4 デプロイ後の構成

この章では、管理エージェントが正常にデプロイされた後で実行するタスクについて説明します。

この章で説明する項は、次のとおりです。

JDBCドライバの設定

次のステップに従って、Sybase Adaptive ServerプラグインにjConnectを設定します。

  1. jConnect JDBCドライバのバージョン7.0をダウンロードします。

    1. SAPのWebサイトにアクセスします。

      https://support.sap.com/swdc
      
    2. アクティブなSAPサポート資格情報を使用してログインします。

    3. ページの左側で、「Databases」を選択します。

    4. 「SAP Adaptive Server Enterprise」を選択します。

    5. SAPサポート資格情報を使用して再認証します。

    6. 「Database Patches」を選択します。

    7. 「SAP ASE FOR BUSINESS SUITE」を選択します。

    8. 「SAP ASE 16 DBCLIENT BUS.SUITE」を選択します

    9. ドライバを配置する適切なプラットフォーム(Oracle Management Agentホスト)を選択します。

      - AIX 64ビット

      - HP-UX on IA64 64ビット

      - Linux on x86_64 64ビット

      - Oracle Solaris on SPARC 64ビット

      - Windows on x64 64ビット

    10. 「ASEBC1600002」のチェック・ボックスを選択し、「Add to Download Basket」をクリックします。

    11. SAPサポート資格情報を使用して再認証します。ダウンロード・バスケットに追加されたら、ポップアップ・ダイアログ・ボックスを閉じます。

    12. 「Maintain Download Basket」をクリックします。

    13. ポップアップ・ウィンドウで、説明列の「ASEBC1600002」をクリックします。

    14. WebブラウザでファイルASEBC1600002_0-20012477.SARのダウンロードが開始されます。

    15. SAPのsapcar.exe抽出ユーティリティを使用して、ダウンロードされた.sarファイルを抽出します。これは、Windowsホストで実行する必要があります。詳細は、「SAPCARのダウンロード」を参照してください。

    16. .sarファイルを抽出した後、jconn4.jarファイルがsybjdbc\jconn4.jarディレクトリに配置されている必要があります。

  2. 存在しない場合は、$ORACLE_HOME\plugins\dependencies\oracle.em.ssad\jdbcdriver\ディレクトリを作成します。

  3. JDBCドライバ・ファイル(jConn.jar)を$ORACLE_HOME\plugins\dependencies\oracle.em.ssad\jdbcdriver\ディレクトリにコピーします。

SAPCARのダウンロード

次のステップに従って、SAPCARをダウンロードします。

  1. SAPのWebサイトにアクセスします。
  2. アクティブなSAPサポート資格情報を使用してログインします。
  3. ページの左側で、「Support Packages and Patches」を選択します。
  4. 「Browse by」を選択します。
  5. 「Additional Components」を選択します。
  6. 「SAPCAR」を選択します。
  7. 「SAPCAR 7.21」を選択します。
  8. .sarファイルを抽出するために使用するプラットフォームを選択します。
    • AIX 64ビット

    • HP-UX on IA64 64ビット

    • HP-UX on PA-RISC 64ビット

    • Linux on IA32 32ビット

    • Linux on IA64 64ビット

    • Linux on Power 64ビット

    • Linux on x86_64 64ビット

    • Linux on zSeries 64ビット

    • OS/400

    • Solaris on SPARC 64ビット

    • Solaris on x86_64 64ビット

    • Windows Server on IA32 32ビット

    • Windows on IA64 64ビット

    • Windows on x64 64ビット

    • z/OS 64ビット

  9. 「SAPCAR_0-80000935.EXE」のボックスを選択し、「Add to Download Basket」を選択します。
  10. 「Maintain Download Basket」を選択します。
  11. 「Description」列の「SAPCAR」をクリックし、SAPCAR_0-80000935.EXEファイルのダウンロードを開始します。SAPサポート資格情報を使用した再認証が必要になる場合があります。
  12. SAPCAR_0-80000935.EXEおよびASEBC1600002_0-20012477.SARファイルをホスト・システムにコピーします。
  13. sapcar.exeコマンドを実行し、.sarファイルを抽出します。次に例を示します。
    # ./SAPCAR_0-80000935.EXE -xvf ASEBC1600002_0-20012477.SAR
    
  14. 抽出したフォルダsybjdbcで、jconn4.jarをコピーして適切なプラグインJDBCパスに移動します。

TCP/IPポート情報の構成

次の項では、TCP/IPポートを有効にするため、および特定のSybase ASEインスタンスのTCP/IPポートを探すために必要な情報について示します。

TCP/IPポートの有効化

Sybase Adaptive Server Enterpriseのすべてのエディションについて、次の手順を実行します

  1. Sybase Adaptive Server Configuration Managerで、左側のパネルから「Sybase Adaptive Server Network Configuration」を選択し、Sybase Adaptive Serverインスタンスに移動します。

    右側のパネルには、指定したSybase Adaptive Serverのすべてのプロトコルとそのステータスが表示されます。

  2. TCP/IPが有効になっていることを確認します。
  3. (TCP/IPが無効の場合)「TCP/IP」を右クリックして「Properties」を選択します。「TCP/IP Properties」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  4. 「Protocol」タブで、「enabled」を選択して「Apply」をクリックします。
  5. Sybase Adaptive Serverインスタンスを再起動します。

