8 静的非同期ライトスルー・キャッシュ・グループの作成
非同期ライトスルー(AWT)キャッシュ・グループでは、TimesTenキャッシュ表でコミット済の変更が、キャッシュされたOracle Database表に非同期で自動的に伝播されるというキャッシュ動作が実行され、2つのデータベースのこれらの表の同期が維持されます。
TimesTenデータベースでのトランザクションのコミットは、Oracle Databaseでのコミットとは非同期に実行されます。これにより、アプリケーションはOracleデータベース・トランザクションの完了を待機することなく、継続してTimesTenデータベースに対してトランザクションを発行できます。TimesTenのトランザクションによって生じた変更がOracleデータベースに伝播された場合、トランザクションの整合性および順序付けは保持されます。TimesTenでコミットされたが、まだOracleデータベースにコミットされていないトランザクションは、TimesTen永続性メカニズムによって、さらにオプションでTimesTen高可用性(構成されている場合)によって保護されます。
AWTキャッシュ・グループでは、レプリケーション・エージェントを使用してOracle Databaseにトランザクションを非同期に伝播するため、これらのトランザクションがOracle Databaseで完全に処理されたことをレプリケーション・エージェントが確認するまで、トランザクションはトランザクション・ログ・バッファおよびトランザクション・ログ・ファイルに保持されます。
Oracleデータベースでデータが変更されるとどうなるでしょうか?データはTimesTenキャッシュからOracleデータベースに自動的にフローするため、キャッシュされたOracleデータベース表で変更されたデータは、TimesTenキャッシュに自動的に伝播されません。キャッシュから伝播された変更は、Oracleデータベース内で直接行われた変更を上書きする場合があります。AWTを使用してキャッシュされる表の場合、TimesTenは、アプリケーションがデータに変更を加えるプライマリ・ソースとみなす必要があります。TimesTen内の表の内容を破棄してOracleデータベースから表を再移入するREFRESH CACHE GROUP
文を使用して、TimesTen内のAWTキャッシュ表をリフレッシュできます。