールした場合は、すべてのログ・ファイルを確認してください。ログ・ファイルのアクセス方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』インストールおよび構成ログ・ファイルの概要に関する項を参照してください。

    • エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。

      • インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「同じインプットを使用して再試行」を選択します。

      • インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「再試行」をクリックして、「インプットを更新して再試行」を選択します。

    • 警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。

      • チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「失敗したホストを無視して続行」を選択します。

      • 警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。

        このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。

        これを行うには、「ホスト・ステータスの追加」ページで、「続行」をクリックして、「すべてのホストを続行」を選択します。

EM CLIによるエージェント・ゴールド・イメージを使用した管理エージェントのインストール

ノート:

  • EM CLIを使用して新規に管理エージェントをインストールするには、共有エージェントをインストールし、既存の管理エージェントをクローンします。

  • EM CLIを使用した新規の管理エージェントは、1つのホストの追加セッション中、1つのプラットフォームにのみインストールできます。EM CLIを使用して新規の管理エージェントを別のプラットフォームへインストールするには、各プラットフォームに対して別のホストの追加セッションを作成する必要があります。

ホスト追加セッションを作成し、EM CLIでエージェント・ゴールド・イメージを使用して管理エージェントをインストールするには、次のステップを実行します。

  1. Oracleホーム内に存在する/binディレクトリからEM CLIにサイン・インします。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli login -username=<user_name>

    このコマンドを実行すると、EM CLIによってパスワードが求められます。指定したユーザー名のパスワードを入力します。

  2. EM CLIを同期します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli sync

  3. get_targets動詞を実行して、管理対象外のホストを一覧表示します。

    emcli get_targets -unmanaged -targets="%:host" -format=name:script

    管理エージェントをインストールする、管理対象外ホストをノートにとっておきます。

    get_targets動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_targets

  4. list_add_host_platforms動詞を実行し、ソフトウェア・ライブラリ内にある管理エージェント・ソフトウェアのプラットフォームを一覧表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms 
                          [-all] 
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_platforms -all

    図6-2は、このコマンドの出力を表示します。

    図 6-4 list_add_host_platforms -allの出力


    list_add_host_platforms -allの出力

    管理エージェントをインストールするプラットフォームの管理エージェント・ソフトウェアがないときは、自己更新を使用してダウンロードして適用してください。プラットフォーム用の管理エージェント・ソフトウェアをダウンロードして適用する方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用してスタンドアロン管理エージェントをインストールするための管理エージェント・ソフトウェア前提条件を満たすを参照してください。

    list_add_host_platforms動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_platforms

  5. 各デプロイメント・フェーズで失敗したホストを無視して、あるデプロイメント・フェーズから別のデプロイメント・フェーズにデプロイメントが途切れることなく進むように、選択したホストにローリング形式で管理エージェントをデプロイする場合、<ORACLE_HOME>/sysman/prov/agentpush/agentpush.propertiesファイルで次のように指定します。

    oracle.sysman.prov.agentpush.continueIgnoringFailedHost=true

    このデプロイメント方法の詳細は、ホスト・ターゲットの追加ウィザードまたはEM CLIを使用したスタンドアロン管理エージェントのインストールを開始する前にを参照してください。

  6. submit_add_host動詞を実行して、ホストの追加セッションを投入し、管理エージェントをインストールします。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host
            -host_names="List of host names."
            -platform="Platform id"
            -installation_base_directory="Installation base directory."
            -credential_name="Credential Name"
            [-credential_owner="Credential Owner"]
            [-instance_directory="Instance directory"]
            [-port="Agent port"]
            [-version_name="Gold Image Version Name"]
            [-image_name="Gold Image Name"]
            [-session_name="Deployment session name"]
            [-deployment_type="Type of agent deployment"]
            [-privilege_delegation_setting="Privilege delegation setting"]
            [-additional_parameters="parameter1 parameter2 ..."]
            [-source_agent="Source agent"]
            [-master_agent="Master agent"]
            [-input_file=properties_file:"Properties file"]
            [-predeploy_script="Predeploy script"]
            [-predeploy_script_on_oms]
            [-predeploy_script_run_as_root]
            [-preinstallation_script="Preinstallation script"]
            [-preinstallation_script_on_oms]
            [-preinstallation_script_run_as_root]
            [-postinstallation_script="Postinstallation script"]
            [-postinstallation_script_on_oms]
            [-postinstallation_script_run_as_root]
            [-configure_hybrid_cloud_agent]
            [-hybrid_cloud_gateway_agent="Hybrid Cloud Gateway Agent"]
            [-hybrid_cloud_gateway_proxy_port="Hybrid Cloud Gateway Proxy Port"]
            [-wait_for_completion]        

