1 リカバリ・アプライアンスの概要Introduction to the Recovery Appliance

この章では、Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance (リカバリ・アプライアンス)の機能とハードウェア・コンポーネントについて説明します。

この章の内容は次のとおりです。

リカバリ・アプライアンスについて

リカバリ・アプライアンスは、バックアップとリカバリのソリューションで、Oracleデータベースのデータ保護に特化して設計されています。提供されるリポジトリは非常に拡張性が高く、数百から数千に及ぶデータベースのデルタ変更(つまり差異)をすべて記録できます。

データベース・デルタ・プッシュ・テクノロジを使用すれば、Oracle DBAは、完全なRecovery Manager (RMAN)バックアップを一度だけ実行し、その後は、それぞれのデータベースからリカバリ・アプライアンスへ増分バックアップのみを実行するだけですみます。完全バックアップやテープ・バックアップを繰り返したり、RMANバックアップの削除、検証、メンテナンスのコマンドを何度も実行する必要はありません。

障害が発生した場合、DBAは、すべてのデータベースをリカバリ・ウィンドウの任意の時点、または現在時刻まであと1秒未満の時点までリカバリできます。データベース・デルタ・ストアの仮想完全バックアップ・テクノロジは、RMANのデータベース・リストア・リクエストに対応して、常駐増分ブロックから物理バックアップを作成します。

ローカルのリカバリ・アプライアンスにあるバックアップを、安全なネットワークを使用して、簡単かつ迅速にリモートのリカバリ・アプライアンスにレプリケートし、サーバーやサイトの停止から保護できます。変更されたブロックのみがレプリケートされます。データベースのリストア操作には、リモートのリカバリ・アプライアンスの仮想完全バックアップを使用できます。

自律型テープ・アーカイブにより、サイト災害からの保護がさらに強化されます。リカバリ・アプライアンスでは、長期に渡る保存とアーカイブを目的として、仮想の完全バックアップと増分バックアップが自動的にテープにコピーされます。テープ・ハードウェアに直接接続できるよう、リカバリ・アプライアンスには、テープ・バックアップのソフトウェアが事前にインストールされており、オプションで、計算サーバーごとに16GBのファイバ・チャネル・カードもサポートされます。

データ保護のステータスをエンドツーエンドで把握しながら、このインフラストラクチャ全体を管理し、いつでも正常にデータをリカバリできます。主要な管理ツールは、Oracle Enterprise Manager Cloud ControlとRMANコマンド・インタフェースです。

リカバリ・アプライアンス・ラック・コンポーネント

Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceは、計算サーバー、ストレージ・サーバー、およびネットワークに接続するためのネットワーク・コンポーネントで構成されています。リカバリ・アプライアンスは柔軟な構成が可能なため、必要なだけリソースを用意し、さらに必要になった場合には、追加して拡張できます。単一クラスタに最大18のフル・ラックを構成できます。

表1-1に、合計17台のストレージ・サーバーをサポートできるRA23ラックのコンポーネントを示します。ここで、通常の冗長性下での使用可能な容量は、ストレージ・サーバー当たり92TBで、最小(3台のストレージサーバー)で274TB、フル・ラックで合計1.57PBになります。

高冗長性構成では、使用可能な容量はストレージ・サーバー当たり60TBで、最小(ストレージ・サーバー3台)で174TB、フル・ラックで合計1PBになります。

表1-1 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA23ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA23計算サーバー

3から17

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA23ストレージ・サーバー

2

36ポート100 Gb/s RoCEスイッチ

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

管理用の48ポート管理イーサネット・スイッチ。

表1-2に、合計18台のストレージ・サーバーをサポートできるRA21ラックのコンポーネントを示します。ここで、通常の冗長性下での使用可能な容量は、ストレージ・サーバー当たり70TBで、最小(3台のストレージサーバー)で207TB、フル・ラックで合計1.26PBになります。

高冗長性構成では、使用可能な容量はストレージ・サーバー当たり44TBで、最小(ストレージ・サーバー3台)で129TB、フル・ラックで合計794TBになります。

表1-2 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA21ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

