8 Oracle Databaseの管理
Oracle Database ApplianceでOracle Databaseを管理します。
- Oracle Database Applianceでの管理グループとユーザーについて
Oracle Database Applianceブラウザ・ユーザー・インタフェースのデプロイメントでは、オペレーティング・システムのグループや、アプライアンスに対するシステム管理権限がメンバーに付与されているユーザーが作成されます。 - Oracle Database Applianceのデータ移行オプションについて
Oracle Database Applianceでは、標準のOracle Databaseロードおよび移行ツールの使用をサポートしています。 - Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの作成について
このリリースでは、新しいOracle Databaseホームを作成すると、Oracle Database Applianceストレージ・ディスクに格納されているOracle ACFSファイル・システムに作成されます。 新しいOracle Databaseホームは、odacli create-database
またはodacli create-dbhome
コマンドを使用して作成することも、既存のデータベース・ホームにパッチを適用することもできます。 - Oracle Database Appliance用Standard Edition高可用性について
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database 19c Standard Edition用のクラスタ・ベースのフェイルオーバーを提供する、Oracle Grid Infrastructureを使用したStandard Edition高可用性ソリューションをサポートしています。 - Oracle Database Applianceの透過的データベース暗号化(TDE)について
透過的データ暗号化(TDE)を使用すると、表および表領域に格納する機密データを暗号化できます。 - データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベースのリスト、データベースの詳細、データベースの作成および削除を表示します。 CLIコマンドを使用して、データベースを管理できます。 - データベース・ホームの使用
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームのリスト、詳細、およびデータベース・ホームの作成と削除を表示します。 - データベースの移行
これらのトピックを確認し、データベース全体を準備してOracle Database Applianceに移行する方法について学習します。 - TDE対応データベースの登録について
TDE対応データベースを登録するプロセスについて理解します。 - インスタンス・ケージングを使用した複数のデータベース・インスタンスの管理について
インスタンス・ケージングを使用して、Oracle Database Appliance上のシステム・リソースを管理します。 - Oracle EM ExpressおよびDBコンソール
Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)またはDatabase Control Console (DB Console)を使用してデータベースを管理できます。
Oracle Database Applianceでの管理グループとユーザーについて
Oracle Database Applianceブラウザ・ユーザー・インタフェースのデプロイメントでは、オペレーティング・システムのグループや、アプライアンスに対するシステム管理権限がメンバーに付与されているユーザーが作成されます。
構成時に、2つの管理アカウントがOracle Database Applianceのために作成されます。それらは、ユーザーID (UID)が1001のgrid
ユーザー、およびUIDが1000のoracle
ユーザーです。 ユーザーgrid
は、Oracle Grid Infrastructureのインストール所有者です。 ユーザーoracle
はOracle Databaseのインストール所有者であり、すべてのOracle Databaseホーム(Oracleホーム)の所有者です。 デフォルトで、これらのユーザーは、そのメンバーにOracle DatabaseおよびOracle Automatic Storage Managementを起動および管理する権限が付与されるオペレーティング・システム・グループのメンバーです。
次の表に、Oracleシステムの権限グループ、およびオペレーティング・システムの認証グループに関する情報を示します。
表8-1 Oracle Database Appliance上のオペレーティング・システムのグループおよびユーザー
Oracleシステム権限 | グループ名 | グループID (GID) | gridはメンバーである | oracleはメンバーである |
---|---|---|---|---|
Oracleインベントリ・グループ(OINSTALL) |
|
1001 |
はい(主グループ) |
はい(主グループ) |
dbaoperグループ用のOSOPER |
|
1002 |
はい |
はい |
OSDBAグループ |
|
1003 |
いいえ |
はい |
Oracle ASMのOSASMグループ |
|
1004 |
はい |
いいえ |
ASMグループのOSOPER |
|
1005 |
はい |
いいえ |
ASMグループのOSDBA |
|
1006 |
はい |
はい |
Oracle Database Applianceベア・メタル・プラットフォームのデフォルト値からグループ名およびGIDを変更するには、デプロイメント時にBrowser User Interfaceからデフォルト値を変更します。 デプロイ時に初期データベースを作成する場合、SYSおよびSYSTEMユーザーのパスワードは、ブラウザ・ユーザー・インタフェースで設定したパスワードです。
グループ名およびGIDを、Oracle Database Appliance仮想化プラットフォームのデフォルト値から変更するには、oakcli deploy
コマンドで-advance
パラメータを使用します。 デプロイメント中に初期データベースを作成する場合、SYSおよびSYSTEMユーザーのパスワードはコンフィギュレータのROOTパスワードです。
ノート:
これらの特権アカウントを使用してデータベースへの不正アクセスを防止するため、構成後はできるだけ早く両方のユーザーのパスワードを変更してください。親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle Database Applianceのデータ移行オプションについて
Oracle Database Applianceは、標準的なOracle Databaseのロードおよび移行ツールの使用をサポートします。
既存のデータベースからOracle Database Applianceにデータをロードまたはデータを移行する場合は、標準的なOracle Databaseのロードおよび移行ツールを使用できます。 このようなツールには、次のものがあります。
-
Oracle GoldenGate
-
SQL*Loader
-
Oracle Data Pump
-
トランスポータブル表領域
-
RMAN
また、RMANユーティリティはOracle Database Applianceでデータベースをバックアップおよびリカバリする場合にも使用できます。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの作成について
このリリースでは、新しいOracle Databaseホームを作成すると、Oracle Database Applianceストレージ・ディスクに格納されているOracle ACFSファイル・システムに作成されます。 新しいOracle Databaseホームは、odacli create-database
またはodacli create-dbhome
コマンドを使用して作成することも、既存のデータベース・ホームにパッチを適用することもできます。
Oracle Database Applianceリリース19.12以降、Oracle Databaseホームはローカル・ディスクには作成されません。 Oracle Databaseホームは、Oracle ACFS管理ファイル・システムに作成されます。 データベース・ユーザーoracle
の場合、新しいデータベース・ホームは/u01/app/odaorahome/oracle/
の下に作成されます。
マウント/u01/app/odaorahome
は、高可用性システム用の共有ファイル・システムです。 高可用性システムでは、/u01/app/odaorahome/
はノード間の共有ORACLE_HOMEです。 既存のデータベース・ホームは、引き続きローカル・ディスクに保持されます。
ORACLE_BASEのロケーションもOracle ACFSベースのファイル・システムに変更されています。 高可用性システムでは、ORACLE_BASEはノード間で共有されません。 各ノードには、ORACLE_BASE用の独自のOracle ACFSファイル・システムがあります。 データベース・ホームの新しいORACLE_BASEは、マウント/u01/app/odaorahome/
の下に作成されます。
Oracle ACFSファイル・システムのディスク領域は、DATAまたはRECOディスク・グループにあります。 Oracle ACFSファイル・システムのディスク・グループを指定する必要があります。 Oracle Database Appliance X8-2ハードウェア・モデルと単一ノード・システムの場合、Oracle ACFSファイル・システムはDATAディスク・グループに配置する必要があります。 ORACLE_HOMEボリュームの初期サイズを指定できます。 デフォルト値は80 GBです。 25 GBから1024 GBまでの値を設定できます。 ORACLE_BASEの初期ボリューム・サイズは10GBで固定されます。 これらのボリュームについては、AUTOEXTENDはオフになっています。 ボリューム・サイズは、odacli modify-dbhome-storage
コマンドを使用して拡張できます。
Oracle Database Applianceリリース19.12のプロビジョニング時の変更
"sysOraHomeStorage" : {
"diskgroup" : "DATA",
"volumeSize" : "80"
},
DCS-10045:Validation error encountered: Missing argument : sysOraHomeStorage
DCS-10024:Input parameter 'Disk Group' contains unacceptable value 'DATAL'. Allowed values are '[DATA, RECO]'. (case insensitive)
DCS-10045:Validation error encountered: Required volumeSize value in sysOraHomeStorage should be in the range of 25GB to 1024GB.
