2 Oracle Database Applianceのインストールとデプロイメントの準備
Oracle Database Applianceの到着前に次の設定タスクを完了してください。
タスク:
- My Oracle Supportでのサポートidの登録
My Oracle Supportアカウント・プロファイルにハードウェアのサポートid (SI)を追加します。 - Oracle Database Applianceの構成オプションの計画
次のトピックを使用して、Oracle Database Applianceの構成についてディシジョンを下すことができます。 - システム要件情報の収集
Oracle Database Applianceをデプロイする前に、これらのチェックリストを使用して情報を収集します。
My Oracle SupportへのサポートIDの登録
ハードウェア・サポートID (SI)をMy Oracle Supportアカウント・プロファイルに追加します。
ハードウェアSIは、Oracle Database Applianceの購入時に提供されます。 新規ソフトウェア・ライセンスを取得する場合は、新規ソフトウェアSIも登録する必要があります。 SIの登録プロセスは完了するまで最大24時間かかる場合があります。
ノート:
登録したSIがない場合、Oracleからサポートを受けたりソフトウェアを入手することはできません。
Oracle Database Applianceの構成オプションの計画
これらのトピックは、Oracle Database Appliance構成に関する決定を行う際に役立ちます。
これらのトピックは、適切なOracle Database Applianceを選択して、デプロイメントを計画する際に役立ちます。 先に進む前に、決定事項および必要な情報を記録してシステム構成チェックリストを完成させてください。
注意:
Oracle Database Configuration Assistant (DBCA)を使用してOracle Database Appliance上にデータベースを作成しないでください。 データベース構成にはOracle Appliance Managerのみを使用してください。 Oracle Appliance Managerを使用してOracle Databaseインスタンスをデプロイすると、これらのデータベースがOracle Database Appliance上で確実に正しく構成、最適化およびサポートされます。
トピック:
- Oracle Database Applianceデータベース・デプロイメント・オプションの選択
デプロイメント時に初期データベースを作成することを計画している場合は、これらのリストを使用して、Oracle Databaseデプロイメント・オプションを選択し、デプロイメントの準備をします。 - Oracle Database Applianceのデータベース・シェイプの選択
Oracle Database Applianceソフトウェアには、Oracleのベスト・プラクティスが組み込まれた、様々なデータベースのクラス用に最適化された事前構成済のシェイプと呼ばれるテンプレートが含まれています。 - 必要なコアの計算
計画済Oracle Databaseのテンプレートを選択した後で、ワークロード・タイプを識別し、テンプレートをサポートするために必要なCPUsの合計数を決定します。 - オペレーティング・システム・グループとユーザーの選択
オペレーティング・システム・グループおよびユーザーの構成方法と、オペレーティング・システム・ロールの分離を許可するかどうかを決定します。
Oracle Database Applianceのデータベース・デプロイメント・オプションの選択
デプロイ中に初期データベースの作成を計画している場合、これらのリストを使用してOracle Databaseデプロイメント・オプションを選択し、デプロイの準備をします。
Oracle Appliance Managerでは、Oracle Database Applianceの内部にミラー化されたディスク上にOracle Databaseソフトウェアをインストールします。 初期デプロイメント時に、データベースを作成するか、データベース作成の遅延を行うことができます。
オプション:
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Enterprise Edition: Oracle Database 18c Enterprise Edition(自動フェイルオーバーではない)は、次の特性を備えています:
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シングル・インスタンスのOracle Database Enterprise Editionホーム
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Oracle Databaseソフトウェアは両方のノードへインストールされる
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-
Oracle Real Application Clusters (Oracle RAC) 1つのノード: Oracle RAC One Node 18c、次の特性を備えています:
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Oracle RAC One Nodeに指定のOracle Database Applianceホーム・ノードがある
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両方のサーバーにOracle RAC One Nodeソフトウェアがインストール済
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自動フェイルオーバーが構成済
