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1 コネクタの概要

サポートされるバージョン

PagerDutyコネクタは、PagerDutyのバージョン2のREST APIコンポーネントを通じて通信し、Oracle Enterprise Manager Cloud Control 13cリリース5 (13.5.0.0.0)以降のバージョンで機能します。

チケット生成の内容

このコネクタによって生成されたチケットには、Enterprise Managerインシデントについての関連情報が含まれています。この情報には、Enterprise Managerコンソールへのリンクも含まれていて、ヘルプ・デスク・アナリストはインシデントを解決するためにEnterprise Managerの診断および解決機能を利用できます。

Enterprise Mangerでは、チケットIDおよびPagerDutyインシデントへのリンクは、インシデントのコンテキストで表示されます。 これにより、Enterprise Manager管理者が迅速にチケットにアクセスすることが容易になります。

チケットの自動発行

チケットの自動発行とは、Enterprise Managerの照合ルールに対してチケットを自動的に作成または更新することを示します。 基礎となるイベントまたはインシデント属性の変更に対して、チケットをオープン/更新する必要のある一連のイベントまたはインシデントを定義できます。 たとえば、「警告」から「クリティカル」へのイベント重大度の変更によって、関連するチケットを更新できます。

関連項目:

Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドインシデント管理の使用の章。

チケットがオープンされると、基礎となるイベント重大度の変更など、インシデント属性または基礎となるイベント属性のその後の更新によって、チケットが更新されます。 Enterprise Managerでインシデントがクリアされると、チケットが更新され、必要に応じてPagerDutyに移動してチケットをクローズできます。

チケットの手動発行

PagerDutyインシデントは、Enterprise Managerのオープン・インシデントに応じて、Enterprise Managerコンソールから手動でオープンできます。 PagerDutyコネクタによって、チケットの詳細は該当するインシデントと選択したチケット・テンプレートに基づいて移入されます。

チケット・テンプレート

チケット・テンプレートは、PagerDutyにリクエストを送信する前に、Enterprise ManagerのインシデントをPagerDutyインシデント形式に変換するためのXML変換スタイル・シートです。 チケット・テンプレートでは、Enterprise Managerインシデントと、それに関連するイベントの属性をPagerDutyのチケット属性にマップする方法を指定します。

チケットの自動発行では、ルールを設定するときに、構成されているコネクタを選択し、テンプレート・リストからチケット・テンプレートを選択します。 選択したチケット・テンプレートは、PagerDutyにチケット発行リクエストを送信するときに使用されます。 チケットの手動発行では、チケットの作成リクエストを発行する前に、コネクタ・インスタンスとチケット・テンプレートを選択する必要があります。

PagerDutyコネクタには、いくつかの即時利用可能なデフォルトのチケット・テンプレートが含まれています。 機能的なニーズに応じて、デフォルトのテンプレートをカスタマイズできます。 事前に作成されているこれらのテンプレートは、カスタマイズする前にバックアップすることをお薦めします。

猶予期間

猶予期間により、同じイベントの繰返しで頻繁に作成されるインシデントのために、多数のチケットを作成する必要がなくなります。

たとえば、イベントが発生し、Enterprise Managerでインシデントが作成されます。 チケットを作成するよう定義したルールにより、チケットはPagerDutyで強制的に作成されます。 猶予期間が1時間のときにイベントが午前10時00分にクリアされる場合は、それによってインシデントとチケットがクリアされます。 同じイベントが午前11時00分より前に再発生して、別のインシデントの作成が強制された場合、この新しいチケットの作成は猶予期間の機能によって停止され、かわりに同じチケットが再オープンされます。 ノート: これは、PagerDutyでチケットが解決されない場合にのみ機能します。

ノート:

PagerDutyでは、チケットが「クローズ済」ステータスに設定されると、再オープンできなくなります。 したがって、猶予期間内に再度トリガーするインシデントでは、チケットを再オープンできず、注釈を付けるのみです。

猶予期間内でのインシデントの発生に対してチケットを再オープンする場合は、インシデントがクリアされたときに、チケットのステータスを「クローズ」ではなく「解決」に設定してください。 これにより、猶予期間内に同じインシデントが再発した場合に、PagerDutyコネクタがチケットを再オープンできるようになります。

再試行

「コネクタ構成」ページで使用できる「再試行」セクションでは、失敗したチケット・リクエストを、構成可能な有効期限内に再試行する必要があるかどうかを指定できます。

「再試行」オプションを有効にすると、リクエストが初めて失敗したときにチケッティング・リクエストを再送信するかどうかを指定するオプション、および再試行を中止するまでの時間を指定するオプションを使用できます。 Enterprise Managerでは、リクエストが成功するか、または再試行間隔の期限が切れるまで、2分ごとに再試行します。