38 DBaaSクラウドでのリソースの動的なプロビジョニング

この章では、DBaaSクラウドを対象にオンデマンドでリソースを追加または削除するプロセスについて説明します。内容は次のとおりです。

リソースのプロビジョニング

仮想サービス・アダプタを設定および構成した後、必要に応じてDBaaSクラウドを対象に仮想リソースを動的に追加または削除できます。

前提条件

DBaaSクラウドに新しい仮想リソースをプロビジョニングするには、次のステップに従います。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。
  3. 「Oracle Cloud」メニューから「リソース・プロバイダ」を選択します。既存のリソース・プロバイダのリストが表示されます。次のいずれかを選択できます。
    • データベース・プール: データベース・プールを選択すると、プロビジョニング・プロシージャが完了したときに、仮想マシンが作成され、管理エージェントおよびデータベース・ソフトウェアが(プールがサブスクライブされている場合はイメージを使用して、またはプールの参照ホームを使用して)仮想マシンにデプロイされ、Oracleホームがプールに追加されます。これでプールの容量が増加します。

    • PaaSインフラストラクチャ・ゾーン: PaaSインフラストラクチャ・ゾーンを選択すると、プロビジョニング・プロシージャが完了したときに、仮想マシンが作成され、管理エージェントがデプロイされ、ホストがプールに追加されます。

  4. リストから前述のリソース・プロバイダのいずれかを選択します。「リソース」メニューから「プロビジョニング」を選択します。
  5. 「一般」ページで、「実行名」フィールドにプロビジョニング・プロシージャの名前を入力します。

    このプールが関連付けられている仮想マシン・アダプタが表示されます。

  6. 「プロビジョニングされるリソース」フィールドに、プロビジョニングする仮想マシンの数を入力します。
  7. 「次へ」をクリックします。「仮想マシン構成」ページが表示されます。

    「サービス・テンプレート」ドロップダウン・フィールドで、リストからSolarisアダプタ・サービス・テンプレートを選択します。サービス・テンプレートに定義されている構成の詳細が表示され、変更できます。

    たとえば、RACデータベースで使用するサービス・テンプレートには、プライベート・ネットワークと、スキャンIPおよび仮想IP用のパブリック・ネットワークが必要です。適切なテンプレート、VMサイズ、ネットワークおよびストレージを選択し、スタンドアロンの仮想マシンを作成するか、またはこの例を使用してクラスタ化されたデータに設定されたマルチノード・ネットワークを作成できます。各フィールドの詳細な説明は、「仮想マシン・サービス・テンプレートの作成」を参照してください

    単一インスタンス・データベースでは、仮想サーバー・タイプの選択時にデータベース・サイズを考慮する必要があります。単一インスタンス・データベースで準拠する必要のあるサイズ・ガイドラインは、次のとおりです。

    SIDB VMサイズ > OSサイズ + (3.5 * Oracleホーム・サイズ) + 予想データ・サイズ

    RACデータベースでは、次のサイズ指定ガイドラインを使用する必要があります。

    RAC VMサイズ > OSサイズ + (3.5 * Oracleホーム・サイズ) RACデータベースの場合、データはASMを使用した共有ディスクに格納されます。

  8. 「次へ」をクリックします。RACマシンをプロビジョニングする場合、クラスタ名と、スキャンIPの割当て元になるネットワークを指定します。スキャンIPは、このネットワークのIPのプールから動的に割り当てられます。
  9. 「次へ」をクリックします。プロビジョニング・プロシージャのスケジュールを指定して、「次へ」をクリックします。
  10. 情報を確認し、「発行」をクリックしてプロビジョニング・ジョブを発行します。

リソースのプロビジョニング解除

DBaaSクラウドのリソースを削除またはプロビジョニング解除するには、次のステップに従います。

  1. EM_SSA_ADMINISTRATORロールを持つユーザーとして、Enterprise Managerにログインします。
  2. 「エンタープライズ」メニューから「クラウド」を選択し、「クラウド・ホーム」を選択します。クラウド・ホームページが表示されます。
  3. 「Oracle Cloud」メニューから「リソース・プロバイダ」を選択します。既存のリソース・プロバイダのリストが表示されます。
  4. リストからデータベース・プールまたはPaaSインフラストラクチャ・ゾーンを選択します。「リソース」メニューから「プロビジョニング解除」を選択します。
  5. プロシージャの名前と説明を入力します。
  6. 「プロビジョニング解除するリソース」リージョンで、「追加」をクリックし、プロビジョニング解除する1つ以上のOracleホームを選択します。
    • 単一インスタンス・データベース: 削除するOracleホームを選択する必要があります。これらのOracleホームをホストするすべての仮想マシンが削除されます。

    • RACデータベース: クラスタに含まれるすべてのOracleホームを選択する必要があります。これにより、クラスタに含まれるすべての仮想マシンが削除されます。

  7. 「プロビジョニング解除」をクリックしてジョブを発行します。選択したOracleホームは削除され、仮想マシンはプロビジョニング解除されます。