Oracle Database Applianceリリース19.12へのパッチ適用時の変更
odacli configure-dbhome-storage
コマンドを実行します。 それ以外の場合は、新規データベース・ホームの作成時に次のエラーが表示されます: # odacli create-dbhome -v 19.8.0.0.200714
DCS-10601:The system is not set up to create database homes on ACFS.
ボリュームのディスク・グループを設定すると、Oracle ACFSファイル・システムに新しいデータベース・ホームが作成されます。
Oracle Database Appliance用Standard Edition高可用性について
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database 19c Standard Edition用のクラスタ・ベースのフェイルオーバーを提供する、Oracle Grid Infrastructureを使用したStandard Edition高可用性ソリューションをサポートしています。
Oracle Database 19cのStandard Edition高可用性について
Standard Edition高可用性では、インスタンスまたはノードの障害が発生した場合、ローカル・ノードでの再起動が試行されると、データベースは自動的に他のノードにフェイルオーバーします。 データベースが残存ノードで再起動され、Oracle Standard Editionデータベースの高可用性が提供されます。
Oracle Databaseのデプロイメントに、19cより前のリリースのStandard Edition 2 Oracle Real Application Cluster (Oracle RAC)データベースが含まれている場合は、Oracle Database 19cへのアップグレードの一環として、Standard Edition高可用性構成に変換する必要があります。
この機能の詳細は、https://docs.oracle.com/en/database/oracle/oracle-database/index.htmlのOracle Databaseドキュメント・ライブラリを参照してください。
Oracle Database Applianceリリース19.12のStandard Edition高可用性について
高可用性デプロイメント、つまり2つのサーバー・ノード、共有ストレージおよびサーバー・インターコネクトを持つデプロイメントでは、Oracle Database 19cのStandard Edition高可用性がOracle Database Applianceでサポートされています。
Oracle Database Applianceでは、Oracle Database 19c Standard Editionの単一インスタンス・データベースのデプロイメント時にフェイルオーバーの自動構成が可能です。 両方のノードにStandard Editionの単一インスタンス・データベース用のOracle Homesがあります。
ODACLIコマンドまたはブラウザ・ユーザー・インタフェース(BUI)を使用して作成したシングルインスタンスのOracle Database 19c Standard Editionデータベースでは、Standard Edition高可用性がデフォルトで有効になっています。 「高可用性」オプションの無効化を選択することもできます。 19cより前のリリースの既存のStandard Edition Oracle RACデータベースでStandard Edition高可用性を有効にするには、これらのOracle RACデータベースを単一インスタンス・データベースに変換して、Standard Edition高可用性がデフォルトで有効になっている単一インスタンスOracle Database 19c Standard Editionデータベースにアップグレードする必要があります。Standard Edition高可用性Oracle Databaseのプロビジョニング、アップグレードおよび再配置について
Standard Edition High Availabilityを使用して単一インスタンスOracle Database 19cを作成するには、次のコマンドを使用します:
odacli create-database -u db_unique_name -n db_name -dh db_home -y SI -g target_node
Standard Edition Oracle RACデータベースをOracle Database 19c Standard Editionにアップグレードするには、Oracle RACデータベースを単一インスタンスOracle Databaseに変換します:
odacli modify-database -in db_name -y single-instance
次に、Standard Edition High Availabilityを使用して、単一インスタンス・データベースをOracle Database 19cにアップグレードします:
odacli upgrade-database -i db_id -to destination_dbhome -sh
フェイルオーバー外部の1つのノードから別のノードへ、Standard Edition高可用性Oracle Databaseを再配置するには、次のコマンドを使用します:
odacli modify-database -in db_name -g target_node | -th target_host
これらのODACLIコマンド・オプションの詳細は、このガイドの「Oracle Database Applianceコマンドライン・リファレンス」の章を参照してください。
Oracle Database Applianceの透過的データベース暗号化(TDE)について
透過的データ暗号化(TDE)を使用すると、表および表領域に格納する機密データを暗号化できます。
データは暗号化された後、認可されているユーザーまたはアプリケーションによってアクセスされたときに、透過的に復号化されます。 TDEは、ストレージ・メディアまたはデータ・ファイルが盗まれた場合に、メディア(保存データとも呼ばれる)に格納されているデータを保護するのに役立ちます。
Oracle Databaseは、認証、認可および監査メカニズムを使用して、データが格納されているオペレーティング・システムのデータ・ファイルではなく、データベース内のデータを保護します。 これらのデータファイルを保護するために、Oracle Databaseには透過的データ暗号化(TDE)が用意されています。
TDEは、データ・ファイルに格納される機密データを暗号化します。 無許可の復号化を防止するために、TDEはキーストアと呼ばれるデータベースの外部のセキュリティ・モジュールに暗号化キーを格納します。
ノート:
透過的データ暗号化(TDE)を有効にするには、Enterprise Edition Oracle Database 19c以上をデプロイする必要があります。関連項目:
「Oracle Database Advanced Securityガイド」の「透過的データ暗号化の使用」注意:
TDEを有効化すると、TDEウォレットのパスワードを設定するように求められます。 セキュリティ・コンプライアンスのための強力なパスワードを指定します。 パスワードを慎重に設定し、データベース管理操作のためにこのパスワードを常に使用できるようにします。 要求されたときにTDEウォレット・パスワードを指定しないと、暗号化データへのアクセスでエラーが発生します。親トピック: Oracle Databaseの管理
データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベースのリスト、データベースの詳細、データベースの作成および削除を表示します。 CLIコマンドを使用して、データベースを管理できます。
ノート:
Oracle Database Applianceにより、新しいデータベース・ホームに作成されたデータベースの統合監査が有効になります。 統合監査証跡では、監査情報が取得され、1つのロケーションと1つの形式になります。 この統合ビューにより、監査者は様々なコンポーネントから監査情報を相互に関連付けることができます。 1つの監査証跡を持つことで、監査証跡の管理とセキュリティも向上します。 Oracle Databaseの統合監査証跡の詳細は、「Oracle Databaseセキュリティ・ガイド」を参照してください。- データベースの表示
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database ApplianceでのOracleデータベースおよびデータベースの詳細のリストの表示、データベースの作成、アップグレードおよび削除を行います。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの作成
Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceでデータベースを作成します。 - Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの管理
Oracle Database Applianceのデータベース・ホーム・ストレージを管理するには、Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用します。 - ODACLIコマンドを使用したデータベースの作成
