Exadata Database Machineトポロジ
Database Machine管理は、すべてのハードウェア・コンポーネントとソフトウェア・コンポーネントを1つのエンティティに統合することにより、タスクのモニタリングおよび管理を簡略化します。各ターゲットを個別にモニターする必要はなく、すべてのExadata Database Machineを単一のターゲットとして参照できます。Database Machineターゲット・ホームページから、システム内の重大な問題をすべて表示し、パフォーマンスをモニターして、個別のターゲットにドリルダウンできます。
この項では、次のトポロジ項目について説明します。
Database Machineの「トポロジ」ページを使用して、クラスタまたはデータベース別にシステムのトポロジを表示できます。クラスタとは、RACデータベース、基盤となるASM、CRSなどを始めとする完全なソフトウェア・システムです。クラスタは、相互接続される1つの論理エンティティを定義します。Database Machineには複数のクラスタ、1つのクラスタ、またはいくつかの個別データベースのみを含めることができます。ハードウェア・ラックによってDatabase Machineのハードウェア・トポロジが定義され、クラスタによってDatabase Machineの論理トポロジまたはシステム・トポロジが定義されます。
クラスタまたはデータベース別にトポロジを表示できます。「トポロジ」の要素をクリックすると、その要素に関連付けられているアラート・データが表示されます。
Database Machineのすべてのコンポーネントをモニターできます。Database Machineは、ハードウェアとソフトウェアのどちらであるかとは関係なくすべてのサブコンポーネント・ターゲットをモニターします。これには、データベース、ASM、CRS、ホスト、Exadataおよびインフィニバンド・ネットワークが含まれます。
既存のDatabase Machineターゲットのトポロジを表示するには:
Database Machineの個別のターゲットへのドリルダウン
Database Machineのサブコンポーネント・ターゲット(RAC、データベース・インスタンス、Exadata Storage Serverなど)に向けて、すぐにドリルダウンできます。
個別のターゲットにドリルダウンするには:
仮想Exadataターゲットの表示
検出後、Exadataプラグインによって、Enterprise Manager Cloud Controlでモニターされる仮想マシンが表示されます。

ノート:
Database Machineホームページのスキーマ・ダイアグラムは、検出中に見つかったdatabasemachine.xml
ファイルの内容に基づいています。仮想プラットフォーム(Dom0
)は、スキーマ・ダイアグラムのラックのコンピュート・ノードとして表示されます。
Database Machine Softwareトポロジ・ダイアグラムには、物理Oracle Server、仮想Oracle Serverターゲット(DomU
)および仮想プラットフォーム・ターゲット(Dom0
)が表示されません。ただし、引き続きDomU
で実行しているホスト・ターゲットを表示します。
Exadata Database Machineターゲットの「ソフトウェア」タブには、クラスタごとにグループ化された物理Database Machine全体のすべてのクラスタ、ASM、およびデータベース・ターゲットが表示されます。

Exadataリソース使用率の表示
クラスタの配置およびデータベースの配置に対するコンピュート・リソースと記憶域リソースの使用率グラフ、データベースCPU使用率、データベース・メモリー使用率、データベースI/O使用率およびディスク・グループ領域割当てにアクセスします。Oracle Exadata Database Machineホームページから、リソースのタイプを選択して、それに応じたグラフを表示します。
コンピュート・リソース
Oracle Exadata Database Machineホームページから、「データベース・マシン」ドロップダウンをクリックし、「リソース使用率」を選択して「コンピュート・リソース」をクリックします。
次の計算リソース割当てグラフは、仮想化されたExadataで使用できます。これらのグラフは、VIプラグインの仮想マシン階層およびメトリック・データに依存します。
クラスタの配置
このグラフには、特定のExadata Database Machineラック内の物理サーバーのクラスタウェア・クラスタの配置が表示されます。これは配置グラフであるため、データ・シリーズの幅は、クラスタの最大数を持つ物理サーバーのクラスタの数を反映します。

データベース配置
このグラフには、特定のDBクラスタ用の特定のExadata Database Machineラック内の物理サーバーのデータベースの配置が表示されます。これは配置グラフであるため、データ・シリーズの幅は、特定のDBクラスタのデータベースの最大数を持つ物理サーバーのDBの数を反映します。