TCP/IPポートの検出

特定のSybase Adaptive ServerインスタンスのTCP/IPポート番号を検索するには、次の問合せを実行します。

Select address_info from syslisteners 

この問合せを実行すると、ホスト・アドレスとポート番号が返されます。

監視対象インスタンスの追加

プラグインが正常にデプロイできたら、次のステップに従って、プラグイン・ターゲットをCloud Controlに追加します。これにより、ターゲットが集中的な監視および管理の対象になります。

  1. 図4-1に示すように、「設定」メニューから、「ターゲットの追加」「ターゲットの手動追加」の順に選択します。

    図4-1 「ターゲットの手動追加」メニュー


    「ターゲットの手動追加」メニュー

  2. 「ターゲットの手動追加」ページ(図4-2)で、「ターゲット・モニタリング・プロパティを指定してターゲットを宣言的に追加」を選択し、「ターゲット・タイプ」としてSybase Adaptive Server Enterpriseを選択して「モニタリング・エージェント」を選択、「手動追加」をクリックします。

    図4-2 ターゲットの手動追加ページ


    ターゲットの手動追加ページ

  3. 「Sybase Adaptive Server Enterpriseの追加」ページ(図4-3)で、プロパティに次の情報を入力します。
    • ターゲット名: すべてのCloud Controlターゲットに使用される一意のターゲット名(SybaseServer_Hostnameなど)。これは、Cloud Controlでの表示名です。この名前は、Cloud Control内のすべてのユーザー・インタフェースで、このSybase Adaptive Serverターゲットを表すために使用されます。

    • Sybase ASEの資格証明の監視

      • Sybase ASEのユーザー名: mon_roleのデータベースの有効なユーザー。

      • Sybase ASEのパスワード: データベース・ユーザーに対応するパスワード。

      • Sybase ASEのパスワードの確認: パスワードのエントリを確認します。

    • Sybase ASEのホスト資格証明

      • ユーザー名: Sybaseのホストのオペレーティング・システム・アカウント。このアカウントは、Sybaseユーザーでもある必要があります。

      • パスワード: ホスト・ユーザー名に対応するパスワード。

      • パスワードの確認: パスワードのエントリを確認します。

    • プロパティ

      • JDBCドライバ: オプションのパラメータ。この値を次の形式で指定します。

        com.sybase.jdbc3.jdbc.SybDriver
        
      • JDBC URL: URLを次の形式で指定します。

        jdbc:sybase:Tds:<hostname>:<port>
        

        JDBC URLの引数はデータソースを表します。パラメータの定義は次のとおりです。

        jdbc:sybase: 接続先がSybase ASEサーバーであることを示します。

        サーバー: データベース・サーバーの完全修飾ホスト名またはIPアドレス。

        port: データベース・サーバーに割り当てられたTCP/IPサーバー・ポート番号(0〜65535の整数)。Sybase ASEのデフォルト・ポートは5000です。

  4. 「接続テスト」をクリックして、入力したパラメータが正しいことを確認します。

図4-3 Sybase Adaptive Server Enterpriseの追加ページ


Sybase Adaptive Server Enterpriseの追加ページ

プラグインをデプロイして、環境内で1つ以上のターゲットを監視するように構成した後、プラグインの監視設定をカスタマイズできます。これにより、環境の特別な要件を満たすようにメトリックの収集間隔およびしきい値の設定を変更できます。メトリックの収集を1つ以上無効にした場合、メトリックなどに関するレポートに影響を与える可能性があります。

プラグインの検査および検証

プラグインでデータの収集が開始するまで数分間待機した後、次のステップを使用して、プラグイン・ターゲットがEnterprise Managerで適切に監視されていることを検査および検証します。

  1. 「すべてのターゲット」ページでSybase Adaptive Serverターゲット・リンクをクリックします。Sybase ASEのホームページが表示されます(図4-4)。

    図4-4 Sybase ASEターゲットのホーム・ページ


    Sybase ASEターゲットのホームページ

  2. 「ターゲット」メニューから「監視」「メトリック収集エラー」の順にクリックして、トリック収集エラーが報告されていないことを確認します。
  3. 「ターゲット」メニューで「情報パブリッシャ・レポート」をクリックして、Sybase ASEターゲット・タイプのレポートを表示し、レポートが表示されていること、およびエラーが報告されていないことを確認します。
  4. 「ターゲット」メニューで、「構成」「最新収集」をクリックし、構成データが表示されていることを確認します。構成データがすぐに表示されない場合は、「最新の構成」ページで「リフレッシュ」をクリックします。
  5. 「ターゲット」メニューで「分析」をクリックすることによって分析ページを表示できることを確認してください。Sybase ASEの分析ページが表示されます(図4-5)。

    図4-5 Sybase ASEターゲットの分析ページ


    Sybase ASEターゲットの分析ページ

プラグインのアンデプロイ

プラグインをアンデプロイするステップは、Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイドプラグインの管理を参照してください。