コマンドライン・インタフェースからデータベースを作成します。 - バックアップからのデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、バックアップからデータベースをクローニングします。 - ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。 - コマンドライン・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
CLIコマンドを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。 - データベースの変更
Oracle Database Applianceでデータベースを変更するには、Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用します。 - Oracle Home間でのデータベースの移動
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のOracleホームにデータベースを移動します。 - データベースのアップグレード
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを別のデータベース・ホーム・バージョンにアップグレードします。 - データベースの削除
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを削除します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
データベースの表示
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database ApplianceでのOracleデータベースおよびデータベースの詳細のリストの表示、データベースの作成、アップグレードおよび削除を行います。
oakcli list databases
を参照してください。
親トピック: データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの作成
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Applianceでデータベースを作成します。
ノート:
Standard Edition Oracle Database 19c以上では、Oracle RACやOracle RAC One Nodeデータベースは作成できません。 単一インスタンスのOracle Databaseのみを作成できます。 Standard Edition Oracle Database 19.6以降では、単一インスタンス・データベースの高可用性を有効にすることができます。ブラウザ・ユーザー・インタフェースでは、新しいデータベースを簡単かつ簡単に作成できます。 ブラウザ・ユーザー・インタフェースの「新規データベースの作成」ページには、ほとんどの構成オプションについてデフォルト・オプションが移入されます。 ドロップダウン・リストで使用可能なオプションのリストを迅速に表示し、オプションを選択できます。 ドロップダウン・リストを使用して、新しいデータベースのOracle Databaseホーム(ORACLE_HOME)を作成するか、以前に作成した既存のORACLE_HOMEを選択できます。
Oracle Database 19.12は、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)とOracle ASMクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)の両方でサポートされます。 Oracle ACFSで複数のデータベースが作成される場合、各データベースは、データファイルごとに独自のOracle ACFSファイル・システムで構成され、/u02/app/db user/oradata/db unique name
のネーミング規則が使用されます。 このマウント・ポイントのデフォルト・サイズは100 GBです。
データベースを作成するには、次のステップを実行します:
ジョブ確認ページを閉じた後、「Activity」タブをクリックしてジョブの進捗を監視できます。 ジョブ番号をクリックすると、タスクおよびステータスの詳細が表示されます。 「リフレッシュ」をクリックしてページをリフレッシュします。
親トピック: データベースの操作
Oracle ACFSストレージでのデータベース・ホームの管理
Oracle Database Applianceのデータベース・ホーム・ストレージを管理するには、Oracle Appliance Managerのブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベース・ホーム・ストレージの管理
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします:
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 左側のペインでデータベース・ホーム・ストレージをクリックします。
- データベース・ホーム・ストレージが構成されていない場合は、「データベース・ホーム・ストレージの構成」ボタンをクリックします。
- ディスク・グループ名を選択し、サイズ(GB)を指定します。
- 「Create」をクリックします。 プロンプトが表示されたら、「はい」をクリックして、データベース・ホーム・ストレージを構成するジョブを開始することを確認します。
- データベース・タブからすべてのデータベース・ホーム・ストレージのリストを表示して、各データベースの詳細を表示することもできます。
- データベース・ホーム・ストレージを変更するには、「行動」ドロップダウン・リストで「変更」を選択します。
ODACLIコマンドを使用したデータベース・ホーム・ストレージの管理
odacli configure-dbhome-storage
コマンドを使用して、データベース・ホーム・ストレージを構成します:# odacli configure-dbhome-storage -dg DATA
odacli list-dbhome-storages
コマンドを使用して、データベース・ホームのストレージをリストします:# odacli list-dbhome-storages
odacli describe-dbhome-storages
コマンドを使用して、データベース・ホーム・ストレージを記述します:odacli describe-dbhome-storage -i 67622ce6-0a00-4fec-b948-7a0ba7922311
これらのコマンド・オプションの詳細は、このガイドの「Oracle Database Applianceコマンドライン・リファレンス」の章を参照してください。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの作成
コマンドライン・インタフェースからデータベースを作成します。
ノート:
初期データベースを作成せずにアプライアンスをプロビジョニングした場合、Oracle homeを作成する必要があります。 データベース・ホームのバージョンが移行されるデータベースと異なる場合は、移行されるデータベースのデータベース・ホームを作成します。 移行したデータベース専用のデータベース・ホームを作成する場合があります。注意:
透過的データ暗号化(TDE)を有効にしてデータベースを作成する場合、TDEウォレットのパスワードを設定するように求められます。 セキュリティ・コンプライアンスのための強力なパスワードを指定します。 このパスワードは、初めて設定するときには慎重に入力し、データベース管理操作のためにこのパスワードが常に使用可能であることを確認します。 要求されたときにTDEウォレット・パスワードを指定しないと、暗号化データへのアクセスでエラーが発生します。この例では、データベース・バージョンが19.12のPRODDB
という名前の新しいデータベースと、データベース・ホームが存在しない場合は新しいデータベース・ホームを作成します。
親トピック: データベースの操作
バックアップからのデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、バックアップからデータベースをクローニングします。
-
ソース・データベースのバックアップ・ロケーションは、オブジェクト・ストアまたは外部FRA (ネットワーク・ファイル・システム)である必要があります。
-
オブジェクト・ストアのバックアップ・ロケーションを使用する場合は、ホストのオブジェクト・ストア資格証明を取得します。
-
外部FRA (ネットワーク・ファイル・システム)バックアップのロケーションを使用する場合は、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)のマウント・ポイントのロケーションを取得します。
-
オブジェクト・ストアの資格証明またはNFSマウント・ポイントをバックアップ先として使用して、バックアップ・ポリシーを作成します。
-
バックアップするデータベースにバックアップ・ポリシーを添付します。 ソース・データベースでTDEが有効化されていない場合は、Objectstoreバックアップ・ポリシーをアタッチするときにバックアップ暗号化のパスワードを指定する必要があります。 ただし、NFSバックアップ・ポリシーをアタッチする場合、バックアップ暗号化のパスワードはオプションです。 ソース・データベースでTDEが有効になっている場合は、バックアップの保存先に関係なく、バックアップ暗号化パスワードを指定する必要はありません。
-
データベースの手動バックアップを作成し、バックアップ完了時に生成されたバックアップ・レポートを保存します。
親トピック: データベースの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。