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Enterprise Editionライセンスが必要
-
各サーバーにOracle RAC One Nodeライセンスが必要
例外: 1つのサーバーをバックアップ・サーバーとして指定する場合、10日ルールに従ってライセンスなしでサーバーを使用可能。
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-
Oracle RAC : Oracle Real Application Clusters 18c、次の特性を備えています:
-
Oracle RACホーム
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両方のサーバーにOracle RACソフトウェアがインストール済
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Enterprise Editionライセンスが必要
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各サーバーにOracle RACライセンスが必要(10日ルールに不適格)
-
ノート:
10日間ルールについては、https://www.oracle.com/corporate/pricing/の「Oracle Software Investment Guide」を参照してください。
Oracle Database Appliance用のデータベース・シェイプの選択
Oracle Database Applianceソフトウェアには、Oracleのベスト・プラクティスが組み込まれた、様々なデータベースのクラス用に最適化された事前構成済のテンプレート(シェイプ)が含まれています。
Oracle Database Applianceモデルが異なると、利用可能なCPU数、メモリー容量、その他リソースが異なるため、シェイプによってはモデルでサポートされない場合があります。
各Oracle Databaseシェイプには、様々なワークロード・プロファイルおよびパフォーマンス特性があります。
-
メモリー要件(システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)のサイズから算出)
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処理要件(プロセス数から算出)
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ロギング要件(ログ・バッファ・サイズおよびオンラインREDOログ・サイズに基づく)
Oracle Database Applianceシェイプは、各データベース・インスタンス・ワークロードのサイズに合わせてチューニングされており、特定のコア数で動作するよう設計されています。
ノート:
Oracle Database Applianceシェイプを使用することをお薦めします。 これらのシェイプはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されています。
必要なコアの計算
計画済のOracle Databaseのテンプレートを選択したら、ワークロード・タイプを特定し、テンプレートをサポートするのに必要なCPUの合計数を決定します。
Oracle Database Applianceテンプレートは、Oracle Databaseワークロードの特定のタイプに合わせて構成およびチューニングされています。
-
汎用テンプレート
-
オンライン分析トランザクション・テンプレート(OLTP)
-
意思決定支援サービス・テンプレート(DSS)
-
メモリー内データベース・テンプレート
これらのテンプレートは、特定のコア数で動作するよう設計されています。 ケージングによって、各データベースのワークロードは、テンプレートで割り当てられたコアのセットに制限されます(これによって、複数のデータベースを同時に、パフォーマンスを低下させることなく、Oracle Database Applianceの容量まで、実行できるようになります)。 計画的成長に備えるために、現在のニーズよりも大きなデータベース・テンプレート・サイズを選択できます。テンプレート・サイズは後になって、システム・グローバル領域(SGA)とプログラム・グローバル領域(PGA)のサイズやコア数を調節することにより調整できます。
オペレーティング・システムのグループとユーザーの選択
オペレーティング・システムのグループとユーザーを構成する方法およびオペレーティング・システムのロール分離を許可するかどうかを決定します。
オペレーティング・システムのグループとユーザーについて
ロール分離によってグループとユーザーを構成して、オペレーティング・システム認証用の個別のグループを提供できます。
ロール分離がなければ、1人のユーザーがすべてのOracleインストールを所有します。 単一ユーザーにすべてのデータベースがインストールされます。 ロール分離を使用すると、OracleとOracle Clusterwareのユーザーを別々にすることができます。 システム権限のオペレーティング・システム認証を共有せずに、複数のデータベースをインストールできます。 また、各Oracleソフトウェアのインストールは個別のインストール所有者によって所有され、Oracle Databaseバイナリの変更に対するオペレーティング・システム・ユーザー認証を提供します。
ノート:
どのOracleソフトウェア所有者も、すべてのデータベースと、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)や仮想IP (VIP)などの、共有しているOracle Grid Infrastructureリソースを起動および停止できます。 ジョブ・ロール分離構成により、データベースのセキュリティが有効になり、様々なOracle Clusterwareリソースの起動および停止においてユーザー・ロールは制限されません。Oracle Grid Infrastructureのロール分離により、個別のオペレーティング・システム・グループが、ストレージ階層管理用にOracle ASMシステム権限に対するオペレーティング・システム認証を提供します。 このオペレーティング・システム認証は、Oracle Databaseオペレーティング・システム認証とは異なります。 加えて、Oracle Grid Infrastructureのインストール所有者は、Oracle Grid Infrastructureバイナリの変更用にオペレーティング・システム・ユーザー認証を提供します。
