Oracle機械学習モデルの登録および使用

Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data WarehouseのOracle機械学習モデルを登録して使用すると、Oracle Analyticsのデータをスコアリングできます。データに機械学習モデルを適用するには、データ・フロー・エディタを使用します。

Oracle AnalyticsではOracle機械学習モデルをどのように使用できますか。

Oracle Analyticsでは、Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data WarehouseからOracle機械学習モデルを登録して使用できます。

Oracle AnalyticsでOracle機械学習モデルを使用すると、データ・セットで実行できる予測分析のレベルが大幅に向上しますが、これは、データとモデルがデータベースに存在し、データのスコアリングも結果のデータ・セットの格納もデータベースで行われるためです。これにより、Oracle機械学習の実行エンジンを使用して、大規模なデータ・セットをスコアリングできます。

次のデータベースのデータ・ソースにあるOracle機械学習モデルを登録して使用できます:
  • Oracle Autonomous Data Warehouse
  • Oracle Database

Oracle Analyticsでは、Oracle Machine Learning for SQL API (OML 4 SQL)を使用して作成された分類、回帰、クラスタリング、異常または特徴抽出マイニング・クラスに、データベースのOracle機械学習モデルを登録できます。登録して使用できるOracle機械学習モデルは、データベース権限によって決まります。

Oracle Analyticsでは、予測モデルも作成できます。Oracle Analytics予測モデルとはを参照してください。

Oracle機械学習モデルを登録して使用する一般的なワークフロー

ここでは、Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data WarehouseからOracle機械学習モデルを登録する一般的なタスクと、データ・セットにモデルを適用してプロジェクトで使用する方法を示します。

タスク 説明 詳細情報
Oracle機械学習モデルの登録 Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data Warehouseの接続を使用して、Oracle機械学習モデルを検索し、Oracle Analyticsで使用できるように登録します。

Oracle AnalyticsへのOracle機械学習モデルの登録

モデルのビューの検査とビジュアル化 モデルのビューのリストにアクセスし、モデルの統計、ターゲット値分布、およびアルゴリズム設定などの登録されているモデルについての情報をさらに学習します。モデルのビューをビジュアル化すると、モデルをよりよく理解して利用するのに役立ちます。

登録済Oracle機械学習モデルの検査

登録済Oracle機械学習モデルのビューのビジュアル化

データ・フローを使用したデータへのモデルの適用 Oracle機械学習モデルをデータに適用するデータ・フローを作成し、予測されたトレンドとパターンを含むデータ・セットを生成します。

データ・セットへの予測モデルまたは登録済Oracle機械学習モデルの適用

Oracle AnalyticsへのOracle機械学習モデルの登録

Oracle機械学習モデルをデータの予測に使用するには、Oracle Analyticsに登録されている必要があります。Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data Warehouseデータ・ソースに存在するモデルを登録して使用できます。

  1. ホーム・ページで、「ページ・メニュー」をクリックし、「MLモデルの登録」をクリックします。
  2. 「MLモデルの登録」ダイアログで、接続を選択します。
    「登録するモデルの選択」ダイアログに、Oracle Machine Learning for SQL API (OML 4SQL)を使用して作成された分類、回帰、クラスタリング、異常、または特徴抽出マイニング・クラスのデータベースのOracle機械学習モデルが表示されます。

    必要な場合は、「接続の作成」をクリックして、使用するOracle機械学習モデルが含まれているOracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data Warehouseのデータ・ソースへの接続を作成します。

  3. 「登録するモデルの選択」ダイアログで、登録するモデルをクリックし、モデルの情報を確認します。たとえば、そのモデルの作成に使用されたモデル・クラスとアルゴリズム、モデルの予測ターゲット、モデルがトレーニングされた列、モデルの予測、パラメータです。
  4. 「登録」をクリックします。
  5. ホーム・ページで「ナビゲータ」をクリックし、「機械学習」をクリックしてモデルが正常にインポートされたことを確認します。

登録済Oracle機械学習モデルの検査

Oracle Analyticsに登録したOracle機械学習モデルに関する情報にアクセスし、確認できます。

登録されているモデルの詳細の表示

Oracle機械学習モデルの詳細情報を表示すると、モデルの理解およびデータの予測に適しているかどうかの判断に役立ちます。モデルの詳細には、モデル・クラス、アルゴリズム、入力列、出力列およびパラメータが含まれます。

モデルを登録すると、その詳細情報が含まれます。この情報は、Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data Warehouseから取得されます。
  1. ホーム・ページで、「ナビゲータ」をクリックし、「機械学習」をクリックします。
  2. 「モデル」タブをクリックします。
  3. モデルを選択し、「アクション」メニューをクリックして、「検査」を選択します。
  4. 「詳細」をクリックしてモデルの情報を表示します。

登録されているモデルのビューとは

Oracle機械学習モデルを作成すると、モデルに関する特定の情報を含むビューが生成され、データベースに格納されます。Oracle Analyticsを使用してモデルのビューのリストにアクセスし、ビューに含まれる情報のビジュアル化に使用できるデータ・セットを作成します。

