7 Oracle Blockchain Platformの管理

インスタンスをプロビジョニングしたら、Blockchain Platform Managerで管理できます。

インスタンスの詳細の表示

Blockchain Platform Managerでインスタンス名をクリックすると、インスタンス・タブが開き、インスタンスの詳細が表示されます。

インスタンスの詳細ページには、ログやレジャーの場所などの情報の他、インスタンスの状態が表示されます。すべてのVMとそのステータスを表示することもできます。

パッチ適用ページには、インスタンスに適用されているパッチと、適用されていない入手可能なパッチが表示されます。

インスタンスはアクション・メニューから管理できますが、ブロックチェーン・ネットワークを管理するためにOracle Blockchain Platformサービス・コンソールを起動することもできます。

構成タブを開いて、LDAPおよびプラットフォーム構成のタブにアクセスします。LDAPまたはプラットフォーム構成は必要に応じて更新できます。LDAPでユーザーを作成し、そのユーザーIDで正常にログインした後、デフォルト・ユーザー(obpadmin)を無効にできます。

インスタンス・アクティビティの表示

アクティビティ・ページには、インスタンスに対して実行された操作のステータスが表示されます。

インスタンスのアクティビティを表示するには、インスタンス名を選択し、インスタンス・ページでアクティビティをクリックします。

このタブには、インスタンスに対して実行された操作(起動、停止、更新など)、それらが成功したかどうか、操作の時間、および操作を開始したユーザーIDがリストされます。

アクティビティ・ページでは、Blockchain Platform Managerによって管理されているすべてのインスタンスのアクティビティを表示およびフィルタできます。アクティビティ・ページでは、削除されたインスタンスを含む、すべてのインスタンスに対して実行された操作の履歴を表示できます。これらのアクティビティは、インスタンス名、操作タイプ、日付範囲などの様々な検索基準でフィルタできます。

インスタンスの起動または停止

Blockchain Platform Managerでインスタンスを起動または停止できます。

インスタンスを起動または停止するには:
  1. Blockchain Platform Managerで、インスタンスを見つけてその横にあるメニューを選択します。
  2. 起動または停止を選択します。選択内容を確認するよう求められます。

インスタンスの更新

インスタンスのLDAP構成またはHSMの詳細を更新できます。

  1. 「インスタンスの詳細」ページで、「アクション」メニューから「更新」を選択します。
  2. LDAP構成またはHSMの詳細を更新する場合に選択します:
    • LDAPの場合、認証サーバー構成の更新を選択します。これにより、アクティブなLDAP構成でインスタンスが更新されます。
    • HSMの場合は、HSM詳細の更新を選択します。更新されたパーティション・ラベルと暗号化担当者のPINを入力します。
    これらのオプションは、インスタンスにそのオプションの既存の構成がある場合にのみ表示されます。
  3. 「送信」をクリックします。

インスタンスの削除

Blockchain Platform Managerでインスタンスを削除できます。

インスタンスを削除するには:
  1. Blockchain Platform Managerを開き、インスタンスを見つけます。
  2. インスタンスの横にあるメニューから、終了を選択します。
  3. 操作を確認するよう求められます。確認をクリックします。

インスタンスのスケール・インまたはスケール・アウト

Blockchain Platform Managerでインスタンスをスケール・インまたはスケール・アウトできます。

スケール・アウト

新しいVM、レプリカまたはピアを作成することで、インスタンスをスケール・アウトできます:

  1. Blockchain Platform Managerでインスタンス名の横にあるメニューを開き、スケール・アウトをクリックします。
  2. 次のいずれかの方法を使用してスケール・アウトできます:
    • 新規VM: プラットフォーム・ホスト、チェーンコード・ホストまたはZooKeeper/Raftホストの指定されたロールで、クラスタに新しいVMを追加します。
    • 新規レプリカ: 追加ノードを追加します(RESTプロキシまたはCA)。
    • 新規ピア: ピアを一度に1つずつ追加します。
    • 新規オーダラ: オーダラを追加します。

外部ロード・バランサ使用時のピアのスケール・アウト

外部ロード・バランサを使用する場合は、新しいピアにポートを再マップする必要があります:
  1. Blockchain Platform Managerでインスタンス名の横にあるメニューを開き、スケール・アウトをクリックします。
  2. 新規ピアを選択し、ピアの情報を入力します。ピアのポート・マッピング情報が一覧表示されます。新しいピアを追加する前に、これらのポート・マッピングをロード・バランサに追加する必要があります。
  3. ロード・バランサで、次のNginx構文の例に示すようにマッピングを実行します(my.blockchain.example.comはブロックチェーン・インスタンス(内側)のFQDNです):
    ...stream {
        upstream port1 {
        server my.blockchain.example.com:10001;
      }
      server {
            listen *:10003 ssl;
            ssl_certificate /etc/nginx/server.pem; # use your own certificate/key
            ssl_certificate_key /etc/nginx/serverkey.pem;
            proxy_pass port1;
      }
    ...
    ポート・マップに示されているすべてのポートについて繰り返します。
  4. Blockchain Platform Managerスケール・アウト・ウィザードで、ロード・バランサ構成を更新したことを確認し、「送信」をクリックします。

