1 プラグインの概要
Oracle Exadataプラグインの機能
モニタリングおよび通知機能
Oracle Exadataプラグインと、関連するシステム・インフラストラクチャおよびVirtual Infrastructureのプラグインを使用すると、Enterprise Manager Cloud Control 13cからExadata Database Machineのターゲットをモニターできます。こうしたプラグインにより、サポート対象のExadataハードウェアおよびソフトウェアとのシームレスな統合が実現するため、Exadata Database Machineのどのターゲットについての通知も受け取れるようになります。次のような機能があります。
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Exadata Database MachineをEnterprise Managerのターゲットとしてモニタリングする機能。
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Enterprise ManagerでのExadata Storage ServerのI/Oリソース管理機能を含む、Exadata Database Machineターゲットのモニタリング。
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Exadata Database MachineコンポーネントのSNMP通知のサポート。
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サービス・ダッシュボードの簡易な構成を含む、Enterprise Manager Cloud Controlからのダッシュボード・レポートの作成のサポート。
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コンピュート・ノードのクライアント・ネットワーク・ホスト名のサポート。
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機能が強化されたインフィニバンド・ネットワーク障害の検出およびインフィニバンド・スキーマのポート状態のレポート。
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すべてのExadata Database Machineコンポーネントに必要なEnterprise Managerのモニタリング・エージェントの変更。
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マルチテナント・データベース(CDB/PDB)環境でのIORM:
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PDBレベルの詳細内訳の付いたCDBレベルI/Oワークロード・サマリー
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Oracle Database 12c以降のI/Oリソース管理。
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各Exadata Storage ServerにあるCDBおよびPDB用I/O使用率に関するExadata Database Machineレベルの物理的ビジュアライゼーション
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データベース・リソースの管理UIへの統合リンク
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ロック・ダウンしたExadata Storage Serverの検出のサポート。
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EM 13cリリース以降、Exadataプラグインでは、新しく導入されたOracle Systems Infrastructure Plug-inによって提供される高度なハードウェア・モニタリング機能を利用できるようになりました。ユーザーは、各種ハードウェア(ラックを含む)のフォトリアルな構成図を表示して、ハードウェア・コンポーネントごとの障害をモニターできます。
ハードウェア・サポート機能
Oracle Exadataプラグインを使用すると、次に示すように、Exadata Database Machineの広範なターゲットのパフォーマンスを最適化できます。
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次を含むOracle SuperCluster:
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構成の例:
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LDOM: Controlドメイン、IO/guestドメイン
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ゾーン: グローバル、非グローバル
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SuperClusterエンジニアド・システムに存在するExadata Database Machine関連コンポーネントの検出、モニター、管理
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詳細は、「Oracle SuperClusterサポート」を参照してください。
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マルチ・ラックのサポート:
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次の検出の使用事例をサポート:初期の検出、ラックの追加
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隣接ラックのスキーマ
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ストレージ拡張ラック・ハードウェアのサポート。
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完全なパーティションのサポート:
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Exadata Database Machineラックの、複数のDatabase Machineへの論理的分割。
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各パーティションは、単一のOneCommandデプロイメントで定義されている。
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コンピュート・ノードはパーティション間で共有されていない。
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複数のパーティションが同じインフィニバンド・ネットワークで接続されている。
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同じパーティションのコンピュート・ノードが同じクラスタを共有している。
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ターゲットの検出中にカスタマイズ済DBM名を指定する機能。
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ユーザーは各DBMの各コンポーネントを確認して選択できる。
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検出後のスイッチの追加機能を含め、モニター対象のネットワークの一部としてインフィニバンド・スイッチのすべてまたは一部を選択する(または選択しない)柔軟性。
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Exadata Database Machine間で共有されるExadata Storage Serverの一部またはすべてを選択する柔軟性。
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Exadata拡張(XT)ストレージのサポート: XTストレージ・サーバーにはフラッシュ・ドライブがないため、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlはフラッシュ関連のすべてのモニタリング機能を自動的に抑止して、XTストレージに適したIOリソース管理の設定のみを提示します。XTストレージで構成されたExadata X8システムは、検出時にOracle Enterprise Manager Cloud Controlにより自動的に認識され、対応するExadata Storage Serverターゲットは自動的に基礎となるストレージ・サーバー・タイプに適応します。