ビューには、モデルの統計、ターゲット値分布、アルゴリズム設定などの登録されているモデルに関する情報が含まれます。作成されるビューの数および種類は、モデルのアルゴリズムによって決定されます。そのため、Naive Bayesアルゴリズムから作成されたモデルには1セットのビューがあり、ディシジョン・ツリー・アルゴリズムから作成されたモデルには、異なるセットのビューがあります。たとえば、ディシジョン・ツリー・モデル用に生成されるビューは次のとおりです:
  • スコアリング・コスト・マトリックス - 分類モデルのスコアリング・マトリックスを示します。ビューには、actual_target_valuepredicted_target_valueおよびcostが含まれます。
  • グローバル名/値ペア - モデルに関連するグローバル統計(モデルの作成で使用される行の数や収束ステータスなど)を示します。
  • ディシジョン・ツリー統計 - ディシジョン・ツリー内の個々のノードに関連付けられている統計を示します。統計には、ノード内のデータのターゲット・ヒストグラムが含まれます。ツリー内の各ノードについて、このビューにはpredicted_target_valueactual_target_valueおよびnodeサポートに関する情報が含まれます。

各ビューの名前は一意です(DM$VCDT_TESTなど)。ビュー名の生成に使用される書式はDM$VAlphabet_Model Nameです:

  • DM$V - 登録されているモデルから生成されるビューの接頭辞を表します。
  • Alphabet - 出力モデルのタイプを示す値を表します。たとえば、Cは、ビュー・タイプがスコアリング・コスト・マトリックスであることを示し、Gは、ビュー・タイプがグローバル名/値ペアであることを示します。
  • Model Name - 登録されているOracle機械学習モデルとそのビューの名前が入ります。たとえば、DT_TESTです。

ビューの詳細は、Oracleデータベース・バージョンのドキュメントを参照してください。

Oracle Analyticsは、登録されているモデルのビューのリストを提供します。ただし、ビューにアクセスしたり、ビジュアル化できるのは、Oracle Database 12cリリース2以降の場合のみです。初期バージョンのOracle Databaseを使用している場合、Oracle Analyticsを使用してビューにアクセスしたり、ビジュアル化することはできません。

登録されているモデルのビュー・リストの表示

登録されているモデルのビューはデータベースに格納されていますが、Oracle Analyticsを使用してモデルのビューのリストを表示できます。

ビューには、モデルのサイズ、設定およびモデルで使用されている属性などの情報が含まれています。この情報は、モデルをよりよく理解して利用するのに役立ちます。

ノート:

Oracle Database 12cリリース2以降の場合、ビューにアクセスしたり、ビジュアル化できます。初期バージョンのOracle Databaseを使用している場合、これらのビューはデータベースに存在しません。また、Oracle Analyticsを使用してアクセスしたり、ビジュアル化することはできません。
  1. ホーム・ページで、「ナビゲータ」をクリックし、「機械学習」をクリックします。
  2. 「モデル」タブをクリックします。
  3. 登録されているモデルを特定し、そのモデルの「アクション・メニュー」をクリックして、「検査」をクリックします。
  4. 「関連」タブをクリックしてモデルのビューのリストを表示します。

登録済Oracle機械学習モデルのビューのビジュアル化

登録されているモデルのビューをビジュアル化すると、モデルをよりよく理解して利用するのに役立つ情報が得られます。

ノート:

Oracle Database 12cリリース2以降の場合、ビューにアクセスしたり、ビジュアル化できます。初期バージョンのOracle Databaseを使用している場合、これらのビューはデータベースに存在しません。また、Oracle Analyticsを使用してアクセスしたり、ビジュアル化することはできません。
データ・セットを作成する際、モデルのビュー名とデータベース・スキーマ名がわかっている必要があります。次のタスクを使用して名前を確認し、データ・セットを作成してビューの情報をビジュアル化します。
  1. ホーム・ページで、「ナビゲータ」をクリックし、「機械学習」をクリックします。
  2. 登録されている機械学習モデルを特定し、そのアクション・メニューをクリックします。「検査」をクリックします。
  3. 「詳細」をクリックして、「モデル情報」セクションが展開されていることを確認します。「DBモデル所有者」フィールドに移動し、データベース・スキーマ名を書き留めます。
  4. 「関連」をクリックしてビューの名前を特定し、書き留めます。「閉じる」をクリックします。
  5. 「ホーム」ページで、「作成」「データ・セット」の順にクリックします。
  6. 機械学習モデルとそのビューを含む接続を選択します。
  7. データ・セット・エディタで、「詳細」タブで特定したデータベース・スキーマ名を参照し、クリックします。
  8. 「関連」タブで特定したビューを選択し、列をダブルクリックしてデータ・セットに追加します。「追加」をクリックします。
  9. 「プロジェクトの作成」をクリックしてビジュアライゼーションを作成します。