1

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA21計算サーバー

3から18

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA21ストレージ・サーバー

2

36ポートCisco Nexus 9336cイーサネット・スイッチ

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco 9000シリーズ・イーサネット・スイッチ

2

32GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2基搭載)オプションでOSBテープ搭載可能。

表1-3に、合計18台のストレージ・サーバーをサポートできるRecovery Appliance X8Mラックのコンポーネントを示します。

表1-3 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X8Mラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X8M計算サーバー

3から18

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X8Mストレージ・サーバー

2

36ポートCisco Nexus 9336cイーサネット・スイッチ

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco 9000シリーズ・イーサネット・スイッチ

2

32GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2基搭載)オプションでOSBテープ搭載可能。

表1-4に、合計18台のストレージ・サーバーをサポートできるRecovery Appliance X8-2ラックのコンポーネントを示します。

表1-4 Recovery Appliance X8-2ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Server X8-2計算サーバー

3から18

Oracle Storage Server X8-2ストレージ・サーバー

2

36ポートのSun Datacenter InfiniBand Switch

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco 9000シリーズ・イーサネット・スイッチ

2

32GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2基搭載)オプションでOSBテープ搭載可能。

表-00に、合計18台のストレージ・サーバーをサポートできるRecovery Appliance X7ラックのコンポーネントをリストします。

表1-5 Recovery Appliance X7ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Server X7-2計算サーバー

3から18

Oracle Server X7-2Lストレージ・サーバー

2

36ポートのSun Datacenter InfiniBand Switch

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco 9000シリーズ・イーサネット・スイッチ

2

32GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2基搭載)オプションでOSBテープ搭載可能。

表1-6に、合計18台のストレージ・サーバーをサポートできるRecovery Appliance X6ラックのコンポーネントを示します。

表1-6 Recovery Appliance X6ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Server X6-2計算サーバー

3から18

Oracle Server X6-2Lストレージ・サーバー

2

台のSun Datacenter InfiniBand Switch 36

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco Catalyst 4948E-F、モデル番号WS-C4948E-F-Sのイーサネット・スイッチ

2

16GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2搭載)

表1-7に、Recovery Appliance X5ラックのコンポーネントをリストします。

表1-7 Recovery Appliance X5ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Oracle Server X5-2計算サーバー

3から18

Oracle Server X5-2Lストレージ・サーバー

2

台のSun Datacenter InfiniBand Switch 36

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco Catalyst 4948E-F、モデル番号WS-C4948E-F-Sのイーサネット・スイッチ

2

16GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2搭載)

表1-8に、Recovery Appliance X4ラックのコンポーネントをリストします。

表1-8 Recovery Appliance X4ラックのコンポーネント

数量 コンポーネント

2

Sun Server X4-2計算サーバー

3から14

Sun Server X4-2Lストレージ・サーバー

2

台のSun Datacenter InfiniBand Switch 36

2

冗長15kVA PDU(単相または3相、高電圧または低電圧)

1

48ポートCisco Catalyst 4948E-F、モデル番号WS-C4948E-F-Sのイーサネット・スイッチ

2

16GbpsポートのOracleファイバ・チャネル・アダプタ(16GBのファイバ・チャネル・ポート x 2搭載)

計算サーバーのコンポーネント

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA23計算サーバーは、複数の構成をサポートするエンタープライズ・クラスの2ラック・ユニット(2U)サーバーであるOracle Exadata Serverに基づいています。RA23の場合など、各構成では、同じサーバーが使用されますが別にプロビジョニングされます。

計算サーバー 説明

ストレージ

2個のNVMe-フラッシュSSD

(ホットスワップ可能)

ネットワーク

  • 2個のデュアル・ポート10/25 GbイーサネットSFP28
    • 2個の10/25 Gb光(収集)
    • 2個の10/25 Gb光(レプリケーション)
  • 2個のデュアル・ポート100 GbイーサネットQSFP28
    • 2個の100 Gb光 (収集)
    • 2個の100 Gb光(レプリケーション)
  • 1個のクワッド・ポート10 GbイーサネットRJ45
    • 2個の10 Gb銅線(収集)
    • 2個の10 Gb銅線(レプリケーション)
  • 収集ネットワークの場合、最大
    • 2個の10 Gbポート
    • 2個の25 Gbポートまたは
    • 2個の100 Gbポート
  • レプリケーション・ネットワークの場合、最大
    • 2個の10 Gbポート
    • 2個の25 Gbポートまたは
    • 2個の100 Gbポート
  • 収集とレプリケーションでは異なる場合があります。たとえば、収集の場合は100Gb、レプリケーションの場合は25Gbです。
  • オプションのポート
    • Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic
  • 標準ポート
    • 2個の100 Gb QSFP28 RoCEファブリック・ポート
    • 1個の1 Gb銅線イーサネット・ポート(管理)
    • 1個のILOMイーサネット・ポート

