36 Oracle VM Server for SPARCによる動的リソース・プロビジョニング

Oracle Enterprise Manager Cloud Controlは、仮想データセンター(vDC)を作成および管理するために、Enterprise Manager Ops Centerに統合されています。vDC内で、vServerはユーザーにとって完全なシステムとして認識され、ユーザーは、それをDBaaSプライベート・クラウドとしてオンデマンドで最適化できます。

PaaSソリューション用の統合

Oracle Enterprise Manager Ops Centerで、IaaSクラウド・プラットフォーム・サービスは、仮想データセンター(vDC)、つまり、プールされたサーバー、ストレージおよびネットワーク・リソースによりサポートされる仮想環境です。クラウド管理者は、vDCを設定してSPARC(論理ドメイン)用のOracle VMサーバーを実行します。Enterprise Manager Cloud Controlユーザーは、論理ドメインで必要に応じてvServerを自動的に作成します。各vServerは、vDCのリソースから要件を引き出します。

この項では、vDCを作成し、Enterprise Manager Cloud Controlに接続する方法について説明します。

前提条件

  • Enterprise Manager 12c Cloud Controlリリース5 (Ops CenterのEnterprise Controllerに接続するように構成された仮想サービス・アダプタ付き)。「動的リソース・プロビジョニングの開始」を参照してください。

  • 管理対象のストレージおよびネットワーク・アセットを持つEnterprise Manager Ops Centerリリース3。製品のインストールおよびアセットの検出の詳細は、Oracle Enterprise Manager Ops CenterのOracle Solarisオペレーティング・システムのインストレーション・ガイドおよび構成リファレンス・ガイドを参照してください。

  • Oracle Enterprise Manager Ops Centerクライアント・キット(2つのソフトウェア製品の間の通信を有効化する変更が含まれています)。このキットは、My Oracle Support(https://support.oracle.com/)から入手できます。

Ops Centerの最小要件は、同一配置構成です(1つのシステムでEnterprise Controller、Proxy Controllerおよび埋込みOracle Databaseをホストします)。

  • Enterprise Controllerの要件:

    • T4-1以上のSun Server

    • Oracle VM Server for SPARCを実行しているvServerにプロビジョニングされるバージョンと同じかそれ以上のバージョンのOracle Solaris 11。サポートされているバージョンはOracle Solaris 11、11.1および11.2ですが、最適パフォーマンスを得るには、Oracle Solaris 11.2の最新のSRUを使用してください。

  • Proxy Controllerの要件:

    • Enterprise Controllerと同一配置にするか、Enterprise Controller用のサーバー、ネットワークおよびオペレーティング・システムと同じ最小要件を備えたシステムで実行されていること。

  • Oracle VM Server for SPARC制御ドメインの要件:

    • Oracle VM Server for SPARC 3.1以上

    • Oracle Solaris 11、11.1および11.2。バージョンは、vServerで実行されるバージョンと同じかそれ以上である必要があります。異なるバージョンのOracle Solaris 11を提供するには、オペレーティング・システムごとに制御ドメインを作成します。

    • ストレージ・エレメントと管理ドメインの間で最適パフォーマンスを得るには、管理ドメインをホスティングしている各サーバーに、4Gb以上のファイバ・チャネルHBAと、10Gbのイーサネット・カードを搭載してください。1GBのイーサネット・カードが最小要件です。

    • ネットワーク・アセットと仮想アセットの適切なサイズは一様ではありません。このドキュメントでお薦めしている内容は、ユーザーの目的とサイト要件にも左右されます。サイジングの検討については、https://blogs.oracle.com/jsavit/entry/best_practices_top_ten_tuningのOracleブログにある、仮想アセット用のリソース調整におけるいくつかの適切な慣行を参照してください。

  • Oracle VMS Server for SPARC論理ドメインの要件:

    • Oracle VM Server for SPARC 3.1以上

    • Ops Center OSイメージ・リポジトリで使用可能なバージョンのOracle Solaris。

  • ストレージ・リソースの要件:

    • 適切なWWNにのみ公開された専用LUN。LUNは、シン・プロビジョニングではなく完全プロビジョニングする必要があります。ファイバ・チャネルLUNまたはiSCSI LUN (あるいはその両方)を使用できます。

    • ファイバ・チャネルLUNでは、1つ以上のSAN静的ストレージ・ライブラリを作成します。

    • iSCSI LUNでは、ストレージ・サーバーの検出時にSAN動的ストレージ・ライブラリが作成されますが、vDCにはこのライブラリを使用できません。少なくとも1つの静的SANストレージ・ライブラリを作成します。10Gbのイーサネット・ネットワーク接続を使用し、iSCSI接続の数を調整します。8スレッド/接続の場合: iscsiadm modify initiator-node -c 8

    • ストレージ・エレメントと管理ドメインの間で最適パフォーマンスを得るには、管理ドメインをホスティングしている各サーバーに、4Gb以上のファイバ・チャネルHBAと、10Gbのイーサネット・カードを搭載してください。1GBのイーサネット・カードが最小要件です。

  • ネットワークの要件:

    • 各制御ドメインに別々のインタフェースを提供する、分離スイッチによるファブリック。分離スイッチは、分離されたイーサネット・スイッチまたは複数のネットワーク・スイッチにまたがる非ルーティング可能なVLANのセットです。このスイッチは、仮想ネットワークをプロビジョニングするVLAN IDを提供します。

      • ホスト管理または完全管理のファブリックでは、制御ドメインにマップされるVLAN IDの範囲を予約しておく必要があります。プライベート・ネットワークが必要な場合、VLAN IDの1つを使用してオンデマンドで作成し、不要になったら削除します。

      • 管理対象外のファブリックでは、プライベート・ネットワークの作成アクションを使用してプライベート・ネットワークを手動で作成し、ネットワーク・ドメインに追加する必要があります。プライベート・ネットワークが必要な場合、使用可能なネットワークが割り当てられます。

    • 専用ネットワーク・ドメイン。デフォルト・ネットワーク・ドメインは使用しないでください。

      • OSをプロビジョニングしてvServerにアクセスするための1つ以上のパブリック・ネットワーク。パブリック・ネットワークは、vServerをプロビジョニングするためのIPアドレスのブロックを提供します。IPアドレスの数は、サポートできるvServerの数と同一です。現在と将来のすべての要件に対応できるネットワークのサイズを検討します。クラスC(たとえば、10.0.0.1/24)ネットワークを使用すると256のvServerを作成でき、クラス16Cネットワーク(たとえば、10.0.0.2/20)を使用すると4096のvServerを作成できます。

      • クラスタウェアおよび内部ホスト接続用のプライベート・ネットワーク。

    • 1つ以上のネットワーク・インタフェースに構成された、専用のVLAN IDのセット。

  • ソフトウェア・ライブラリの要件:

    • 転送レートの高いストレージ・サーバーにライブラリを配置します。

    • OSバージョンをプロビジョニングするには、Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリにそのバージョンのパッケージが含まれる必要があります。このリポジトリは、製品のインストール中に作成されます。さらに、Oracle Solaris 11 SRUライブラリをダウンロードする必要があります。

    • Oracle Solaris 11ソフトウェア・ライブラリを、アクティブに使用中のリリースおよびSRUのバージョンに制限します。

    • クライアント・キットからOracle Solaris 11ソフトウェア・ライブラリにパッケージを追加します。

PaaSソリューションの構成の概要

PaaSソリューションを設定するには、ソリューションの次の各コンポーネントに対してタスクを実行します。

Enterprise Manager Cloud Controlの構成

Enterprise Managerの仮想サービス・アダプタは、Enterprise ManagerとEnterprise Manager Ops Centerの間のインタフェースです。統合を構成するため、Ops Centerのメイン・コンポーネントであるEnterprise Controllerがステージング・サーバーとして追加されます(「ステージング・サーバーの追加」を参照)。

