第VI部 アプリケーション・パフォーマンスのモニタリング

分散アプリケーションのモニタリングには複数の製品を使用する必要がありますが、それぞれの製品はアプリケーション・パフォーマンスの異なる側面を検証します。この部の章ではこれらの製品を単独で、または組み合せて使用して、アプリケーションをモニターする方法について説明します。また、これらの製品のインストール、構成および操作に必要なワークフローの概要を説明します。この部は、次の章で構成されています。

  • 「パフォーマンスのモニタリング」では、分散アプリケーションのモニタリング・プロセスを説明します。パフォーマンスのモニターに使用するRUEI、JVMDおよびEMについて、そしてエンドツーエンド・モニタリングの設定方法について説明し、様々なモニタリング・コンテキストにわたりセキュリティ・スキームがどのように適応するかを取り上げます。

  • 「ユーザー操作性の理解」では、RUEIを使用してユーザーが製品を操作する仕組みを理解する方法を説明します。RUEIが収集する測定値を使用して、ユーザー・インタフェース設計の有効性、Webサーバーおよびインターネットの応答性、そしてユーザー操作の正常性を評価できます。

  • 「実行情報の詳細の取得」では、「Java仮想マシン診断」を使用してコード実行の詳細を確認し、競合状態、ブロックされたスレッド、メモリー・リークなどの問題を特定する方法を説明します。

  • 「ビジネス・アプリケーションのモニタリング」では、ビジネス・アプリケーションの作成方法、ビジネス・アプリケーションに関するユーザー操作性およびトランザクション・パフォーマンスの概要と詳細をEnterprise Manager (EM)コンソールを使用して取得する方法を説明します。

  • 「エンドツーエンド・パフォーマンスのモニタリング」では、RUEIおよびJVMDを組み合せて使用し、ユーザー操作性からマシンレベルの詳細まで、問題のトラブルシューティングを行う方法の例を示します。

この部の章は、最初から最後まで順番に読んでいただくようになっています。説明されている個々のコンポーネントのいずれかに精通している場合でも、コンポーネント間の移動方法を説明する項を参照することをお薦めします。

この部に記載された情報は網羅的なものではありません。これは概要というよりも地図です。モニタリング・コンポーネントの動作を説明する資料の大半は、他のマニュアルにあります。別の資料へのクロス参照は、便宜上提供されているものです。