すべてのサーバーには、冗長なホットスワップ可能なファンと電源があります。

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance RA21は、エンタープライズ・クラスの2ラック・ユニット(2U)サーバーであるOracle Exadata Serverに基づいています。表1-9に、個々のRA21計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-9 RA21計算サーバーのコンポーネント

計算サーバー 説明

ストレージ

2個のNVMe-フラッシュSSD

(ホットスワップ可能)

ネットワーク

  • デュアル・ポート25 GbイーサネットSFP28またはクワッド・ポート10 GbイーサネットRJ45(収集またはレプリケーション)
    • 2個の10/25 Gb光または
    • 2個の10 Gb銅線(収集)
    • 2個の10 Gb銅線(レプリケーション)
  • デュアル・ポート25 GbイーサネットSFP28 (収集またはレプリケーション)
    • 2個の10/25 Gb光
  • 収集ネットワークの場合、最大
    • 2個の10 Gbポートまたは
    • 2個の25 Gbポート
  • レプリケーション・ネットワークの場合、最大
    • 2個の10 Gbポートまたは
    • 2個の25 Gbポート
  • オプションのポート
    • Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic
  • 標準ポート
    • 2個の100 Gb QSFP28 RoCEファブリック・ポート
    • 1個の1 Gb銅線イーサネット・ポート(管理)
    • 1個のILOMイーサネット・ポート

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X9Mは、エンタープライズ・クラスの2ラック・ユニット(2U)サーバーであるOracle Exadata Server X9Mに基づいています。表1-10に、個々のX9M計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-10 X9M計算サーバーのコンポーネント

数量 説明

2

32コア・インテルXeon 8358プロセッサ(2.6GHz)

8

512 GB RAM

2

100Gb/s RDMAネットワーク・ファブリック・カード

1

1 GbE Base-Tのイーサネット・ポート(Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

1GB銅線イーサネット・ポート(管理)

2

オンボード10ギガビット銅線Base-Tイーサネット・ポート

2

オンボード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

2

オプションのPCIeカード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

Sun Dual 10/25 GbイーサネットSFP+/28 PCIe 2.0ロープロファイル・アダプタにはインテル82599 10/25 Gbイーサネット・コントローラが組み込まれており、プラガブルSFP+トランシーバがサポートされます。ROHS-5

2

32 Gbファイバ・チャネル・ポート

Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic (オプション)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

1

ディスク・コントローラHBA (2GBのキャッシュを搭載)

表1-11に、個々のX8M-2計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-11 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X8M-2計算サーバーのコンポーネント

数量 説明

2

24コアXeon 8160プロセッサ(2.4GHz)

8

384 GB RAM

2

100Gb/s RDMAネットワーク・ファブリック・カード

1

10/100/1000BASE-Tのイーサネット・ポート(Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

1GB銅線イーサネット・ポート(管理)

2

オンボード10ギガビット銅線Base-Tイーサネット・ポート

2

オンボード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

2

オプションのPCIeカード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

Sun Dual 10/25 GbイーサネットSFP+/28 PCIe 2.0ロープロファイル・アダプタにはインテル82599 10/25 Gbイーサネット・コントローラが組み込まれており、プラガブルSFP+トランシーバがサポートされます。ROHS-5

2

32 Gbファイバ・チャネル・ポート

Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic (オプション)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

1

ディスク・コントローラHBA (2GBのキャッシュを搭載)

表1-12に、個々のOracle X8-2計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-12 Oracle X8-2計算サーバーのコンポーネント

数量 説明

2

24コアXeon 8160プロセッサ(2.4GHz)

8

384 GB RAM

2

QDR InfiniBand (40 Gb/s)ポート

1

10/100/1000BASE-Tのイーサネット・ポート(Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

1GB銅線イーサネット・ポート(管理)