Oracle Enterprise Manager Ops Centerの構成が完了したら、次の情報を使用してEnterprise Manager Cloud Controlを構成します。

  • Enterprise ControllerのIPアドレス

  • クラウド・ユーザー・アカウントのユーザー名とパスワード

クライアント・キットの入手

https://support.oracle.com/に移動して、Ops Centerクライアント・キット、p21190506_121050_Generic.zipを入手します。キットは、OC DVDバンドルでも入手できます。

キットには、PaaS操作とスクリプトを有効化するために変更された、論理ドメインをプロビジョニングするパッケージが含まれます。

  • ORCLsysman-iaas-cli.pkg

  • ORCLsysman-paas-cli.pkg

  • post-script-paas-12.3.0.<buildnumber>.p5p

圧縮ファイル中のファイルを、選択した場所に展開します。これらのパッケージとスクリプトは、Oracle Solaris 11用のOps Centerリポジトリにアップロードされ、OS更新プロファイルで使用されます。

Enterprise Manager Ops Centerの構成

この項のタスクは、完了するまでに2、3時間かかります。これらのいくつかは同時に行うことができるので、ジョブの完了を待たずに別のジョブを開始できます。

  1. Oracle Solaris 11ソフトウェア・ライブラリへのクライアント・キット・コンテンツの追加

  2. vDCのネットワーク・リソースの準備: ファブリック、ネットワーク・ドメインおよびパブリック・ネットワーク

  3. ストレージ・リソースの準備: NASストレージ・ライブラリおよびSANストレージ・ライブラリ

  4. OS更新プロファイルの作成

  5. 制御ドメインのデプロイ

  6. サーバー・プールの作成

  7. vDCの作成

  8. PaaSのvDCアカウントの作成

  9. 新しいvServerタイプの作成

  10. vServerテンプレートの作成

  11. プライベートvNetの作成

  12. 統合およびPaaSの検証

vDCのリソースの構成

vDCは、ネットワーク、ストレージおよび制御ドメインのプールに依存します。これは、リポジトリ内のプロファイルに従って、現在のOSリポジトリのイメージからそのサーバーをプロビジョニングします。

Oracle Solaris 11ソフトウェア・ライブラリへのクライアント・キット・コンテンツの追加

PaaSソリューションを可能にするパッケージは、post-script-paas-12.3.0.1407.p5pです。このファイルは、My Oracle Supportからダウンロードした圧縮ファイル内にあり、圧縮ファイルの内容を抽出したディレクトリに存在します。この手順では、Op CenterのOracle Solaris 11リポジトリにファイルをインポートし、Enterprise Manager Cloud Controlステージング・サーバーとOps Centerリソース間の通信を可能にします。

「コンテンツの追加」アクションを使用して、Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリに手動でISOイメージ・ファイルを追加します。

  1. 新しいリポジトリでイメージを見つけます。
  2. ナビゲーション・ペインで「ライブラリ」を展開します。
  3. 「ソフトウェア・ライブラリ」をクリックします。
  4. 「Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリ」をクリックします。
  5. 「アクション」ペインで、「コンテンツの追加」をクリックします。

    図36-1 コンテンツの追加



  6. 「コンテンツを追加するリポジトリ」フィールドに、次の構文を使用してファイルの場所を入力します: file:///<fullpath>/post-script-paas-12.3.0.<buildnumber>.p5p

    資格証明が必要な場合、システムの資格証明のSystemDefinedSupportCredentialを指定します。

ジョブが完了したら、ライブラリの「コンテンツ」タブにファイルがリストされます。

vDCのネットワーク・リソースの準備

ファブリックは、ネットワーク・インタフェース・カードとネットワーク・スイッチから構成される物理インフラストラクチャです。ネットワーク・ドメインは、少なくとも1つのファブリックからのネットワーク・リソースを組み合せた論理インフラストラクチャです。仮想アセットが使用するネットワークは、ネットワーク・ドメインによって管理されるVLAN IDから作成されます。物理ファブリックでは、これらの仮想ネットワークが、ネットワーク・ドメインを通じて、そのタイプに応じた方法でサポートされます。ネットワーク・リソースをvDCに提供するには、適切な構造からネットワーク・ドメインを作成します。

ネットワーク・ドメインを作成するには、ネットワーク管理者のロールを持っている必要があります。

ファブリックの識別

使用可能なファブリックを確認するには、「アセット」ペインの「ネットワーク」を展開します。「ファブリック」を選択します。ファブリックごとに、中央ペインのダッシュボードに管理機能フィールドが含まれます。新しいネットワーク・ドメインに物理ネットワーク・リソースを提供する場合、次のオプションがあります。

  • 既存のホスト管理のファブリックを使用します。

  • 管理対象外のファブリックをホスト管理のファブリックに変換してから使用します。

  • 新しいホスト管理のファブリックを作成します。

  • 管理対象外のファブリックを使用します。

管理対象外のファブリックをホスト管理のファブリックに変換するにはVLAN ID範囲の割当てアクションを使用します。ファブリックをサポートする分離スイッチのVLANに一致する範囲を指定します。ファブリックが分離スイッチでサポートされない場合、構成済のルーティングされていないVLANS(たとえば、1001-1200)を表す任意のVLAN ID範囲を使用できます。

新しいホスト管理のファブリックを作成するには、次の手順に従います。

  1. ナビゲーション・ペインで、「ネットワーク」に移動し、ドロップダウン・リストからファブリックを選択します。
  2. 「アクション」ペインで、「イーサネット・ファブリックの定義」をクリックします。
  3. ウィザードで、「ファブリック名」フィールドに名前を入力します。説明を入力します。「次へ」をクリックします。
  4. VLAN IDの範囲を入力します。ファブリックが分離スイッチでサポートされる場合、スイッチのVLANに一致する範囲を指定します。ファブリックが分離スイッチでサポートされない場合、1001-1200などの任意のVLAN ID範囲を使用します。
  5. ファブリックに関連付けるネットワークを選択し、「次へ」をクリックします。
  6. サマリーを確認し、「終了」をクリックします。新しいファブリックはホスト管理型です

管理対象外のファブリックを使用するには、そのパブリック・ネットワークのセットをプライベート・ネットワークとして割り当てるか、ファブリックをホスト管理のファブリックに変換します。

ネットワーク・ドメインの作成

Ops Centerによる物理ファブリックの管理後、そのネットワーク・リソースはシステム定義のデフォルト・ネットワーク・ドメイン内に存在しますが、仮想データセンターのためにデフォルト・ネットワーク・ドメインを使用することはできません。かわりに、特にvDCを含むサーバー・プールをサポートするために、ネットワーク・ドメインを作成します。

ネットワーク・ドメインはネットワークのためのコンテナで、物理ファブリックとサーバー・プールの関係を処理します。ファブリックは、リンクやIPサブネットなどのネットワーク・リソースを提供します。ネットワーク・ドメイン内で、検出または指定されたネットワークは、割当てに使用できます。これらは、パブリック・ネットワークと呼ばれます。そのネットワーク・リソースは定義済です。もう1つのネットワークのタイプは、動的です(つまり、ネットワークは、必要時にネットワーク・ドメインで使用可能なIPアドレス領域を使用して作成されます)。これらは、特定の目的で特定のネットワーク・ドメイン内にのみ存在するため、プライベート・ネットワークと呼ばれます。

仮想データセンターを使用する場合、ネットワーク・ドメインは、プライベート・ネットワークを提供する必要があります。既存のパブリック・ネットワークにはIPサブネット・アドレスとVLAN IDがすでにあるため、仮想データセンターの既存のパブリック・ネットワークを使用するには、ネットワーク・ドメインに各ネットワークを追加し、それを静的プライベート・ネットワークにする必要があります。

