Oracle Autonomous Databaseに適用するReplicatの構成
Oracle GoldenGateがサポートする任意のソース・データベースまたはプラットフォームからAutonomous Databaseにレプリケートできます。
トピック:
親トピック: Autonomous Database
Autonomous DatabaseへのOracle GoldenGate Replicatの構成の前提条件
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Oracle GoldenGate Extractプロセスが構成されていて、Autonomous Databaseターゲットにデータを適用するReplicatが実行されている場所に証跡を書き込むソース・データベース。
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プロビジョニング済の実行されている環境であるOracle Autonomous Database。
トピック:
Autonomous Database用のOracle GoldenGateの構成
ノート:
手順については、すでにソース環境が構成されていることを前提としています。Autonomous Database環境へのレプリケーションを構成するために必要なステップについて説明します。
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オンプレミスのOracle GoldenGateの場合は、Oracle GoldenGateがインストールされていることを確認します。
Oracle GoldenGate Microservices Architecture 21c for Marketplace for Oracle Autonomous Database Serverless 21cを使用することもできます。Oracle GoldenGate Microservices Architecture 21c以降では、Marketplace for Oracle Autonomous Database Serverlessを使用したAutonomous Databaseの取得がサポートされています。
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Oracle GoldenGate環境のデプロイメントを作成します。これは、Autonomous Databaseにデータを適用するReplicatの作成先デプロイメントです。
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Autonomous Databaseインスタンスには、Oracle GoldenGateオンプレミス用の
ggadmin
という事前作成済ユーザーがあります。ggadmin
ユーザーには、Replicatに必要な権限が付与されています。これは、Oracle GoldenGateの処理に使用されるオブジェクト(チェックポイント表やハートビート・オブジェクトなど)が格納されるユーザーになります。デフォルトでは、このユーザーはロックされています。ggadmin
ユーザーのロックを解除するには、任意のSQLクライアント・ツールを使用して、ADMIN
ユーザーとしてOracle Autonomous Databaseインスタンスに接続します。「Autonomous Databaseインスタンスへの接続について」を参照してください。 -
ALTER USER
コマンドを実行して、ggadmin
ユーザーのロックを解除し、そのパスワードを設定します。これは、Autonomous Databaseに対するDBLOGIN
操作のために、コマンドラインで使用します。Replicatで使用して、Oracle GoldenGateがAutonomous Databaseに接続してデータを適用できるようにします。ALTER USER ggadmin IDENTIFIED BY p0$$word ACCOUNT UNLOCK;
Autonomous Databaseクライアント資格証明の取得
Oracle Autonomous Databaseインスタンスとの接続を確立するには、クライアント資格証明ファイルをダウンロードする必要があります。クライアント資格証明ファイルをダウンロードするには、Oracle Cloud Infrastructureコンソールまたはデータベース・アクション起動パッドの2つの方法があります。
ノート:
Oracle Autonomous Databaseへの管理者アクセス権がない場合は、資格証明ファイルをダウンロードして提供するようにサービス管理者に依頼してください。次のステップでは、データベース・アクション起動パッドを使用してクライアント資格証明ファイルをダウンロードします。
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Autonomous Databaseアカウントにログインします。
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「データベース・インスタンス」ページで、「データベース・アクション」をクリックします。これにより、データベース・アクション起動パッドが起動します。起動パッドは、ADMINとしてデータベースにログインしようとします。これが成功しない場合は、データベースのADMINのユーザー名とパスワードの入力を求められます。
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データベース・アクション起動パッドの「管理」で、「クライアント資格証明(ウォレット)のダウンロード」を選択します。
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クライアント資格証明zipファイルを保護するためのパスワードを入力して、「ダウンロード」をクリックします。
ノート:
ウォレットのダウンロード時に指定するパスワードにより、ダウンロードしたクライアント資格証明ウォレットが保護されます。 -
資格証明
zip
ファイルをローカル・システムに保存します。資格証明zip
ファイルには、次のファイルが含まれています:-
cwallet.sso
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ewallet.p12
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keystore.jks
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ojdbc.properties
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sqlnet.ora
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tnsnames.ora
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truststore.jks
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ewallet.pem
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README.txt
sqlnet.ora
およびtnsnames.ora
