11gR2.1.2.123での変更点

Oracle NoSQL Database 11gR2.1.2.123で次の変更が行われました。

バグ修正

  1. 以前のバージョンでは、管理サービスを実行している以外のノードでレプリケーション・ノード・パラメータを変更しようとしてchange-repnode-paramsプランを実行すると、エラーになりました。この操作は現在、正常に処理されます。[#20901]

  2. 新しいストレージ・ノードをデプロイしようとしてdeploy-storage-nodeプランで問題が発生すると、問題のあるストレージ・ノードがストアに残っていました。そのため、ユーザーは問題のあるストレージ・ノードを手動で削除するか、問題を修正してプランを再試行する必要がありました。便宜上、deploy-storage-nodeプランは現在、エラー発生時にクリーン・アップされるようになり、問題のあるストレージ・ノードは残らなくなっています。[#20530]

パフォーマンスその他の一般的な変更点

  1. コマンドライン・インタフェースで、snapshot createコマンドの速度が大幅に向上しました。以前のバージョンでは、大量のデータがあるストアで実行すると数分間かかっていました。これが秒単位に短縮されています。[#20772]

ユーティリティの変更点

  1. kvliteを起動して制御コマンドを実行する2つのスクリプト、bin/run-kvlite.shおよびbin/kvctlは、java -jar lib/kvstore-M.N.P.jarコマンドに置き換えられます。これにより、Windowsを含むすべてのJavaプラットフォームの移植性が実現します。2つのスクリプトは非推奨となりましたが、少なくとも1リリース・サイクルの間はサポートされます。

    古いスクリプト・コマンドから新しい-jarコマンドへの変換は、次のとおりです。

    古いスクリプト・コマンド 新しい-jarコマンド
    bin/run-kvlite.sh args... java -jar lib/kvstore-M.N.P.jar kvlite args...
    bin/kvctl command args... java -jar lib/kvstore-M.N.P.jar command args...

    新旧のコマンドには、注意が必要な相違点がいくつかあります。

    • nohupは、必要な場合には明示的に指定する必要があります。bin/kvctlスクリプトでは、nohupは自動的にstartおよびrestartコマンドに追加されていました。等価のコマンドを追加するには、次のコマンドを使用します。

      nohup java -jar lib/kvstore-M.N.P.jar start args... > /dev/null < /dev/null 2<&1 &
      
    • kvliteのロギング構成ファイルは、標準のJava構文で指定するようになります。以前は、-loggingrun-kvlite.shスクリプトに渡すとき、examples/logging.properties構成ファイルが自動的に追加されていました。新しいコマンドで等価の構文は次のとおりです。

      java -Djava.util.logging.config.file=examples/logging.properties -jar lib/kvstore-M.N.P.jar kvlite args...
      
    • 以前は、kvctlスクリプトを実行すると、-host引数がデフォルトでローカルのマシン名(`hostname`コマンドより)になりました。現在は、どの制御コマンドでもデフォルトのホスト名は使用されず、-host引数を明示的に指定する必要があります。この変更には2つの理由があります。1つ目の理由は一貫性で、portと他の引数には制御コマンドのデフォルト値がありませんでした。2つ目の理由は安全性で、明示的なホスト名を指定すると偶発的なエラーの対策になります。

    • 以前は、run-kvlite.shスクリプトを実行すると、-host引数がデフォルトでlocalhostになりました。現在は、(文字どおりの)localhost.ではなくローカル・マシン名がデフォルトですkvliteコマンドは、制御コマンドと異なり、どの引数にもデフォルト値があります。これは、単独のマシン上での開発時にkvliteコマンドを使いやすくするためです。kvliteを、本番またはパフォーマンス・テストでは使用しないでください。

    • 以前は、java -jar lib/kvstore-M.N.P.jarを実行すると、引数の有無にかかわらず製品バージョンが出力されていました。現在は、引数を指定しない場合には使用方法のメッセージが出力されます。バージョンを出力する場合は、次のようにversionコマンドを使用してください。

      java -jar lib/kvstore-M.N.P.jar version