ノート:

仮想データセンターをサポートするためにデフォルト・ネットワーク・ドメインを使用しないでください。デフォルト・ネットワーク・ドメインを指定することは禁止されていませんが、そのネットワークを選択することはできません。

ネットワーク・ドメインはネットワークをサーバー・プールに提供していますが、これはVLAN IDを使用した論理的な関連付けにすぎません。ネットワーク・リソースを使用するには、サーバー・プールのコントロール・ドメインをサポートする各物理サーバーに、ネットワーク・ドメイン内のファブリックに対する物理接続が含まれる必要があります。

  1. ナビゲーション・ペインで「ネットワーク」を展開します。
  2. 標準ビューにネットワークが表示されます。デフォルト・ネットワーク・ドメインが選択されています。
  3. 「アクション」ペインで、「ネットワーク・ドメインの作成」をクリックします。
  4. ネットワーク・ドメインの識別ペインで、ネットワーク・ドメインの名前と説明を入力します。タグも追加できます。
  5. ファブリックを追加するステップで、少なくとも1つのファブリックを選択します。
  6. ネットワーク作成制限は、デフォルト値を使用します。この値は、同時に使用中にできる動的プライベート・ネットワークの最大数で、設定したVLAN IDの範囲で、VLAN IDの数によって設定されます。

    プライベート・ネットワークでは、ネットワーク・ドメインの使用可能なIPアドレスのプールからIPアドレスを使用します。組織で他の目的のために使用しているIPアドレスを除外するには、それらを予約済IPアドレスの範囲表に指定します。これらのアドレスは、動的プライベート・ネットワークで使用できません。

  7. ネットワークの関連付けステップで、既存のネットワークを新しいネットワーク・ドメインに追加できます。パブリック・ネットワークとして使用するネットワークを追加します。このネットワークは、vServerをプロビジョニングするために使用されます。
  8. 確認して「終了」をクリックします。

    ジョブが完了すると、ナビゲーション・ペインに新しいネットワーク・ドメインがリストされます。

パブリック・ネットワークの構成

パブリック・ネットワークを選択して、管理対象IP範囲の編集を選択します。ネットワーク管理者が提供する、一定範囲または一連のIPアドレスを指定します。これらのアドレスは、後で論理ドメインをサポートするために使用されます。

ストレージ・リソースの準備

Ops Centerでストレージ・デバイスが検出されると、動的ストレージ・ライブラリが作成されますが、そのライブラリを使用してvDCをサポートすることはできません。そのかわりに、静的ストレージ・ライブラリを作成します。

  • 管理ドメインのメタデータを格納するNASストレージ・ライブラリを作成します。このストレージは、vDC専用です。このライブラリは他の目的に使用しないでください。

  • 操作上のデータを格納するSANライブラリを、少なくとも1つ作成します。

ストレージ・ライブラリはブロック・ストレージで、論理ユニット番号(LUN)を使用します。LUNは、LUNの形式のファイバ・チャネル・ディスクまたはiSCSIディスクによって支援されます。

SAN LUNは、ファイバ・チャネルまたはiSCSIターゲット・グループに関連付けられます。ファイバ・チャネル・ターゲットは専用の光ネットワークを使用し、iSCSIターゲットはIPネットワークを使用しますが、どちらのプロトコルでも、ターゲット・グループのターゲットは、そのターゲットのイニシエータのストレージ・リソースとして1つ以上のLUNを公開します。

どちらのプロトコルでも、はイニシエータとして機能します。ターゲット・グループおよびが、互いを適格なイニシエータおよびターゲットとして識別できるようにするには、それぞれのファイバ・チャネルのWorld Wide Number(WWN)またはiSCSI IQNが相手に登録されている必要があります。ストレージ・サーバーの検出時にストレージ・サーバーのWWNまたはIQNが記録されているため、は、ターゲットを認識します。WWNまたはIQNに割り当てられているLUNは、すべてストレージ・ライブラリで使用できます。

NASストレージ・ライブラリの作成

次に、NASストレージ・ライブラリを設定するためのタスクを示します。

  1. NAS Shareの識別

  2. NASストレージ・ライブラリの作成

NAS Shareの識別

NFSシェアは、NASストレージ・デバイス上のファイル・システムです。ユーザー・インタフェースから、管理対象ストレージ・サーバー上のシェアを表示できます。

  1. 「ナビゲーション」ペインで「アセット」を展開して、クリックします
  2. 「すべてのアセット」をクリックしてセクションを展開します。
  3. 「記憶域」セクションで、NASストレージ・サーバーをクリックします。
  4. 中央のペインで、ストレージ・シェアのタブをクリックします。
  5. シェアを表示し、サーバー・プールをサポートするために、容量は1を選択します。次の手順でこのシェアを使用します。
NASストレージ・ライブラリの作成
  1. ナビゲーション・ペインで「ライブラリ」を展開します。新しいライブラリが、「ファイルシステム記憶域」セクションに作成されます。

  2. 「アクション」ペインの新規NASソフトウェア・ライブラリをクリックします。

  3. ライブラリの名前と説明を入力します。たとえば、新しいライブラリが使用される方法を特定します。

  4. 新しいストレージ・ライブラリにはサーバー・プールを関連付けないでください。サーバー・プールは、後で作成されます。「次へ」をクリックします。

  5. デフォルトで、ウィザードには、ストレージ・デバイスのエクスポート済シェアを使用するためのオプションが表示されます。この手順ではNFSシェアを設定しているため、「その他」オプションをクリックします。

  6. NFSサーバーのURLまたはIPアドレスを入力します。

  7. (オプション)このストレージが使用するNFSのバージョンを指定できます。デフォルトで、はオペレーティング・システムのデフォルトNFSバージョンを使用します。異なるバージョンを指定するには、バージョンの変更を可能にします。

    1. NFSバージョンのオーバーライド・オプションをクリックします。

    2. NFSバージョンのドロップダウン・リストをクリックします。バージョンを選択します。

  8. 「次」ボタンをクリックして、ストレージ・ライブラリのサマリーを検討します。

  9. ジョブを送信するには、「終了」ボタンをクリックします。

ジョブが完了すると、「ナビゲーション」ペインのライブラリ・セクションに新しいストレージ・ライブラリが表示されます。

ファイバ・チャネルLUNを使用したSANストレージ・ライブラリの作成

この項では、ファイバ・チャネルLUNによって支援される静的ブロック・ストレージ・ライブラリを設定する方法について説明します。ストレージ・ライブラリのLUNの数によって、ライブラリがサポートできる仮想ホストの数が決まります。

必要なもの

ブロック・ストレージ・ライブラリを設定および使用する場合に必要なものは、次のとおりです。

  • ファイバ・チャネル・プロトコルを使用した管理対象SANサーバーによって支援されるLUN

  • ストレージ管理者のロール

ストレージ・サーバーにLUNを作成するには、そのストレージ・サーバーにログインしてターゲットとしてLUNを作成するためのユーザー・アカウントとパスワードを持っている必要があります。

ストレージ・サーバーの構成

LUNを作成してそれらをで使用できるようにする場合、ストレージ・サーバーのドキュメントで次の操作の実行方法に関する指示を参照してください。

  • イニシエータとターゲットを構成します。イニシエータ()はターゲット(LUN)を認識できなければならず、ターゲットはイニシエータはターゲットを認識できなければなりません。ストレージ・サーバーの検出時にストレージ・サーバーのWWNが記録されているため、は、ターゲットを認識します。WWNに割り当てられているLUNは、すべてストレージ・ライブラリで使用できます。ストレージ・サーバーで、イニシエータとしてのWWNを指定し、そのイニシエータにLUNを割り当てる必要があります。