-
ソース・データベースを停止せずに、別のデータベースからデータベースを作成する
-
ゴールド・イメージから複数のデータベースを作成し、標準化された一括デプロイメントを保証します。
-
クローニングでOracle ACFSスナップショットを使用して、領域使用率を最適化します
-
単一ソース・データベース・タイプから異なるタイプのデータベースを作成します。 たとえば、任意のタイプのソース・データベースから単一インスタンス・データベース、Oracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースを作成できます。
-
使用可能なメモリーとCPUコアに応じて、
odb1s
、odb2
などのサポートされているデータベース・シェイプを指定して、任意のソース・データベースから任意のクラスのデータベースを作成します。
親トピック: データベースの操作
コマンドライン・インタフェースを使用したOracle ACFSデータベースのクローニング
CLIコマンドを使用して、既存のOracle ACFSデータベースからデータベースを作成します。
-
ソース・データベースを停止せずに、別のデータベースからデータベースを作成する
-
ゴールド・イメージから複数のデータベースを作成し、標準化された一括デプロイメントを保証します。
-
クローニングでOracle ACFSスナップショットを使用して、領域使用率を最適化します
-
単一ソース・データベース・タイプから異なるタイプのデータベースを作成します。 たとえば、任意のタイプのソース・データベースから単一インスタンス・データベース、Oracle RACデータベースまたはOracle RAC One Nodeデータベースを作成できます。
-
使用可能なメモリーとCPUコアに応じて、
odb1s
、odb2
などのサポートされているデータベース・シェイプを指定して、任意のソース・データベースから任意のクラスのデータベースを作成します。 - スタンバイ・システムでクローン・データベースを作成できるため、スタンバイ・データベースに基づいてテスト環境または開発環境を設定できます。 スタンバイ・システムは本番システムではないため、シード・テスト環境または開発環境の選択をお薦めします。
-
すべてのノードでOracle Clusterwareが実行されており、ソース・データベースが稼働中であることを確認してください。
-
ソース・データベースは、Oracle ACFSストレージを使用する必要があります。
-
ソース・データベースはマルチテナント・コンテナ・データベースでないでください(CDBs)
-
ソース・データベースはOPEN状態である必要があります。
-
ソース・データベースをバックアップ・モードにすることはできません。
-
ソース・データベースは、アーカイブ・モードである必要があります。
ノート:
Standard Edition Oracle Database 19c以上の場合は、Oracle RACやOracle RAC One Nodeデータベースのクローニングはできません。 クローニングできるのは、単一インスタンスのOracle Databaseのみです。 Standard Edition Oracle Database 19.6以降では、単一インスタンス・データベースの高可用性を有効にすることができます。次の手順に従って、データベースをクローニングします:
親トピック: データベースの操作
データベースの変更
Oracle Database Applianceでデータベースを変更するには、Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの変更
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします:
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 変更するデータベースについて、アクション・ドロップ・ダウン・リストで「変更」を選択します。
- 「データベースの変更」ページでは、関連付けられたネットワークおよびバックアップ・ポリシーをアタッチまたはデタッチしたり、データベースのシェイプやクラスを変更できます。
- 「データベース・クラス」または「データベース・シェイプ」を変更するには、ドロップダウン・リストで新しい値を選択します。
- ネットワークをアタッチまたはデタッチするには、「ネットワークのアタッチ」および「ネットワークのデタッチ」フィールドの値を変更します。
- 関連付けられたバックアップ・ポリシーをデータベースから削除するには、「バックアップ・ポリシーの選択」ドロップダウン・リストで値を選択しないでください。
- データベースの作成時にOracle Flexディスク・グループを構成した場合は、データベースの冗長性も変更できます。 変更するデータベースがOracle ACFSデータベースの場合、クローニングされたすべてのOracle ACFSデータベースのデータベース冗長性が変更されます。
- 「バックアップ暗号化パスワード」を変更することを選択できます。 データベースでTDEが有効になっている場合、RMANバックアップ暗号化のパスワードは使用されません。
- 「変更」をクリックします。 プロンプトが表示されたら、「はい」をクリックして、データベースを変更するジョブを開始することを確認します。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの変更
odacli modify-database
コマンドを使用して、バックアップ構成、データベース・クラス、データベース・タイプ、TDEキーなどのデータベースの構成を変更します。# odacli modify-database -s database_shape -cl database_class -i dbid
次に例を示します。# odacli modify-database -i 1941d594-c777-4eca-9fce-18b778d5c153 -s odb2 -cl DSS
たとえば、次のコマンドでは、現在のTDEウォレット・パスワードを受け入れた後に、データベースのTDEマスター暗号化キーを再度暗号化します。
# odacli modify-database -in testdb -rkt Current password for TDE wallet:
odacli modify-database
コマンド・オプションの詳細は、このガイドの「Oracle Database Applianceコマンドライン・リファレンス」の章を参照してください。
親トピック: データベースの操作
Oracle Home間でのデータベースの移動
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはODACLIコマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のOracleホームにデータベースを移動します。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用したデータベースの移動
- ブラウザ・ユーザー・インタフェースにログインします:
https://host-ip-address:7093/mgmt/index.html
- 「Database」タブをクリックします。
- 変更するデータベースについて、アクション・ドロップ・ダウン・リストで「移動」を選択します。
- データベースを移動する宛先データベース・ホームを選択します。 宛先データベース・ホームは同じベース・バージョンである必要があります。
- 「移動」をクリックします。 プロンプトが表示されたら、「はい」をクリックして、データベースを移動するジョブを開始することを確認します。
ODACLIコマンドを使用したデータベースの移動
odacli move-database
コマンドを使用して、あるOracleホームから同じデータベース・バージョンの別のホームにデータベースを移動します。# odacli move-database -i database_ID -dh destination_database_home_ID
odacli move-database
コマンド・オプションの詳細は、このガイドの「Oracle Database Applianceコマンドライン・リファレンス」の章を参照してください。
関連項目
親トピック: データベースの操作
データベースのアップグレード
Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベースを別のデータベース・ホーム・バージョンにアップグレードします。
ノート:
Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースを、Standard Edition Oracle Database 19c以上の宛先データベース・ホームにアップグレードすることはできません。 最初に、odacli modify-database
コマンドを使用してOracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースを単一インスタンスOracle Databaseに変換し、その後、単一インスタンスOracle DatabaseをStandard Edition 19c以上の宛先データベース・ホームにアップグレードする必要があります。
親トピック: データベースの操作
データベース・ホームの操作
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームのリスト、詳細、およびデータベース・ホームの作成と削除を表示します。
- Oracle Database Applianceの複数のOracle Homesの管理について