ファイルを参照して更新(必要な場合)します。 -
Autonomous Databaseに適用するReplicatの構成
この項では、すでにソース環境が構成されていることを前提として、Oracle Autonomous Database環境でレプリケーションを確立するために必要なステップについて説明します。
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「Autonomous DatabaseへのOracle GoldenGate Replicatの構成の前提条件」に示したステップを実行します。
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「Autonomous Database用のOracle GoldenGateの構成」に示したステップを実行します。
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「Autonomous Databaseクライアント資格証明の取得」に示したステップを実行します。
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Oracle GoldenGateがインストールされているサーバーにログインします。
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Oracle Autonomous Databaseからダウンロードした資格証明
zip
ファイルをOracle GoldenGateインスタンスに転送します。 -
Oracle GoldenGateインスタンスで、新しいディレクトリ
/u02/data/adwc_credentials
に資格証明ファイルを解凍します。これがキー・ディレクトリになります。 -
接続の詳細を構成するには、Oracle GoldenGateインスタンスのOracle Clientの場所から
tnsnames.ora
ファイルを開きます。cd /u02/data/adwc_credentials ls tnsnames.ora
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Oracle GoldenGateインスタンスの
tnsnames.ora
ファイルを編集して、tnsnames.ora
ファイルで使用可能な接続詳細がキー・ディレクトリ(Oracle Autonomous Databaseからダウンロードした資格証明zip
ファイルを解凍したディレクトリ)に含まれるようにします。Sample Connection String graphdb1_low = (description= (retry_count=20)(retry_delay=3)(address=(protocol=tcps)(port=1522)(host=adb-preprod.us-phoenix-1.oraclecloud.com)) (connect_data=(service_name=okd2ybgcz4mjx94_graphdb1_low.adb.oraclecloud.com)) (security=(ssl_server_cert_dn="CN=adwc-preprod.uscom-east-1.oraclecloud.com,OU=Oracle BMCS US,O=Oracle Corporation,L=Redwood City,ST=California,C=US")))
ネットワークのタイムアウトまたは切断のためにReplicatが応答しなくなった場合は、次の内容をtnsnames.ora
ファイルの接続プロファイルに追加してください。(DESCRIPTION = (RECV_TIMEOUT=120) (ADDRESS_LIST = (LOAD_BALANCE=off)(FAILOVER=on)(CONNECT_TIMEOUT=3)(RETRY_COUNT=3) (ADDRESS = (PROTOCOL = TCP)(HOST = adb-preprod.us-phoenix-1.oraclecloud.com)(PORT = 1522))
ノート:
資格証明ファイルで提供されるtnsnames.ora
ファイルには、次のように識別できる3つのデータベース・サービス名が含まれています。
Oracle GoldenGateレプリケーションには、ADWC_Database_Name_low ADWC_Database_Name_medium ADWC_Database_Name_high
ADWC_Database_Name_low
を使用します。 -
ウォレットを構成するには、Oracle GoldenGateインスタンスのOracle Clientの場所に
sqlnet.ora
ファイルを作成します。cd /u02/data/oci/network/admin ls sqlnet.ora tnsnames.ora
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この
sqlnet.ora
ファイルを編集して、キー・ディレクトリが含まれるようにします。WALLET_LOCATION = (SOURCE = (METHOD = file) (METHOD_DATA = (DIRECTORY="/u02/data/adwc_credentials"))) SSL_SERVER_DN_MATCH=yes
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Admin Clientを使用して、Oracle GoldenGateデプロイメントにログインします。
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Replicatが使用するための
GGADMIN
ユーザーとパスワードを格納する資格証明を作成します。たとえば:ADD CREDENTIALSTORE ALTER CREDENTIALSTORE ADD USER ggadmin@databasename_low PASSWORD complex_password alias adb_alias
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Replicatを追加してOracle Autonomous Databaseに配信するように構成します。Replicatの作成時には、前のステップで作成した別名を使用します。Replicatとその他のプロセスの設定については、「Replicatの追加」を参照してください。
ノート:
クラシックReplicat、調整Replicatおよび非統合モードのパラレルReplicatを使用できます。Oracle Autonomous Databaseでは、統合モードのパラレルReplicatもサポートされています。 -
この時点で、Replicatを起動して、Autonomous Databaseへのデータのレプリケーションを実行できます。
ノート:
Oracle Autonomous Databaseは、アイドル状態が60分以上のReplicatをタイムアウトにして切断します。Replicatは、アイドル状態になった後で変更を適用しようとすると(新しい変更を取得した場合)、データベース・エラーが発生して異常終了します。タイムアウト時にReplicatの手動による再起動を不要にするために、管理対象プロセス(Microservices Architecture)を使用して
AUTORESTART
プロファイルでOracle GoldenGateを構成することをお薦めします。