2

オンボード10ギガビット銅線Base-Tイーサネット・ポート

2

オンボード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

2

オプションのPCIeカード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

Sun Dual 10/25 GbイーサネットSFP+/28 PCIe 2.0ロープロファイル・アダプタにはインテル82599 10/25 Gbイーサネット・コントローラが組み込まれており、プラガブルSFP+トランシーバがサポートされます。ROHS-5

2

32 Gbファイバ・チャネル・ポート

Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic (オプション)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

1

ディスク・コントローラHBA (2GBのキャッシュを搭載)

表1-13に、個々のOracle X7-2計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-13 Oracle X7-2計算サーバーのコンポーネント

数量 説明

2

24コアXeon 8160プロセッサ(2.1GHz)

8

384 GB RAM

2

QDR InfiniBand (40 Gb/s)ポート

1

Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用。イーサネット・ポート

1

1GB銅線イーサネット・ポート(管理)

2

オンボード10ギガビット銅線Base-Tイーサネット・ポート

2

オンボード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

2

オプションのPCIeカード10/25ギガビット光イーサネット・ポート

Sun Dual 10/25 GbイーサネットSFP+/28 PCIe 2.0ロープロファイル・アダプタにはインテル82599 10/25 Gbイーサネット・コントローラが組み込まれており、プラガブルSFP+トランシーバがサポートされます。ROHS-5

2

32 Gbファイバ・チャネル・ポート

Sun Storageデュアル32 Gbファイバ・チャネルPCIeユニバーサルHBA、テープ接続用QLogic (オプション)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

表1-14に、Oracle X6-2計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-14 Oracle Server X6-2のコンポーネント

数量 説明

2

22コア・インテルXeon E5-2699 v4プロセッサ(2.2GHz)

8

32GB RAM (合計256GB)

4

600GB 10K RPM SASディスク

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s)ポート(1個のデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA))

4

1GbE/10GbE Base-Tイーサネット・ポート

2

10GbEイーサネットSFP+ポート(Intel 82599 10GbEコントローラ・テクノロジに基づいた1個のデュアル・ポート10GbE PCIe 2.0ネットワーク・カード)

1

イーサネット・ポート(Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

16GBデュアル・ポートQLogic PCIe 3.0 HBAカード(オプション)

表1-15に、Oracle X5-2計算サーバーのコンポーネントを示します。

表1-15 Oracle Server X5-2のコンポーネント

数量 説明

2

18コア・インテルXeon E5-2699 v3プロセッサ(2.3GHz)

8

32GB RAM (合計256GB)

4

600GB 10K RPM SASディスク

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s)ポート(1個のデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA))

4

1GbE/10GbE Base-Tイーサネット・ポート

2

10GbEイーサネットSFP+ポート(Intel 82599 10GbEコントローラ・テクノロジに基づいた1個のデュアル・ポート10GbE PCIe 2.0ネットワーク・カード)

1

イーサネット・ポート(Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

16GBデュアル・ポートQLogic PCIe 3.0 HBAカード(オプション)

表1-16に、Sun X4-2計算サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-16 Sun Server X4-2のコンポーネント

数量 説明

2

12コア・インテルXeon E5-2697 v2プロセッサ(2.7GHz)

16

16GB RAM (合計256)

4

600GB 10K RPM SASディスク

1

ディスク・コントローラHBA(512MBのバッテリバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)およびスワップ可能なバッテリ・バックアップ・ユニット(BBU)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s)ポート(1個のデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA))

4

1GbE/10GbE Base-Tイーサネット・ポート

2

10GbEイーサネットSFP+ポート(Intel 82599 10GbEコントローラ・テクノロジに基づいた1個のデュアル・ポート10GbE PCIe 2.0ネットワーク・カード)

1

イーサネット・ポート(Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

1

16GBデュアル・ポートQLogic PCIe 3.0 HBAカード(オプション)

ストレージ・サーバーのコンポーネント

Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceストレージ・サーバーRA23は、複数の構成をサポートするエンタープライズ・クラスの2ラック・ユニット(2U)サーバーであるOracle Exadataに基づいています。

RA23サーバーの詳細は、「計算サーバーのコンポーネント」を参照してください。

ストレージ・サーバー 説明

ストレージ

12台の22TB 7,200 RPMディスク

2枚のNVMeフラッシュ・アクセラレーション・カード

ネットワーク

  • 2個の100 Gb QSFP28 RoCEファブリック・ポート
  • 1個の1 Gb銅線イーサネット・ポート(管理)
  • 1個のILOMイーサネット・ポート

