ttBackupおよびttRestoreユーティリティを使用したバックアップおよびリストア

ttBackupユーティリティを使用すると、特定の時間のデータをすべて含むTimesTenデータベースがバックアップされます。

そのため、これらのキャッシュ・グループを再度使用する場合、このバックアップのリストアでは、キャッシュ・グループ内のリストア済データは古く、バックエンドOracle Databaseのデータと同期しないために、追加のアクションが必要です。『Oracle TimesTen In-Memory Databaseインストレーション、移行およびアップグレード・ガイド』の「TimesTen Classicでのデータのバックアップ、リストアおよび移行」を参照してください。

ノート:

『Oracle TimesTen In-Memory Databaseリファレンス』の「ttBackup」および「ttRestore」を参照してください。

リストア済データベースが元々接続していたデータベースとは別のバックエンドOracle Databaseに接続する場合で、データベースのバックアップおよびリストアにttBackupユーティリティおよびttRestoreユーティリティを使用する場合は、次の手順を実行します。

ttBackupユーティリティ・コマンドを実行して、データベースおよびそのオブジェクトをバイナリ・ファイルにバックアップします。たとえば、一時記憶域として/tmp/dumpディレクトリを使用してcache1データベースをバックアップするには、次のように指定します。
```
% ttBackup -dir /tmp/dump -connstr "DSN=cache1"
```

キャッシュ・エージェントを停止します。

% ttIsql -connstr "DSN=cache1;UID=cacheadmin;PwdWallet=/wallets/cacheadminwallet"
Command> call ttCacheStop;

(オプション) TimesTenデータベースからすべてのキャッシュ・グループを削除します。データベースはキャッシュ・グループにまだ存在するため、TimesTenではキャッシュ・グループを削除することをお薦めします。
```
Command> DROP CACHE GROUP readcache;
Command> exit;
Disconnecting...
Done.
```
同じ場所または別の場所にリストアする前にデータベースを破棄します。
```
% ttDestroy cache1
```

Oracle Databaseのオブジェクトをクリーンアップします。自動リフレッシュ処理の実装に使用されるOracle Databaseオブジェクトを削除するには、Oracleキャッシュ管理ユーザーとして現在のデータベース・インストールからSQL*Plusスクリプトtimesten_home/install/oraclescripts/cacheCleanUp.sqlを実行します。TimesTen Classicシステムのホスト名およびTimesTenデータベース(パスを含む)を引数としてcacheCleanUp.sqlスクリプトに渡します。

ttCacheInfoユーティリティまたはcacheInfo.sqlスクリプトをOracleキャッシュ管理ユーザーとして実行し、ホスト名およびデータベース名を確認できます。

% cd timesten_home/install/oraclescripts
% sqlplus cacheadmin/orapwd
SQL> @cacheCleanUp "sys1" "/users/OracleCache/cache1"

*****************************OUTPUT**************************************
Performing cleanup for object_id: 69959 which belongs to table : CUSTOMER
Executing: delete from tt_07_agent_status where host = sys1 and datastore =
/users/OracleCache/cache1 and object_id = 69959
Executing: drop table tt_07_69959_L
Executing: drop trigger tt_07_69959_T
Executing: delete from tt_07_user_count where object_id = object_id1
Performing cleanup for object_id: 69966 which belongs to table : ORDERS
Executing: delete from tt_07_agent_status where host = sys1 and datastore =
/users/OracleCache/cache1 and object_id = 69966
Executing: drop table tt_07_69966_L
Executing: drop trigger tt_07_69966_T
Executing: delete from tt_07_user_count where object_id = object_id1
**************************************************************************

ttRestoreユーティリティを使用してデータベースをリストアした後に、一時ディレクトリを削除します。
```
% ttRestore -dir /tmp/dump -connstr "DSN=cache1"
Restore started ...
Restore complete

% rm -r /tmp/dump
```
キャッシュ・グループ内でデータを再同期化するために、次の手順でキャッシュ・グループを削除して再作成する必要があります。
1. キャッシュ管理ユーザー資格証明を指定してTimesTenデータベースに接続します。
2. ttRestoreユーティリティを使用してリストアされたキャッシュ・グループを削除します。データが同期していないため、エラーが表示される場合があります。
3. ttCacheUidPwdSet組込みプロシージャを使用してOracleキャッシュ管理ユーザーの名前およびパスワードを登録します。
4. キャッシュ・エージェントを起動します。
5. キャッシュ・グループを再作成し、必要があれば再ロードします。
```
% ttIsql -connstr "DSN=cache1;UID=cacheadmin;PwdWallet=/wallets/cacheadminwallet"

Command> DROP CACHE GROUP readcache;
Command> call ttCacheUidPwdSet('cacheadmin','orapwd');
Command> call ttCacheStart;
Command> CREATE READONLY CACHE GROUP readcache
        AUTOREFRESH INTERVAL 5 SECONDS
        FROM sales.readtab
        (keyval NUMBER NOT NULL PRIMARY KEY, str VARCHAR2(32));
Command> LOAD CACHE GROUP readcache COMMIT EVERY 256 ROWS;
2 cache instances affected.
```

ノート:

リストア済TimesTenデータベースがどのバックエンドOracle Databaseとも接続できない場合、TimesTenは読取り専用キャッシュ・グループのデータを自動リフレッシュできません。