スケール・イン

ピアを削除してインスタンスをスケール・インできます。

インスタンスをスケール・インする前に、そのピアの役割をすべて稼働中の他のピアに移してから、そのピアが担っている役割を削除する必要があります。
  • 他のすべてのピアのゴシップ・ブートストラップ・アドレス・リストを確認し、ピアのアドレスを削除し、必要に応じて稼働中の別のピアのアドレスを追加します。ピア構成を変更したら、ピアを再起動します。
  • すべてのチャネルのアンカー・ピア・リストを確認し、アンカー・ピア・リストからピアを削除し、必要に応じて稼働中の別のピアをアンカー・ピア・リストに追加します。
  • チャネルまたはチェーンコードがそのピアでのみ参加またはインスタンス化される場合は、稼働中の別のピアを使用して同じチャネルに参加したり、同じチェーンコードをインスタンス化することを検討する必要があります。
  1. Blockchain Platform Managerでインスタンス名の横にあるメニューを開き、スケール・インをクリックします。
  2. 削除するピアのホスト名またはIPアドレスを入力します。複数のピアを削除するには、ピアの追加をクリックして他のピアの情報を入力します。

v19.3.4へのインスタンスのパッチ適用

Blockchain Platform Managerおよびインスタンスには、Blockchain Platform Managerからパッチを適用できます。

v19.3.4以前のバージョンにパッチを適用するプロセスは、v19.3.5以降にパッチを適用するプロセスとは異なります。「v19.3.5以降へのインスタンスのパッチ適用」を参照してください。

パッチの登録

  1. support.oracle.comから目的のパッチをダウンロードします。
  2. パッチ・タブを開きます。
  3. パッチの登録をクリックして、ダウンロードしたパッチを選択します。

Blockchain Platform Managerへのパッチ適用

Blockchain Platform Managerパッチを利用できる場合は、インスタンスにパッチを適用する前に適用する必要があります。さもないと、データ・プレーンへのパッチ適用を実行するときに、まずコントロール・プレーンにパッチを適用するよう促す警告メッセージが表示されます。

  1. Blockchain Platform Managerパッチを利用できる場合は、右上隅のユーザー・メニューから開くことができる情報ダイアログにアップグレード・ボタンが表示されます。
  2. Blockchain Platform Managerのパッチ適用プロセスにより、Blockchain Platform Managerが自動的に再起動されます。再起動したら、キャッシュされたイメージおよびファイルをブラウザでクリーンアップし、Blockchain Platform Managerに再度ログインする必要があります。

パッチ適用後に作成された新規インスタンスは、いずれもアップグレード・レベルになります。「インスタンスへのパッチ適用」の説明に従って、既存のすべてのインスタンスにパッチを適用する必要があります。

インスタンスへのパッチ適用

インスタンスにパッチを適用する前に、Blockchain Platform Managerにパッチを適用しておく必要があります。

パッチ・パッケージには次が含まれます:

  • メタデータ・ファイル
  • パッチ適用中に実行される1つ以上のスクリプト
  • 様々なコンポーネントのDockerイメージ

Blockchain Platform Managerにより、パッチ・パッケージが抽出され、コンポーネントDockerイメージがDockerレジストリにプッシュされ、メタデータ・ファイルおよびスクリプトがローカル・データベースに格納されます。

パッチ・パッケージはローリング・パッチです。新しいパッチは常に、同じリリース内の古いパッチのスーパーセットです。

  1. パッチ・ページを開きます。適用する登録済パッチを選択して、適用をクリックします。パッチを適用するすべてのインスタンスを選択してをクリックし、発行をクリックします。
  2. パッチ適用は非同期操作です。インスタンスのアクティビティ・ペインで、リフレッシュをクリックして操作のステータスを定期的にチェックし、ステータスがSuccessfulに変わるまで待ちます。

パッチをロールバックするには

Blockchain Platform Managerで、次の操作を行います。
  1. インスタンス・タブで、インスタンスを選択してインスタンスの詳細ページを開き、パッチ・タブを選択します。
  2. ロールバックするパッチを選択し、ロールバックをクリックします。

パッチ適用後ステップ

インスタンスにパッチを適用した後、Blockchain Platform ManagerのUIが更新されない場合があります。ブラウザ・キャッシュをクリアしてBlockchain Platform Managerを再ロードし、更新されたページを確認してください。

パッチが適用されたインスタンスのロギングを構成する方法の詳細は、「移行されたインスタンス・ログ」を参照してください

v19.3.5以降へのインスタンスのパッチ適用

Blockchain Platform Managerパッチを利用できる場合は、右上隅のユーザー・メニューから開くことができる「情報」ダイアログに表示されます。

Blockchain Platform Managerのパッチ適用プロセスにより、Blockchain Platform Managerが自動的に再起動されます。再起動したら、キャッシュされたイメージおよびファイルをブラウザでクリーンアップし、Blockchain Platform Managerに再度ログインする必要があります。

パッチ適用後に作成された新規インスタンスは、いずれもアップグレード・レベルになります。次の説明に従って、既存のすべてのインスタンスにパッチを適用する必要があります

  1. support.oracle.comから目的のパッチをダウンロードします。
  2. パッチ・タブを開きます。
  3. パッチの登録をクリックして、ダウンロードしたパッチを選択します。これで、使用可能なパッチにパッチがリストされます。
  4. Platform ManagerのアップグレードをクリックしてBlockchain Platform Managerをアップグレードします。
  5. Platform Managerをアップグレードしたら、「アクション」メニューを選択し、インスタンスのアップグレードをクリックして既存のインスタンスをアップグレードできます。

インスタンスにパッチを適用した後、Blockchain Platform ManagerのUIが更新されない場合があります。ブラウザ・キャッシュをクリアしてBlockchain Platform Managerを再ロードし、更新されたページを確認してください。