すべてのサーバーには、冗長なホットスワップ可能なファンと電源があります。

Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance Storage Server RA21は、エンタープライズクラスの2ラックユニット(2U)サーバーで、Extreme Flash (EF)、High Capacity (HC)、およびExtended (XT)の3つの構成で使用できます。次の表で説明するように、構成ごとに同じサーバーを使用しますが、プロビジョニング方法は異なります。

RA21の詳細は、計算サーバーのコンポーネントを参照してください。

表1-17に、X8-2およびX8M-2ストレージ・サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-17 Oracle Zero Data Loss Recovery Appliance X8-2およびX8M-2サーバー・ストレージ・コンポーネント

数量 説明

2

16コア・インテルXeon 5218プロセッサ(2.3GHz)

8

192 GB RAM

12

14TB大容量SASディスク

4

6.4TBフラッシュ・アクセラレータPCIeカード

1

ディスク・コントローラHBA (2GBのキャッシュを搭載)

2

X8M-2のみ: 100Gb/s RDMAネットワーク・ファブリック・カード、1つのデュアル・ポート(PCIe 3.0)、両方のポートがアクティブ

2

X8-2のみ: InfiniBand 4X QDR (40Gb/s) InfiniBandポート、1つのデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA)、すべてのポートがアクティブ

2

内蔵ギガビット・イーサネット・ポート

1

10/100/1000BASE-Tのイーサネット・ポート(Integrated Lights Out Manager (ILOM)のリモート管理用)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

表1-18に、Oracle X7-2Lストレージ・サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-18 Oracle Server X7–2Lストレージのコンポーネント

数量 説明

2

10コアXeon 4114プロセッサ(2.0 GHz)

8

192 GB RAM

12

10TB 7.2 K RPM大容量SASディスク

2

3.2TB NVMe (Non-Volatile Memory Express) PCIe 3.0フラッシュ・アクセラレータ・カード

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

2

36ポートQDR InfiniBand (40 Gb/s)ポート

2

内蔵ギガビット・イーサネット・ポート

1

イーサネット・ポート(ILOMのリモート管理用)

2

冗長構成のホットスワップ可能な電源

2

冗長構成のホットスワップ可能なファン

表1-19に、Oracle X6-2Lストレージ・サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-19 Oracle X6-2Lストレージ・サーバーのコンポーネント

数量 説明

2

10コア・インテルXeon CPU E5-2630 v4 (2.2GHz)

8

16GB RAM

(合計128GB RAM)

12

8TB 7.2 K RPM大容量SASディスク

4

3.2TB NVMe (Non-Volatile Memory Express) PCIe 3.0フラッシュ・アクセラレータ・カード

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s)ポート(PCIe 3.0)、両方ともアクティブ・ポート

4

内蔵ギガビット・イーサネット・ポート

1

イーサネット・ポート(ILOMのリモート管理用)

表1-20に、Oracle Server X5-2Lストレージ・サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-20 Oracle Server X5-2Lのコンポーネント

数量 説明

2

8コア・インテルXeon CPU E5-2630 v3 (2.4GHz)

4

4

8GB RAM

16GB RAM

(合計96GB RAM)

12

4TB 7.2 K RPM大容量SASディスク

4

1.6TB NVMe (Non-Volatile Memory Express) PCIe 3.0フラッシュ・アクセラレータ・カード

1

ディスク・コントローラHBA (1GBのスーパーキャップバックアップ式ライト・キャッシュを搭載)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s)ポート(1個のデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA))

4

内蔵ギガビット・イーサネット・ポート

1

イーサネット・ポート(ILOMのリモート管理用)

表1-21に、Sun Server X4-2Lストレージ・サーバーのコンポーネントをリストします。

表1-21 Sun Server X4-2Lのコンポーネント

数量 説明

2

シックスコア・インテルXeon E5-2630 v2プロセッサ(2.6GHz)

4

4

8GB RAM

16GB RAM

(合計96GB RAM)

12

4TB 7.2K RPM大容量SASディスク

4

800GBのSun Flash Accelerator F80 PCIeカード

1

ディスク・コントローラHBA(512MBのバッテリバックアップ式ライト・キャッシュおよびスワップ可能なBBU搭載)