  • ファイバ・チャネル・ポートでマルチパスを有効化します。マルチパスは、Oracle Solaris x86ベース・システムではデフォルトで有効ですが、Oracle Solaris SPARCベース・システムではデフォルトで無効です。stmsboot -eコマンドを使用してマルチパスを有効化します。

  • 新しいLUNを作成します。のユーザー・インタフェースに新しいLUNが表示されるまで、数時間かかることがあります。

    仮想化ホストでiSCSI LUNが使用できるかどうかを確認するには、次のコマンドを使用します。

    # iscsiadm list target -S
    

    仮想化ホストでファイバ・チャネルLUNが使用できるかどうかを確認するには、Oracle Solaris 11で次のコマンドを使用します。

    # fcadm lu
静的ブロック・ストレージSANライブラリの作成

ストレージ・ライブラリでLUNを指定するには、そのストレージ・ライブラリを使用するサーバー・プールを指定し、そのサーバー・プールで使用できるLUNの中からLUNを選択します。

  1. ナビゲーション・ペインで「ライブラリ」を展開します。
  2. 「アクション」ペインで、「新規SANストレージ・ライブラリ」をクリックします。
  3. ライブラリの名前と説明を入力します。「次へ」をクリックします。
  4. Oracle VM Serverのゲストに対してマルチパス・ストレージを有効にするオプションがあります。LDOMでLUNを共有オプションを選択すると、各論理ドメインは、サーバー・プールのいずれかのドメインを通じてそのストレージにアクセスできます。マルチパス・ストレージを有効にしない場合、論理ドメインは、そのプライマリ・ドメインを通じてストレージにアクセスします。「次へ」をクリックします。
  5. LUNの識別ステップで、使用可能なLUNのリストから1つ以上のLUNを選択します。これは、静的ブロック・ストレージ・ライブラリであるため、選択されるLUNの数によって、ライブラリがサポートできる仮想ホストの数が決まります。たとえば、8個のLUNを選択すると、8つの仮想ホストがストレージ・ライブラリを使用できます。1つのLUNを選択しておき、後でより多くのLUNを追加することができます。「次へ」をクリックします。
  6. 「サマリー」ペインでストレージ・ライブラリの詳細を確認します。
  7. 「終了」をクリックしてジョブを発行します。

ジョブが完了すると、ナビゲーション・ペインの「ライブラリ」セクションにある静的ブロック・ストレージ・セクションに新しいストレージ・ライブラリが表示されます。中央ペインに、ライブラリの「サマリー」タブが表示されます。

OS更新プロファイルの作成

Oracle Solaris 11 OS更新プロファイルは、OSプロビジョニング・プロファイルの一部としてパッケージをインストールします。この例では、統合パッケージをインストールするOS更新プロファイルの作成方法を示します。その後、このプロファイルをOSプロビジョニング・プロファイルに追加します。

  1. ナビゲーション・ペインで計画管理を展開し、プロファイルとポリシーの下の更新プロファイルを選択します。
  2. 「アクション」ペインで、「新規プロファイル」をクリックします。
  3. プロファイルの名前と説明を入力します。この場合、プロファイルはPaaS base updateです。次に、Solaris 11を選択します。
  4. デフォルト・フィルタを使用し、次のパッケージとファイルそれぞれを検索して、「インストール」アイコンをクリックします。

    SUNWhea

    SUNWsprot

    developer/assembler

    developer/java/jdk-6

    developer/java/jdk-7

    post-script-paas

  5. 「OS更新プロファイルの作成」をクリックします。更新プロファイルのリストにプロファイルが表示されます。

制御ドメインのデプロイ

Oracle VM Server for SPARCのプロビジョニング・プロファイルの作成

このプロファイルは、Oracle Solaris 11 OSをプロビジョニングし、「 OS更新プロファイルの作成」で作成したOS更新プロファイルが含まれています。

  1. ナビゲーション・ペインで計画管理セクションを選択し、プロファイルとポリシーを展開します。
  2. OSプロビジョニング・プロファイルを選択し、「アクション」ペインで「プロファイルの作成」をクリックします。
  3. OSプロファイルの作成 - OSプロビジョニング・ウィザードで次の詳細を入力します。
    • プロファイルの名前と説明。この場合、プロファイルの名前はcontrol_domain_ospです。

    • 「サブタイプ」には「Oracle VM Server for SPARC」、ターゲット・タイプにはVクラスを選択します。

    「次へ」をクリックします。

  4. 次のパラメータを選択します。
    • Oracle VM Server for SPARCのバージョンには、「Solaris 11.2 SRU 11.5.0 (LDom 3.2.0.1)」を選択します。

    • システム・ソフトウェア・グループには、solaris-small-serverを選択します。

    • Solaris 11更新プロファイルの場合、作成したOS更新プロファイル、PaaS base updateを選択します。

    「次へ」をクリックします。

  5. OS設定パラメータのデフォルト値を維持するか、現在の環境に応じて言語、タイムゾーンおよびNFS4ドメインの値を編集します。
  6. ルート・パスワードを入力してそのパスワードを確認します。
  7. マニュアルNetブートのオプションとNVRAMRCの保存オプションをクリアします。

    「次へ」をクリックします。

  8. Oracle Solaris 11 OSのユーザー・アカウントを指定します。rootログインは、Oracle Solaris 11 OSでは無効です。プロビジョニング後に、OSに対するSSHのユーザー・アカウントを作成します。アカウントのユーザー名とパスワードを指定します。

    「次へ」をクリックします。

  9. Oracle VM Server for SPARCのプロビジョニングのためにiSCSIディスクを使用しないでください。このオプションをクリアして、「次」をクリックします
  10. root(/)とスワップ・ファイル・システムはデフォルトで定義されますが、サイジングとパフォーマンスの推奨事項に従って、スワップ・サイズを変更する必要があります。一般に、この管理ドメインがサポートする各論理ドメインは、1GBを必要とします。

    スワップ・サイズは、8192MB以上を使用します。

    「次へ」をクリックします。

  11. 適切なネーミング・サービスとしてDNSを選択し、サーバー名などの詳細を記入します。

    「次へ」をクリックします。

  12. プロファイルに選択したパラメータを確認し、「終了」をクリックしてOSプロビジョニング・プロファイルを作成します。

中央ペインと、計画管理のプロファイルとポリシー・セクションにプロファイルが表示されます。

Oracle VM Server for SPARCのOS構成プロファイルの作成

OS構成プロファイルでは、オペレーティング・システムで使用するネットワーク・インタフェースを定義できます。最初に定義するインタフェースは、ブート・インタフェースであり、プライマリ・インタフェースでもあります。複数のネットワーク・インタフェースを追加できます。ターゲットにプランを適用する場合、プライマリ・インタフェースにするネットワーク・インタフェースを選択し、IPアドレスを定義できます。

  • CPUスレッドまたはコア全体、メモリー、暗号化ユニット、仮想コンソール・ポート範囲、仮想ディスク・サーバー名などの制御ドメイン構成。

  • MPxIOとSR-IOVの有効化、未使用バスのデタッチ、NVRAMRC値の保存などのオプション。

  • エージェント・コントローラをインストールするためのOS管理オプション。

  • IPMPまたはリンク・アグリゲーションを使用するためのネットワーク・オプション。

制御ドメインに推奨される最小構成については、後続の各項を参照してください。

CPUリソース割当て

システムCPUの数によって、制御ドメインのCPUスレッドの数が決まります。

  • システムCPUが16個未満の場合、制御ドメインのCPUスレッドを2に設定します。

  • システムCPUが16個から64個の間の場合、制御ドメインのCPUスレッドを4に設定します。

  • システムCPUが64個を超える場合、制御ドメインのCPUスレッドを8に設定します。

CPUリソースは、CPUスレッドまたはコア全体として割り当てることができます。コア全体は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerのデフォルト値です。コア全体として割り当てると、コアのすべてのCPUスレッドが制御ドメインに割り当てられます。たとえば、UltraSPARC T2サーバーの2つのコアを割り当てると、制御ドメインにコアの16のCPUスレッドすべてが割り当てられます。また、コア全体の割当てタイプを選択するときに、最大コア制約を設定することもできます。コア制約の最大数によって、ドメインに割り当てる必要のあるコアの数を指定します。