記憶域リソース
Oracle Exadata Database Machineホームページから、「データベース・マシン」ドロップダウンをクリックし、「リソース使用率」を選択して「記憶域リソース」をクリックします。
Exadata Storage ServerおよびExadata Storage Serverグリッドの仮想化されたExadataでは、次の記憶域リソース割当てグラフを使用できます。
Exadata Storage Server
Exadata Storage Serverホーム・ページには、ターゲットのステータスおよびパフォーマンスに関するグラフと詳細情報を示す次のセクションがあります。

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概要: Exadata Storage Server可用性ステータスの詳細、ヘルス詳細、I/Oリソース・マネージャ・ステータスおよびサーバー・バージョンが示されます
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パフォーマンス: IOリクエストに対するハード・ドライブおよびフラッシュのレスポンス時間、ディスク・タイプごとに平均化されたキュー内のI/O数が示されます。
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容量: ストレージ・サーバーで使用可能な各種ストレージの容量詳細が示されます
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ハード・ドライブおよびフラッシュの合計使用可能容量
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保存オブジェクト、保存オブジェクト以外、未使用領域に関するフラッシュ・キャッシュの領域情報。このセクションには、ロギングに使用されるフラッシュのサイズに関する情報も示されます。
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ASMディスク・グループの容量情報
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I/Oアクティビティ: 使用可能なストレージ・ドライブの使用率、レイテンシ、スループットなどのパフォーマンス情報が示されます。このセクションには、フラッシュ・キャッシュの読取り/書込み、スマート・スキャンI/Oのスループット、インフィニバンド・ネットワークのスループット、スマート・ログ効率およびIORMブーストも示されます。
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データベースごとのI/O分散: 使用可能なストレージ・ドライブのI/O使用率が上位5位までのデータベースに関する情報が表示されます。「その他」は、その他のデータベースの集計です。このセクションには、上位5位までのデータベースとその他のデータベースについて、ハード・ドライブのI/Oサービス時間およびフラッシュI/Oサービス時間も表示されます。
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インシデントと問題: ターゲットのアラートがリストされます
データベースI/O使用率
データベースI/O使用率グラフには、このExadata Database MachineのExadata Storage ServerごとのデータベースI/O使用率が表示されます。
データベースI/O使用率グラフにアクセスするには、Exadata Storage Serversホームページから、「データベースごとのI/O分散」セクションに移動して「すべてのデータベースのI/O分散」をクリックします。
データベースごとのI/O分散:

すべてのデータベースのI/O分散 - グラフィック・ビュー:

すべてのデータベースのI/O分散 - 表形式ビュー:

データベースごとのワークロードの分散
「データベースごとのワークロードの分散」グラフには、ハード・ドライブおよびフラッシュのデータベース・ワークロード・パフォーマンスと、フラッシュ・キャッシュ領域の使用量が示されます。
「データベースごとのワークロードの分散」グラフにアクセスするには、Exadata Storage Serversホームページから、「データベースごとのI/O分散」セクションに移動して「IORM設定」をクリックします。
「フラッシュ・キャッシュ領域使用量」グラフにアクセスするには、「フラッシュ・キャッシュ領域使用量」タブをクリックします。
フラッシュ・キャッシュ領域使用量:

ハード・ドライブおよびフラッシュのパフォーマンスに対応するグラフを表示するには、「パフォーマンス」タブをクリックします。
このセクションには、ハード・ドライブとフラッシュのデータベース・ワークロード・パフォーマンスが示されます。ワークロード・パフォーマンスのランクに基づいて、データベースをフィルタできます。上位5位までのデータベース、ランク・ベースのページ区切り、特定のデータベースなどのフィルタを適用したのグラフを表示できます。データベース・ワークロード・パフォーマンス・モニタリングから、プラガブル・データベースおよびコンシューマ・グループにドリルダウンできます。次に、いくつかのグラフの例を示します。
すべてのデータベースのIORM待機時間(ハード・ドライブおよびフラッシュ・ドライブ):

すべてのデータベースのI/O使用率および平均の小さいI/Oレスポンス時間(ハード・ドライブおよびフラッシュ・ドライブ):

Exadata Storage Serverグリッド
Exadata Storage Server Gridホームページには、すべてのExadata Storage Serverについて集計されたステータスとパフォーマンス・データが表示されます。各セクションは、個別のExadata Storage Serverターゲットに対して示されるものと同様です。
Exadata Storage Serverグリッド・ホームページの例:

Exadata Storage Serverグリッド・ホームページの「容量」セクションには、選択したクラスタのASMディスク・グループ容量が表示されます。
I/O使用率グラフとデータベースのワークロード分散グラフは、「データベースごとのI/O分散」セクションで「すべてのデータベースのI/O分散」リンクと「IORM設定」リンクをクリックすることで表示できます。表示されるグラフは、グリッドのExadata Storage Serverメンバー・ターゲットから集計された情報です。グラフの詳細は、「データベースI/O使用率」および「データベースごとのワークロードの分散」を参照してください。
Exadata Database Machineターゲットの削除
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Oracle Exadata Database Machineのすべてのメンバーを削除します。メンバー・ターゲットが別のデータベース・マシンのターゲットと共有されている場合は、そのメンバー・ターゲットは削除されず、モニターが継続します。つまり、このデータベース・マシンのターゲットにのみ関連付けられている場合に、メンバー・ターゲットが削除されます。
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そのOracle Exadata Database Machineのシステム・メンバーのみを削除します。他のメンバー・ターゲットは削除されず、モニターが継続します。必要な場合、それを別のOracle Exadata Database Machineに関連付けることができます。
ノート:
Enterprise Managerから、インフィニバンド・スイッチ、ILOM、Ciscoスイッチ(RoCEとAdmin)およびPDUのターゲットを削除する場合は、それらのSNMP構成を手動で削除する必要があります。
Oracle Exadata Storage ServerやOracle Exadataコンピュート・ノードなどのターゲットについては、選択したオプションに基づいてSNMPのサブスクライブ解除が自動的に実行されます。
Exadata Database Machineターゲットを削除するには:
ノート:
コンピュート・ノードのホスト・ターゲットおよび別のOracle Exadata Database Machineターゲットのメンバー・ターゲットでもあるターゲットは削除されません。システムおよび非システムのターゲットには次のものがあります。
システム・ターゲット:
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Oracle Exadata Database Machine
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Oracle Infinibandファブリック(Enterprise Manager 13cターゲット)
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Oracle Exadata Storage Serverグリッド
非システム・ターゲット:
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Oracle Exadata Storage Server
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Oracle Exadata KVM
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システム・インフラストラクチャ・スイッチ
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システム・インフラストラクチャPDU
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システム・インフラストラクチャ・ラック
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Oracle Infinibandスイッチ(Enterprise Manager 13cターゲット)
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Oracle Engineered System Ciscoスイッチ(Enterprise Manager 13cターゲット)
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Oracle Engineered System PDU (Enterprise Manager 13cターゲット)
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Oracle Engineered System ILOMサーバー(Enterprise Manager 13cターゲット)
Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムの更新
このスキーマ・ダイアグラムは、Exadata Database Machineのコンポーネントの配置とステータスを示しています。
場合によっては、Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムはコンポーネントを正しく表示しません。たとえば:
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Exadata Database Machineを正常に検出しても、一部のコンポーネントがExadataスキーマ・ダイアグラムで正しく表示されません。コンポーネントのかわりに空のスロットが表示されます。
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Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムは、個々のコンポーネントが正常に稼働していることを示す「red/down」としてコンポーネントのステータスを表示します。
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Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムのスロットでコンポーネントの順序を再配置します。
これらのタスクを実行するには、スキーマ・ダイアグラムからコンポーネントを削除して、正しいコンポーネントを追加する必要があります。
Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムからのコンポーネントの削除
Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムからコンポーネントを削除するには:
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「ターゲット」メニューから「Exadata」を選択します。
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「Oracle Exadataデータベース・マシンおよびクラウド・サービス」ページで、変更するOracle Database Machineターゲットを選択します。
Enterprise Managerによって、選択したデータベース・マシンのOracle Exadata Database Machineホームページが表示されます。
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Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムで、削除するコンポーネントを右クリックし、「ターゲットの削除」をクリックします。
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ポップアップ・ダイアログ・ボックスで正しいコンポーネントを選択していることを確認して、「OK」をクリックします。
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Exadata Database Machineスキーマ・ダイアグラムがリフレッシュされ、空のスロットが示されます。