2

InfiniBand 4X QDR (40Gb/s) InfiniBandポート(1個のデュアル・ポートPCIe 3.0ホスト・チャネル・アダプタ(HCA))

4

内蔵ギガビット・イーサネット・ポート

1

イーサネット・ポート(ILOMのリモート管理用)

テープ・バックアップ・インフラストラクチャについて

テープ・バックアップはオプションの機能です。オラクル社のテープ・システムと、サードパーティのテープ・システムを選択できます。

Oracleのリカバリ・アプライアンスは、Oracleテープ・システムのインストールと構成をサポートします。Oracleテープ・システムへのバックアップ目的で、データ・センター内でリカバリ・アプライアンスをストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)に接続できます。

オラクル社の推奨スタック

リカバリ・アプライアンスは、表1-22に記載されているものを含め、業界最高レベルのテープ・インフラストラクチャ・コンポーネントと連携するよう設計されています。

表1-22 オラクル社のテープ・システム・コンポーネント

コンポーネント モデル ノート

オラクル社のテープ・ライブラリ

SL150、SL3000、SL8500

ACSLS、ACSLS論理ライブラリ、FC-SCSI

オラクル社のテープ・ドライブ

T10000D、T10000C、LTO

オラクル社の推奨ライブラリでは、すべてのインタフェースがサポートされています

Automated Cartridge System Library Software (ACSLS)

Automated Cartridge System Library Software (ACSLS) 8.x

API、論理ライブラリ

テープ暗号化

Oracle Key Manager (OKM) 2.3

エンタープライズ・キー管理の推奨キー管理。リカバリ・アプライアンスとシームレスに運用できます

リカバリ・アプライアンスでは、Oracle Secure Backupのテープ管理ソフトウェアが、すぐに使用可能な状態でサポートされています。これには、次の利点があります。

  • Oracle Secure Backupは、リカバリ・アプライアンスのソフトウェア・インストールの一環としてデプロイおよび構成されます。

  • アップグレードは、リカバリ・アプライアンスのソフトウェア・アップグレードに含まれています。

  • テープ・バックアップにより、リカバリ・アプライアンスのメタデータが自動的に保護されます。

  • Oracle Secure Backupで、テープからの障害回復を自動化できます。

  • Oracle Secure Backupにより、ストレージの場所からテープにデータが直接コピーされます。

  • Oracle Secure Backupでは、InfiniBandとファイバ・チャネルのネットワークのみを使用することで、ローカルのテープ・パフォーマンスを高めています。テープ・バックアップが、IPネットワークに影響を与えることはありません。

サードパーティのテープ・システム

リカバリ・アプライアンスでは、リカバリ・アプライアンスと互換性がある任意のサードパーティ(Oracle以外)のメディア管理ソフトウェアが、すぐに使用可能な状態でサポートされています。

Recovery Applianceでは、RMAN統合バックアップ・モジュールとそのクライアント・ソフトウェアを提供するサードパーティ・メディア管理ソフトウェアを使用できます。Recovery Appliance計算サーバーにインストールできるのは、サードパーティのメディア管理製品のテープへのコピー操作用のクライアント・ソフトウェア・コンポーネントのみです。

リカバリ・アプライアンスのライセンス条件下では、計算ノードのファイバ・チャネル・インタフェースに接続してテープ・デバイスに直接(またはSAN経由で) リカバリ・アプライアンスをバックアップできるのはOracle Secure Backupのみであるため、メディア・マネージャ・サーバー・コンポーネントをインストールできません。Oracle以外のメディア・マネージャ・ソフトウェアは、ネットワーク・クライアントとしてのみ構成されている必要があります。

次の点に注意してください。

  • リカバリ・アプライアンスのソフトウェア・アップグレードでは、クライアント・ソフトウェアやその構成が保存されません。

  • サードパーティのメディア・マネージャでは、リカバリ・アプライアンスのメタデータ保護がサポートされません。

  • リカバリ・アプライアンスにサードパーティ製のメディア・マネージャを構成する場合は、バックアップとリストアが想定どおりに機能するように、構成を慎重に検証してください。

  • サード・パーティのソフトウェア・インストールの制限およびガイダンスについては、My Oracle Support note 2014361.1を参照してください。