暗号化ユニット

暗号化ユニットは、高性能な専用暗号エンジンを備えたサポート対象プラットフォームのリソースです。これらは、Secure Sockets Layer (SSL)のWebサーバーとアプリケーション・サーバー間のネットワーク・トラフィックを暗号化および復号化するなどのタスクで使用できます。

各CPUコアには、1つの暗号化ユニットと、4つまたは8つのCPUスレッドがあります。暗号化ユニットは、コアの一部であるため、親のコアの1つ以上のスレッドを含むドメインにのみバインドされます。暗号化ユニットは、CPUスレッドの分割のように分割することはできません。たとえば、第1 CPUコアの暗号化ユニットを制御ドメインに割り当てているとします。新しい論理ドメインに第1 CPUコアのスレッドが割り当てられ、そのコアの暗号化ユニットがすでに割り当てられている場合、制御ドメインでは、その暗号化ユニットを新しい論理ドメインに割り当てることができません。暗号化ユニットの割当ては、特にコアが複数のドメイン間で分割されている場合、成功しない可能性があります。Oracle VM Serverでは、より少ない数の暗号化ユニットを割り当てる場合と、まったく割り当てない場合があります。

暗号化ユニットによってドメイン移行が可能になるため、1つ以上の暗号化ユニットを制御ドメインに割り当てる必要があります。

暗号化ユニットの使用は、論理ドメイン移行を高速化しますが、必須ではありません。暗号化ユニットの割当ては、ハードウェアのすべてで使用できるわけではありません。

RAM

制御ドメインのRAMの容量は、システムRAMのサイズとシステムの負荷に応じて異なります。

  • システムRAMが8GB未満の場合、制御ドメインのRAMを1GBに設定します。

  • システムRAMが8GBから16GBの間の場合、制御ドメインのRAMを2GBに設定します。

  • システムRAMが64GBを超える場合、制御ドメインのRAMを8GBに設定します。

Oracle Enterprise Manager Ops Centerで、論理ドメインの推奨される開始点となるデフォルト値は4GBで、最小値は1GBです。

NVRAMRC値

SPARCシステムの自動ブートでは、不揮発性RAM (NVRAM)で定義されたデフォルトのブート・デバイスを使用します。起動時に実行されたユーザー定義のコマンドは、NVRAMのNVRAMRCファイルに格納されます。SPARCマシンでOSプロビジョニング・ジョブを実行すると、Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって、構成は工場出荷時のデフォルト構成にリセットされ、NVRAMRCファイルに格納されている情報は削除されます。制御ドメインのOS構成プロファイルによって、サーバーを工場出荷時のデフォルトにリセットする前にNVRAMRCファイルに情報を保存し、リセット後にその情報をリストアするオプションが提供されます。

OS構成プロファイルを作成するには、次の手順に従います。

  1. 計画管理セクションを選択し、プロファイルとポリシーを展開します。
  2. OS構成を選択し、「アクション」ペインで「プロファイルの作成」をクリックします。
  3. プロファイルの作成 - OS構成ウィザードで名前と説明を入力します。この場合、新しいプロファイルの名前はinstall_cdoms_oscです
  4. 「サブタイプ」としてOracle VM Server for SPARCを選択します。
  5. 「次へ」をクリックします。
  6. インストールするOracle VM Server for SPARCのバージョンを選択します。このバージョンは、OSプロビジョニング・プロファイルで選択したバージョンに一致している必要があります。
  7. 推奨される最小構成に従って、制御ドメインに割り当てるリソースを指定します。残りのリソースは、論理ドメインで使用できます。
    • CPUモデル: コア全体を選択して、コアのCPUリソースを割り当てます。

    • CPUコア: 制御ドメインに割り当てるCPUコアの数を入力します。

    • 最大CPUコア: コントロール・ドメインに割り当てる必要があるCPUコアの数を入力します。

    • 「メモリー」: 管理ドメインに必要なメモリーの量を入力します。

    • リクエスト済暗号化ユニットには何も値を入力しないでください。

    • 仮想コンソール・ポート範囲: 5000から6000の間の範囲を入力します。

    • 仮想ディスク・サーバーには、デフォルト名を保持します。

    次のオプションをクリアします。

    • シングル・ルートI/O仮想化の有効化(SR-IOV)

    • 未使用バスのデタッチ

    「次へ」をクリックします。

  8. 多重化I/Oの有効化オプションを選択し、ストレージのSANやiSCSIなどのブロック・ストレージ・ライブラリを制御ドメインに関連付けられるようにします。

    「次へ」をクリックします。

  9. Oracle VM Server for SPARCのネットワーク・オプションとして「なし」を選択します。

    「次へ」をクリックします。

  10. OSプロビジョニングで使用するネットワーク・インタフェースを選択します。ネットワーク・インタフェースとそれに対応するネットワーク・インタフェースをホストする「コントローラ」を選択します。アドレス割当ては、デフォルトで静的IPの使用になっており、変更できません。

    「自動」を選択して、制御ドメインに対するネットワーク接続の仮想スイッチを自動的に作成します。仮想スイッチは、デフォルトの形式で作成されます。たとえば、ネットワークが192.0.2.0/24の場合、仮想スイッチは192.0.2.0_24として作成されます。

    「次へ」をクリックします。

  11. パラメータを確認し、「終了」をクリックしてOS構成プロファイルを作成します。

ジョブが開始され、新しいOS構成プロファイルが計画管理セクションのプロファイルとポリシーの下に表示されます。OS構成プロファイルを選択して、中央のペインにその詳細を表示することができます。

デプロイ・プランの適用

デプロイ・プランを適用してOracle VM Server for SPARCをプロビジョニングします。

デプロイ・プランを適用してOracle VM Server for SPARCをプロビジョニングする場合、インストールを完了するためには、次の情報を持っている必要があります。

  • サーバー・ハードウェアで、Oracle Enterprise Manager Ops Centerによって管理されているネットワークに物理的に接続されたネットワーク・インタフェースを取得します。

  • タグ付けされたネットワークとタグ付けされていないネットワークの両方が、ネットワーク構成でリストされます。OpenBoot PROM (OBP)を使用する場合、タグ付けされたネットワークからはブートできないため、OSプロビジョニングには、タグ付けされていないネットワークのみを使用できます。

  • ブート・インタフェースのIPアドレス。

  • MACアドレスを使用してネットワーク・インタフェースを識別する場合、ブート・インタフェースのかわりにMACアドレスを入力できます。

  • ブート後にOSを構成するために使用するネットワーク接続の詳細。複数のネットワーク構成では、最初のインタフェースは、OSプロビジョニングのステップで定義されたブート・インタフェースによって常に上書きされます。単一のネットワーク構成では、これはブート・インタフェース・ネットワークと同じです。