オペレーティング・システムのユーザー、グループおよびロールの4つの組合せの中から1つを使用してアプライアンスを構成できます。 デフォルト・ユーザーはOracle Databaseインストール所有者(oracle
)およびOracle Grid Infrastructureインストール所有者(grid
)です。 デフォルトのグループは、oinstall
、dbaoper
、dba
、 asmadmin
、asmoper
、およびasmdba
です。
デフォルト・グループ: 2人のユーザーと6つのグループ
デフォルトの構成は、ユーザーの2つのオペレーティング・システム・ロールと6つのグループの組合せです。
2ユーザーを構成するには、Oracleユーザー(oracleUser
)のロールを持つoracle
ユーザーとgridUser
ロールを持つgrid
ユーザーを構成するには、オペレーティング・システムのロール分離を許可します。
oinstall
、dbaoper
、dba
、 asmadmin
、asmoper
、およびasmdba
の6つのグループを構成するには、ユーザーとグループをカスタマイズするオプションを選択しないでください。
ノート:
Webコンソールでデフォルト構成を選択すると、ユーザーとグループはインタフェースに表示されません。2人のカスタム・ユーザーと6つのカスタム・グループ
構成をカスタマイズして、2人のカスタム・ユーザーと6つのカスタム・グループを作成できます。
2人のユーザーを構成するには、オペレーティング・システムのロール分離を許可します。 ユーザーには、oracle
およびgrid
のデフォルト値が移入されますが、この値は編集できます。
6つのグループを構成するには、ユーザーとグループをカスタマイズするオプションを選択します。 ユーザーにはデフォルト値が移入されますが、この値は編集できます。 デフォルトのグループは、oinstall
、dbaoper
、dba
、 asmadmin
、asmoper
、およびasmdba
です。
図には、デフォルト値が移入されているカスタム構成の例が示されています。
図2-1 2人のカスタム・ユーザーと6つのカスタム・グループ

「図2-1 2人のカスタム・ユーザーと6つのカスタム・グループ」の説明
単一のカスタム・ユーザーと6つのカスタム・グループ
構成をカスタマイズして、単一のオペレーティング・システムのデータベース・ユーザーと6つのカスタム・グループを作成できます。 データベース・ユーザーはグリッド・インフラストラクチャとRDBMS (リレーショナル・データベース管理システム)スタックの両方をデプロイできます。 ユーザーとユーザーIDを編集し、グループ名とIDをカスタマイズできます。 SAPをデプロイする際にこのオプションを使用します。
Oracleユーザー(oracleUser
)ロールを持つ単一のoracle
データベース・ユーザーを構成する場合は、OSロール分離を許可しないでください。
6つのグループを構成するには、ユーザーとグループをカスタマイズするオプションを選択します。 次のデフォルト・グループには、: oinstall
、dbaoper
、dba
、 asmadmin
、asmoper
、およびasmdba
を含む。 グループをカスタマイズできます。
単一ユーザーと2つのグループ
Oracleユーザー(oracleUser
)ロールを持つ単一のoracle
ユーザーを構成する場合は、OSロール分離を許可しないでください。
oinstall
とdba
の2つのグループを構成する場合は、ユーザーとグループをカスタマイズするオプションを選択しないでください。
システム要件の情報収集
これらのチェックリストを使用して、Oracle Database Applianceをデプロイする前に情報を収集します。
- デプロイメント前に必要な情報の一覧
Oracle Database Applianceをデプロイする準備に必要なストレージおよびネットワーク情報を収集します。 - システム詳細のチェックリスト
チェックリストを使用して、Oracle Database Applianceのために取得する必要があるシステム情報を収集します。 システムの値を記録します。 - カスタム・ネットワーク・アドレス構成のチェックリスト
チェックリストを使用して、Oracle Database Applianceに必要なIPアドレスを特定します。
デプロイメント前に必要な情報のリスト
Oracle Database Applianceをデプロイするための準備に必要なストレージとネットワークの情報を収集します。
root
パスワードのセキュリティ要件を確認し、ストレージ要件およびネットワーク管理要件を判別し、Oracle Database Applianceハードウェアの配置前に必要な構成をすべて実行します。
セキュリティ要件
-
Oracle Database Applianceには、どのルート・パスワードを使用する必要がありますか。 ルート・パスワードは、ご使用のシステムのセキュリティ要件に従う必要があります。
-
一般的なシステム・セキュリティにおいて、セキュアなオペレーティング・システムは重要な基盤です。 ご使用のオペレーティング・システムのデプロイメントが、一般的なセキュリティ・プラクティスに準拠していることを確認します。
ストレージ管理要件
ストレージ管理は、Oracle Database Applianceに統合されています。 追加のストレージ構成は必要ありません。
