5.4.2.3 SQL*Loaderベースのデータのロード
SQL*Loaderベースのデータのロードでは、グラフ・データをOracle Databaseにロードするのに、Oracle SQL*Loaderを使用します。SQL*Loaderにより、外部ファイルからOracle Databaseの表にデータがロードされます。この場合、指定した入力ストリームの頂点(またはエッジ)は、スプリッタ・スレッドにより複数のチャンクの間に広がります。各チャンクは、SQL*Loaderを使用して、チャンク内のすべての要素を一時作業表に挿入する、異なるローダー・スレッドにより処理されます。使用されるスプリッタおよびローダー・スレッドの数は、ユーザーが指定した並列度(DOP)によって決定されます。
すべてのグラフ・データが一時作業表にロードされた後、グラフ・ローダーは一時作業表に格納されたすべてのデータをプロパティ・グラフVT$およびGE$表にロードします。
次のコード・フラグメントは、並列度48でSQLベースのパラレル・データ・ロードを使用し、Oracleフラット・ファイル形式の頂点およびエッジ・ファイルからグラフ・データをロードします。APIを使用するには、SQL*Loaderへのパスを指定する必要があります。
String szUser = "username";
String szPassword = "password";
String szDbId = "db18c"; /*service name of the database*/
String szOPVFile = "../../data/connections.opv";
String szOPEFile = "../../data/connections.ope";
String szSQLLoaderPath = "<YOUR_ORACLE_HOME>/bin/sqlldr";
OraclePropertyGraph opg = OraclePropertyGraph.getInstance( args, szGraphName);
opgdl = OraclePropertyGraphDataLoader.getInstance();
opgdl.loadDataWithSqlLdr(opg, szUser, szPassword, szDbId,
szOPVFile, szOPEFile,
48 /* DOP */,
true /*named pipe flag */,
szSQLLoaderPath /* SQL*Loader path: the path to
bin/sqlldr*/,
true /*rebuild index */,
"pddl=t,pdml=t" /* options */);
JDBCベースのデータのロードと同様に、SQL*Loaderベースのデータのロードは、1つのファイル、複数のファイル、パーティション、およびファインチューニングを使用して、パラレル・データ・ロードをサポートします。
サブトピック:
-
複数のファイルを使用したSQL*Loaderベースのデータのロード
-
パーティションを使用したSQL*Loaderベースのデータのロード
-
ファインチューニングを使用したSQL*Loaderベースのパラレル・データ・ロード
複数のファイルを使用したSQL*Loaderベースのデータのロード
SQL*Loaderベースのデータのロードは、複数ファイルからの頂点およびエッジ、またはデータベースへの入力ストリームのロードをサポートします。次のコード・フラグメントは、パラレル・データ・ロードAPIを使用し、複数の頂点およびエッジ・ファイルをロードします。この例では、2つの文字列配列szOPVFiles
およびszOPEFiles
が入力ファイルの保持に使用されます。
String szUser = "username";
String szPassword = "password";
String szDbId = "db18c"; /*service name of the database*/
String[] szOPVFiles = new String[] {"../../data/connections-p1.opv",
"../../data/connections-p2.opv"};
String[] szOPEFiles = new String[] {"../../data/connections-p1.ope",
"../../data/connections-p2.ope"};
String szSQLLoaderPath = "../../../dbhome_1/bin/sqlldr";
OraclePropertyGraph opg = OraclePropertyGraph.getInstance( args, szGraphName);
opgdl = OraclePropertyGraphDataLoader.getInstance();
opgdl. loadDataWithSqlLdr (opg, szUser, szPassword, szDbId,
szOPVFiles, szOPEFiles,
48 /* DOP */,
true /* named pipe flag */,
szSQLLoaderPath /* SQL*Loader path */,
true /* rebuild index flag */,
"pddl=t,pdml=t" /* options */);
パーティションを使用したSQL*Loaderベースのデータのロード
大きいプロパティ・グラフの処理中に、SQL*LoaderベースのデータのロードAPIにより、論理パーティション化を使用して、Oracleフラット・ファイル形式のグラフ・データをOracle Databaseにロードできます。各パーティションは、グラフ・データ・ファイルの頂点(またはエッジ)のサブセットを表します。ファイルのサイズはほぼ、パーティションの数で分割されたファイル内の異なる要素IDの数です。各パーティションは[0, Number of partitions – 1]の範囲の、整数IDで識別されます。
パーティションでパラレル・データ・ロードを使用するには、使用するパーティションの合計数と、パーティション・オフセットを、loadDataWithSqlLdr
