3.4.7 暗黙外部キー

暗黙外部キーとは、複数の表の間に存在するがデータベースに定義されていない依存関係です。一般的にデータ・ウェアハウス環境では外部キーを作成しません。ただし、プレゼンテーションまたはレポート作成の場合はこれらの依存関係を表示することが必要になります。

スター・スキーマ内のオブジェクトの暗黙外部キーは、定義するか、データ・ディクショナリで検出することにより表示できます。暗黙外部キーは複数のソースを持つことができます。

暗黙外部キーの定義

暗黙外部キーは次の2つの方法で定義できます。

  • 暗黙外部キー・ダイアログを使用する

  • ダイアグラムで矢印を参照先オブジェクトにドラッグする

暗黙外部キー・ダイアログを使用する

暗黙外部キーは、Data Modelerの「暗黙外部キー」ダイアログを使用して定義できます。

  1. Data Modelerダイアグラムで、オブジェクト(表またはビュー)を右クリックし、「暗黙外部キー」を選択します。

    図3-18 オブジェクトの暗黙外部キーの選択

    select_implied_foreign_keys.pngの説明が続きます
    図select_implied_foreign_keys.pngの説明

    暗黙外部キー・ダイアログが表示されます。

  2. 「暗黙外部キー」ダイアログで、「+」をクリックしてグリッドにエントリを追加します。

  3. グリッドのエントリを選択して、次のフィールドに値を入力します。

    • 参照しているオブジェクト: ソース・オブジェクトに対する依存性を持つ、ダイアグラム内のオブジェクト。

    • ローカル列: ソース・オブジェクト内の列の名前。

    • 参照先の列: ターゲット・オブジェクト内の列の名前。

    • 検出ソース: 自動的に事前に入力され、暗黙外部キーが定義されているか、またはデータ・ディクショナリで検出されたかどうかが表示されます。

  4. 「OK」をクリックします。暗黙外部キーの依存関係が、ダイアグラム上に点線で表示されます。

    図3-19 2つのオブジェクト間の点線

    点線

ダイアグラムで矢印を参照先オブジェクトにドラッグする

暗黙外部キーは次の方法で定義することもできます。

  1. ダイアグラムでソース・オブジェクトを選択します。

  2. 青いインジケータの付いた小さい曲線の矢印をクリックして、参照先オブジェクトにドラッグします。依存関係がダイアグラム上に点線で表示されます。

    図3-20 青いインジケータをドラッグ

    図3-20の説明は次にあります
    「図3-20 青いインジケータをドラッグ」の説明
  3. ソース・オブジェクトを右クリックし、暗黙外部キー・ダイアログに列名を入力します。

データ・ディクショナリでの暗黙外部キーの検出

データ・ディクショナリで複数のタイプの定義を検索すると、スター・スキーマを検出できます。

「ナビゲータ」タブで、オブジェクト(表またはビュー)を右クリックし、オブジェクトをスター・スキーマとしてダイアグラムに追加を選択します。オブジェクトはファクト表である必要があります。データ・ディクショナリで、オブジェクトに関連する次のような結合および依存関係が検索されます。

  • 選択した表から他の表に対して定義されている外部キー。暗黙外部キーが後で同じ列に対して検出された場合、それらはダイアグラムに表示されません。

  • ビットマップ結合索引、集計を含むマテリアライズド・ビューおよび属性クラスタリングの定義に使用されている結合。

  • ファクト表のディメンション定義および列名の一致に基づく依存関係。

  • 分析ビュー、OLAPキューブおよびディメンションのファクトおよびディメンションの定義。