configure_db_ha -installSoftware

Recovery Manager (RMAN)バックアップ・モジュールをOracleホームにインストールするか、リカバリ・アプライアンスのファイル・システム・バックアップ・エージェントを1つまたは複数のデータベースのホストにインストールします。

書式
emcli configure_db_ha –installSoftware
	(
	 (–target_name="<database target name>" –target_type="oracle_database|rac_database")
	 | input_file="target_list:<full pathname of input file>"
   )
	(
	 (–install_backup_module –module_type=”ra|cloud” [-force_install_backup_module]
	 [–db_host_cred="<database host named credential>"])
	 | (–install_fs_agent [–fs_agent_host_cred=”<host named credential>”]
	 [–fs_agent_install_directory=”<full pathname of OSB client installation directory>”])
	)
	[–staging_directory=”<full pathname where Backup Module and file system backup agent installation will be staged on database hosts>”]
	[–schedule=
		{                                            
		 start_time:yyyy/MM/dd HH:mm;               
		 tz:{java timezone ID};                                     
		}]

[ ]  indicates that the parameter is optional.          
オプション
  • target_name

    単一インスタンスまたはクラスタ・データベース・ターゲット名。この操作は1つのデータベースに制限されます。この操作は、-target_name/-target_typeのかわりに-input_fileオプションを使用して、複数のデータベースで実行できます。

  • target_type

    –target_nameによって指定されるターゲットの種類。単一インスタンス・データベース(oracle_database)またはクラスタ・データベース(rac_database)です。

  • input_file

    構成される各データベースの情報を含む入力ファイル。このオプションは–target_name/–target_typeのかわりです。target_nameおよびtarget_type行はデータベースごとに必須です。db_credおよびdb_host_cred行はオプションです。これらがデータベースについて指定されると、そのデータベースについてコマンドラインで指定された資格証明の設定(ある場合)が上書きされます。–install_backup_moduleオプションを使用してバックアップ・モジュールをインストールするときは、次の書式が使用されます。

    target.0.target_name=<database #1 target name>
    target.0.target_type=oracle_database|rac_database
    target.0.db_host_cred=<database host named credential for database #1>
    target.1.target_name=<database #1 target name>
    target.1.target_type=oracle_database|rac_database
    target.1.db_host_cred=<database host named credential for database #2>
    install_fs_backup_agentオプションを使用してファイル・システム・バックアップ・エージェントをインストールするときは、次の書式が使用されます。
    target.0.target_name=<database #1 target name>
    target.0.target_type=oracle_database|rac_database
    target.0.fs_agent_host_cred=<host named credential for the host(s) of database #1>
    target.1.target_name=<databse #1 target name>
    target.1.target_type=oracle_database|rac_database
    target.1.fs_agent_host_cred=<host named credential for the host(s) of database #2>
  • install_backup_module

    Enterprise Managerソフトウェア・ライブラリに格納されているバックアップ・モジュールのバージョン(–module_type引数で指定されたタイプ)を、指定されたターゲット・データベースのOracleホームにインストールします。デフォルトでは、-force_install_backup_moduleフラグが指定されないかぎり、モジュールがインストールされるのはデータベースのOracleホームに既存のモジュールがない場合です。このモジュールは–install_osb_clientと組み合せて指定することはできません。

  • module_type

    インストールされるRMANバックアップ・モジュールのタイプ。指定できる値は、ra (リカバリ・アプライアンスのバックアップ・モジュール)とcloud (Oracle Database Cloudバックアップ・モジュール)です

  • force_install_backup_module

    -install_backup_moduleと組み合せて使用します。Enterprise Managerのソフトウェア・ライブラリに格納されているバックアップ・モジュールのバージョンを、指定のターゲット・データベースのOracleホームに強制的に(既存のバックアップ・モジュールがOracleホームにインストールされていても)インストールします。このオプションにより既存のバックアップ・モジュールは上書きされます。そのため、このオプションは、ソフトウェア・ライブラリにあるバックアップ・モジュールのバージョンが指定したターゲット・データベースへのインストールに必要なバージョンであるとわかっている場合にのみ選択してください。必須ではありません。-install_backup_moduleが渡された場合でも、データベースOracleホームに既存のモジュールがある場合、デフォルト値はバックアップ・モジュールを強制的にインストールしません。範囲: 両方

  • db_host_cred
    指定したターゲット・データベース・ホストでオペレーティング・システムのコマンドを実行するために使用できる、既存のEnterprise Managerデータベース・ホストの名前付き資格証明の名前。資格証明は、すべてのOracleホームへの書込み権限を持つユーザーのものであることが必要です。この引数が指定されない場合は、優先資格証明が使用されます。複数のデータベースが使用される場合、これにはグローバル名前付き資格証明を指定する必要があります。

    ノート:

    -input_fileオプションが使用される場合、個々のデータベースについてこのオプションが上書きされることがあります。
  • install_fs_backup_agent