  • Oracle VM Server for SPARCをサーバー・プールに配置するオプションは選択しないでください。

  1. 「デプロイメント・プラン」リストでOSプロビジョニング・プランを選択します。
  2. 「アクション」ペインで、デプロイ・プランの適用を選択します。
  3. 1つ以上のアセットを選択してターゲット・リストに追加します。
  4. 最小限の相互作用で適用するプランを選択します。プロファイル・パラメータを変更する必要がある場合、任意のプロファイル値のオーバーライドを許可を選択します。
  5. プランに含まれないステップを確認しないことを選択し、「次へ」をクリックします。
  6. ウィザードによって、Oracle VM Server for SPARCをプロビジョニングするための情報が収集されます。「次へ」をクリックします。
  7. ブート・インタフェース・リソース割当てステップで、次の情報を入力します。
    • ネットワーク: ブート・インタフェースのネットワーク。

    • コントローラ: OSプロビジョニングのネットワーク・インタフェースを提供するコントローラを選択します。これは、常にOracle VM Server for SPARCのプロビジョニングのデフォルトです。

    • インタフェース: リストからnet0インタフェースを選択します。このネットワーク・インタフェースは、選択したネットワークに物理的に接続されています。

    • IPアドレス: ブート・インタフェースのIPアドレスを入力します。

    • (オプション)プライマリ・ホスト名: Oracle VM Server for SPARCのホスト名を入力します。

    ネットワーク・インタフェースをそのMACアドレスで識別する場合、「MACアドレスでネットワーク・インタフェースを識別」オプションを選択し、コントローラとインタフェースを選択するかわりにMACアドレスを入力します。

    「次へ」をクリックしてOSプロビジョニングのサマリーを参照します。

  8. OSプロビジョニングのパラメータを確認して「次へ」をクリックします。
  9. ウィザードの後続のステップでは、OS構成に関する情報を収集します。

    「次へ」をクリックします。

  10. プロファイルに定義されているネットワーク・リソースを指定します。ネットワークを選択し、ネットワークごとにネットワーク・インタフェースを選択してIPアドレスを入力します。

    リストされている最初のネットワーク・インタフェースが、ブート・インタフェースです。複数のネットワーク構成では、最初のネットワーク・インタフェースは、ブート・インタフェース・ネットワークによって常に上書きされます。OSのプロビジョニング後に、プライマリ・ネットワーク・インタフェースを選択できます。

    単一のネットワークでは、OSの構成中にブート・インタフェース・ネットワークがプライマリ・ネットワークとして定義されます。

    「次へ」をクリックします。

  11. Oracle VM Server for SPARCをサーバー・プールに追加するオプションを選択しないでください。

    「次へ」をクリックします。

  12. OS構成パラメータのサマリーを確認し、「次へ」をクリックしてジョブをスケジュールします。
  13. プロビジョニング・ジョブを即時に実行するようにスケジュールします。

    「適用」をクリックして、選択したターゲットにデプロイ・プランを適用します。

サーバー・プールの作成

サーバー・プールは、同じ仮想ネットワークと物理ネットワーク、およびストレージ・リソースにアクセスできる制御ドメインのグループです。サーバー・プールにより、ロード・バランシング、高可用性機能、およびプール内のすべてのメンバーによるリソースの共有が可能になります。

この手順は、作成したコントロール・ドメイン(作成したストレージ・ライブラリと作成したネットワーク・ドメインの両方)を含むサーバー・プールを作成します。

始める前に、コントロール・ドメインをサポートするシステムへの物理接続であるネットワーク・インタフェースを知っている必要があります。

  1. ナビゲーション・ペインのリソース管理ビューで「サーバー・プール」を選択します。
  2. 「アクション」ペインで、「サーバー・プールの作成」をクリックします。
  3. サーバー・プールの名前と説明を入力します。
  4. 「仮想化技術」リストからOracle VM Server - SPARCを選択します。
  5. 「次へ」をクリックします。
  6. サーバー・プールに追加するOracle VM Serverを選択します。

    「次へ」をクリックします。

  7. サーバー・プールに関連付ける新しいネットワーク・ドメインを選択します。ネットワーク・ドメインを選択すると、物理インタフェースの指定表には、ネットワーク・ドメインのファブリックが移入されます。
  8. 各ファブリックが各Oracle VM Serverに接続する方法を指定します。

    ノート:

    各Oracle VM Serverの「物理インタフェース」列で、Oracle VM Serverをホスティングするシステムがファブリックに接続するために使用するNICの名前を選択します。最初に表示されるNICはデフォルトではありません。使用するNICを指定する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

  9. ネットワーク・ドメイン内のネットワークとサーバー・プール内のサーバーを関連付けるには、ネットワークの追加アイコンをクリックします。ネットワークへの接続の数を1と入力します。

    「次へ」をクリックします。

  10. 各Oracle VM Serverのネットワーク構成設定を指定します。両方のOracle VM Serverは、選択したネットワークにすでに接続されています。UIに、ネットワークに対する既存の接続の詳細が表示されます。

    ネットワーク・ドメインで選択したファブリックごとにインタフェースを選択します。

    • パブリック・ネットワーク(ルーティング可能ネットワーク)をサポートするファブリックの場合、制御ドメインに対する既存のインタフェースを選択します。制御ドメインに接続されたインタフェースがない場合、イーサネット・スイッチに接続されたインタフェースを選択します。

    • ホスト管理のファブリックの場合、イーサネット・スイッチに接続されたインタフェースを選択します。結合インタフェースは使用しないでください。

    ノート:

    各Oracle VM Serverの「NIC」列で、Oracle VM Serverをホスティングするシステムがファブリックに接続するために使用するNICの名前を選択します。ステップ8で選択したのと同じNICを指定します。

    「次へ」をクリックします。

  11. プールで選択したメンバーからアクセス可能なストレージ・ライブラリが表示されます。サーバー・プールに関連付けるNASおよびSANストレージ・ライブラリを選択します。動的ストレージ・ライブラリは選択しないでください。

    「次へ」をクリックします。

  12. 配置ポリシーと自動バランシング・ポリシーを選択します。
    • 最小の相対負荷でOracle VM Serverにゲストを配置

    • サーバー・プールの自動バランシングを行わない

    • 自動回復のオプションをクリアします。

    「次へ」をクリックします。

  13. サーバー・プールの情報を確認し、「終了」をクリックしてサーバー・プールを作成します。

サーバー・プールが作成され、「アセット」セクションの「サーバー・プール」ビューに表示されます。

仮想データセンターの設定と構成

vDCの作成

vDCは、サーバー・プールからネットワーク・リソースとストレージ・リソースを継承します。vDCによって、クラウド・ユーザーは、仮想マシンを作成してアプリケーションを実行できます。クラウド・ユーザーは、各アカウントに割り当てられたパブリック・ネットワークから、またはプライベート・ネットワークを作成することで、その仮想マシンにネットワークを提供します。クラウド・ユーザーは、パブリック・ネットワークを使用するか、そのアカウントで使用するためにプライベートvNetを作成できます。クラウド・ユーザーがプライベートvNetを作成すると、動的プライベート・ネットワークが作成されるか、そのアカウントで静的プライベート・ネットワークを使用できます。

  1. 「ナビゲーション・ペイン」でvDC管理を選択します。
  2. 「アクション」ペインで、「仮想データセンターの作成」をクリックします。
  3. 最初のステップ仮想データセンターの作成 Wizardは、vDCへの導入であり、vDC作成の前提条件です。「次へ」をクリックします。
  4. 仮想データセンターの詳細の指定で、次の操作を実行します。
    • vDCの名前と説明を入力します。

    • このvDCと他のvDCを区別するためのタグを入力します。

    • 「パスワードが必要」を選択して、vDCでvServerを作成する場合に資格証明の使用を強制します。このオプションが有効な場合、クラウド・ユーザーは、SSHキーを使用して、または使用せずに、ルート・パスワードを指定する必要があります。また、クラウド・ユーザーは、Oracle Solaris 11 OSを使用するvServerを作成するときに、SSHキーまたはリモート・ユーザー資格証明を指定する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