1つ以上のOracle homeディレクトリおよびOracle Database Appliance上のOracle databasesを作成して管理します。 - データベース・ホームの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームおよびデータベース・ホームの詳細(DBホームに関連付けられているデータベースを含む)のリストを表示します。 - データベース・ホームの作成
Oracle Database Applianceでデータベース・ホームを作成するには、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用します。 - データベース・ホームの削除
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベース・ホームを削除します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle Database Applianceでの複数のOracleホームの管理について
Oracle Database Applianceで1つ以上のOracleホーム・ディレクトリとOracleデータベースを作成および管理します。
Oracleホームは、Oracle Databaseバイナリをインストールするディレクトリで、ここからOracle Databaseを実行します。 Oracle Database Applianceは、Oracle Databaseホームの様々なリリースを含む、複数のOracleホームをサポートします。 特定のOracleホームに複数のOracleデータベースを作成できます。 Oracle Appliance Managerブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracle Database Appliance上の複数のOracleホームおよびデータベースを作成および管理します。 Oracle Database Appliance Managerでは、OracleのOptimal Flexible Architecture (OFA)標準に準拠したOracle Database Oracleホームが自動的に作成されます。
「Oracle Database Applianceリリース・ノート」を確認して、Oracle Database Applianceプラットフォームでサポートされている特定のOracleソフトウェア・リリースに関する情報を入手してください。
ODACLIコマンドを使用してOracle Database Applianceで複数のホームを作成する場合、コマンドにより、Oracleホーム・クローニング・プロセスが開始されます。 Oracle Database Applianceデプロイメントにおいて、ユーザーoracle
はデフォルトのソフトウェア・インストール所有者です。
ブラウザ・ユーザー・インタフェースまたはコマンドライン・インタフェースを使用すると、データベースを作成および管理できます。
Oracle Database Applianceでデータベースを作成、リスト、詳細表示および削除するには、ODACLIコマンドを使用します。 odacli create-database
コマンドを使用すると、ユーザー入力を最小限に抑えながらデータベースを作成できます。 追加オプションなしでこのコマンドを実行すると、新規のデータベース・ホーム(ORACLE_HOME)が作成されます。 --dbhomeid
オプションを使用して、既存のホームにデータベースを作成できます。 dbhomeidを検索するには、odacli list-dbhomes
コマンドを使用します。
または、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベースおよびデータベース・ホームのリストの作成、説明および削除を行うこともできます。 データベース・ホームの名前、ID、バージョン、データベース・ホームが作成された日時および場所を含むすべてのデータベース・ホームのリストを同じページに表示できます。 ブラウザ・ユーザー・インタフェースで、データベース・ホームを作成および削除することもできます。
注意:
Oracle DatabaseパッチをOracle Database Appliance上のOracle Databasesに直接適用しないでください。 ソフトウェア・スタック全体での動作がテストされたOracle Database Applianceパッチ・バンドルのみを使用してください。 1回かぎりのデータベース・パッチが必要な場合は、Oracleホームに適用できます。 Oracle Database Applianceパッチ・バンドルを適用すると、将来のパッチ適用イベント時の競合の原因となり、ロールバックして再適用する必要がある場合があります。
親トピック: データベース・ホームの使用
データベース・ホームの表示
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、データベース・ホームおよびデータベース・ホームの詳細(DBホームに関連付けられているデータベースを含む)のリストを表示します。
親トピック: データベース・ホームの使用
データベース・ホームの作成
Oracle Database Applianceでデータベース・ホームを作成するには、ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用します。
親トピック: データベース・ホームの使用
データベース・ホームの削除
ブラウザ・ユーザー・インタフェースを使用して、Oracleデータベース・ホームを削除します。
親トピック: データベース・ホームの使用
データベースの移行
次のトピックを参照して、データベースを準備してデータベース全体をOracle Database Applianceに移行する方法について学習します。
- データベースの移行について
RMAN duplicateコマンドを使用すると、アクティブ・コンテナ・データベース(CDB)または非CDBデータベース全体をOracle Database Applianceマシンに移行できます。 - 静的リスナーの構成
データベースを複製する前に静的リスナーを構成します。 - データベースの移行
RMAN Duplicate
コマンドを使用して、データベース全体をアプライアンスに移行します。 - データベースの登録
odacli register-database
コマンドを使用して、移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
親トピック: Oracle Databaseの管理
データベースの移行について
RMAN duplicateコマンドを使用すると、アクティブ・コンテナ・データベース(CDB)または非CDBデータベース全体をOracle Database Applianceマシンに移行できます。
RMAN Duplicateを使用する場合は、ソース・ターゲットとターゲット・データベースからのネットワーク接続があることを確認してください。
-
ソース・データ: 移行する既存のデータベース。
-
ターゲット・データベース:Oracle Database Appliance環境で作成された新しいデータベース。
ソース環境とターゲット環境の間にネットワーク接続がない場合、オフラインの移行方法を使用できます。 オフラインの移行では複製にRMANバックアップ・セットを使用している場合があります。この方法ではプライマリ・データベースへの接続は不要です。
この手順ではおおまかに次のステップが含まれます。
-
Oracle Database Applianceを最新バージョンにデプロイまたは更新します。
プロビジョニングが正常に完了したことを確認します。 ベアメタル・システムでは、
odacli list-jobs
コマンドとodacli describe-job
コマンドを使用してステータスを検証します。 -
コマンドライン・インタフェースからインスタンスのみのデータベースを作成します。
-
ベアメタル・システムの場合、
odacli create-database
コマンドでOracle Database Applianceマシンのinstanceonly
フラグを使用します。 新しいデータベースはターゲット・データベースです。
インスタンスのみのデータベースを作成すると、以下も作成されます。
-
データベース・ファイルの格納に使用されるACFSファイルシステム
-
データベース・インスタンス/rman duplicateコマンドに必要なディレクトリ構造
-
SYSユーザー用のパスワード・ファイル
-
-
静的リスナーを構成します。
-
バックアップと復元操作を使用して既存のデータベースをターゲット・データベースに移行します。
-
移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
ノート:
移行および登録できるのは、同じストレージ・タイプのデータベースのみです。 たとえば、Oracle ACFSデータベースを移行して登録するには、Oracle ACFSデータベースを作成してから、そのデータベースを移行して登録する必要があります。 同様に、Oracle ASMデータベースを移行するには、Oracle ASMデータベースを作成してから移行する必要があります。親トピック: データベースの移行
静的リスナーの構成
データベースを複製する前に静的リスナーを構成します。
静的リスナーは、RMAN Duplicateコマンドを使用する場合にのみ必要です。
次のステップを実行してlistener.ora
ファイルを手動で構成します。
親トピック: データベースの移行
データベースの移行
RMAN Duplicate
コマンドを使用して、データベース全体をアプライアンスに移行します。
親トピック: データベースの移行
