Oracle Clusterware使用時のTimesTenのオフライン・アップグレードの実行

この項では、Oracle ClusterwareとともにTimesTenを使用する場合のTimesTenのオフライン・アップグレードのステップを説明します。Oracle Clusterwareを使用したTimesTenレプリケーションは、Linux for ARM (aarch64)システムではサポートされていないため、Linux for ARM (aarch64)を使用している場合、この項の情報は当てはまりません。

TimesTenのアップグレード中に、Oracle Clusterwareを独立してアップグレードするオプションもあります。(オンライン・アップグレードの詳細は、Oracle Clusterware使用時のTimesTenのオンライン・アップグレードの実行を参照してください。)

ノート:

  • これらの手順は、TimesTenパッチ・アップグレード(たとえば、22.1.w.xから22.1.y.z)またはTimesTenメジャー・アップグレード(たとえば、18.1から22.1)に適用されます。

  • TimesTenでサポートされているOracle Clusterwareのバージョンの詳細は、Oracle TimesTen In-Memory Databaseリリース・ノートを参照してください

この手順では、特に記載されている場合を除き、クラスタ内のいずれのホストからでもttCWAdminコマンドを実行できます。各コマンドはすべてのホストに影響します。

  1. アクティブ・スタンバイ・ペアのデータベースでレプリケーション・エージェントを停止します。
    ttCWAdmin -stop -dsn advancedDSN
    
  2. アクティブ・スタンバイ・ペアを削除します。
    ttCWAdmin -drop -dsn advancedDSN
    
  3. TimesTenクラスタ・エージェントを停止します。これによって、クラスタからホストが削除され、TimesTenデーモンが停止します。
    ttCWAdmin -shutdown
    
  4. 目的のホストでTimesTenをアップグレードします。
    • TimesTenのパッチ・アップグレードを実行するには、クラスタ内の各ノードに同じメジャー・リリースのTimesTenがある必要があります。

    • TimesTenのメジャー・アップグレードを実行するには、ttMigrateを使用する必要があります。詳細は、ttMigrateを使用した別のメジャー・リリースへの移動を参照してください。

  5. 必要に応じて、Oracle Clusterwareをアップグレードします。
  6. Oracle Clusterwareをアップグレード済の場合、ttInstanceModifyユーティリティを使用して、Oracle ClusterwareでTimesTenを構成します。各ホストで次のコマンドを実行します。
    ttInstanceModify -crs
    

    LinuxまたはUNIXホストの場合は、インスタンスのOracle Clusterware構成の変更を参照してください。

  7. TimesTenクラスタ・エージェントを起動します。これには、ttcrsagent.optionsで指定されたクラスタ内で定義されたホストを含みます。これにより、TimesTenデーモンも起動します。
    ttCWAdmin -init
    
  8. アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを作成します。
    ttCWAdmin -create -dsn advancedDSN
    

    重要: このコマンドを実行するホストからcluster.oracle.iniファイルにアクセスできる必要があります。(このファイルの詳細はOracle TimesTen In-Memory Databaseレプリケーション・ガイドcluster.oracle.iniファイルによるOracle Clusterware管理の設定を参照してください。)

  9. アクティブ・スタンバイ・ペアのレプリケーション・スキームを開始します。
    ttCWAdmin -start -dsn advancedDSN