Oracle Database Applianceには、操作ファイル(オペレーティング・システム、Oracle Grid Infrastructureホーム、Oracle Databaseホーム、ツール)、ユーザー・データ(データベース・ファイル)およびログ・ファイル(データベースREDOログ)用に統合されたストレージが含まれています。 操作ファイルは、各サーバー内のミラー化された内部システム・ディスクに格納されています。
データ・ファイルおよびデータベースREDOログ・ファイルは、共有ディスクに格納されます。
-
Oracle Database Appliance X5-2では、データファイルがストレージ・シェルフとオプションのストレージ拡張シェルフに保管されます。 データベースREDOログ・ファイルは、ストレージ・シェルフの半導体ドライブ(SSD)およびオプションのストレージ拡張シェルフに格納されます。
Oracle Database Appliance X5-2には、追加のデータベース・キャッシュにACFSを使用するASMディスク・グループとして構成される、4つの400 GB SSDが含まれます。 また、Oracle Database Appliance X5-2では、データベースREDOログの他属性キャッシュのために200 GB SSDが4つ使用されます。
ノート:
Oracle Database Appliance X5-2は4 TB共有ディスクに同梱しています。 ディスク・ハードウェアの容量は1 KB = 1,000バイトという式を使用して計算されますが、ソフトウェアの記憶域要件は1 KB = 1,024バイトに基づいています。 24バイトの差は、容量が4 TBであるディスクには、実際にはソフトウェア・ストレージとして約3.725 TBの使用可能な領域があることを意味します。
ネットワーク管理要件
ネットワークの構成に指定する名前とアドレスがドメイン・ネーム・システム(DNS)サーバーで構成されていることを確認してください。 パッチ・セット1以降を使用すると、DNSサーバーが使用不可能であっても、指定したアドレスは、IPの名前およびアドレスの解決を提供するために/etc/hosts
ファイルで構成されます。
Oracle Database Appliance X5-2またはX4-2をデプロイしている場合、銅に接続するか、ファイバのパブリック・ネットワークに接続するかを選択できます。 また、Oracle Database Appliance X5-2でファイバー・ネットワークに接続するには、InfiniBandカードを10 GbE SFP+ファイバー・カードに置き換える必要があります。 ネットワーク計画が正しいタイプのパブリック・ネットワークに基づいていることを確認します。
単一クライアント・アクセス名(SCAN)を使用できるようにするため、DNSサーバーを使用して解決することをお薦めします。 クラスタにアクセスするための単一名を保持することで、クライアントではEZConnectクライアントとシンプルなJDBC thin URLを使用して、クラスタ内のアクティブ・サーバーに関係なく、クラスタで実行中のあらゆるOracle Databaseにアクセスできます。 SCANにより、これらのデータベースへのクライアント接続のロード・バランシングおよびフェイルオーバーが実現します。 SCANは、クラスタ内のOracle Databaseのクラスタ別名として機能します。
DNSサーバーを使用せずにデプロイする場合、DNSサーバーおよびSCANを後で追加できます。 SCANを追加する場合、それらのSCANの追加VIPアドレスを指定する必要があります。
正しく構成されたOracle Database Applianceには、ノードに対して同じサブネット上に少なくとも6つのパブリック・アドレスが必要です。
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各ノードのパブリックIP名およびアドレス
-
各ノードの仮想IP名およびアドレス
-
クラスタのSCANに解決される2つのアドレス
すべての名前は、英数字とハイフン("-")は使用できるがアンダースコア("_")は使用できないという、RFC 952標準に準拠している必要があります。
各ノードにパブリック・インタフェース用のIPアドレスを指定します。 このインタフェースは、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのbond0
またはEth1
(Eth2とEth3のボンド)で、ノードのホストIPアドレスに使用されます。
カスタム・インストールを選択した場合、次のうち必要なオプションのインタフェースに名前およびアドレスを指定できます。
-
bond1
(イーサネット・ボンド):すべてのOracle Database Applianceプラットフォームに適用されます。 -
bond2
(イーサネット・ボンド):Oracle Database Applianceバージョン1にのみ適用されます。 -
xbond0
(バックアップなどの大容量転送用):Oracle Database Applianceバージョン1にのみ適用されます。
bond1
およびbond2
を、管理、バックアップ、障害時リカバリまたはネットワーク・インタフェースを必要とするその他のオプションに使用します。 Oracle Database Applianceのネットワーク接続を構成する際はネットマスクとゲートウェイの両方が必要なので、各インタフェースにこれらを指定する準備をします。
さらに、次の質問に対する答えも決めておきます。
-
各サーバーのローカル・システム時間が同期されるように、各サーバーにネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)サービスが構成されていますか。
NTPサーバーがあり、NTPを使用してOracle Database Applianceノード間の時刻を同期化する場合、サーバーのアドレスを指定する準備をしてください。 NTPサーバーにアドレスを指定していない場合、Oracle Grid Infrastructureソフトウェアが、クラスタ時刻同期化サービス(CTSS)を使用して、ノード間の時刻の同期化を構成します。