データベースの登録
odacli register-database
コマンドを使用して、移行したデータベースをアプライアンスに登録します。
dbclass
、dbshape
、servicename
およびパスワードは、データベースを登録する際に必須です。 dbclass
およびdbshape
で、sga_target
およびpga_target
の設定が決まります。 データベースinit.ora
パラメータは、odacli register-database
コマンドの一部としてリセットされます。 登録後にinit.ora
パラメータで、パラメータが正しく設定されているか確認します。
ノート:
odacli register-database
コマンドは、単一インスタンス・タイプのプライマリ・データベースでのみサポートされます。
データベースを登録するには、次のステップに従います:
親トピック: データベースの移行
TDE対応データベースの登録について
TDE対応データベースを登録するプロセスについて理解します。
TDEウォレット・ライフ・サイクル管理では、サポートが限られているTDE対応データベースを登録できます。 TDE Wallet Management
という新しい属性がデータベースに追加されます。 TDE Wallet Management
値は、EXTERNAL
(TDEがOracle Database Applianceによって構成されていない)またはODA
(odacli create-database
コマンドを使用してデータベースが作成されたことを意味します)のいずれかです。 データベースがTDE対応でない場合、TDE Wallet Management
属性の値はNULLになります。 TDE対応データベースの登録時、ベア・メタル・デプロイメントではTDE Wallet Management
値は常にEXTERNAL
で、Oracle Database Appliance KVMデプロイメントではODA
です。 サンプル出力の例については、このトピックの最後に示します。
TDE対応データベースを登録するための前提条件
- TDEの構成には、ソフトウェア・キーストアを使用する必要があります。
- ベア・メタル・デプロイメントの場合、パスワードで保護されたウォレット(
ewallet.p12
)および自動ログインTDEウォレット(cwallet.sso
)は、/opt/oracle/dcs/commonstore/wallets/tde/db_uniquename/
のロケーションで使用可能である必要があります。 - TDEウォレット(
cwallet.sso
)の自動ログインは存在せず、パスワードで保護されているウォレット(ewallet.p12
)が存在する場合、TDEパスワードは登録データベース・リクエストで指定する必要があります。 - Oracle Database Appliance DBシステム・デプロイメントの場合、TDEは
WALLET_ROOT
パラメータを使用して構成する必要があり、TDEウォレットはロケーション+DATA/tde
にある必要があります。
TDE Wallet Management
値がEXTERNAL
の場合
TDE Wallet Management
値がEXTERNAL
の場合の制限は次のとおりです:
- ODACLIコマンドを使用したTDEウォレット再キーはサポートされていません。 データベースに接続し、TDEウォレットを再キーできます。
# odacli modify-database -in db_name -rkt Enter TDE wallet password: DCS-10040:Operation 'Re-Key of TDE wallet' is not supported: TDE wallet management is not ODA.
- ODACLIコマンドを使用したTDEウォレット・パスワード変更はサポートされていません。
# odacli modify-database -in db_name -ctp Enter current TDE wallet password: Enter new TDE wallet password: Retype new TDE wallet password: DCS-10040:Operation 'Password change of TDE wallet' is not supported: TDE wallet management is not ODA.
- TDEウォレットのロケーションを含むバックアップ構成は、データベースにアタッチできません。
# odacli describe-backupconfig -in name Backup Config details ---------------------------------------------------------------- ID: 4b8d888e-63cc-4d39-9739-511a4cc48376 Name: f1 BackupconfigType: DATABASE CrosscheckEnabled: true RecoveryWindow: 1 BackupDestination: ObjectStore BackupLocation: test_backup TDEBackupLocation: CompressionEnabled: true CompressionAlgorithm: MEDIUM ObjectStoreId: a4c0bb20-af4c-41ec-8a77-80103dbde298 CreatedTime: August 23, 2021 12:27:39 PM UTC UpdatedTime: August 23, 2021 12:27:49 PM UTC # odacli modify-database -in database_name -bin f1 null { "jobId" : "ce096613-d565-4c92-8216-f37d9adaa808", "status" : "Created", "message" : "Modify database", "reports" : [ ], "createTimestamp" : "August 23, 2021 12:28:58 PM UTC", "resourceList" : [ { "resourceId" : "f0fa1637-b038-4911-805d-771c7b3f7cb9", "resourceType" : "DB", "resourceNewType" : null, "jobId" : "ce096613-d565-4c92-8216-f37d9adaa808", "updatedTime" : "August 23, 2021 12:28:58 PM UTC" } ], "description" : "Modify database : database_name", "updatedTime" : "August 23, 2021 12:28:58 PM UTC" } # odacli describe-job -i ce096613-d565-4c92-8216-f37d9adaa808 Job details ---------------------------------------------------------------- ID: ce096613-d565-4c92-8216-f37d9adaa808 Description: Modify database : database_name Status: Success Created: August 23, 2021 12:28:58 PM UTC Message: Modify database Task Name Start Time End Time Status ---------------------------------------- ----------------------------------- ----------------------------------- ---------- Validate OMF parameter values August 23, 2021 12:29:00 PM UTC August 23, 2021 12:29:01 PM UTC Success update db with backupconfig attributes August 23, 2021 12:29:23 PM UTC August 23, 2021 12:29:29 PM UTC Success Enable Database Autobackup August 23, 2021 12:29:29 PM UTC August 23, 2021 12:29:29 PM UTC Success Enable Archivelog Autobackup August 23, 2021 12:29:29 PM UTC August 23, 2021 12:29:29 PM UTC Success Backup Current Control file August 23, 2021 12:29:32 PM UTC August 23, 2021 12:30:01 PM UTC Success Update metadata for database:db_name August 23, 2021 12:30:01 PM UTC August 23, 2021 12:30:01 PM UTC Success
- TDEウォレット・バックアップはサポートされていません。
# odacli create-backup -in database_name -c tdewallet DCS-10040:Operation 'Backup of TDE wallet' is not supported: TDE wallet management is not ODA.