    指定されたターゲット・データベースのすべてのホストにファイル・システム・バックアップ・エージェントをインストールします。

  • fs_agent_host_cred

    指定されたターゲット・データベースのすべてのホストにファイル・システム・バックアップ・エージェントのインストールを実行するために使用できる、既存のEnterprise Managerホスト特権名前付き資格証明(データベース・ホスト資格証明ではありません)。この資格証明として、ルート・ユーザーまたはルート権限が委任されているユーザーを指定する必要があります。この引数が指定されない場合、データベースに関連付けられているホスト・ターゲットの優先資格証明が使用されます。複数のデータベースが使用される場合、これにはグローバル名前付き資格証明を指定する必要があります。

  • fs_agent_install_directory

    すべてのデータベース・ホストでファイル・システム・バックアップ・エージェントがインストールされるディレクトリ。このディレクトリはすべてのホストに存在する必要があります。デフォルト・ディレクトリは/usr/local/oracle/backupです。

  • staging_directory

    データベース・ホストでバックアップ・モジュールとファイル・システム・バックアップ・エージェントのインストールがステージングされる場所のフル名。

  • schedule
    デプロイメント・プロシージャのスケジュールこの引数を指定しない場合、プロシージャは即座に実行されます。デフォルト値を指定すると、プロシージャを即時実行にスケジュールします。
    • start_time: プロシージャの実行開始時間。書式は"yyyy/MM/dd HH:mm"です。
    • tz: タイムゾーンID (オプション)
    • frequency: 有効値は、once/interval/weekly/monthly/yearlyです。frequencyをintervalに設定した場合、repeatを指定する必要があります。frequencyをyearlyに設定した場合、dayとmonthを指定する必要があります。
    • repeat: プロシージャを繰り返す頻度。(頻度がintervalに設定されている場合のみ必須です)
    • days: 曜日のカンマ区切りリスト。frequencyにweekly、monthlyまたはyearlyが必要です。frequencyがweeklyの場合、有効な値の範囲は1から7、frequencyがmonthlyまたはyearlyである場合、有効な値の範囲は1から30です。
    • months: 月のカンマ区切りリスト。frequencyがyearlyである場合にのみ必須で、有効な範囲は1から12です。
    • end_time: プロシージャ実行の終了時間。指定がない場合、プロシージャは無限に実行されます。書式は"yyyy/MM/dd HH:mm"にする必要があります
    :
例1

次の例では、リカバリ・アプライアンス・バックアップが、1つの単一インスタンス・データベース"Finance"のOracleホームにインストールされます。バックアップ・モジュールがすでにインストールされている場合、バックアップ・モジュールはインストールされません。この例では、データベースとホストの名前付き資格証明が使用されます。

	emcli configure_db_ha –installSoftware
	–target_name="Finance" –target_type="oracle_database" –db_host_cred="DB_HOST_USER"
	-install_backup_module –module_type=”ra”
例2

次の例では、Oracle Database Cloudバックアップ・モジュールが、1つのRACデータベース"Finance"のOracleホームにインストールされます。モジュールがすでにインストールされている場合は、強制インストールが実行されます。この例では、データベース・ホストの名前付き資格証明が使用されます。

	emcli configure_db_ha –installSoftware
	–target_name="Finance" –target_type="rac_database"
	–install_backup_module –module_type=”cloud” –force_install_backup_module –db_host_cred="DB_HOST_USER" 
例3

この例では、リカバリ・アプライアンスのファイル・システム・バックアップ・エージェントが、1つのクラスタ・データベース"Finance"のすべてのクラスタ・データベース・ノードのデフォルトではない場所にインストールされます。この例では、特権ホスト資格証明が使用されます。

	emcli configure_db_ha –installSoftware 
	–target_name="Finance" –target_type="rac_database"
	–install_osb_client –osb_install_directory=”/usr/local/osb12”
	–osb_host_cred=”HOST_PRIV_CRED” 
例4

次の例では、リカバリ・アプライアンスのバックアップ・モジュールが、入力ファイル"/tmp/dblist"に指定された複数のデータベースのOracleホームにインストールされます。モジュールがすでにインストールされている場合は、強制インストールが実行されます。この例では、データベース・ホストの優先資格証明が使用されます。この操作は、指定された将来の時刻にスケジュール設定されます。

	emcli configure_db_ha –installSoftware
	–input_file="target_list:/tmp/dblist" –install_backup_module 
	–module_type=”ra” -force_install_backup_module
	-schedule="start_time:2016/06/28 18:31;tz:PST;" 
例5

次の例では、リカバリ・アプライアンスのファイル・システム・バックアップ・エージェントが、入力ファイルに指定された複数のデータベースのすべてのホストのデフォルトの場所にインストールされます。この例では、優先される特権ホスト資格証明が使用されます。ファイル・システム・バックアップ・エージェントのインストール・ファイルはカスタムのステージング領域の場所にステージングされます。

	emcli configure_db_ha –installSoftware
	-install_fs_backup_agent -staging_director="tmp/stage"