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Exadata Database Machineターゲットの増加する種類のサポート。サポートされているハードウェアの詳細は、Oracle Exadata Database Machineでサポートされているハードウェアおよびソフトウェアを参照してください。
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インフィニバンド・スイッチのセンサー障害の検出(電源ユニット・センサーおよびファン検出センサーを含む)。
ターゲット検出機能
Oracle Exadataプラグインでは、ターゲット検出プロセスを効率化および簡素化できます。次のような機能があります。
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検出中に、Exadataプラグインをエージェントにプッシュする。
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検出の前提条件として、次の更新がチェックされます。
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重要な構成要件のチェック。
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databasemachine.xml
またはcatalog.xml
ファイルのいずれかが存在し、読み取り可能であることを確認するチェック。 -
検出済のターゲットが再検出されないようにする。
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資格証明検証および名前付き資格証明のサポート。
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Exadata Database Machineターゲットにカスタム名を適用する機能。
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クライアント・アクセス・ネットワークを使用した検出のサポート。
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Exadata Database MachineコンポーネントのSNMP通知設定の自動化。
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クライアント・ネットワーク・ホスト名を持つコンピュート・ノードの検出のサポート
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Enterprise Manager Cloud ControlのExadata検出ウィザードを使用することで、13cを使用しているExadata Database Machineターゲットの検出が可能。
- ターゲット・タイプが12cの既存のExadata Database Machineターゲッは、13cターゲット・タイプに変換可能。詳細は、コンソールを使用したターゲット・タイプ12cのDatabase Machineターゲットの13cへの変換を参照してください。
ノート:
Exadata Database Machineターゲットは、メトリックに対して、OOBデフォルトしきい値で構成されています。オラクル社によって追加で提供されているテンプレートはありません。
Exadata Storage Serverグリッド・ホームページおよびExadata Storage Serverホームページの機能
Exadata Storage Serverグリッド・ホームページおよびExadata Storage Serverホームページは、次の機能を提供します。
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フラッシュおよびハード・ディスクに関する粒度の細かいパフォーマンス・サマリーを提供します。
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フラッシュ・キャッシュおよびスマート・スキャンの効率を強調した使用状況統計を提供します。
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フラッシュ・スペース使用状況に関する詳細なサマリーを提供します。
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次のメトリックが提供されます。
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フラッシュおよびハード・ディスクによるI/O時間の配布。
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データベース1個当たりのIORM待機
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Exadataパフォーマンス・ページの機能
「パフォーマンス」ページには、次の機能があります。
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フラッシュ・ドライブとハード・ドライブのパフォーマンスの対照比較。
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複数のExadata Storage Server間でのパフォーマンス比較
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ハードウェア制限に達するワークロードを特定するためのフラッシュ・ドライブとハード・ドライブのパフォーマンス使用率。
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I/Oがハードウェアの制限に達したときのパフォーマンスに関する問題の診断に役に立つ、Exadata Storage Serverパフォーマンス・チャートの提供。
Oracle Exadata Database Machineでサポートされているハードウェアおよびソフトウェア
Exadata Database Machine構成のサポート
ハイパーバイザー・サポート
Exadata Database Machineのモニタリングおよび管理では、XenおよびKVMの両方のハイパーバイザーがサポートされます(動作保証されたExadata構成で使用する場合)。
マルチ・ラックのサポート
Enterprise Managerでは、前述のリスト(ハイパーバイザー・サポート)に示したサポート対象マシン・タイプのOracle Database Machineによる複数接続ラックの管理がサポートされます。また、スタンドアロンのシングル・ラックとして存在できない次の2つのラックは、マルチ・ラック内でモニターできます。
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ストレージ拡張ラック
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コンピュート・ノード拡張ラック
パーティション化のサポート
次のパーティション構成がサポートされています。
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パーティション化されたExadata Database Machine - Database Machineを複数にするための、Database Machineラックの論理的分割。パーティション化されたExadata Database Machine構成は、Enterprise Manager Cloud Control 13cに完全にサポートされるために、次の条件を満たす必要があります。
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各パーティションは、単一のOneCommandデプロイメントで定義されている。
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Exadata Storage Serverおよびコンピュート・ノードは、パーティション間で共有されません。
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複数のパーティションが同じインフィニバンド・ネットワークで接続されている。
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同じパーティションのコンピュート・ノードが同じクラスタを共有している。