- TDEウォレットは、データベース・バックアップの実行中にバックアップされません。
# odacli create-backup -in database_name -bt regular-l0 { "jobId" : "49153a90-d4bd-45e7-b3b7-46078621b895", "status" : "Created", "message" : null, "reports" : [ ], "createTimestamp" : "August 24, 2021 05:59:53 AM UTC", "resourceList" : [ ], "description" : "Create regular-l0 Backup[TAG:auto][Db:db_name][OSS:example]", "updatedTime" : "August 24, 2021 05:59:53 AM UTC" } # odacli describe-job -i 49153a90-d4bd-45e7-b3b7-46078621b895 Job details ---------------------------------------------------------------- ID: 49153a90-d4bd-45e7-b3b7-46078621b895 Description: Create regular-l0 Backup[TAG:auto][Db:db_name][OSS:example] Status: Success Created: August 24, 2021 5:59:53 AM UTC Message: Task Name Start Time End Time Status ---------------------------------------- ----------------------------------- ----------------------------------- ---------- Validate backup config August 24, 2021 5:59:56 AM UTC August 24, 2021 5:59:56 AM UTC Success Container validation August 24, 2021 5:59:56 AM UTC August 24, 2021 5:59:57 AM UTC Success libopc existence check August 24, 2021 5:59:57 AM UTC August 24, 2021 5:59:57 AM UTC Success Backup Validations August 24, 2021 5:59:57 AM UTC August 24, 2021 6:00:02 AM UTC Success Recovery Window validation August 24, 2021 6:00:02 AM UTC August 24, 2021 6:00:05 AM UTC Success Archivelog deletion policy configuration August 24, 2021 6:00:05 AM UTC August 24, 2021 6:00:08 AM UTC Success Database backup August 24, 2021 6:00:08 AM UTC August 24, 2021 6:02:06 AM UTC Success # odacli describe-backupreport -i b75c7ffa-68f8-4eea-8f12-bfe30b8c92f7 | grep -i tde "tdeWalletLoc" : null,
- TDEウォレットのリストアはサポートされていません。
# odacli restore-tdewallet -in db_name Enter TDE wallet password: DCS-10040:Operation 'Restore of TDE wallet' is not supported: TDE wallet management is not ODA.
- TDE対応データベースのクローニングはサポートされていません。
odacli clone-database -n db_name2 -f db_name -u db_name2 Enter SYS user password: Retype SYS user password: DCS-10040:Operation 'Cloning of TDE database' is not supported: TDE wallet management is not ODA.
- TDEウォレットのロケーションが
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
パラメータを使用して指定されている場合、データベースをデータベース・ホームから別のデータベース・ホームに移動すると、宛先データベース・ホームで同じパラメータが更新されます。 - TDEウォレットのロケーションが
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
パラメータを使用して指定されている場合、データベースをアップグレードすると、新しいデータベース・ホームで同じパラメータが更新されます。 - TDEウォレットのロケーションが
SQLNET.ENCRYPTION_WALLET_LOCATION
パラメータを使用して指定されている場合、データベース・ホームを更新すると、新しいデータベース・ホームで同じパラメータが更新されます。 - データベースを削除すると、TDEウォレットは削除されません。
- Oracle Database Appliance DBシステムの場合、
WALLET_ROOT
パラメータを使用して構成されたTDEを持つデータベースのみが登録できます。
例8-1 ベア・メタル・デプロイメントに登録されたTDE対応データベースの出力例
# odacli describe-database -in mydb
Database details
----------------------------------------------------------------
ID: 47de99d6-62cc-4623-a38c-1ac880e7082c
Description: mydb
DB Name: mydb
DB Version: 19.11.0.0.210420
DB Type: SI
DB Role: PRIMARY
DB Target Node Name: node1
DB Edition: EE
DBID: 2987837625
Instance Only Database: false
CDB: false
PDB Name:
PDB Admin User Name:
SEHA Enabled: false
Class: OLTP
Shape: odb1
Storage: ASM
DB Redundancy:
CharacterSet: AL32UTF8
National CharacterSet: AL16UTF16
Language: AMERICAN
Territory: AMERICA
Home ID: 6717bed4-104a-415b-8d26-c0de634a2c85
Console Enabled: false
TDE Enabled: false
TDE Wallet Management: External
Level 0 Backup Day: Sunday
AutoBackup Enabled: true
Created: May 18, 2021 3:33:13 AM UTC
DB Domain Name: example_domain
Associated Networks: Public-network
CPU Pool Name:
例8-2 Oracle Database Appliance DB Systemデプロイメントに登録されたTDE対応データベースの出力例
# odacli describe-database -in mydb
odacli describe-database -in mydb
Database details
----------------------------------------------------------------
ID: 47de99d6-62cc-4623-a38c-1ac880e7082c
Description: mydb
DB Name: mydb
DB Version: 19.11.0.0.210420
DB Type: SI
DB Role: PRIMARY
DB Target Node Name: node1
DB Edition: EE
DBID: 2987837625
Instance Only Database: false
CDB: false
PDB Name:
PDB Admin User Name:
SEHA Enabled: false
Class: OLTP
Shape: odb1
Storage: ASM
DB Redundancy:
CharacterSet: AL32UTF8
National CharacterSet: AL16UTF16
Language: AMERICAN
Territory: AMERICA
Home ID: 6717bed4-104a-415b-8d26-c0de634a2c85
Console Enabled: false
TDE Enabled: false
TDE Wallet Management: ODA
Level 0 Backup Day: Sunday
AutoBackup Enabled: true
Created: May 18, 2021 4:33:13 AM UTC