    [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

    表6-4は、管理対象外のホストに管理エージェントをインストールし、それによって管理対象外のホストを管理対象ホストに変換するホスト追加セッションを発行するためにサポートされているパラメータのリストとその説明を示しています。

    表6-4 ホスト追加セッションを発行するためにサポートされているパラメータ

    パラメータ 説明

    -host_names

    セミコロンで区切られた、エージェントをインストールする必要があるホスト名。

    -platform

    エージェントをインストールする必要があるホストのARUプラットフォームID。

    -installation_base_directory

    管理エージェントがインストールされるディレクトリ。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。

    -credential_name

    管理エージェントのインストールに使用する名前付き資格証明。

    -credential_owner

    名前付き資格証明の所有者。

    -instance_directory

    管理エージェントのインスタンス・ディレクトリ。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。

    -port

    管理エージェントがOMSと通信するポート。

    -version_name

    デプロイメントに使用するエージェント・ゴールド・イメージ名。emcli list_gold_agent_images を実行すると、エージェント・ゴールド・イメージのリストが表示されます。

    -session_name

    ホスト追加セッションを一意に識別するセッション名。

    -deployment_type

    管理エージェント・デプロイメントのタイプ。

    -deployment_typeオプションをsubmit_add_host動詞に指定して、共有エージェントのインストールと、管理エージェントのクローンを行えます。共有エージェントをインストールするには、-deployment_type=SHAREDを指定します。管理エージェントをクローニングするには、-deployment_type=CLONEを指定します。デフォルトでは、-deployment_typeオプションはFRESHに設定されるため、このオプションを指定しない場合、選択したホストに新規の管理エージェントがインストールされます。

    -privilege_delegation_setting

    管理エージェントのインストールとルート・スクリプトの実行に使用する権限委任設定。

    -additional_parameters

    管理エージェントをインストールするための追加のパラメータ。

    -source_agent

    クローニングされた管理エージェントをインストールするためのソース管理エージェント。

    -master_agent

    共有管理エージェントをインストールするためのマスター管理エージェント。

    -input_file

    管理エージェントのインストール入力が含まれるプロパティ・ファイル。

    -preinstallation_script

    管理エージェントのインストール前に実行するスクリプト。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。

    -preinstallation_script_on_oms

    インストール前スクリプトがOMSホストに存在することを示します。

    -preinstallation_script_run_as_root

    rootユーザーとしてインストール前スクリプトを実行します。

    -postinstallation_script

    管理エージェントのインストール後に実行するスクリプト。MS-DOS/Windows形式のパスの場合、このパラメータは二重引用符で囲ってください。

    -postinstallation_script_on_oms

    インストール後スクリプトがOMSホストに存在することを示します。

    -postinstallation_script_run_as_root

    rootユーザーとしてインストール後スクリプトを実行します。

    -configure_hybrid_cloud_agent

    管理エージェントをハイブリッド・クラウド上にデプロイできるようにします。

    -hybrid_cloud_gateway_agent

    Oracle Public Cloud仮想ホストと、プライベート・ネットワークにデプロイされたOMS間の通信チャネルを提供する管理エージェント。

    -hybrid_cloud_gateway_proxy_port

    Hybrid CloudエージェントがHybrid Cloud Gatewayプロキシと通信できるポート。

    -wait_for_completion

    ホスト追加操作を同期的に実行します。

    例:

    • プラットフォームIDを226 、インストール・ベース・ディレクトリを/opt/agent 、名前付き資格証明をoracle、権限委任設定を/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%として、ホストexample.com上でホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -privilege_delegation_setting="/usr/bin/sudo -u %RUNAS% %COMMAND%"

    • プラットフォームIDを233、インストール・ベース・ディレクトリをC:\agent 、名前付き資格証明をoracleとして、ホストexample2.com上でホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example2.com -platform=233 -installation_base_directory="C:\agent" -credential_name=oracle

    • プロパティ・ファイル/opt/inputs.txt,内に指定された入力を使用してホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -input_file=properties_file:/opt/inputs.txt

    • プラットフォームIDを226、インストール・ベース・ディレクトリを/opt/agent、ソース・エージェントをexample1.com:3872 、名前付き資格証明をoracleとして、ホストexample.com上でタイプCLONEのホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -installation_base_directory=/opt/agent -credential_name=oracle -deployment_type=CLONE -source_agent=example1.com:3872

    • プラットフォームIDを226、インスタンス・ディレクトリを/opt/agent/agent_inst、マスター・エージェントをexample1.com:3872、名前付き資格証明をoracleとして、ホストexample.com上でタイプSHAREDのホスト追加セッションを発行するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli submit_add_host -host_names=example.com -platform=226 -instance_directory=/opt/agent/agent_inst -credential_name=oracle -deployment_type=SHARED -master_agent=example1.com:3872

    submit_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help submit_add_host

  7. get_add_host_status動詞を実行して、作成したホストの追加セッションを表示します。
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status 
                          -session_name 
                          [-details] 
                          [-show_only_failed_hosts] 
                          [-host_name] 
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_operation

    この例では、ADD_HOST_SYSMAN_operationホストの追加セッションのステータスを表示します。

    特定のホストの管理エージェントに関するデプロイメント・ステータスの詳細を表示するには、get_add_host_status動詞を-host_nameパラメータを指定して実行します。たとえば:

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli get_add_host_status -session_name=ADD_HOST_SYSMAN_operation -host_name=example.com

    このコマンドはまた、特定のホストへの管理エージェントのデプロイメントのログ・ファイルの場所を表示します。デプロイメントが失敗したときは、ログ・ファイルを確認して、失敗の原因を調べることができます。各ホストにつき、ログ・ファイルは1つ作成されます。

    図6-3は、このコマンドのサンプル出力を表示します。

    図 6-5 emcli get_add_host_statusの出力


    emcli get_add_host_statusの出力

    他の方法として、管理エージェントのログ・ファイルの場所がどこにあるかは、『Oracle Enterprise Manager Cloud Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド』インストールおよび構成ログ・ファイルの概要に関する項を参照してください。

    list_add_host_sessions動詞を実行して、すべてのホストの追加セッションの詳細と進行状況を表示します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions 
                          [-host_name]
                          [-session_name]
                          [-match_all]
                          [-noheader] 
                          [-script | -format]
    

    たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli list_add_host_sessions -host_name=example.com

    この例は、example.comホストの一部分であるすべてのホストの追加セッションを表示します。

    get_add_host_status動詞や、list_add_host_sessions動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help get_add_host_status
    $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help list_add_host_sessions
    
  8. get_add_host_statusのEM CLI動詞の出力が、特定のインストール・フェーズの失敗メッセージまたは警告が表示された場合は、次のうちどちらかを実行してください。
    • エラーの説明を慎重に確認し、原因を理解し、Oracle推奨のアクションを実行することで、問題を解決します。

      • インストール詳細が同じである管理エージェントのデプロイを再試行できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host 動詞を、-retry_using_same_inputsオプションとともに使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host 
                              -session_name 
                              -retry_using_same_inputs 
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -retry_using_same_inputs