パーティション化されたExadata Database Machineの想定される動作は、次のとおりです。
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Exadata Database Machine、Exadataグリッドおよびインフィニバンド・ネットワークのターゲット名は検出時に自動的に生成されます(たとえば、
dbm1.example.com
というDatabase Machine、dbm1.example.com_2
というDatabase Machine、dbm1.example.com_3
というDatabase Machineなど)。ただし、ユーザーは検出の最終ステップでこれらのターゲット名を変更できます。 -
すべてのインフィニバンド・スイッチが、パーティションごとにExadata Database Machineの一部として選択されている必要があります。インフィニバンド・スイッチは、別のパーティションに含まれるExadata Database Machineの以降のターゲットに自動的に追加されることはありません。KVM、PDUおよびCiscoスイッチは、各パーティションのDatabase Machineターゲットに対して個別に選択できます。
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ユーザーは各Database Machineの各コンポーネントを確認して選択できる。
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IPv6のサポート
Enterprise Managerは、IPv6によって構成されたExadata環境のモニタリングと管理をサポートしています。詳細は、My Oracle Supportで入手可能なExadata Database MachineのIPv6サポート・ステータス(ドキュメントID. 2056895.1)を参照してください。
Oracle SuperClusterサポート
LDOM専用環境上でソフトウェア・バージョン1.1(DBドメイン)を使用するOracle SuperClusterのみがサポートされています。前のバージョンのOracle SuperClusterは、2012年10月のQMUリリースに更新すれば互換性を持たせることができます。この要件を確認するには、システムにインストールされたcompmon pkg
のバージョンをチェックしてください(pkg info compmon
または pkg list compmon
コマンドを使用してチェックします)。次の最小バージョンのcompmonがインストールされている必要があります。
pkg://exa-family/system/platform/exadata/compmon@0.5.11,5.11-0.1.0.11:20120726T024158Z
次のハードウェア構成がサポートされています。
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Oracle SuperCluster:
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T4-4
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T5-8
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M6-32
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M7
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M8
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M12-2S
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ノート: Enterprise Manager Systems Infrastructureプラグインでは、eXtended System Control Facility (XSCF)によるファームウェア・モニタリングをサポートしていません。
次のソフトウェア構成がサポートされています。
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LDOM
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制御ドメイン
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IO/Guestドメイン
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ゾーン
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グローバル
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非グローバル
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次のソフトウェア・バージョンがサポートされています。
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Oracle SuperCluster V1.1以降
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Oracle SuperCluster V1.0.1 + 10月版のQMU
サポートされているコンポーネント・バージョン
サポートされているExadataコンポーネント・バージョンの詳細は、My Oracle Supportで次のノートを参照してください。
- Oracle Enterprise ManagerプラグインでサポートされるExadataシステム・ソフトウェアおよびハードウェアのバージョン(ドキュメントID 1626579.1)。このノートでは、Exadataソフトウェアの特定のバージョンおよびExadataハードウェアの特定の世代をサポートするために必要なOracle Enterprise Managerおよびプラグインのバージョンに関する情報を提供します。
- Exadata Cisco Catalystスイッチに必要なEnterprise Managerのバージョン(ドキュメントID 2449150.1)
- Exadata Database MachineおよびExadata Storage Serverのサポートされているバージョン(ドキュメントID 888828.1)
サポートされているオペレーティング・システム
Oracle Exadataプラグイン13.5.1では、(OMSとエージェントがインストールされた)次のオペレーティング・システムがサポートされています。
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次の管理サーバー・プラグイン(すべてのOMS認定プラットフォーム):
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POWER Systems (64ビット)上のIBM AIX
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HP-UX Itanium
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Linux x86およびx86-64
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Microsoft Windows x64 (64ビット)
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Oracle Solaris on SPARC (64ビット)
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Oracle Solaris on x86-64 (64ビット)
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ExadataおよびSupercluster用のエージェント・プラグイン
- Exadataプラグイン + SIプラグイン + VIプラグイン(Exadataの場合)
- Exadataプラグイン + SIプラグイン(SSCの場合)
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Linux x86-64
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Oracle Solaris on x86-64 (64ビット)
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Oracle Solaris on SPARC (64ビット)