リカバリ・アプライアンスの変更に関する制限事項

次の制限事項は、リカバリ・アプライアンスのソフトウェアおよびハードウェアの変更に適用されます。これらの制限事項に違反すると、保証およびサポートを受けられなくなる場合があります。

  • お客様は、My Oracle Supportノートに記載されている場合やOracleサポート・アナリストから明確に指示された場合を除き、リカバリ・アプライアンス計算サーバーの内部ソフトウェア・コンポーネントまたは内部構成を変更できません。これには、リスナーの変更または内部データベースへの追加、オペレーティング・システムまたはネットワーク構成ファイルの変更、カスタム・スクリプトのインストール、バックアップ場所のポーリングを除いたあらゆる目的のためのNFSマウントの作成、データベース・インスタンスの追加作成などのアクションが含まれます。

  • サードパーティ・ソフトウェア製品をアプライアンスにインストールすることはお薦めしませんが、My Oracle Supportノート2014361.1に記述されている条件のもとであればインストールは可能です。

  • お客様は、計算サーバー上で「LANバックアップ・エージェント」モードでサードパーティのメディア管理製品のクライアント・ソフトウェア・コンポーネントをインストールできます。Oracle Secure Backupのみがファイバ・チャネル接続を介したテープへのリカバリ・アプライアンス・バックアップをサポートするため、お客様は、メディア・マネージャ・サーバー・ソフトウェア・コンポーネントをインストールできません。

  • 追加のソフトウェアをロードすることや、ストレージ・サーバーにインストールされているソフトウェアを変更することはできません。

  • Oracle Enterprise Manager Ops Centerのエージェントはインストールできません。ただし、リカバリ・アプライアンスのソフトウェア・インストール・プロセスの一環として、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlの管理エージェントを計算サーバーにインストールして、システムをモニターすることは可能です。

  • リカバリ・アプライアンスのハードウェアは変更またはカスタマイズできません。これには、2つの例外があります。リカバリ・アプライアンスは次の点に関して、ハードウェアの変更が許可されています。

    • リカバリ・アプライアンスに含まれている管理用の48ポートCiscoギガビット・イーサネット・スイッチに対する変更。お客様は、次の作業を選択できます。

      • ギガビット・イーサネット・スイッチを、内部データ・センターのネットワーク標準に準拠した同等の1U 48ポートのギガビット・イーサネット・スイッチと自費で交換します。リカバリ・アプライアンスの到着後に、お客様が自費で交換する必要があります。お客様がこの変更を選択する場合、多くのシナリオが考えられるため、Oracleでは変更および変更のサポートを行うことができません。また、これは標準インストールに含まれていません。お客様が交換するハードウェアを調達し、他の手段でこの変更を行う必要があります。

      • Ciscoイーサネット・スイッチに接続されているCAT5ケーブルを取り外して、外部スイッチまたはパッチ・パネルでお客様のネットワークに接続します。お客様の作業および負担で、これらの変更を行う必要があります。この場合、ラックのCiscoイーサネット・スイッチの電源を切断して、データ・センター・ネットワークからの接続を解除します。

    • リカバリ・アプライアンスへのクライアント・アクセス・ネットワーク・スイッチの追加。ネットワーク・スイッチに次の制限が適用されます。

      • 最大2台のクライアント・アクセス・ネットワーク・スイッチをラックに設置できます。

      • スイッチの高さは、1ラック・ユニット(RU)である必要があります。

      • 空気は、ラックの前面からラックの背面に流れるようにする必要があります。

      • スイッチは、ラック・スロットU41またはU42に設置する必要があります。

      • 消費電力は、各スイッチで400ワット未満である必要があります。

      • パワー・オーバー・イーサネット(PoE)機能(該当する場合)はこれらのスイッチで使用しないでください。

  • その他のコンポーネントのファームウェアは更新できます。

    • Ciscoギガビット・イーサネット・スイッチ上でIOSおよびファームウェアのバージョンを更新し、データ・センターの要件を満たすことができます。

    • 計算サーバーのコンポーネントのファームウェアを更新するには、オラクル社が提供するパッチ・バンドルを適用する必要があります。

    • My Oracle Supportノート1927416.1とその関連ノートに記載された検証済バージョンに準拠している場合、InfiniBandスイッチのファームウェアを更新できます。

  • 100mAを超える電力を使用するUSBデバイスを計算サーバーに接続することはできません。