-
Oracle Database Applianceの単一障害点を回避するため、パブリックIPアドレス・ケーブルを冗長化されたスイッチに接続していますか。 高可用性を実現するために、冗長化されたスイッチを使用することをお薦めします。
ネットワーク管理者に対するIPアドレスに関する質問
Oracle Database Applianceに関して構成するIPアドレスが次の3つの条件を満たすことをネットワーク管理者に確認します。
-
静的なIPアドレス。
-
他のすべてのIPアドレス、仮想IP (VIP)アドレス(Oracle Real Application Clusters通信で使用)およびSCANアドレスと同じサブネットにある。
-
これには次の機能が含まれます。
-
1つのパブリックIPアドレス(インストール前に各ノードのDNSサーバー上に構成され、そのノードに対して解決可能)。
-
各ノードのVIPアドレス(DNSサーバー上に構成されるが、現在は使用されていない)。
-
次の特性がある、Oracle Database ApplianceのSCAN:
-
SCANとして指定された名前に2つのIPアドレスが関連付けられ、両方のアドレスがランダムな順序でDNSサーバーによってリクエスタに返されるように、インストール前にDNSサーバー上で構成されている
-
インストール前にDNSサーバー上に構成され、現在は使用されていないアドレスに解決される
-
数字以外で始まる名前が使用されている
-
-
注意:
プライベート・ネットワークのIPアドレスおよびサブネットは変更しないでください。
ノート:
SCANをNetwork Information Service (NIS)で構成することはできません。
追加情報
InfiniBandカードを10 GbE SFP+ファイバー・カードに置き換える方法の詳細は、『Oracle Database Applianceオーナーズ・ガイド』を参照してください。 SCANに関する包括的概要は、Oracle Technology Networkのテクニカル・ペーパー、『Oracle Single Client Access Name (SCAN)』、および『Oracle Grid Infrastructure Installation Guide for Linux』を参照してください。
システム詳細のチェックリスト
チェックリストを使用して、Oracle Database Applianceの入手のために必要なシステム情報を収集します。 システムの値を記録します。
表2-1 Oracle Database Applianceのシステム構成情報用のチェックリスト
システム情報 | 説明 |
---|---|
Oracle Database Applianceシステムの名前 |
Oracle Database Applianceで実行しているクラスタの名前を指定します。 この名前は、Oracle Database Applianceネットワーク・アドレスのデフォルトのルート・ワードとしても使用されます。 名前は、エンタープライズ全体で一意でなければならず、少なくとも1文字で長さが13文字以下で、英数字で、数字で始めることはできず、ハイフン(-)を含む必要があります。 アンダースコア(_)は使用できません。 選択する名前は、次に示す各要素に割り当てられる名前の最初の部分のデフォルトになります。 デフォルト(生成された名前)は変更可能です。
この名前は、RFC 952標準に記載されているホスト名の仕様に準拠している必要があります。 |
構成タイプ |
標準。デフォルト値が最も多く使用される構成です。 カスタム(オラクル社推奨)。この構成では次のいずれかまたはすべてについてデフォルト値を上書きできます。
|
モード |
ベア・メタルまたは仮想化プラットフォーム |
Region |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のリージョンを選択します。 |
タイムゾーン |
Oracle Database Applianceシステムを操作する予定のタイム・ゾーンを選択します。 |
初期データベースの詳細(デプロイメント時に作成した場合) |
|
rootのパスワード |
システムのrootパスワードを指定するよう求められます。 指定したrootパスワードが、一般的なセキュリティ・プラクティスに準拠していることを確認します。 |
ノート:
ホスト名にはすべて小文字を使用することをお薦めします。 名前はシステム名から生成されます。 たとえば、システム名にmysystem
を使用する場合、生成されるホスト名はmysystem0
およびmysystem1
となります。生成されるホスト仮想IP名はmysystem0-vip
およびmysystem1-vip
、さらにILOM名はmysystem0-ilom
およびmysystem1-ilom
のようになります。
親トピック: システム要件情報の収集
カスタム・ネットワーク・アドレス構成のチェックリスト
このチェックリストを使用して、Oracle Database Applianceに必要なIPアドレスを識別します。
ノート:
デフォルトのホスト・プライベート・アドレスの変更はお薦めしません。 アプライアンスのデプロイ後、プライベート・ネットワークは変更できません。表2-2 Oracle Database ApplianceのデフォルトIPアドレス要件
IPの種類 | IPアドレスのデフォルト値 | 自分で指定する値 |
---|---|---|
クライアント・アクセス・ネットワーク |
デフォルトなし |
デフォルトなし |
追加ネットワーク |
デフォルトなし |
デフォルトなし |
Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM) |
デフォルトなし |
デフォルトなし |
ホスト・プライベート・アドレス |
InfiniBandには、 |
該当しない: プライベート・アドレスはデプロイメント前に定義されるため、変更しないでください。 |
親トピック: システム要件情報の収集