  5. リストから新しいサーバー・プールを選択します。
  6. パブリック・ネットワークから1つ以上のブート・ネットワークを選択します。1つ以上のネットワークを選択する必要があります。

    ノート:

    ブート・ネットワークは、vServer OSのデプロイメントに必要です。アカウントでvServerを作成するには、vDCで各アカウントに1つ以上のブート・ネットワークを追加する必要もあります。また、アカウントにブート・ネットワークを割り当てて、それをそのアカウントのパブリック・ネットワークとして使用できます。

    「次へ」をクリックします。

  7. vCPUサイズ指定に次の情報が表示されます。
    • vCPUの合計数: 更新されたvCPUと物理CPUスレッドの比率におけるvDCでのvCPUの合計数。

    • vCPU当たりの平均メモリー: vCPU当たりの平均メモリー(GB)。vCPUの合計数で割ったvDCで使用可能な合計メモリー。CPUおよびメモリー・リソースを最大限に活用する場合、vServerでこの容量のリソースを使用する必要があります。

    デフォルト値を受け入れて「次へ」をクリックします。

  8. ルート・ディスクのストレージ・タイプは静的ブロック・ストレージ・ライブラリを選択します。
  9. 作成したSANストレージ・ライブラリを選択します。
  10. ボリュームとテンプレートのストレージ・タイプに静的ブロック・ストレージ・ライブラリを選択します。
  11. 作成したSANストレージ・ライブラリを選択します。

    「次へ」をクリックします。

  12. vDC構成を確認して「終了」をクリックし、vDCを作成します。vServerは、vServerタイプに従って、このvDCで実行されます。

PaaSのvDCアカウントの作成

アカウントを作成するときに、vDCからアカウントにリソースを割り当てます。vDCのすべてのアカウントに対するリソース割当ては、vDCの実際のリソースを超えることが可能です。このリソースのオーバーサブスクリプションは、計画する必要があります。必要量が増加した場合は、リソースを更新する必要があります。

  1. ナビゲーション・ペインでvDC管理を展開します。
  2. vDCを展開し、新しいvDCを選択して、「アカウント」をクリックします。
  3. 「アクション」ペインで、「アカウントの作成」をクリックします。
  4. アカウントの名前を入力します: ocadmin

    「次へ」をクリックします。

  5. アカウントのvCPU、メモリーおよびストレージの割当て制限を指定します。

    このPaaSアカウントに対して、各リソースの最大容量を指定します。

  6. プライベートvNetの数フィールドに、このアカウントのプライベートvNetの数を入力します。これは割り当てられているVLAN IDの数と同じです。「次へ」をクリックします。
  7. アカウントに割り当てるクラウド・ユーザーを選択します。右矢印キーを使用して、このクラウド・ユーザーを割当て済クラウド・ユーザーのリストに追加します。他の矢印ボタンを使用してリストを調整できます。rootユーザーは割り当てないでください。

    「次へ」をクリックします。

  8. サマリーを参照し、「終了」をクリックしてアカウントを作成します。ジョブが完了すると、新しいアカウントが作成されます。

vServerの準備

vServerは、CPU、ストレージおよびメモリー・リソースを使用するスタンドアロン・オペレーティング・システムの外部インタフェースを提供するエンティティです。vServerには、vServerの存続期間全体にわたり存在する独自のID、ローカル・ストレージ、インタフェースおよび構成があります。アカウントの割当て制限とアプリケーション要件に従って、新しいvServerの作成を決定します。

vServerを作成する場合、次のアカウント・リソースが必要です。

  • vServerタイプ: vServerタイプは、仮想CPU、メモリー、ストレージ・サイズなどのコンピューティング・リソースを定義するプロファイルです。アカウントで使用できるvServerタイプから最も適したものを選択します。vServerタイプは、vServerの作成プロセス中にクラウド・ユーザーに表示されます。

  • サーバー・テンプレート: サーバー・テンプレートは、vServerのOSプロビジョニングとOS構成を指定します。アカウントに存在しているサーバー・テンプレートから選択することも、新しいサーバー・テンプレートを作成することもできます。

  • 1つ以上の仮想ネットワーク: vServerネットワークの接続のため、vServerを作成する前に、使用可能なvNetから1つ以上のvNetを選択するか、新しいものを作成する必要があります。vServerは、vServerの作成時に仮想ネットワークにのみ割り当てられます。

新しいvServerタイプの作成

vServerタイプを作成する場合、VMホスティングの詳細として、定義されたリソースに基づいてウィザードに次の情報が表示されます。

  • 選択したリソースを備えたvServerをホストするために十分な物理リソースを持つvDCの仮想サーバーの数。

  • vDCの物理リソースの合計数でホストできるvServerの数の見積り。

  • メモリー・サイズの現在の値が選択したストレージ・サイズを超えた場合の警告。

  1. vDCを選択し、「アクション」ペインで「vServerタイプの作成」をクリックします。
  2. タイプを識別するための名前と説明を入力します。たとえば:
    • single instance DBAAS

    • RAC instance DBAAS

    • RAC big instance DBAAS

  3. vServerタイプの識別と分類に役立つタグを追加します。「次へ」をクリックします。
  4. vCPU、メモリーおよびストレージ・リソースの値を指定します。「次へ」をクリックします。Oracle Solaris 11.2の最小RAM量は2GBです。たとえば、表36-1にOracle 12c DatabaseをデプロイするDBaaSインスタンスの推奨値を示します。

    表36-1

    データ型 RAM ルート vCPU

    single instance DBAAS

    4 GB

    45 GB

    16

    RAC instance DBAAS

    5 GB

    45 GB

    16

    RAC big instance DBAAS

    12 GB

    45 GB

    16

  5. 指定した情報を確認し、「終了」をクリックしてvServerタイプを作成します。
vServerテンプレートの作成

作成した新しいOSプロファイル(更新プロファイルを含むプロビジョニングと、構成)からvServerテンプレートを作成します。

  1. vDC管理セクションでアカウントを選択します。
  2. 「アクション」ペインで、「サーバー・テンプレートの作成」をクリックします。
  3. ウィザードで、概要をスキップして「次へ」をクリックします。
  4. サーバー・テンプレートの名前と説明を入力します。

    「次へ」をクリックします。

  5. 新しいOSプロビジョニング・プロファイルを選択し、「次へ」をクリックします。
  6. リストから新しいOS構成プロファイルを選択し、「次へ」をクリックします。
  7. 情報を確認し、「終了」をクリックしてサーバー・テンプレートを作成します。

新しいテンプレートが作成され、vServerを作成するために使用できます。

プライベートvNetの作成

プライベートvNetは、アカウントに排他的に設定されるプライベート仮想ネットワークです。このvNetに関連付けられたvServerは、内部通信用のプライベート仮想IPアドレスを持ちます。このPaaSソリューションでは、RACインスタンスのみがプライベート・ネットワークを使用します。

  1. ナビゲーション・ペインでvDC管理を展開します。
  2. vDCを展開し、新しいvDCを選択して、「アカウント」をクリックします。
  3. 作成したアカウントを選択します。
  4. 「アクション」ペインで、「プライベートvNetの作成」をクリックします。
  5. プライベート仮想ネットワークの名前と説明を入力します。「次へ」をクリックします。
  6. スライド・バーを使用して要素数の値を設定します。入力した値は、13、29、61、125、253、509、1021、2045、4093および8189の値まで切り上げられます。1または5の値は使用しないでください。作成後にはネットワークのサイズを変更できないため、現在と将来の要件に対応するのに必要なサイズを指定します。
    • 要素の数は、このvNetの一部であることができるvServerの最大数でもあります。クラスCネットワーク(たとえば、10.0.0.1/24)を使用すると256のvServerを作成でき、クラス16Cネットワーク(たとえば、10.0.0.2/20)を使用すると4096のvServerを作成できます。