APIで使用される基本パラメータに加えて、指定する必要があります。グラフ・データ・ファイルまたは入力ストリームをデータベースに完全にロードするには、定義したパーティションの数だけ、データ・ロード操作を実行する必要があります。たとえば、2つのパーティションを使用してファイルからグラフ・データをロードするには、オフセット0および1を使用した2つのデータ・ロードAPIコールが必要です。データ・ローダーへの各コールは複数のスレッド、または1つのシステムまたは複数のシステムでの別個のJavaクライアントを使用して処理できます。
この方法は、1つの頂点ファイル(または入力ストリーム)および1つのエッジ・ファイル(または入力ストリーム)で使用されることを意図したものであることに注意してください。さらに、このオプションでは頂点およびエッジでの索引および制約を無効にすることが必要です。これらの索引および制約は、すべてのパーティションがロードされた後で再作成される必要があります。
パーティションを使用したJDBCベースのデータのロードの例は、パーティションを使用したSQL*Loaderベースのロードとして動作するように、容易に移行できます。必要な変更は、API loadData()
をloadDataWithSqlLdr()
で置き換え、SQL*Loaderの場所などの追加の入力パラメータを指定するだけです。
ファインチューニングを使用したSQL*Loaderベースのパラレル・データ・ロード
SQL Loaderベースのデータ・ロードは、要素をプロパティ・グラフ・インスタンスへロードするときに使用されるIDオフセットと同様に、ロードされる行からのデータのサブセットの微調整をサポートします。ファイルから読み取る行の最大数と、頂点およびエッジの両方のオフセット行番号を指定して、ファイルからロードするデータのサブセットを指定できます。この方法では、行の最大数が読み取られるまで、データはオフセット行番号からロードされます。最大行数が-1の場合、ロード・プロセスはファイルの終わりまでデータをスキャンします。
グラフ・データ・ファイルにはいくつかのID衝突が含まれることがあるので、SQL Loaderベースのデータのロードでは、頂点およびエッジのIDオフセットを定義できます。この方法では、ロードされた各頂点のIDは、元の頂点IDおよび指定した頂点IDのオフセットの合計から取得されます。同様に、ロードされた各エッジのIDは、元のエッジIDおよび指定したエッジIDのオフセットの合計から生成されます。頂点およびエッジ・ファイルは相関関係がある必要があります。ロードされたエッジに対する入出力頂点IDは指定した頂点IDオフセットに対して変更されるからです。この操作は、1つのパーティションを使用したデータのロードでのみサポートされます。
次のコード・フラグメントは、指定したグラフ・データ・ファイルから最初の100個の頂点およびエッジをロードします。この例では、IDオフセットは指定しません。
String szUser = "username";
String szPassword = "password";
String szDbId = "db18c"; /* service name of the database */
String szOPVFile = "../../data/connections.opv";
String szOPEFile = "../../data/connections.ope";
String szSQLLoaderPath = "../../../dbhome_1/bin/sqlldr";
// Run the data loading using fine tuning
long lVertexOffsetlines = 0;
long lEdgeOffsetlines = 0;
long lVertexMaxlines = 100;
long lEdgeMaxlines = 100;
long lVIDOffset = 0;
long lEIDOffset = 0;
OraclePropertyGraph opg = OraclePropertyGraph.getInstance( args, szGraphName);
OraclePropertyGraphDataLoader opgdl = OraclePropertyGraphDataLoader.getInstance();
opgdl.loadDataWithSqlLdr(opg, szUser, szPassword, szDbId,
szOPVFile, szOPEFile,
lVertexOffsetlines /* offset of lines to start loading
from partition, default 0*/,
lEdgeOffsetlines /* offset of lines to start loading from
partition, default 0*/,
lVertexMaxlines /* maximum number of lines to start
loading from partition, default -1
(all lines in partition)*/,
lEdgeMaxlines /* maximum number of lines to start loading
from partition, default -1 (all lines in
partition) */,
lVIDOffset /* vertex ID offset: the vertex ID will be
original vertex ID + offset, default 0 */,
lEIDOffset /* edge ID offset: the edge ID will be
original edge ID + offset, default 0 */,
48 /* DOP */,
1 /* Total number of partitions, default 1 */,
0 /* Partition to load (from 0 to totalPartitions - 1,
default 0) */,
OraclePropertyGraphDataLoader.NAMEDPIPE
/* splitter flag */,
"chunkPrefix" /* prefix */,
szSQLLoaderPath /* SQL*Loader path: the path to
bin/sqlldr*/,
true /* rebuild index */,
"pddl=t,pdml=t" /* options */);
親トピック: グラフ・データのパラレル・ロード