Private Cloud Applianceアップグレード後のEnterprise Managerエージェントのリカバリ

この手順では、バージョン2.3.1からのOracle Private Cloud Applianceのアップグレードのために、Enterprise Managerエージェントのリカバリについて説明します。Oracle Private Cloud Applianceが2.3.1でない場合は、Oracle Enterprise Managerのステップが含まれるMy Oracle Supportノート2242177.1を参照してください。

ノート:

Private Cloud Appliance v2.3.3以下の場合は、Private Cloud Applianceのアップグレードを開始する前にEnterprise Managerエージェントを停止する必要があります。エージェントを停止するには、コマンド/nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.5.0.0.0/bin/emctl stop agentを実行します。
OMSとPrivate Cloud Appliance管理ノード・エージェントで、VTとサポート・プラグインを最新のバージョンにアップグレードすることをお薦めします。

rootアカウントで、oraInventoryエージェントをNFS共有の場所にバックアップします。
```
cd /u01/app
tar -cvf EMagent_oraInventory.tar oraInventory
cp EMagent_oraInventory.tar /nfs/shared_storage
```
Oracle Private Cloud Applianceラックに完全なブラックアウトを作成します。
Oracle Private Cloud Applianceラックで完全なブラックアウトを作成するには、クラウド管理者としてEnterprise Manager 13c UIにログインして、次の操作を行います:
- 「ターゲット」メニューから「プライベート・クラウド・アプライアンス」を選択します。
- 「プライベート・クラウド・アプライアンス」ホームページ・メニューから、「制御」、「ブラックアウトの作成」オプションの順に選択します。
ブラックアウトの理由を説明する適切な情報を入力します。
Oracle Private Cloud Applianceラックを更新します。
詳細は、Oracle Private Cloud Applianceの更新を参照してください。

ノート:
Oracle Private Cloud Appliance Software v2.4.3以下を実行しているか、それ以下にアップグレードする場合、ステップ4から10は必要ありません。
次のステップでは、アクティブとパッシブの両方の管理ノードに提示されているNFS共有ストレージにインストールされているOracle Enterprise Managerエージェントをリカバリします。
アクティブ管理ノードでrootユーザーとして、最初のステップで取得したoraInventoryバックアップをリストアする必要があります。
```
pca-check-master
NODE: 192.168.4.4 MASTER: True"
```
```
cp /nfs/shared_storage/EMagent_oraInventory.tar /u01/app
```
```
tar -xvf EMagent_oraInventory.tar
```
両方の管理ノードで、「Private Cloud Applianceへの管理エージェントのインストール」で作成したものと同じパスワードを、oracleユーザーにも使用します:
```
passwd oracle
```
アクティブ管理ノードでrootとして権限エージェント・スクリプトを実行します。
```
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_13.5.0.0.0/root.sh
/u01/app/oraInventory/orainstRoot.sh
```
Oracle Enterprise Managerエージェントは、ローカルOSベースの起動スクリプトではなく、Oracle Private Cloud Applianceソフトウェアの制御下にあることが必要です。したがって、アクティブ管理ノードでrootユーザーとして、スクリプトへのOSベースのrc.*リンクを削除します。
```
for x in `find /etc/rc.*/rc* | grep gcstart`; do  rm $x; done
```

rootユーザーとして、次のエージェント・インストール・ファイルをパッシブ管理ノードにコピーします(この例では、ExampleUser1がパッシブです)。

scp /etc/init.d/gcstartup root@ExampleUser1:/etc/init.d/
rsync -og /etc/oragchomelist root@ExampleUser1:/etc/oragchomelist

rsync -rog /u01/app/oraInventory/ oracle@ExampleUser1:/u01/app/oraInventory

エージェントのプッシュ中に選択した番号(「Private Cloud Applianceへの管理エージェントのインストール」を参照)のEnterprise Managerエージェント・ポートを、両方(アクティブとパッシブ)の管理ノードのファイアウォール設定に追加します:
ノート:
デフォルトでは、Enterprise Managerのエージェント・ポート3872が、Private Cloud Applianceソフトウェアによってあらかじめ設定されています。エージェントのプッシュに、このデフォルトEnterprise Managerエージェント・ポート3872を使用した場合、このステップは不要です。
Private Cloud Appliance 2.4.4以上でrootユーザーを使用する場合:
```
firewall-cmd --add-port <agent_port>/tcp --permanent
firewall-cmd --reload
```
Private Cloud Appliance 2.4.3以下でrootユーザーを使用する場合:
```
iptables -I INPUT <line_num> -m state --state NEW -m tcp -p tcp --dport <agent_port> -j ACCEPT
```
line_numは、すべてのトラフィックをブロックするiptablesルールの前の任意の行番号です。line_numは、rootユーザーとして次のコマンドを使用すると取得できます。
```
service iptables status
service iptables save
service iptables reload
```
Kubernetesを使用している場合は、アクティブ管理ノードでoracleユーザーとして次のコマンドを実行します。
```
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl setproperty agent -name preferIPv6Addresses
-value false
```
アクティブ管理ノードでエージェントのEMCTLコマンドからoracleユーザーとしてEnterprise Managerエージェントを再起動します。
```
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl stop agent
/nfs/shared_storage/oemagent/agent_inst/bin/emctl start agent
```
Oracle Private Cloud Applianceラックのブラックアウトを削除します。

ノート:

Oracle Private Cloud Appliance X3-2では、Private Cloud Applianceのアップグレードが完了し、エージェントがリストアされた後、Oracle Private Cloud Applianceで新しいFabric Interconnectターゲット機能を有効にするには、「Private Cloud ApplianceでFabric Interconnectを監視するための前提条件」が満たされていることを確認する必要があります。