DB Domain Name: example_domain
Associated Networks: Public-network
CPU Pool Name:
例8-3 パスワードで保護されたウォレット(ewallet.p12)が存在するが、自動ログインTDEウォレット(cwallet.sso)がない場合に、TDE対応データベースのサンプル出力がOracle Database Applianceに登録されました
# odacli register-database -sn example_service --dbclass OLTP --dbshape odb2
Enter SYS user password:
DCS-10011:Input parameter 'TDE wallet password' cannot be NULL.Required to generate Autologin wallet at /opt/oracle/dcs/commonstore/wallets/tde/db_name
odacli register-database -sn example_service --dbclass OLTP --dbshape odb2 -tp
Enter SYS, SYSTEM and PDB Admin user password:
Retype SYS, SYSTEM and PDB Admin user password:
Enter TDE wallet password
Retype TDE wallet password:
{
"jobId" : "4903b711-f144-4aed-9bf6-31c79dbce261",
"status" : "Created",
"message" : null,
"reports" : [ ],
"createTimestamp" : "August 25, 2021 05:42:13 AM UTC",
"resourceList" : [ ],
"description" : "Database service registration with db service name: example_service",
"updatedTime" : "August 25, 2021 05:42:14 AM UTC"
}
# odacli describe-job -i 4903b711-f144-4aed-9bf6-31c79dbce261
Job details
----------------------------------------------------------------
ID: 4903b711-f144-4aed-9bf6-31c79dbce261
Description: Database service registration with db service name: example_service
Status: Success
Created: August 25, 2021 5:42:13 AM UTC
Message:
Task Name Start Time End Time Status
---------------------------------------- ----------------------------------- ----------------------------------- ----------
TDE parameter validate at destination August 25, 2021 5:42:14 AM UTC August 25, 2021 5:42:14 AM UTC Success
Enable OMF parameters August 25, 2021 5:42:17 AM UTC August 25, 2021 5:42:17 AM UTC Success
Setting db character set August 25, 2021 5:42:17 AM UTC August 25, 2021 5:42:18 AM UTC Success
Move Spfile to right location August 25, 2021 5:42:18 AM UTC August 25, 2021 5:42:24 AM UTC Success
Enable DbSizing Template August 25, 2021 5:42:24 AM UTC August 25, 2021 5:43:15 AM UTC Success
Copy Pwfile to Shared Storage August 25, 2021 5:43:16 AM UTC August 25, 2021 5:43:20 AM UTC Success
Running DataPatch August 25, 2021 5:43:20 AM UTC August 25, 2021 5:43:32 AM UTC Success
configuring TDE August 25, 2021 5:43:32 AM UTC August 25, 2021 5:44:51 AM UTC Success
Reset Associated Networks August 25, 2021 5:44:52 AM UTC August 25, 2021 5:44:55 AM UTC Success
親トピック: Oracle Databaseの管理
インスタンス・ケージングを使用した複数データベース・インスタンスの管理について
インスタンス・ケージングを使用してOracle Database Appliance上でシステム・リソースを管理します。
Oracle Databaseには、複数のデータベース・インスタンスを実行する複数CPUサーバーでCPU割当てを管理する方法が用意されています。 この方法はインスタンス・ケージングと呼ばれます。 インスタンス・ケージングは、初期化パラメータを使用して、インスタンスが同時に使用できるCPU数を制限します。
インスタンス・ケージングとOracle Database Resource Manager (リソース・マネージャ)が連携して、複数インスタンス間で必要なサービス・レベルをサポートします。 統合により、アイドル・リソースを最小限に抑え、効率を最大限に高め、コストを下げることができます。
Oracle Database Applianceテンプレートは、各データベース・インスタンス・ワークロードのサイズに合せて事前チューニングされています。 特定のコア数で動作するよう設計されています。 インスタンス・ケージングによって、各データベースのワークロードは、テンプレートで割り当てられたコアのセットに制限されます(これによって、複数のデータベースを同時に、パフォーマンスを低下させることなく、Oracle Database Applianceの容量まで、実行できるようになります)。 計画的成長に備えるために、現在のニーズよりも大きいデータベース・テンプレート・サイズを選択できます。
ノート:
Oracle Database Applianceテンプレートはベスト・プラクティスを実装しており、特にOracle Database Appliance用に構成されているため、これらのテンプレートを使用することを強くお薦めします。
Oracle Database Appliance Managerインタフェースは、データベースのクラスとしてデータベースのサイズ設定テンプレートを参照してください。
デフォルトでは、Oracle Database Applianceインスタンス・ケージングは有効ではありません。 インスタンス・ケージングを有効にするには、Oracle Database Appliance上の各データベースに初期パラメータRESOURCE_MANAGER_PLAN
を設定します。 このパラメータでは、リソース・マネージャが現行のインスタンスに対して使用するプランを指定します。 このパラメータを設定すると、リソース・マネージャがデータベース間のコア・リソースを割り当てるようになります。 このパラメータでプランが指定されていない場合、リソース・マネージャとインスタンス・ケージングは有効になりません。
各データベースに対して選択したOracle Database Applianceデータベース・テンプレートのサイズに従って、コア・リソースのインスタンス・ケージング割当てが有効になります。 CPU_COUNT
初期化パラメータは、テンプレートに設定されます。 統合する各データベースのサイズと一致するCPU_COUNT
設定を使用して、インスタンス・ケージングを構成するための標準の指示に従います。
親トピック: Oracle Databaseの管理
Oracle EM ExpressおよびDBコンソール
Oracle Enterprise Manager Database Express (EM Express)またはDatabase Control Console (DB Console)を使用してデータベースを管理できます。
EM Expressコンソールは、Oracle Database 18c、12.2.0.1、12.1.0.2で使用できます。 どちらのコンソールも、Oracle Databasesを管理するためのwebベースのツールです。
EM Expressコンソールには、次の機能があります。
-
保管やユーザー管理などの基本管理タスクのサポート
-
パフォーマンスの診断と調整のための包括的なソリューション
-
グラフィカル・ユーザー・インタフェースでのパフォーマンス・アドバイザ
-
SQL*Loader、Oracle Recovery Manager (RMAN)などのグラフィカル・ユーザー・インタフェース用のOracle Databaseユーティリティ
EM Expressはデータベース・サーバーの内部に構築されており、データベース外のアクションを実行することはできません。
親トピック: Oracle Databaseの管理