    • vNetsが共有か、専用か。複数のRACインスタンスが1つ以上のネットワークを共有する場合、ネットワーク・サイズを509以上に設定します。各RACインスタンスが専用のネットワークを持っている場合、ネットワーク・サイズを29または13に制限します。

  7. 「次へ」をクリックします。
  8. サマリーを確認し、「終了」をクリックしてプライベート仮想ネットワークを作成します。

    新しいプライベート仮想ネットワークが、ナビゲーション・ペインの「ネットワーク」およびvDCセクションにリストされます。

  9. プライベートvNets表で、プライベートvNetの接続アイコンを使用して、この新しいプライベート仮想ネットワークからvServerに、IPアドレスを接続します。

    ノート:

    複数のvNetsを持っている場合、各vNetを一度に1つずつ接続します。次の接続を行う前に、各ジョブの完了を待機します。

統合およびPaaSの検証

Enterprise Manager Cloud ControlおよびEnterprise Manager Ops Centerからクラウド・ユーザーへの接続をテストします。このテストでは、同じストレージおよびネットワーク・リソースを備えた2つのvServerを作成します。成功すると、一方のvServerは、他方のvServerを対象に情報を送受信できます。

vServerのボリュームの作成

次の手順を使用して、共有ディスクからボリュームを作成します。通常の運用では、Enterprise Managerはボリュームを作成します。

  1. ナビゲーション・ペインでvDC管理を展開します。
  2. vDCアカウント・リストからアカウントを選択します。
  3. 「アクション」ペインで、「ボリュームの作成」をクリックします。
  4. ボリュームの名前を入力します。

    「次へ」をクリックします。

  5. 「共有」オプションを選択します。
  6. ボリュームのサイズを入力します。

    「次へ」をクリックします。

  7. ボリュームの情報を再確認し、ボリュームを作成するには「終了」をクリックします。
  8. ジョブが完了したら、ボリュームを削除します。

テストvServerの作成

同じプライベート・ネットワークを持つ2つのvServerを作成します。

  1. ナビゲーション・ペインでvDC管理を展開します。
  2. vDCアカウント・リストからアカウントを選択します。
  3. 「アクション」ペインで、「vServerの作成」をクリックします。

    vServerの作成ウィザードが表示されます。

  4. 「vServer詳細」ステップで次の情報を入力します。
    • vServerの名前と説明。

    • vServerの識別と分類に役立つタグ。

    • 作成するvServerの数。

    • 高可用性サポート・オプションは、PaaS統合には効果がありません。

    「次へ」をクリックします。

  5. リストからサーバー・テンプレートを選択します。「次へ」をクリックします。
  6. リストからvServerタイプを選択します。「次へ」をクリックします。
  7. 使用可能なボリューム・リストから1つ以上のボリュームを選択します。矢印キーを使用して、選択したボリュームをアタッチされたボリューム・リストに移動します。

    このテストでは、同じボリュームを2つのvServerにアタッチします。

    「次へ」をクリックします。

  8. リストから1つ以上のvNetを選択します。「次へ」をクリックします。
  9. IPアドレスを割り当てるために静的な方法を選択します。
  10. IPアドレスを新しいプライベート仮想ネットワークからvServerに割り当てます。「次へ」をクリックします。

    vServerの作成後にこのステップを実行するには、プライベートvNet表で、アカウントの「ネットワーク」タブにあるvNetに接続アイコンをクリックします。

    配布グループを選択しないでください。「次へ」をクリックします。

  11. rootパスワードを指定します。「次へ」をクリックします。
  12. 「サマリー」に示されたvServerの情報を確認し、「終了」をクリックしてvServerを作成するジョブを起動します。

    ジョブが完了すると、vServerが作成されてナビゲーション・ペインにリストされます。デフォルトで、選択したvNetまたはサーバー・テンプレートからDNSなどのネーミング情報が取得され、vServerの/etc/resolv.confファイルに追加されます。

共有ストレージと接続性の確認

接続を確認するために、2つのvServerを作成します。コンソールから1つのvServerにログインして、他のvServerのIPアドレスに対してpingコマンドを使用します。これは、パブリック・ネットワークまたはプライベート・ネットワーク上で成功します。

共有ストレージを検証するには:

  • ファイバ・チャネルSANストレージの場合: fcadm lu

  • iSCSI SANストレージの場合: iscsiadm list target -S

クライアント・キットには、問題の診断に役立つnew_vDC.kshスクリプトも含まれます。Enterprise Managerは、統合を開始するとき、ファイル・パス/tmp/INPUT/bootstrap.xmlを使用してファイルを使用しますが、手動でこれを実行することもできます。

ノート:

テストを完了した後、パスワードとURLなどのセキュリティ情報を含むbootstrap.xmlファイルとoc-pass.txtファイルを削除します。

  1. サイトの情報を使用して、次の形式を持つ、bootstrap.xmlという名前のファイルを作成します。
    <bootStrap version="1.0" name="boot_strap"
    xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:noNamespaceSchemaLocation="bootstrap.xsd">
    <!-- Ops-center details required to establish connection before running the ops center commands -->
    <opsCenterDetails>
               <opsCenterURL>https://<yourhostname>.com</opsCenterURL>
                       <!-- OpsCenter credentials -->
                       <opsCenterUser>ocadmin</opsCenterUser>
                       <opsCenterHome>/opt/oracle/iaas/cli/</opsCenterHome>
               <!-- Stage location on Ops Center Host -->
               <opsCenterStageLoc>/tmp/</opsCenterStageLoc>
    </opsCenterDetails>
     
    </bootStrap>
     
  2. 次のコマンドを発行します。
    -bash-4.1$ echo password > /tmp/INPUT/oc-pass.txt
    -bash-4.1$ /opt/oracle/paas/tools/new_vDC.ksh
    
  3. 出力を確認します。
    Certificate added to truststore /export/home/ocadmin/.oracle_iaas/truststore
    Vserver types
    4159 EXTRA_LARGE Logical Domain extra-large instance type for vDC PaaS_vDC 17179869184 28          4   
    4158 LARGE       Logical Domain large instance type for vDC PaaS_vDC       8589934592  24          2   
    4157 SMALL       Logical Domain small instance type for vDC PaaS_vDC       4294967296  20          1   
    4161 paas_RAC                                                              12884901888 45          16  
    4160 paas_SI                                                               4294967296  45          16  
    Vnets
    VNET-321a93e4-2d11-4642-b3ec-3ebde6e86b04 big_private_net  big_private_net OK     172.16.0.0/20  private        
    VNET-badc34e5-021a-44c7-a7ad-d11915e04ec3 small_rac_net1   small_rac_net1  OK     192.168.0.0/28 private        
    VNET-47f06e55-7c72-4116-919f-bb940c978b8a 10.163.96.0/22.1                 OK     1x.16x.x6.0/22 public_external
    Vserver templates
    TMPL-116826d2-6a96-4217-ab16-0d4a71157028 paas_default             OK     12884901888 false            false   

問題の診断

仮想データセンターでvNetを作成できない場合、ネットワーク・ドメインを編集して、同時に提供できるプライベート・ネットワークの制限数を増加します。

制御ドメインがすでに実行中で、サーバー・プールをサポートするファブリックを変更する場合、次のようにファイバ・チャネル・コントローラを構成する必要があります。

  1. fcadm hba-port
  2. アクティブ・ポートを特定します。
  3. fcadm remote-port -p <each_portID_from_output>
  4. # cfgadm -c configure <controller_to_be_configured>