      • インストール詳細が変更された管理エージェントのデプロイを再試行することを選択できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、retry_add_host 動詞を、-update_inputs_and_retryオプションとともに使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host 
                -session_name="session_name"
                -retry_using_same_inputs | -update_inputs_and_retry"
                [-host_names="Host names"]
                [-platform="Platform id"]
                [-installation_base_directory="Installation base directory"]
                [-credential_name="Credential Name"]
                [-credential_owner="Credential Owner"]
                [-instance_directory="Instance directory"]
                [-port="Agent port"]
                [-deployment_type="Type of agent deployment"]
                [-privilege_delegation_setting="Privilege delegation setting"]
                [-additional_parameters="parameter1 parameter2 ..."]
                [-source_agent="Source agent"]
                [-master_agent="Master agent"]
                [-preinstallation_script="Preinstallation script"]
                [-preinstallation_script_on_oms]
                [-preinstallation_script_run_as_root]
                [-postinstallation_script="Postinstallation script"]
                [-postinstallation_script_on_oms]
                [-postinstallation_script_run_as_root]
                [-configure_hybrid_cloud_agent]
                [-hybrid_cloud_gateway_agent="Hybrid Cloud Gateway Agent"]
                [-hybrid_cloud_gateway_proxy_port="Hybrid Cloud Gateway Proxy Port"]
                [-wait_for_completion]

        [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli retry_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -update_inputs_and_retry -credential_name=oracle2

        この例では、ADD_HOST_SYSMAN_operation2のホストの追加セッションをoracle2名前付き資格証明を使用して、管理エージェントのデプロイメントを再試行します。

      retry_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help retry_add_host

    • 警告または失敗を無視し、必要な場合、セッションを続行します。

      • チェックを正常にクリアしたリモート・ホストのみで管理エージェントのデプロイを続行することを選択し、警告または失敗のステータスを持つホストは無視できます。

        これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host 動詞を、-continue_ignoring_failed_hostsオプションとともに使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host 
                              -session_name
                              -continue_ignoring_failed_hosts
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -continue_ignoring_failed_hosts

      • 警告または失敗のステータスを持つホストを含むすべてのホストで、管理エージェントのデプロイを続行することを選択できます。

        このオプションを選択すると、管理エージェント・インストールを続行するための前提条件を無視します。このオプションで続行するには、手動ですべての前提条件が満たされていることを確認してください。前提条件チェックの無視は、Oracle Supporの支援を得て実行するか、これらのチェックを実行しない場合の影響を十分理解したうえで行ってください。

        これをEM CLIを使用して行うには、continue_add_host 動詞を、-continue_all_hostsオプションとともに使用します。

        $<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host 
                              -session_name
                              -continue_all_hosts
                              [-wait_for_completion]
        

        [ ] に入れるパラメータはオプションであることに注意してください。

        たとえば、$<ORACLE_HOME>/bin/emcli continue_add_host -session_name='ADD_HOST_SYSMAN_operation2' -continue_all_hosts

      continue_add_host動詞に関する構文や使用法の詳細を表示するには、次のコマンドを実行します。

      $<ORACLE_HOME>/bin/emcli help continue_add_host

ノート:

この項で説明したEM CLI verbの使用方法の詳細は、『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース・ガイド』EMCLIの概要および概念に関する項を参照してください。

管理エージェントのトラブルシューティング

この項では、管理エージェントのインストール時または使用時に発生する可能性のある問題に関するヒントを示します。この項の具体的な内容は次のとおりです。

java.lang.OutOfMemoryErrorエラーによって発生する管理エージェントのクラッシュのトラブルシューティング

エージェント当たりのターゲット数の増加により、エージェントがクラッシュすることがあります。このため、エージェント・インフラストラクチャで将来的にエージェントが追加される可能性がある場合は、エージェントのインストール後ただちに、手動でJavaヒープ・サイズを増やすことが推奨されます。

ヒープ・サイズを手動で増やすには、次のステップを実行します。
  1. エージェントを停止します。
  2. 次のファイルのバックアップを実行します。

    AGENT_INST_HOME/sysman/config/emd.properties

  3. 同じファイルを開いて、agentJavaDefines=-Xmx128M -XX:MaxPermSize=96MagentJavaDefines=-Xmx[New Heap Size]M -XX:MaxPermSize=96Mに変更します。
  4. エージェントを起動します。