プライマリ・サイトの障害

プライマリOracleデータベースの他にアクティブ・マスター・データベースとスタンバイ・マスター・データベースも配置されているサイト全体で障害が発生した場合、スタンバイOracleデータベースがプライマリOracleデータベースになります。

その後、障害時リカバリ・サイトがプライマリTimesTenデータベースになることを必要とする場合もあります。したがって、この時点の障害時リカバリ・サイトでは、スタンバイOracleデータベースが唯一のOracleデータベースであり、読取り専用サブスクライバはOracleデータベースにデータをキャッシュする単一のTimesTenデータベースになります。

次のようにして、キャッシュされた表を使用してサブスクライバを単一のTimesTenデータベースに変換します。

  1. 障害時リカバリ・サイトのTimesTenデータベースでアクティブ・スタンバイ・ペアを削除します。

  2. 障害時リカバリ・サイトで既存の読取り専用キャッシュ・グループを変更して、自動リフレッシュ状態をオンに設定します。

その後、障害時リカバリ・サイトのTimesTenデータベースのキャッシュ表で、新しいプライマリOracleデータベースから更新を受信します。

図10-3 プライマリ・サイトの障害後のリカバリ

図10-3の説明が続きます
「図10-3 プライマリ・サイトの障害後のリカバリ」の説明

障害が発生したプライマリ・サイトをリカバリし、環境を元の状態に再構築するプロセスは、次のとおりです。

  1. 障害時リカバリ・サイトで新しいアクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。

  2. 障害時リカバリ・サイトで既存の読取り専用キャッシュ・グループを変更して、自動リフレッシュ状態をオフに設定し、プライマリOracleデータベースからの以後の更新を停止します。

  3. リカバリされたプライマリ・サイトでADG対応読取り専用サブスクライバを作成します。

  4. アクティブ・スタンバイ・ペアがプライマリ・サイトのリカバリ後も引き続き存在している場合は、プライマリ・サイトのADG対応読取り専用サブスクライバでそのペアを削除します。

  5. Active Data GuardのOracleデータベースを切り替えます。この時点で、アプリケーションは障害時リカバリ・サイトのプライマリOracleデータベースを更新しています。ただし、プライマリ・サイトのOracleデータベースをリカバリしたら、そのデータベースを再度プライマリとして引き継ぎ、障害時リカバリ・サイトのOracleデータベースをセカンダリとする必要があります。

    TimesTenデータベースは、プライマリ・サイトのOracleデータベースから更新を受信し始めます。

  6. プライマリ・サイトで新しいアクティブ・スタンバイ・ペアを作成します。

  7. 障害時リカバリ・サイトで新しいADG対応読取り専用サブスクライバを作成します。